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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第四章 共和国と因縁の敵
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172 最新兵器の解析

「おぉ、ゆうしゃよ、急に呼び出して悪かったの」


「いつものことだろうが、で、今日はどうした?」


「ちょっと見せたいものがあっての、誰か、例のブツを持って来るのじゃ」


「例のブツ?」



 半島に攻め込んだ敵を撃退し、王都に帰還した日から今日で1週間。

 未だ敵の動きはなく、平和に過ごしていたところを突然王宮からお呼びが掛かったのである。


 で、見せたいものとは……おぉっ! 共和国軍が使っていた火を吹く筒じゃないか!



「どうじゃ、戦場で燃え残っていたものをニコイチして復元したのじゃよ」


「凄いな、やれば出来るじゃないか……でもな、重要なのは火を吹くための燃料なんだよな……」


「それは残念ながらわからなんだ、全てが零れたか燃えたかどちらかじゃったようでの」



 残念、俺の元居た世界でもギリシア火については良くわかっていないことが多かったからな。

 もちろん今の王国にもその燃料を復元する能力は無いであろう。


 ここからどうにかして使えるようにするためには、設計者であると推測される大魔将、暗黒博士スゴイモン=ツクルノとかいうのから聞きだす必要がある。



 もっともこんな危険な兵器の製造方法は大魔将と一緒に葬り去るべきなんだとも思うがな……



「ちなみに今日の話ってのはこれだけか?」


「いや待て待て、もう1つある、敵軍の鉄船についてちょっと調べておっての」


「調べておって、それでどうした?」


「港近くで沈没していたものの残骸をサルベージして持ち帰ったのじゃよ」


「持ち帰ってどうした?」


「ちょっと大きすぎたのでな、ぐるっと北に回っておぬしの領地に……」


「……放置したんだな」



 とんだ不法投棄である。

 そもそも置き場も無いのに持って来るんじゃないよ!


 この世界の人間には車庫証明というルールについて1から教えてやった方が良いかも知れないな。



「それでの、その鉄船ももちろん壊れておるのじゃが、ちょっと修理してみてくれんかの?」


「無理に決まっているだろう、そんなのゴンザレスに頼めや」


「う~む、異世界の知識をもってすれば可能だと思ったんじゃがな」



 何を考えているのだこの駄王は、いくら科学技術の発展した異世界から来たとはいえ、その辺の一般人にデカい蒸気船の修理が出来るわけなかろう。



 というかコイツは俺の異世界軍事知識に期待しているようだな……


 だが残念なことに、俺が現時点で復元することが出来る最強の異世界兵器は打製石器の鏃だ、それ以上のものは製法を良く知らない。


 まぁ、この世界には魔法があるんだし、異世界の兵器なんかに頼るなってことだ。



「ではゆうしゃよ、ゴンザレスにも少し頼んでみるゆえ、一度で良いからその船を確認してみてくれぬか?」


「確認するもどうするも、俺の領地に置いてあるんだろう? それならイヤでも見てみるさ」


「おぉ、そうか、では頼んだぞ」



 駄王にはとりあえず何かわかったら伝えると言って王の間を出た。

 もちろん軍事的に有用なことは何もわからないであろうがな。


 とりあえず屋敷へ帰ろう、その船がどこにあるかだけ確認しておくんだ。

 邪魔な所に置いてなければ良いんだがな……



 ※※※



「あ、おかえり勇者様、何か船がどうとかでマーサちゃんが騒いでいたわよ」


「やられた、畑の邪魔になる所に置きやがったか、ちょっと様子を見てくるが、セラも行くか?」


「何だか面白そうね、当然私も行くわよ」



 屋敷の裏手から城壁を出て領地へ向かう。

 壁に取り付けられた小さな扉を潜ると、明らかに草原には不釣合いな何かが置いてあるではないか。



「あら、この間来ていた共和国の鉄船じゃないの、どうしてこんな所に置いてあるわけ?」


「駄王のせいだ、今度アイツをぶっ殺そう」



 巨大な船のせいで畑に日が当たらなくなっている。

 これはマーサが怒るのも無理はない、さっさと退かして欲しいぞ。



「あっ! あんたっ、帰って来たなら言いなさいよ、こんなものをここに置いた罪を償って貰うわよ!」


「落ち着けマーサ、持って来たのは俺じゃない!」


「あら? そうだったのね、じゃあ犯人は?」


「駄王に決まってんだろこんな馬鹿なことをするのは」


「そうなのね、今度会ったときにぶっ殺しましょ!」



 これで駄王は二度死ぬことが確定したのである。

 マーサにはそのうち筋肉団が来て移動させてくれることを伝え、何とか落ち着かせた。



 ゴンザレス達が来るまでの間、せっかくここへ来たということで兵士のおっさん達と談笑する。

 1時間程すると、城門の方から暑苦しい連中が走って来た、今日は5人か……



「おう勇者殿、これが鹵獲した共和国の鉄船だな」


「そうなんだ、そしてここに置いてあるとすげぇ邪魔だ、城壁の方へ運んでくれないか?」


「お安い御用だ、だが5人で持ち上げるには少し重たそうだな」



「マジか、筋肉団でも無理なことがあるんだな、で、どうするんだ? 追加で人を呼ぶか?」


「なぁに、任せておけ……では、筋肉団整列! 気をつけっ! 分身!」



 筋肉団が増えやがった、1人が6人に分裂し、総勢30名の筋肉団員になっている。

 もちろんゴンザレスも6人居る、気持ち悪いから早く終わらせて欲しい。



『おう、では移動を開始するぞ!』



 6人のゴンザレスが号令を掛ける、そんなに増えなくても他の団員を呼べば良いと思うんだがな。



 しかしさすがは筋肉団30名、巨大な鉄船はあっという間に城壁の横まで運搬された。

 近くの街道を歩いていた旅人がそれを見てぶったまげている、そう、それが普通の反応だ。



「さて、それじゃあちょっと色々見てみるか、まずは外観からだな」


「見て勇者様、この後ろについてるのは何かしら?」


「ん? ああ、そいつはスクリューだよ、超回って推進力を得るんだ」



 歴史の教科書に載っている蒸気船のように、船体の横に水車みたいな推進装置が付いていないのは確認していた。

 だがスクリューまで開発してあるとは驚きだ。


 まぁ、どうせこれも魔王が持ち込んだんであろうな、そういえば魔王軍には扇風機があるみたいだし、それも似たようなものか……



 外側には他に目立ったものが見当たらなかった。

 次は中に入ってその様子を確認してみよう。


 特に気になるのは蒸気機関だ、一体どういう仕組みで動いているのか、科学的な何かか、それとも魔法を駆使した構造になっているのか、いずれにせよちょっと楽しみである。


 船体後方に取り付けられていた梯子から上がり、そのまま機関室らしき所を目指した。

 これは石炭燃料……ではないな、確かに石を燃料にしていたようだが、何かちょっと違う。



「あら、何かしらねこの石? 宝石みたいで凄く綺麗だわ」


「わからんが、下手に触るなよ、毒かも知れんからな」



 というか放射能とかは大丈夫なんですよね? 石炭とは明らかに違うその石は、青のような緑のような、とにかく変な輝きを持っている。



「おう勇者殿、これは俺にも何だかわからないぞ、だがあまり美味くはないようだ」


「いやいや食べるんじゃないよ、そんな得体の知れないものを」



 正体不明の石をボリボリと噛み砕くゴンザレス。

 砕ける瞬間、少しだけ輝きを増しているような気がするのだが……



「ちょっと気になるわね、そうだ、精霊様を呼んで来るわ!」


「おう、精霊様なら何かわかるかも知れんな、それでもダメなら久々に女神を頼ろうか」



 精霊様の到着を待っている間、ゴンザレスと2人で甲板の下を捜索した。

 やはりここに火を吹く筒の燃料が入っていた、しかも完全な形で残っている壷もある。



「さっきの石と似たような色だな」


「おう、砕いて混ぜ込んでいるような気がしないかね、それでもどのみち配合はわからんが」


「あり得るな……だとすると余計に石の正体が気になるぞ」



 居ても立ってもいられず、甲板に出て精霊様を待つ。

 すぐにセラを抱えて飛んで来た、石があった場所のすぐ近くに着艦する。



「何だか面白いものを見つけたんですってね、ちょっと見せてみなさい」


「こっちだ、ほら、この中にある変な色の石な」



「どれどれ……あっ! これは珍しいわね、詫び石よ!」


「詫び石って、何だよそれ?」



 確かに、最近完全に忘れ去られていた対象物鑑定の能力で見てもその名前である。

 エネルギーを取り出すことが出来る石である、ということが事実なのも確認しておいた。




「うん、これは古い伝説の話なんだけどね、1億年ぐらい前にこの世界に不具合が生じたことがあったそうなの」


「不具合? 世界に不具合とか良くわからんな」


「何かゴリラのステータスが誤って通常の512倍になっていたらしいのよ、で、当時の神がそれに気付いて3日間緊急メンテしたらしいわ」



 ゴリラ!? 緊急メンテ!? なんと信憑性に欠ける話なのであろうか、いい加減なオンラインゲームじゃないんだぞ……



「んで、その詫びとしてこの石を配ったのか当時の神は?」


「そう、しかも大量にね、でも大昔のことだし今は地中深くに埋まってしまっているわ」



 その後も精霊様の話は続く、どうやらこの詫び石、伝説では配布された当初から何らかの用途に使われてきたものの、人族は魔法を手にしてからあまり使わなくなったという。


 ちなみに何千年も前から『あと30年で枯渇する』と言われ続けていたそうだ。

 うん、そういうの、俺も聞いたことありますよ。



「あ、そういえば私もこの石に関する伝説を聞いたことがあるわ」


「何だ、セラ達の村でも語り継がれていたのか?」


「ええ、確かこの石で天空の城がどうのこうので、空から落ちた女の子が親方に直撃する話だったわ」



 益々胡散臭くなってきたではないか……



「まぁ良いや、とにかくこれをありったけ持ち帰ってさ、研究所とかで調べてみようぜ」


「そうね、それから縦ロールちゃんにちょっと食べさせてみましょう、どうなるか楽しみだわ」



 恐ろしいことを考える精霊様、確かに先程口に入れていたゴンザレスは平気そうな顔をしているが、コイツに関して起こったことは何も参考にならない。



「そうだ、あまり沢山は持って帰らない方が良いかも知れないわ」


「どうしてだ?」


「これも伝説なんだけど、詫び石は一定量以上を集めると青く光って死を撒き散らす、って話があったの」


「ヤベぇじゃん、臨界してんじゃん」



 かなり危険な物質であることは間違いない、この世界では電力とかも必要としないわけだし、この戦いが終わり次第採掘禁止とかにした方が良さげである。




 さて、この変な石に関してはこのぐらいにしておこう、次は船体の構造なんかをチェックだ、船体中央の少し高くなったエリアに移動する、艦橋ってやつだな、後ろの煙突よりも高い……



「おう勇者殿、ちょっとここを見てくれないか?」


「どれどれ、おぉっ! これは艦長とかが入って指揮する部屋だな、ここを狙えば指揮系統が混乱するかもだぞ」


「だな、全方位を見渡せるようになっている分どこからでも攻撃可能だよ」



 これで甲板下の火を吹く筒燃料倉庫に加えて2つ目の弱点が見つかった。

 次にこのタイプの船と戦う時には集中的に狙ってやろう。


 それから船体後方にあるスクリューと舵も狙い目だな、これは魚雷があればの話だが、魔法でどうにかならないかな?



「ところで勇者殿、ここから見て思ったんだが、まず船の前方には火を吹く筒があるだろう」


「うんうん、これが前を狙う兵器だな、あと真横もこれで対応出来そうだ」


「そして後方には巨大な弩がいくつか、これは後ろと真上を狙える」


「だな、となると死角は……」


「かなりの高空、そして前方から角度をつけて突撃すれば攻撃されないかもなのだよ」



 確かに、火を吹く筒は間違ってもオウンゴールだけはしないようになっている。

 狙えるとしても斜め45度ぐらいまでだろうな、形的に135度は無理であろう。


 そして船体後方の弩、これは艦橋や煙突が邪魔で前の方を狙うことは出来ない。


 つまり、ゴンザレスの言うように前方から急角度で攻撃を仕掛ければ船の兵器は完全に回避可能なはずだ。



「じゃあ精霊様、ちょっと飛んで今のを実証してみてくれないか?」


「わかったわ、でも本当に攻撃したりしないでよね」


「当たり前だろうが(何だよ、それをやったらウケると思っていたのに)」



 空高く飛び上がる精霊様、70度ぐらいの急角度でゆっくりとこちらへ向かって来る。


 下に降り、火を吹く筒の指向を操作して見るものの、射線上に精霊様を捉えることが出来ない。


 複数ある筒を全て使ってみたのだが、結局精霊様が艦長の指揮所らしきところに到達するまでに有効な攻撃方法が見つかることはなかった。



「おう、これはいけそうだな! 早速王宮に報告して対策を立てるのだよ」


「ああ、それから後ろにある弩は射程も長いし良い兵器だ、構造も簡単そうだし、パクっちゃおうぜ」


「うむ、ではそれも一緒に持って行こう」



 鉄船の弱点や攻撃方法を上手く王宮の人間に伝えるため、一旦外に出てセラが全体の絵を書く。

 出来上がった絵に色々と情報を記入し、報告書の完成である。


 再び船上に戻ったゴンザレスが設置されていた弩をバキっと剥がして肩に担ぐ。

 報告書と一緒に王宮へ持って行くそうだ。


 ちなみにあのヤバそうな詫び石とやらはポケットに詰め込んでいる。

 しかも大量にだ、精霊様の忠告を聞いていなかったのであろうか……



「では勇者殿、俺達はこのまま報告へ上がるよ、何かあったらまた連絡が行くと思う」


「わかった、じゃあ俺達は待機しておくよ」



 走って行くゴンザレス達を見送り、詫び石をほんの少しだけ持って屋敷へ向かった……



 ※※※



「あ、シルビアさん、縦ロールの奴はどこに居ますか?」


「地下牢に入れてあるわよ、働かせようと思ったけど全然使えないのよね」


「でしょうね、馬鹿そうですもん、アイツ」



 念のため治療が出来るルビアもつれて地下ろうへ向かう。


 薄汚れた縦ロールは与えられた野菜クズを一心不乱に貪っているところであった。



「おい、ちょっと用があるから顔を上げるんだ」


「……何、ようやく解放する気になったのかしら?」


「なわけねぇだろボケ、ちょっとこれを食べてみろ、美味いかも知れんぞ」



「何よこれは……ちょっと、詫び石じゃないの! こんなもの口に入れたら即死よっ!」


「そうだったのか、でも本当かどうかわからんからな、お前で試してみようか」


「いやぁあぁああぁっ!」



 これまでにない程の凄まじい抵抗を受けてしまった。

 どうやら食べると即死は本当のようだな……


 ゴンザレスの奴、腹を壊したりしていないだろうか?



「じゃあ食べさせたりしないから質問に答えろ、これはどこで採掘しているんだ?」


「共和国にある鉱山よ、過去の文献を元に魔族の博士が探し当てたの、精製方法もね」


「それまでは全く使っていなかったのか?」


「そうよ、魔法使いが居れば大体のことは何とかなるし、戦争用に大昔のものをもう一度使っただけ」



 なるほどな、普通にあの船を動かすとしたら相当な数の魔法使いが必要になるはずだ。


 それをエネルギー効率の良い機関とこの詫び石によって一般兵でも動かせるようにしたということか、共和国め、相当にガチっていやがるな。



「よし、では質問に答えたからご褒美をやろう、何が良い?」


「解放……は無理そうね、それならお風呂に入らせなさい、ここに入れられて以来一度も体を洗っていないわ」


「汚ねぇ奴だな、すぐに入らせてやるから出ろ、ルビア、ちょっとアイリスを呼んで来るんだ」



「わかりました、ではお風呂で待たせておきますね」



 アイリスに体を、そしてミラに服を洗って貰う、あの髪型は崩れると凄く長いんだな……



「勇者様、この子の新しい服はどうしますか?」


「今のが乾くまでは奴隷用のボロでも着せておくんだ、パンツも要らんだろ」



 適当な服を着せて縦ロール……ではなくなったな、今はロングヘアーだ、とにかく地下牢に戻しておく。

 処罰するのは戦争が終わった後で良いであろう。



 地下から戻ると、玄関でマリエルが伝令兵と話をしていた。


 先程の報告書を受けての話にしては早すぎるな、何かあったのか?

 しばらく2階で待つと、マリエルが小走りで入って来る……



「勇者様、敵に動きがあったそうです、それで今すぐ王宮へ来て欲しいと」


「わかった、セラ、リリィ、行くぞ!」



 馬車を待つよりもリリィに飛んでもらった方が遥かに早い。

 特に風防が使えるセラが乗っているときは抜群の速度だ。



 庭から飛び立ち、あっという間に王宮のテラスまで到達した。

 そのまま王の間へと入る。



「うぃ~っ、来てやったぞ~」


「うむ、勇者も来たか、話はマリエル王女殿下から聞いておるであろう」


「ああ、敵が攻めて来るんだろ、またこの間の半島か?」



「いや、南方の都市国家群から攻めるようじゃ、敵船団がそちらへ向かっているとの報告があったでの」


「おいおい、あっちは王国とは無関係だろうが」


「忘れたか、共和国の狙いはこの大陸一帯なのじゃよ」


「……そういえばそうだったな」



 南の都市国家群を広く捉えた場合、確実にトンビーオ村もその中に入ってくる。

 そして、位置的に敵軍が上陸するのはそのトンビーオ村に違いない。


 もちろん王宮の方でもその可能性を考慮し、既に伝書鳩による通知を行ってあるそうだ。


 敵が到達するのは早くて3日後だという、それまでに村人の避難は完了するであろう。



「おいババァ、もちろん俺達は迎撃に向かうんだよな?」


「当たり前じゃ、あんなクズ国家の好きなようにさせてたまるか!」


「軍の編成はいつ終わる?」


「今日の夕方までには終えられそうじゃ、そのまますぐに出発する」


「じゃあ俺達は先に行っているよ、機会があったらさっきの報告書に書いた攻撃を試すかも」


「うむ、ではわしらもすぐに追い掛けるでの」



 一旦屋敷へ戻り、今度は馬車に乗って出発である。


 それぞれの準備を速攻で済ませ、同行することになっているデフラを連れ出した。

 トンビーオ村まではここから2日、敵よりも早く到達することが出来るはずだ。



 今回は撤退される前に撃滅し、ついでにインフリーの奴をぶっ殺さないとだな……

ここから第四章とし、共和国の件が片付くまで続けます。

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