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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二章 初めての大魔将戦
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158 なかなかの黒字

「おい皆起きろ、屋敷に着いたぞ!」



 今目が覚めた俺と、御者をしているルビア以外は全員爆睡中である。

 本来ルビアの席であるはずの俺の左に陣取った免停ジェシカさん、涎を垂らすのはやめて欲しい。


 トンビーオ村から王都までは2日、戻るときも同じと考え、1週間後にまた現地拠点に入る場合、ここでの滞在は明日から3日間といったところだ。


 色々と急いで済ませなくてはならないな。

 全員を起こし、疲れ切ったルビアに肩を貸して屋敷へ入る……



「あらおかえりなさい、一時帰宅ってところかしら、お土産は?」


「もちろんトンビーオ村の特産品と地酒ですよ、マリエル、王宮と貴族連中に配る分は頼んだぞ」


「わかりました、え~っと、こっちの高いやつですね」



 安いのは俺の領地で働く5人の退役飲んだくれ兵達へのお土産だ。


 一応農作業を指示してあるが、おそらくそこまでやれはしないであろう、歳だし、腕とか脚とかどこかしらやられている連中だからな。


 それでもデフラ達が協力しているのだ、少しは作業が進んだことに期待しながら、徒歩ですぐ近くの領地へ向かった。



 プレハブ城は健在のようだ、不在中に攻め落とされたりはしていないらしい。



「おつかれ~っす! お土産を持って来ましたよ~」


「おぉ、酒ですか、助かりますよ勇者殿、では早速頂くとしますか」



 まだ日が高いというのに、領軍兵士の5人は酒盛りを始めてしまった。

 ちなみに、一部の畑にはもう作物が植えてあるようだ、収穫が待ち遠しい限りである。



「じゃあそういうことで、引き続きよろしくお願いします」


『うぃ~っ!』



 酒を飲み続けるおっさん達に手を振って屋敷へ戻る。

 夕飯前に風呂に入っておくべきだな、食事の準備はデフラ達に頼もう。



「ん? ミラは何をやっているんだ?」


「これですか? 魔物のコアを選別しています、価値が高い物は別にしておかないと、まとめて安く買い叩かれますから」


「それは重要な作業だ、とにかく金がないからな、頑張ってくれたまえ」



 異世界に転移した勇者ともなれば、普通はその知識を活かして莫大な富を手にするものである。

 少なくとも俺が知っているフィクションではそうであった。


 だがな、現実はこれですよ、こちらへ来てからもう半年が過ぎたというのに、未だに資金繰りに困る残念勇者なのです。



 ミラの作業が終わるのを待ち、一旦遠征組だけで風呂に入った。



「ふぃ~っ、疲れましたぁ~」


「すまんなルビア殿、私さえ免停でなければ」


「全くですよぉ~、ジェシカちゃんは後でお仕置きですね」



「そういえばジェシカはいつから馬車に乗って良いんだ? このままだとルビアが倒れるぞ」


「あと1ヶ月程度らしい、イヤなら牢屋に入るしかなさそうだ」



 それは困った、ここから1ヶ月の間に何度馬車に乗って遠くまで行くことになるであろうか。

 もちろん帰りもあるわけだし、ルビアの負担がえらいことになる。



「マリエル、明日王宮に土産を持って行ったときに便宜を図って貰うんだ、もちろんブツを受け取らせた後に切り出すんだぞ」


「それは贈賄と言われる行為ではないでしょうか……」


「必要悪と言いなさい」



 どうせたいした話ではない、勇者パーティーのためであれば少しぐらい融通が効くはずだ。



 明日はマリエルが王宮へ行っている間に俺とセラ、ミラで魔物のコアを換金するためにギルドへ行く。

 カレンは武器屋、リリィとマーサは食材の買い出しである。


 他は連絡係として屋敷で待機して貰うこととしよう。



 風呂から上がると既に食卓が準備され、1階からは良い匂いが漂ってきていた。

 今日は干物を炭火で焼き、それを酒の肴にしようということらしい。



「あのぉ~、この変なアイテムはおトイレに置いておけば良いんですか?」


「そうだ、窓際にでも置いておけば便所が良い臭いになる伝説のアイテムなんだ」


「へぇ~、じゃあそうします」



 ダンジョンのボスを倒して手に入れた便所の芳香剤、どうやら無限に効果が続く究極タイプのようだ。

 これで臭すぎる俺のチート生成物も少しはその威力を落とすであろう。



 そうこうしているうちに夕食の準備が出来たらしい。

 配膳用エレベーターから料理を取り出し、全員で席に着いて乾杯する。


 うむ、炭火で焼いた干物はふっくらしていて実に美味だ。

 酒も美味いし、居残り組やシルビアさんも満足してくれたようだ



 明日は色々と忙しそうだし、今日は早めに寝るとしよう……



 ※※※



「それじゃ、いってきま~す!」


 翌朝、それぞれが目的の場所へ行くために屋敷を出た。



 俺達が向かうのは冒険者ギルド、まずはそこで魔物のコアを換金し、その資金で消耗品の補充をしようということに決まっている。



「あら、いらっしゃいませ、今日はコアの換金ですね」


「ええ、結構沢山あるんですが」



 そう言って受付嬢の前にコアの入った袋を3つ置く。

 ミラがおおよその価値で仕分けしてあるため、良いものは一目でわかるようになっている。



「ほぉぉ~っ、これはなかなか、ちょっと私じゃ判断出来ないので鑑定士を呼び出します、しばらくお時間を下さい」


「わかりました、では中で待たせて貰いますね」



 ギルド会館の中は相変わらず酒を飲むおっさん連中で一杯だ。

 こいつらはいつ仕事をしているのであろうか、実は夜勤なのか?


 ちなみにセラとミラは元々王都のしがない冒険者であったため、この飲んだくれ共とは顔なじみである。

 すぐに声を掛けられ、俺も一緒に席に着いた、酒臭せぇ……



「おうおうセラさんよぉ、おめぇら儲かってんだろ? 一杯奢ってくれや」


「儲かってないからこんな所で魔物のコアを換金しているの」


「何だよ、シケてやがんなぁ」


「ふんっ、あんたらに奢るぐらいならその辺の地面にでも飲ませてやった方がマシね」


「おぅ、なかなか言うようになったじゃねぇか」



 さすがセラである酔っ払いの煽り方を心得ているようだ。


 そのときギルド会館のドアが開き、メガネのおっさんが入って来る。

 あれがコアの鑑定士か、頭良さそうだもんな、きっとすぐに鑑定してくれるのであろう。


 俺もビールらしき飲み物と枝豆を2人前頼み、銅貨を2枚払ってセラと飲み始めた。

 うむ、ろくに働かずに飲む酒は微妙な味わいだな。



 しばらくするとまたドアが開く。

 今度は武器屋に行っていたカレンだ。


 武器の修理依頼が早めに終わったので俺達と合流しようということか。



「お~い、カレン、こっちだぞぉ~っ!」


「あ、ご主人様、まだ居て良かったです」


「武器の方は片付いたか?」


「ええ、それとお腹が空きました」


「じゃあこっちのおじさん達に奢って貰うんだな」



 飲んだくれ共に愛想を振り撒くカレン、尻尾もフリフリだ。

 おっさん冒険者達は次々に肉料理を注文してくれた、カレンの1食分がタダになるのはデカい。



 結局銀貨3枚分以上の食事を平らげたカレン。


 この期に及んでまだおかわりを要求しているが、おっさん達は全員空になった財布を逆さにして支払い能力ゼロをアピールしている。


 まぁ、明日からはしばらく真面目に働いて稼ぐことだな。

 今度はリリィを連れて来て毟り取ってやろう。



 そこでちょうど受付嬢がこちらへ来る。

 何やら手招きしているではないか、トラブルか?



「すみません勇者さん、実はかなり珍しい等級のコアが多いようで、すぐには鑑定出来ないとのことです」


「ですよね~、変な魔物ばっかりだったし」


「あら、そうだったんだ……でですね、今日は一旦こちらに預けて頂いて、明日の朝までには何とかしておきますので」


「金だけ取りに来れば良いと?」


「そういうことです、あと高額取引になりますんで他の冒険者にはナイショにしておきますね」


「了解です」



 ということで今日はもう屋敷へ帰ることとした。

 魔法薬を買い足そうにも金を持っていないからな。


 明日ここに来て金を受け取ったらその足で魔法薬ショップへ行けば良い。



「それじゃ、おいカレン、行くぞっ!」



 カレンの食欲によって素寒貧に追い込まれてしまった冒険者達に手を振り、ギルド会館を後にした……



 ※※※



「ただいまぁ~、おう、もう皆帰って来ているようだな」



「あ、おかえり、見てよこの野菜、篭一杯で銅貨3枚だったのよ、良い買い物したでしょ?」


「マーサ、それは良いが篭を持っているじいさんは何者だ?」


「生産者のおじいさん付きで銅貨3枚だったの、お得よね」


「いや、じいさんは要らないから返品して来い、ウチでは飼えないぞそんなの」


「あら、そうなのね、じゃあおじいさんは帰って良いわよ」



 プルプル震えながら帰って行くじいさん。


 生産者の顔が見えるのは良いことなのであろうが、どうして生産者ごと販売しているのだ……



「え~っと、この野菜は半分皆のの夕食用に取っておいて、残りは今からアイリスちゃんと一緒に切って干し野菜にするわ」


「うむ、手を切らないように気を付けるんだぞ」



 作業を始めたマーサ達をその場に置き、俺は2階の大部屋へ向かった。

 王宮へ行っていたマリエルももう戻っているようだからな、ジェシカの免停はどうなったことやら。



「おかえりなさい勇者様」


「ただいま、マリエル、ジェシカの件はどうなった?」


「一応OKは貰いましたが、こちらでキツ~く罰しておくのが条件だそうです」


「じゃあ風呂上りに鞭打ち刑だな、シルビアさんの最新作を借りて打ち据えよう」



 部屋の隅で正座していたジェシカはそのまま風呂の時間までそうさせておくこととした。

 そういえば他のメンバーはどこへ行ったんだ?



「マリエル、他の皆はどうしたんだ、出掛けたのか?」


「いえ、お弁当を持って領地の方へ遊びに行きました、シルビアさんも一緒だと思います」


「お昼休みってとこか、セラ達もどこかへ行ってしまったし、屋敷に残っているのは俺達だけか」



「主殿、せっかく正座しているんだ、膝枕でもしてやろうか」


「お、そいつは有り難いちょっと休憩させて貰うとするか」



 ジェシカの柔らかい脚に頭を預け、ウトウトしながら午後の時間を過ごす。

 本当に、今日はほとんど動いていないな……




 ふと気が付くともう夕方であった。

 いつの間にかマリエルも寝ているし、ジェシカは壁にもたれかかって目を閉じている。


 他のメンバーも室内でゴロゴロしているようだ。



「あら勇者様、ようやくお目覚めのようね」


「おう……夕飯は?」


「今ミラ達が準備だけしているわよ、それが終わったらお風呂に入ろうとしていたところ」



 そこへちょうどミラとアイリスが入って来た。

 食材の下ごしらえが終わり、あとは火を通すだけとなったようだ。



「じゃあ、先に風呂に入りますか、おいジェシカ、起きるんだ、マリエルも」



 ぐでぐでと起き上がった2人の腕を引っ張り、風呂へ向かう。

 風呂では今日の冒険者ギルドでのやり取りを報告しておく。



「じゃあご主人様、明日になったら大金が手に入るかも知れない、ということですね?」


「まぁな、でも大金といっても金貨5枚とかだろうよ、気前が良かった頃の王宮から受け取った報酬ぐらいだろうよ」



 そう、俺達が冒険を始めたばかりの頃はまだ王宮にも余裕があり、何かの活躍に対して普通に金貨を5枚も10枚も寄越していた。


 しかし、その後は王都やその他の王国領が戦場になることが多く、また魔王軍の仕掛けた罠で一度は経済崩壊にまで陥ったことにより、現在はもうそんな報酬には全く期待できないのだ。


 それが俺達が貧乏を強いられている直接の原因である……



「とはいえだな、今となっては金貨数枚でもかなり大事だ、明日の受取に期待しよう」



「そうですね、ところでマリエルちゃん、ジェシカちゃんも次の出発では御者をやれるんですよね?」


「ええ、ただし今からキツ~いお仕置きを受ければ……」



 ジェシカの後ろに居るシルビアさんの笑顔が怖い。

 おや、精霊様は前に回りこんだようだ、2人に抱えられ、ジェシカは風呂から退出して行く。




 しばらくすると2階の部屋から何やら話し声が聞こえる……



「え? ちょっと、それで殴られたら普通に、いや、あのっ、あぁあぁぁぁっ!」



 成敗完了のようだ、俺達が風呂から上がったときには、既にジェシカの魂はそこになかった。

 まぁ、十分反省して戻ってくるであろう。



「はいはい、食事の準備が出来ましたよ、ちょっと邪魔なのでジェシカちゃんを退かして下さい」



 その後は食事にし、酒も飲んで床に就いた……



 ※※※



「じゃあ、俺達は冒険者ギルドと、それから魔法薬ショップに行って来る」



 今日は俺とセラだけで行くことにした。

 金を受け取るだけだし、あまり大人数で目立つのも良くない。



 歩いてギルド会館に向かい、中に入る。

 カウンターに居る受付嬢はすぐこちらに気付いたようだ。



「あ、おはようございます、ちょっと奥の方へお願いします」



 何だろう、ボコボコにされて金品を脅し取られるのか?

 だとしたら返り討ちにして逆に財布を強奪してやる。



 まぁ、とりあえず付いて行ってみよう。



 奥の部屋では昨日見た鑑定士が待っていた。

 すぐに立ち上がって挨拶をしてくる、こちらもそれに答える……



「あ、まずですね、鑑定しておりました魔物のコアなのですが、ギルドでの買取価格は合計金貨8枚と銀貨3枚になります、よろしいでしょうか?」


「おぉっ! 予想を超えた金額ですよ、セラ、これでOKしても大丈夫か?」



「良いわよ……というかたまには自分で考えなさい」



 何だか怒られてしまったようだが気にしない。

 今は金が手に入ったのだ、天にも昇る気持ちである。


 洞窟ダンジョンの探索はなかなかの黒字であったな……



「じゃあそういうことで、魔物のコアに関してはその金額で構いません」


「ありがとうございます、それとですね、勇者パーティーの皆さんは大魔将の城を攻めておられるとか」


「そうですよ、まだ半分、というか手前のダンジョンをクリアしただけですがね」


「ほぅ、で、ここでお願いなんですがね、もしよろしかったらその周辺に居る珍しい魔物を生け捕りにして頂けませんか?」


「生け捕りって、あの変な雑魚敵をですか?」


「ええ、実は私、新らしい魔物図鑑の編纂もしておりましてね、そのサンプルとして魔物が欲しいんですよ」



 なるほどそういうことか、大魔将の城はまだわからないが、その手前の洞窟ダンジョンに居た魔物はこれまでに見たことがない、というか得体の知れない連中であった。


 もちろん、そんなのがこの王都周辺に普通に居るはずがない。

 そもそも一般の兵士だとかなり苦戦するような強さなのだ。


 そこで、その珍しい魔物に遭遇することが出来、かつ生け捕りにする程度であれば造作もない強さである俺達にサンプル集めを依頼しようということらしい。



「生きている個体は1種類につき金貨3枚、死体でも金貨1枚で買います」


「ほうほう……」


「で、サンプルはいくつかあったほうが良いですからね、最大2体まで同じ魔物を追加で購入します、こちらは生け捕りで金貨1枚です」



 ということは最初の1体で金貨3枚、追加の2体でそれぞれ1枚。

 同じ魔物を3体捕獲すれば、1種類につき金貨5枚の報酬を得られるということだ。



「迷う余地はありませんね、この依頼を受けさせて頂きます」


「では交渉成立ということで、生け捕りに使う檻はこちらで用意します、後であなた方の拠点にお届けします」


「何卒よろしくお願い致します」



 魔法薬ショップで魔力回復薬を買い足した俺達は急いで屋敷に帰り、皆にこのことを伝える。


 ミラは業績予想上方修正の舞を踊りはじめた。

 取らぬ狸の何とやらだが、今回に関してはほぼ間違いなく取れるので心配は要らない。



 俺達が帰ってしばらくすると、荷馬車に小さめの檻を積み込んだ一団が現れた。

 皆メガネで頭が良さそうだ、きっとあの鑑定士の弟子とか部下辺りなのであろう。



「お世話になっております、魔物捕獲用の檻30個、お届けに上がりました」


「ありがとうございます、で、1つの檻には最大何匹まで入れても良いんですか?」


「え~っと、同じ種類の魔物であれば何匹入れても構いませんが、契約上3体を1セットにすることになりそうですね」


「わかりました、では1種類につき3体、檻1つで捕獲して来ます」


「ではよろしくお願い致します、お忙しい所大変失礼致しました」


「はい、ではでは!」



 預かった檻を馬車に積み込む、結構一杯になってしまったが金のためだ、我慢しようではないか。


 次の遠征時には第一目標を大魔将アクドスの討伐、そして第二目標をなるべく多くの魔物を生け捕りにすることとしよう。


 色んな種類の魔物を探すのは大変かも知れないが、そこは現地に居るエリナを小突いて捜索させれば良い。戦いが終わった後、捕縛した際の減刑をちらつかせるのもアリだな……



「それじゃ、出発は予定通り明後日だ、遠征組はちゃんと準備をしておくこと」


「なら明日はお休みね、ちょっとゆっくりしましょうか」


「うむ、それが良い、というか今日の午後からは何もしなくて良いであろう」


 そこから1日と半分、ほとんど何もせずにゴロゴロし、昼間から酒を飲んですごした。



 翌々日の朝、再びトンビーオ村へ向けて馬車を出す。

 久しぶりにルビアとジェシカが交代で御者をやることになる、それぞれの負担は半分だ。



 ちなみに、今回は大魔将を討伐するまで帰らない予定だ、もしかしたらここに帰り着くのはかなり先のことになるかも知れない。



「ねぇ勇者様、トンビーオ村に着いてもその頃にはまだ結界が解けていないのよね」


「そうだな、着いて3日後が期日だ、そこで城に突入することになる」



 確かにそれまでの間はかなり暇だが、それならばむらでゆっくりしておけば良い。

 幸いにも俺達には現地拠点であるコテージがあるのだからな。



 途中の宿に一泊し、次の日もさらに馬車を走らせる。

 翌日の昼、ようやく海と、その手前にあるトンビーオ村が見えてきた。



 さて、3日後には大魔将アクドスとの決戦の幕開けである……

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