185 仕掛けだらけの島
「みなさ~ん、島に到着しましたよ~っ」
「ようやく着いたか、船酔いの者は……大丈夫だな」
朝日が昇るのとほぼ同時にトンビーオ村を出た俺達、かなり長い間船に揺られ、やっと目的の島に辿り着くことが出来たのである。
目指すは大魔将でありこの島の主である暗黒博士、スゴイモン=ツクルノの討伐だ。
「ご主人様、もうお昼ご飯の時間ですよ、食べてから行きましょう」
「リリィ、嘘をつくのは良くないぞ、10時のおやつを咥えながらそんなこと言っても無駄だからな」
嘘つきリリィの後ろでは、カレンが『バレたか』みたいな顔をしている。
逆にバレないとでも思ったのであろうか?
「私は前回同様沖で停泊しておきますね」
「了解、じゃあ行って来る」
ドレドの船から島の桟橋へ降り立つ。
手前は洞窟、そしてその奥にそびえる城、というかどちらかといえば王都研究所の建物に近い感じである。
大魔将自身が博士を名乗っているのだからそんなものか。
「あっ! ご主人様、誰か倒れていますよ!」
「本当だ、でもトンビーオ村の人じゃないよな」
わざわざこんな所まで来て行き倒れになる馬鹿の顔を拝んでやろう、と思って近付いたものの、悪魔の角と尻尾がある女性だ。
エリナじゃないか、どうしてこんな所でひっくり返っているのだ?
「ちょっとエリナ、なぜこんなところに倒れているんですの?」
「……ちょっと足が滑ったの、で、毒の沼地でひと泳ぎして上がって来たところよ」
「従姉妹として情けない限りですの……」
ユリナとサリナの従姉妹であるエリナ。
当然不死なので死にはしないが、何か全身が紫になって今にも息絶えそうな感じである。
「あの、勇者さん……毒消しを恵んで下さい」
「ほう、今時の魔族は平気で敵に助けを請うんだな、だが残念、俺達の毒消しはかなりの貴重品なんだ、自然に毒が抜けるまで耐えるんだ」
「そんなぁ~っ」
「あ、それなら大丈夫よ、受け取ったときにケッセを数えたら264本あったもの、4本余りね」
「どういうことだ精霊様?」
「きっと1ロット6本で44ロット作ったのよ、それで規定の260本を超えるわ」
「なるほどな、おいエリナ、そういうわけだから1本だけ恵んでやる、感謝しろよ」
「おありがとうごぜぇますだ」
与えられたケッセを飲み干したエリナ、毒の状態異常が消え、肌の色も普通に戻った。
ただし凄く不味かったらしい。
ついでに腹が減ったというので干し肉も分けてやる。
これで貸し2つ、大魔将との戦いが終わった暁にはぜひそれを返して頂きたいものだ。
「エリナ、やはりこの島、というか城には毒の沼地が多いのか?」
「それだけじゃありませんよ、例えばそこ、ほらっ!」
「え、私っ? あっ、あぁぁああぁっ!」
エリナが突然指差した地面は精霊様の真下、次の瞬間、少し移動しようとした精霊様はスッとその姿を消した。
落とし穴に落下したのである……
「お~い、大丈夫か~っ?」
『何よこの穴、デタラメに深いわよ!』
「落とし穴はだいたい地中300mまで掘り下げてあるそうです、でも安心して下さい、下がクッションになっているので死にはしません」
「いや死ぬでしょ、下がどうとかそういう問題じゃないわ」
10秒程で上がって来る精霊様、飛べるからセーフなのである。
もし次に誰かが落下したら直ちに救出をお願いしよう、底に叩きつけられる前に……
「全く、酷い目に遭ったわ」
「おつかれさん、しかしこんなトラップ、真面目に回避していたら日が暮れてしまうぞ」
「あの~、でしたら私が案内しましょうか? 本当はルール違反なんですが、凄い毒消しも頂いてしまった訳ですし……」
「うむ、じゃあさっき干し肉をやった分の見返りとしてエリナにガイドを要請しよう」
「え~っと、それだと毒消しの分はどうすれば?」
「それは大魔将との戦いが全て終わったときのお楽しみだ」
「すごく不安なんですが……」
若干不正気味ではあるが、エリナの案内によってある程度は安全に進むことが出来そうだ。
だが忘れてはいけない、コイツも毒の沼地に落下して酷い状態で倒れていたということを。
過度の期待は禁物である。
「前回もそうでしたが、今回も大魔将様の城へ入る前には洞窟ダンジョンがあります」
「もちろんセーブポイントも設置されているんだよな?」
「ええ、どの島も洞窟ダンジョンの難易度にそこまで差はありませんから」
「雰囲気とかトラップの種類が違うだけってか」
「その通りです、ここにも魔物は出ますが、メインコンテンツはトラップですね」
そういうことらしい、とりあえず入口の前まで移動し、全員バッグからケッセを1本取り出す。
並んで腰に手をあて、瓶の中身を一気に飲み干した……
「まっず! おい、これが毒薬なんじゃねぇのか?」
「ご主人様、良い薬は苦いものだと古の文献に記載がありましたよ、だから大丈夫なはずです」
「本当かよ……」
飲み干してしまってから言うのもアレだが、何だかヤバい成分を体内に取り込んでしまった気がしてならない。
何かが発酵している、というよりもモロに腐っているような味。
飲み込んでからも後味の悪さが残り、食道で蠢いているような気さえする。
しばらくしたらゾンビになったりとかしないだろうか、実に不安だ……
「さて勇者様、ケッセの効果時間は2時間だったはずよ、急がなきゃ」
「おぉ、そうだったな、じゃあ早速中に入っていこうか!」
不安な気持ちを払拭し、洞窟の中へと入っていく、で、その入り口から10cm、早速毒の沼地である。
「エリナ、これはどうやってクリアしていくんだ?」
「壁に出っ張りがありますから、それを掴んで地味に移動します、こんな風に」
壁の突起物を1つ手で掴み、さらには下の方にある同じものに足を掛け、ロッククライミングのような体勢のまま横に移動していくエリナ、そんなのやってられるか!
「おい、俺達今は毒無効なんだよな、だったら普通に入っていこうぜ」
「何だか臭そうだけどその方がマシね」
緑と紫が入り混じったような色の沼地に足を踏み入れる……大丈夫だ、何ともない。
しかも水深は10cm足らず、このまま歩いて行けば壁でシャカシャカしているエリナよりも遥かに早く反対側に着きそうだ。
「エリナも入ったらどうだ? 浅いし、ケッセの効果でノーダメだし、普通に歩いた方が楽だぞ」
「出来ればそうしたいのですが……勇者さん、そこです」
「えっ、あれ? だぁぁっ! わぷっ、誰か引き上げてくれ!」
「所々無駄に浚渫してあるんですよ、そこは水深5mですね」
「意味わかんねぇよ!」
ミラとジェシカに引っ張り上げて貰う途中、俺の足に何かヌメッとしたものが触れたような気がした。
もしかしてこの毒の沼地にも魚が居るのか?
「エリナ、もしかしてこの深い所には何か生物が……」
「珍金カット、という魚が放たれています、珍や金をもぎ取ってしまう恐ろしい魚ですよ」
「ひょぇぇぇっ! ヒュンってなったぞ今、そういうことは先に言うんだ!」
危うく珍や金を奪われてしまうところであった。
もしやられたらどうなる? ルビアの回復魔法で元に戻るのか?
いいや、そんなことはないはずだ、失った珍や金はもう帰って来ない……
仕方が無いので俺達、いや、俺だけはロッククライミング方式で移動した。
珍も金も無い他のメンバーは普通に毒の沼地を泳いでも大丈夫だ。
「あら、服に付いた毒の液体はサラッと落ちるのね」
「みたいだな、実に都合が良い設定だぞ」
「これならこのまま進んで行っても……」
と、そこでエリナが手を振り、皆を制止する。
「はい皆さん、ちょっとストップです!」
「どうしたエリナ、また何かあるのか?」
「この先の壁には火を吹く筒が並んでいます、1m間隔で1つずつ、100m分」
「100個あるのな、で、回避方法は?」
「筒の燃料は5秒で使い切ってしまう量です、その後はバイトの魔物が後ろから補充しないと作動しません」
バイトを雇ってまでそんなことをしているのか暗黒博士という奴は……
まぁ、とにかく5秒放出させてやれば良いんだろう、なら簡単だ。
壁、床、そして天井を良く見る……床か、地雷方式のセンサーが等間隔で設置されているようだ。
これを突いてしまえば勝手に火を吹いて動作を終えるということだな。
「ちょっと離れていろよ……」
聖棒の端を持ち、一番近くのセンサーをコツンとやる。
左の壁から炎が噴出し、右の壁をそれが襲った。
ふむ、同時に天井も空いたようだ、しっかり換気するシステムになっているようだ。
「よぉし、このまま進むぞ」
コツンと突いて5秒待ち、炎が収まったら少し進んでまたコツン。
そのまま50基まで火を吹く筒を潰していく……正面から矢が飛んで来た!
「よっと! 危ないわね、鏃に毒が塗ってあるわよ」
飛んで来た矢はマーサが当たり前のように受け止めた、指2本で……そのまま相手の方に投げ返すあの拳法は会得していないらしい。
「奥が暗くて放たれた所が見えないな、トラップなのか魔物がやったのか……」
「これはトラップではありませんね、こんな矢が飛んで来るなんて聞いていませんから」
「つまりバイトの魔物とやらが勝手にやったと」
「そういうことですね、後でキツく言っておきます」
果たしてキツく言っておく必要があるのか? 侵入して来た勇者パーティーに攻撃したんだから別に責められるようなことでもないと思うのだが……
まぁ、魔王軍にもそれなりに暗黙のルールやマナーというものが存在するのであろう。
そこにとやかく突っ込むのは俺のやり方ではない。
そのまま火を吹く筒を潰しながら進み、ようやく全てを乗り越えたところで、弓を持ったゴブリンが1体死んでいた。
俺達の来たのとは反対を向いた状態で首の辺りを壁から伸びた槍によって串刺しにされている。
先程の矢はおそらくコイツが放ったのであろう、逃げる際に何らかのトラップを発動させてしまい、ここで串刺しになっていると考えるのが妥当だ。
「ちなみにエリナ、このトラップは何だ?」
「これは皆さんには関係ありません、業務命令に違反した従業員を処刑するためのものですから」
「キツく言い聞かせるまでもなかったってことだな」
よく見るとニコニコ顔のまま死亡しているゴブリン。
おそらく俺達を不意打ちすることに成功し、帰ったら褒めてもらえると思ったのであろう。
で、そんな気分のまま即死したと、哀れな奴だ……
「では皆さん、ここを抜ければ最初のセーブポイントです、その前に大玉が転がって来るので注意して下さい」
「ああ、わかった……大玉?」
遠くからゴゴゴゴッみたいな音が響いてくる。
これはお約束、ゆえにダンジョン踏破につき必ず一度はやっておかないとダメなのだ。
「マーサ、頼むぞ!」
「任せなさいっ! はぁぁぁっ!」
「待って……なぜか後ろから来ましたの……」
「どういうことだ!? おいマーサ、逆だ逆、反対側だってよ!」
「え? あ、ちょっと、忙しいわねっ!」
なぜかゴゴゴゴッとは反対の方向から来た大玉。
慌ててそちらへ行ったマーサのパンチは、ギリギリのところでそれを粉砕する。
あとワンテンポ遅ければ大玉は精霊様に直撃していたであろう。
もし先程の落とし穴に続いてそんなものを喰らってしまったとしたら……おそらくこのダンジョンは消滅していたであろうな、というか現時点でかなり怒っているように見えなくもない。
「全く、この島の主は何を考えているのかしら、見つけたらもうギッタンギッタンのケチョンケチョンに……」
「まぁまぁ精霊様、そうカリカリするなって、ほら、そこに宝箱があるぞ」
「あら本当ね、さっそく御開帳といきましょうか!」
「ちょっとま……開けちゃったよ、罠かも知れないのに……精霊様?」
「鏡が1枚入っているわ」
「おっ! 貴重品じゃないか」
「見なさいっ!」
精霊様が宝箱から取り出して向けてきた鏡には、確かに俺の姿が鮮明に移り込んでいる。
そして、下に黒い字で『↑馬鹿』と書かれていた……
これは頭にきますね、本当に!
「あれ、でもこの鏡ってさ、完全に女物だよな」
「もしかして暗黒博士ってのは女装趣味があるのかも知れないわね、いいわ、これ拭けば使えるし、貰っておきましょ」
「そうだな、まぁ女装趣味博士の持ち物と思うとちょっとキモいけどな……」
宝箱から出て来た鏡をバッグにしまい、先を進む。
その後も落とし穴があったり地面から槍が生えてきたり、それからヘビやカエルが降って来る、肥溜めに落ちるなど、様々なトラップに遭遇した。
「はい皆さんおつかれさまでした、ここがこの洞窟ダンジョンで最初のセーブポイントです」
『はぁ~~っ』
大きな溜め息をつき、全員その場にへたり込んだ。
全員既に疲れ切っている、1秒たりとも気を抜くことが出来ないトラップ地獄というのは、予想していた以上に気力も体力も持っていかれるらしい。
「ご主人様、そういえば本当にお昼ご飯を食べていません」
「そうだったな、じゃあ帰る前にここで食べていこうか」
「やったっ! リリィちゃん、缶詰を選びましょう!」
大慌てで共用のバッグから缶詰を取り出す2人、他のメンバーも腹は減っているのであろうが、カレンとリリィの気迫に押されて食糧に近づくことが出来ないでいる。
「おい、エリナも一緒に食べておくか? 今ならなんと無料で食事にご招待だ」
「まぁ嬉しい……毒とか入れてないでしょうね?」
「入っていたとしてもさっきケッセを……そういえばもうとっくに2時間経っているな……」
この洞窟ダンジョンに入ってから既に6時間以上が経過しているはずだ、絶対に2時間どころではない。
しかし最初にあった毒の沼地以降、まるで毒らしきトラップに遭遇することがなかったため、すっかりケッセを使うことを失念していたのである。
「何なんだろうな、洞窟ダンジョンではまだ自慢の毒はほとんど使わないってか?」
「その可能性はあるわね、下手に乱用して対策されるのを恐れたんじゃないかしら」
ともあれ、これで初日分、本来は10時間の探索が可能な分のケッセのうち、5分の4を余らせたことになる。
もし洞窟ダンジョンを抜けた先の城で、毒トラップが大量にあるような状況に陥ったとしても、今のうちに余らせておいた分を放出すれば長時間戦い抜けるであろう。
「じゃあエリナ、そろそろ洞窟の外に送ってくれ」
「わかりました、あ、缶詰ありがとうございます」
光に包まれ、最初のセーブポイントから洞窟入口へと転移した。
外は既に夕暮れ時であった、ドレドの船も篝火を焚き始めている。
「お待たせドレド」
「今日はかなり遅かったですね、まぁここまで来るのにも時間が掛かっていますが」
「そうだな、明日はもう少し早く出て来たいところだな」
ドレドの船に乗り込み、トンビーオ村を目指す。
帰ったらもう夜だ、食事は船の中で済ませておくべきだろう……
※※※
「そろそろ夕飯にしよう、それとも皆今日は変な時間に食べたから腹が減っていないか?」
「私は何も要らないです、というか何か変です」
「どうしたリリィ? 珍しく……お前っ、毒を受けているじゃないか!?」
見ると、船室のソファで横になっていたカレン、それから船に酔ったかも知れないと言っていたミラ、そして……ダメだ、俺も調子が悪くなってきた……
「おい、他にやられているのは?」
「勇者様、残念ながら全員よ、ケッセを飲まないとダメね」
全員でケッセを飲み、どうにか体から毒を追い出すことが出来た。
だが気付くのが遅れたミラとリリィはかなり体力を奪われたようだ、やはり夕飯は要らないとか言い出している。
「リリィはこういうのが苦手だからわかるが、ミラも抵抗力が弱かったのか?」
「じゃなくて主殿……たぶん年齢のせいだ、若いほど早く反応したように見えるぞ」
ジェシカと顔を見合わせる、悲しくなってきたので年齢の話はやめよう。
しかしどこでやられたというのだ、しかも全員。
状況からして遅効性の毒を盛られたのは間違いないが、そのタイミングがわからない。
「ご主人様、もしかしたらあの洞窟内の空気が汚染されていたかも知れませんよ」
「う~む、てことはケッセの効果を切らせてしまったのが拙かったな、よし、明日からは気を付けよう」
その後も色々な意見が出たが、結局サリナの予想である『空気中に撒かれた毒を吸わされた』という仮説が最も説得力があるということになり、翌日以降はそれに準拠して動くことに決まった。
残り効果時間のチェックは、マリエルが30分毎に皆に伝達するという方法でいく。
同じ中衛である俺がやっても良さそうなのだが、間違いなく忘れていて酷い目に遭う。
「は~い、到着ですよ~っ」
「やっと着いたか、ミラ、リリィ、立てるか?」
「お姉ちゃん、肩を貸してちょうだい」
「あう~、ご主人様、おんぶ」
ミラはセラの肩を借り、リリィは俺の背中に乗ってコテージを目指す。
漁村ゆえ朝も夜も実に早いトンビーオ村は既に静まり返った時間だ。
「あ、おかえりなさ~い」
「ただいまアイリス、ミラとリリィが体調不良だ、寝かせるのを手伝ってくれ」
「はぁ、ではお布団は……1つで良いのか……」
アイリスがそんなことを言っている間に、後ろに居たメイがササッとミラの布団を敷き、リリィを寝かせるスペースも作った。
俺達ももう寝よう、そう思ったところで布団敷きの仕事をメイに取られ、窓を閉めに行っていたアイリスが首を傾げながら固まる。
「どうしたアイリス?」
「はぁ、あの~、その、何か鳳凰みたいのが攻めて来ているんですが」
「意味がわからんぞ!」
アイリスを押し退けて窓の外を見る……うん、確かに鳳凰だ、こちらへ向かって猛スピードで飛んでいるのが月明かりに照らされて良く見える。
「あら、あれはエリナの魔獣ですわよ」
「どうしてあんな主張の激しいのを使っているんだ……」
窓の所までやって来た鳳凰、口に咥えた紙切れをユリナに渡し、そのまま何もせずに去って行った。
紙切れには何か文字が書かれている、手紙のようだ。
内容は……
『体調不良(毒)のため、明日1日お休みさせて頂きます エリナ』
「そういえばアイツもケッセが切れた状態で一緒にいたんだよな」
「毒が利いてきたんですのね、まぁ、死にはしないから大丈夫ですの」
ということで翌日は休みである。
暗黒博士の島に再上陸するのは明後日だ。
次は毒を受けないように注意しないとだな……




