186 毒の芋虫
「よぉエリナ、復活したか?」
「ええ、ぼちぼちです……出来れば毒消し薬が欲しいのですが……」
「そなたの求めているのはこのケッセという代物かな?」
「へへぇ~っ! どうかお恵み下さいまし!」
バッグからケッセと書かれた瓶を取り出してエリナに渡す。
それを一気に飲み干してたちまち元気になったエリナ、意気揚々とガイドを始める。
「最高級の毒消し薬をタダでくれるなんて気前が良いですね、きっとこの先凄く幸せになれますよ!」
「へいへい、で、ここは一昨日来たセーブポイントとは違うようだが?」
「特別サービスです、その次のセーブポイントまでご案内しました」
「ふむ、良く弁えているようで何よりだ」
VIP感を出しながら今日の探索を開始する。
最初に出会ったのはトラップでも魔物でもなく、怪しげな宝箱であった。
「アツいじゃんけんの時間だ、負けた奴が開けるんだぞ」
「ねぇ、私は一昨日開けたから免除よね、鏡が入っていたやつ」
「そうだな、それにどうせ精霊様はじゃんけんとか負けないしな、これからずっと免除でも良いぜ」
「ふむ、良く弁えているようで何よりね」
精霊様を除いた残りの12人でじゃんけんをする……負けたのはハンナであった。
「うぇぇっ! イヤです、もうやめましょうよこんなのっ!」
「がたがたうるせぇぞ! 負けたんだからさっさと開けろ」
「びぇぇぇっ!」
ハンナが泣き止むまで待ち、落ち着いたところで宝箱の前に立たせる。
「えいっ! ひぃぃっ!」
「よしよし、ちゃんと開けられたじゃないか、偉いぞ」
「もう今日はしませんからね、絶対ですよ!」
「わかったから中身を確認して来い」
もう一度恐る恐るといった感じで宝箱に近付くハンナ、中を覗き込み手を突っ込んだ……
「銀の鍵でした、ハイどうぞ」
「うむ、これはまた中ボスとやらの部屋を空ける鍵なんだろうな」
「あれ、でも前回の中ボス部屋は開いていたような気がするわよ」
「そうだったか?」
「あ、その辺りはちょっとシステムを改善しました、これからは銀の鍵で中ボス、金の鍵で大ボス、その先はミスリルの鍵になります」
「勝手にシステムを変えるんじゃねぇ! まぁ良いか、この鍵が手に入ったってことは次は中ボスにチャレンジしろってことだな」
洞窟ダンジョン攻略に繋がる鍵を発見したハンナは得意げである、ただじゃんけんに負けただけだと思うんだがな。
「ということだエリナ、中ボスの部屋まで案内しろ」
「ええ、ここからですと遠回りだけどトラップが少ない『楽』ルートがお勧めですね」
「他のルートは?」
「近道だけどトラップが多い『酷』ルート、5分で着きますがほぼ死ぬ『滅』ルートがあります、どうしますか?」
当然ではあるが『楽』ルートを選択した。
トラップは10m間隔らしい、十分多いと思うぞ……
エリナに続いて歩いて行くと、道が3本に分岐するエリアに出た。
「中ボスはこの左側に居ます、つまり反対の右側が『楽』ルートです」
「うん、見ればわかる」
入口の段階であからさまなトラップが無いのは3本のうち右ルートだけである。
真ん中の道は入口からしてギロチン、というか左側に至っては道ではなくシュレッダーなのだが?
絶対に生きて中ボス部屋に辿り着くことが出来ない仕様だ。
「じゃあ本当に遠回りで良いんですね?」
「しつこいな、他に選択肢は無いだろ」
「シュレッダーを生き延びさえすれば5分で中ボス部屋に着くのにですか?」
「生き延びられる未来が見えてこないんだが……」
エリナによる死への誘いはガン無視し、右ルートから中ボス部屋を目指す。
ワイヤーが張ってあり、引っ掛かると天井が落ちて来るトラップがメインのようだ。
たまに見えないぐらいに細いピアノ線様のものが張ってあるので注意しなくてはならない。
「良いか? 絶対に引っ掛からないよう慎重に跨ぐんだぞ!」
「あ、勇者様、そこは……」
「ん? どぉぉあぁぁっ!」
見え易い太いワイヤーを跨いだ先にクモの糸が如く細いワイヤー。
まんまと二重とラップに引っ掛かってしまった、というか笑ってないで助けてくれ、瓦礫に埋もれているんだぞ!
「カレンちゃん、せーので引っ張り出すわよ!」
「わかりました、せ~のぉっ!」
「ぎぃゃあぁぁああぁぁっ! お前らもっとソフトに救出出来ないのか!?」
「仕方ないじゃない、私のウサちゃんパワーはこれで限界よ」
「狼さんパワーもです」
「パワーじゃなくて思いやりを鍛えてくれ……」
そこからは実に慎重な感じで進んで行く。
もう生き埋めになるのは御免だし、先程の俺の姿を見たメンバーもそれだけは避けたいと思っているようだ。
「勇者様、そろそろケッセをキメておかないとですよ」
「わかった、でもどうしようか、出来ることなら中ボス部屋の前でキメたいところなんだが……」
俺はボスと戦う前には全回復しておかないと気がすまない性質だ、もちろん効果時間に限りがあるものは最大限の時間を残して挑みたい。
「ねぇエリナ、ここから中ボス部屋まではあとどのぐらい掛かりますの?」
「う~ん、普通に歩いて3時間、このペースで行くと5時間ってとこね」
「そんなに遠いんですのっ!?」
「だから遠回りだって言ったじゃないの」
どうやら限度ってものを知らないようだ、というかこの気を使う作業をあと5時間も続けたらハゲてしまう……
しかし普通に歩いても3時間か、もし男気スタイルでトラップを発動させながら涼しい顔で歩いたとしても、今日の探索は中ボスまででお終いだな。
「とりあえずケッセを使おう、本来は1日5本使う予定なんだからな、ケチってても仕方が無い」
「そうですね、それから勇者様、そこはっ!」
「え? だぁぁぁっ!」
また埋まってしまったので御座候……
※※※
そこから3時間程進んだ所で、ついにガイドのエリナが痺れを切らす……
「あの、あと2時間以上掛かるんですが、本当に行くつもりですか?」
「当たり前だ、もし戻ってもそれ以上時間がかかるだろう」
「確かにそうですね……病み上がりだから定時で帰りたかったのに……」
ちなみにエリナだけであれば開発者向けオプションを使うことによってどこからでも外に出ることが出来るらしい。
その後も何度か退勤したい旨を口にするエリナであったが、結局ブツブツ言いながらも終点まで俺達に付き添ってくれた。
『楽』ルートの終点には大きな扉、そこに銀の鍵を差し込めば開き、中ボスと戦うことになる。
だがその前に少しだけ休憩しておこう……
缶詰を配り、全員でちょっとした食事休憩を取った。
「ご主人様大変です! 肉の缶詰が11個しかありません」
「おや、持って来るのを間違えたかな、じゃあ俺は別ので良いや、マーサは野菜だけだからそれで足りるだろう」
ちなみに、エリナも腹が減ったといっていたため、一番人気のない発酵したニシンの缶詰を渡しておいた。
空けた瞬間の臭いで卒倒するエリナ、しばらくそのままにしておこう。
缶詰を食べ終わった俺達は、それぞれケッセを1瓶飲み干し、いざ中ボス部屋の扉に鍵を差し込む。
エリナもフラフラと起きてきたようだ、何か言いたげな顔をしているが気にしない。
「じゃあ開けるぞ……」
鍵を回して扉を開ける、中ボス部屋は全面が毒の沼地に覆われ、その奥には中級魔族らしき反応がある。
しかしどうやらかなり弱いらしい、おそらく聖棒で触れただけで消滅してしまうであろう。
そんな奴が中ボス? 偉そうに、ぶっ殺してやる!
「おいコラ出て来い! 今なら特別サービスとして八つ裂きで済ませてやるよ」
『キヒヒッ、我が自分で戦うとでも思ったのか貴様は』
「何だそういうことか、だからお前自身は救いようのない雑魚なんだな、で、代打ちが居るなら早く出せ」
『キヒーッ! そんなに戦いたいのなら戦わせてやる! 出でよ我が毒蟲軍!』
きっしょい芋虫が巨万と出て来た、一様に紫色で全身に目玉がある、サイズは1m以上だ。
緑色の毒息、それから毒を含んだ糸を吐いて攻撃してくる感じらしい……
さてどうするか、そういえば一昨日子の洞窟ダンジョンに来たとき、火を吹く筒の作動と同時に天井が開いて換気をしていたよな……もしかしたらここもそうなっているかも知れない。
「リリィ、ドラゴン形態に変身してブレスで戦って良いぞ、おれがストップをかけるまでだが」
『もう変身してま~す』
「よし、芋虫共を焼き払ってやれ!」
こちらへ向かって来る芋虫の大軍、だが未だその毒息や毒の糸が俺達のところに届くような距離ではない。
というか遅すぎだ……
一方、リリィのブレスはその軍勢の前列が射程に入っている。
とりあえず、ということで芋虫に炎をぶつけてみた。
燃え上がる芋虫、天井は……開いている、パチンコのアタッカーみたいにパカパカしていやがる。
これなら酸素の心配をせずにリリィのブレスで戦うことが出来そうだ。
『キィエェェェッ! イモンヌ、イモドロス、まさかイモータルまでっ!? 貴様、よくも我の親友達を!』
この魔族、どうやら大量の芋虫に1匹ずつ名前を付けていたようだ、きめぇ……
次々に焼き殺されていく芋虫、その都度部屋の奥の暗闇から名前を叫ぶ声が聞こえてくる。
あの中ボス野朗を始末するのは最後にしよう、それまで十分に仲間を失う地獄を味わうが良い。
とはいえ、この気持ち悪い虫けらを聖棒で突きたくはない、というか前衛もマリエルも攻撃を始めようとせず、ただリリィの戦いを見守っている。
皆同じ気持ちだ、ここは全て後衛の魔法に任せてしまおう。
「セラ、ユリナ、もう攻撃して良いぞ、精霊様はどうする?」
精霊様はパスだそうな、知るが飛び散ったらイヤとかそういう理由のようだ。
「ご主人様、私もちょっとだけ火魔法を使っても良いですの?」
「良いぞ、でもちょっとだけだからな、あんまり派手に……」
閃光と爆音、そして飛び散る芋虫の残骸、ビチャビチャと浴びてしまったではないか!
『キィィッヒャァァッ! 皆が、私の大切な仲間達が……』
とうとう名前を呼ぶのは諦めたらしい、無理もない、一度に半分近くの芋虫が粉々に砕け散ったのである。
どれが死んだか、そしてどれがどいつの残骸なのか判断は出来まい。
さて、このような状況を作り出した張本人は……既にサリナと精霊様によって身柄を確保されていた。
ちなみにもう1人の火力であるセラは攻撃中、ルビアはとうの昔、芋虫が出現した段階で気を失っている。
「さてユリナちゃん、どうしてこんなことをしてしまったのかしら?」
「ちょっと力みすぎただけですのっ! わざとじゃないですの~っ!」
「あんたはいっつもそうじゃない! 帰りの船で目一杯お仕置きね!」
「そんなぁ~」
おや、芋虫汁はどうやらエリナにも掛かっていたようだ、気を失って倒れている。
戦闘終了まで目を覚まさなかったら悪戯をしてやろう。
「ちょっと皆、遊んでないで見てみて、1匹だけピンクの芋虫が居るわよ!」
「何だそれ、ただの突然変異とかじゃないのか? アルビノ的な」
「でも後ろで偉そうにしているわよ、きっと芋虫リーダーに違いないわ」
そんなバイトリーダーみたいなのが必要なのか? とはいえ、良く見ると芋虫軍の一番後ろで何もせずにただ蠢いているだけのピンクが1体。
確かにリーダー、というよりも監督のようだな……
セラはそのピンク芋虫を狙撃するらしい。
狙いを定め、巨大な風の刃を放つセラ。
ピンク芋虫は真っ二つになって絶命した。
そのとき、さらに後ろの暗闇から何者かが現れる。
『キィェェェッ! イモザルトス、どうしてお前まで死んでしまったんだ? 今日は久しぶりに飲みに行こうと約束したではないか?』
何かゴールドの芋虫が出て来た、身罷ったピンク芋虫に縋り付いて慟哭している。
というかアイツがここの中ボスだ、お前も芋虫だったのかよ……
『キキキキッ~ッ、こうなったら我直々に攻撃してやる! 友の恨み、晴らさでおくべきかっ!』
のそのそと動き出すゴールド芋虫、もしかしてこちらに向かって突撃しているつもりなのであろうか?
毎秒10cmぐらいしか進んでいないようだが?
「遅っそいわね、もう殺しても良いのかしら?」
「いや、もっと絶望を与えてやろうぜ、やい金芋野郎、お前がここへ辿り着くまでにどのぐらいの仲間が死ぬかな?」
『キィィッ、皆が、我の親友達がぁ~っ!』
ブレスに焼かれ、魔法に両断され、次から次へと物言わぬ死体となっていく芋虫たち。
ゴールド芋虫はその仲間の死体を掻き分けることでしかこちらに接近することが出来ない。
せっかくだから最後の1体まで死ぬ所を拝ませてやろう、セラとリリィには慎重に狙いを定め、ゴールドの奴を一切傷つけないように攻撃してくれと告げておく。
徐々にその数を減らしていく部下だか仲間だか、それとも親友だかわからない芋虫達、残りはもう15匹程度だ。
そして、そこでようやくゴールド芋虫が一番前に居たミラを射程圏内に入れる。
怒りに任せて全力で噴出した緑の毒息、ミラの全身を包み込んだ……
「あ、ちなみに今は毒とか無効ですんで、私だけじゃなくてここに居る全員」
『キキキィッ!? では我の決死の攻撃は? 友の死は? 一体何だったというのだ!?』
「お前の攻撃は無駄骨、で、お友達の死は犬死に……いや芋死にか、とにかく残念だったな、キモいからお前もそろそろ死ね」
『キィィィッ! 許せぬぞ、自爆じゃぁぁっ!』
「ほいさっ!」
パンパンに膨れ上がり、今にも爆発しそうなゴールド芋虫であったが、直前に精霊様が前に出、水の壁でその周囲をぐるっと囲んでしまった。
もう後には退けない芋虫、凄く恨めしそうな顔でこちらを睨んでいる。
全員で指を差して笑ってやった……
『キ……キ……キィィッ!』
ベチャッと、嫌な音と同時に弾け飛ぶゴールド芋虫。
おっと、残った頭だけでまだ生きているようだ。
『キキ、我が一体貴様等に何をしたというのだ? どうしてこのような目に?』
「キモいからだ、あと性格が悪い奴とかもダメだな、そういう奴は惨殺されるのがこの世の理……こらジェシカ、俺を叩くんじゃない!」
「性格が悪いと惨殺されるのが理なのでは?」
「おまっ、言いやがったなっ!」
「ふふふっ、自業自得だぞ主殿」
ふざけたジェシカと追いかけっこをしている間に、ゴールド芋虫はこの世を去ってしまったようだ。
天井からワイヤーで吊るされた宝箱が2つ降りて来る、目を覚ましたエリナが何かの機材を操作しているらしい。
「今回はセラとリリィが頑張ったからな、2人で1つずつ開けて良いぞ」
「ご主人様、私には何もなしなんですの?」
「そんなことはない、ユリナには後でお尻ペンペンがあるぞ」
「ひぃぃ、お許しを~ですの」
ユリナは無視して話を進めよう、2つ並んだ宝箱のうち、リリィは右に、セラは左に向かった……
「さてリリィちゃん、せ~ので開けるわよ、せ~のっ!」
「あ、やりました、私が金の鍵です!」
「偉いぞリリィ、で、セラの方はどうなんだ?」
「……小さいおじさんが入っているわ」
どういうことだ、そう思ってセラが空けた宝箱を覗き込むと、確かに小さい、そして汚いおっさんが入っている。
『やぁ、僕は宝箱の精、もう300年も風呂に入っていないのさ』
「おいセラ、これ要るか?」
「要らないわ、閉めましょう、というか〆ましょう」
『あぁっ! 待ってくれ、お願いだから神経締めしないで欲しいのさ! 僕の力で凄いアイテムが手に入るんだよ』
「凄いアイテム?」
『そうさ、僕は宝箱の精、僕が居る限りこの宝箱には1日1回レアアイテムが……ほら、早速今日の分、これは金のウ○コだね、おめでとう!』
「もしかして純金なのか?」
『まさか、金メッキに決まっているだろう、中身は普通のウ○コなのさ』
「死ねっ!」
宝箱の精とやらを捻り潰し、元あったように蓋を閉じておく。
さて、帰り支度を始めようか、まずは気を失っているルビアをどうにかしないと……
芋虫のキモさにやられて倒れたルビア、揺すって起こしたところ、一旦は目を覚ましたものの、全身に付着した芋虫汁を見てもう一度卒倒した。
先にこれを洗い流さないとダメか……
精霊様に金を払って水を出して貰い、全員の体と服を洗い流す。
鉄貨2枚でこれだけ綺麗になるなら大変お得だ、どうにも納得はいかないが。
「エリナ、そろそろ出たいから洞窟の入口まで転移してくれ」
「わかりました、ではこの部屋の奥がセーブポイントですから、こちらへどうぞ」
「せっかく綺麗になったのにまた芋虫の残骸の中に突入しろってか……」
可能な限り芋虫汁を踏まないよう、慎重に部屋の奥を目指した。
どうにかセーブポイントがまで辿り着き、翌日の探索はここから、ということで入口へ戻る。
「また真っ暗じゃないか、これは村に戻ったら夜中だぞ」
「仕方ないですわね、船の中でちょっと寝ておくというのもアリだと思いますわよ」
「ユリナ、お前はダメだぞ」
「はぅ~、もう忘れている頃かと思いましたのに」
全くどうしようもないユリナを散々お仕置きしながらトンビーオ村へ帰る。
港に着いたときにはもう夜中、居残りのメイやアイリスは起きているであろうか?
「あ、おかえりなさい、アイリスちゃんが寝てしまったので静かにお願いします」
メイだけが起きていた、こんな時間になってすまないと告げ、温め直された風呂に浸かる。
相談の結果、翌日の探索は早めに切上げる、というかダンジョンボスの部屋の手前でヤメにしようということに決まった。
そうでもしないと体が持たない……
「じゃあダンジョンボスにチャレンジするのは明後日ね、その後はどうする?」
「明後日はボスを殺った後に城の方をちょっとだけ見学して戻ろう、というか補給のために王都に戻るべきかもな」
ケッセを追加しておくだけでなく、ルビアが使う魔力回復薬なども追加しておきたい。
明日明後日とかけてダンジョンをクリアしたら一時帰還だ。
とにかく、あの毒とトラップだらけのダンジョンをクリアしてしまわなくては……




