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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二章 初めての大魔将戦
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155 セーブポイント

 大魔将の城に向かうため、まずはその手前の洞窟ダンジョンにチャレンジした俺達、罠に嵌ったり麻痺したりと、散々な目に遭いながらもその探索を続けた。



「見て下さい勇者様! 遂に宝箱を発見しました」


「わかった、ミラは動くな、余計なことをするな、そこから一歩も動くな、あと涎を垂らすな」


 金目の物を発見したときのミラは何をするかわからない、念のためマーサに押さえ込ませておく。


 さて、この宝箱は開けても大丈夫なものなのか?


 いかにも『宝箱』といった感じのものだが、残念でした中身は魔物です、とか、近付いたら手前は落とし穴でした、みたいなことになりそうな予感だ。


 聖棒で慎重に地面を叩きながら近付く。

 うむ、手前にトラップの類は無いようだな。


 あとは蓋を開けるときの危険性だが……皆の視線が俺に集まっている、お前がやれということでしょうか?



「おい、もし俺が喰われたりしたら助けるんだぞ、良いな、逃げないでよっ!」


「わかったから早くしなさいよ、このヘタレ異世界人」



 こうなったらヤケだ、南無三、宝箱の蓋を一気にガバッと開ける……中には折り畳まれた紙が1枚入っているきりであった。



「何だこれ、四つ折になっているが……もしかしてこのダンジョンの地図か?」


「そうみたいね、まぁ、こういうところで最初に置いてある宝箱は地図が入っているってのがデフォルトよね」


「うむ、確かに俺が元居た世界でもそうだった気がするぞ」



 念のため、これまでセラがマッピングしていたものと突き合わせて確認する。

 間違いない、この地図はダンジョン全体のものだ。



「俺達はここから入っただろ、で、ここが出口か、まだほとんど進んでないんだな」


「勇者様、この青い点々は何かしら?」


「これか、5ケ所打ってあるな……もしかしたらこれがセーブポイントとやらかもな」


 とりあえず、ここから一番近い青の点に向かってみることとした。

 色が青だし、おそらく安全なのであろう、ヤバいのは赤く打ってあるのが通常のはずだからな。



 手に入れた地図と根拠の無い自身を頼りに、青い点のポイントを目指す。

 とはいえまだ遠い、今日中にここまで辿り着ければ御の字である。




 再び歩き始めてすぐに魔物の気配、今度は10体も居るようだ……


「この角を曲がった先に敵が居るぞ、どうするセラ?」


「う~ん、進むしかないわね、ここを迂回するとかなり遠回りになるわ」


「わかった、じゃあセラとユリナは風魔法を準備しておいてくれ」



 その他のメンバーも全員武器を抜いて戦闘態勢になり、ゆっくりと敵に近付く。

 紫色のスライムだ、まだこちらには気が付いていないらしい。



「おい、何だアレは?」


「パンツオフスライムよ、女の子が穿いているパンツだけ溶かす凶悪な魔物なの」


「意味がわからんぞ」


「とりあえずはパンツを脱いで戦えば大丈夫ってことよ」



 それを聞いて一斉にパンツを脱ぎだすメンバー達、恥じらいとかそういったものはないのであろうか?

 だが、まさかのルビアだけがそのまま固まっている……



「どうしたルビア、パンツを脱ぐのが恥ずかしいのか?」


「いえ、元々穿いていないだけです」


「……そうですか」



「セラ殿、私はズボンだから大丈夫かも知れないが、一応脱いでおいた方が良いよな?」


「そうね、でも穿いてないのがわかりにくいといけないわ、ズボンも脱いだまま戦うべきね」


「わかった、では丸出しで戦おうではないか」



 威勢の良いことを言うジェシカさん、でもね、ダンジョンじゃなかったらその格好は犯罪ですよ、普通に。



 で、突如現れたノーパン変態パーティーにより、パンツオフスライム10体の群れは成す術もなく殲滅された。

 まさかこんな連中が現れるとは思ってもみなかったであろう。



「いやはや、表情どころか顔すらなかったが、かなり動揺していたのが見て取れたな」


「私の魔物知識が役に立ったわね、先に敵の正体を知らなかったら今頃全員パンツを溶かされていたはずよ」


「へいへい、とにかく終わったんだから穿けよな」



「いえ、まだ同じ敵が居るかも知れませんし、今度は不意を突かれないとも限りません、このままノーパンでいくべきです」


 ミラの意見はもっともだ、だがな、あなたスカート短いんですよ、もう普通に丸出しと変わらない。

 というかジェシカに至っては完全に半裸(下)のままだ、目も当てられないとはこのことである。



 まぁ良いか、俺以外の誰かが見ているわけではない、むしろ有り難い光景だ。

 このまま先へ進もう……



 再び地図に従って青い点を目指す。

 ようやく入口から半分といったところで、またしても宝箱を発見した。



「ほら、宝箱があるわよ、早く開けて来なさい」


「待てよ、さっき俺のことをヘタレとか言ってたんだからな、今度は精霊様が開けるべきだ」


「……わかったわよ、何かあったら助けなさいよ」


「おう、前向きに検討しておくわ」


 ビビリながら、そろりそろりと宝箱に近付く精霊様。

 何だよ、自分だって相当にヘタレじゃないか、しかも開けるときもそぉ~っとだ。



 宝箱を半分ほどまで開けた精霊様、その突然動きが固まった。

 次の瞬間、ガバッと大口を開ける宝箱、精霊様は上半身をばっくりいかれてしまう。



「ダセぇ~っ! 喰われてやがんの、ざまぁみろっ!」


『もぉ~っ! 良いから早く助けなさいよ~っ!』


「もっとセルフ脱出の努力をしろよ、ほらっ!」


『ちょっとっ、お尻触らないでっ!』


 上半身を喰われ、下半身だけ出して暴れている精霊様、しかもノーパンである。

 日頃の恨みを晴らすべく尻を撫で回しておいた、実にいい気味だ。



 しかしそろそろ助けてやろう、このままでは先へ進めない。


 マーサと協力して宝箱をこじ開ける。

 何とか這い出した精霊様は涙目であった。



「しかし凄い歯だなこの宝箱は、精霊様、腹と背中から血が出ているぞ」


「当たり前じゃない食べられていたんだし!」



 ルビアの治療を受けながらプリプリ怒る精霊様。

 それだけ元気があれば上等だ、先へ進もう。



「行くぞミラ、おいっ、もう一度開けようとするんじゃないよ、それはトラップだ!」


「でも勇者様、このトラップを潜り抜けた先にお宝が……」


「普通に喰い殺されるだけだ、諦めろ」


「はぁ~い」



 ようやく未練を断ったミラを連れ、探索を再開する。

 その後はたいした魔物も出ず、ひたすらトラップだけで体力と魔力を消耗させられた。


 ルビアの魔力回復薬は残り7本、初日でこれを切らすようなことはしたくないな……



「勇者様、もうちょっとで青い点のポイントに着くはずよ」


「おう、ちょっと警戒しようか」



 全員武器を構え、ペースを緩めて前進する。

 しばらくすると、索敵に反応が出た。



「この先に敵が居るぞ、魔物じゃない、もっと強い奴が1体だ」


「青い点を守っている中ボスじゃないかしら、もちろん戦うわよね」


「うむ、そうしないとそこに何があるかわからんし、ここまで来て引き返すのも癪だからな」



 敵の位置まであと角をひとつ曲がる所まで接近し、そこで停止する。

 そっと顔を出し、ターゲットの様子を確認……あれ?



「おい、ユリナとサリナにそっくりの奴が居るぞ、居眠りしてるけどな」



「ちょっと私に見せて下さい……従姉妹の()()()ちゃんですね、完全に」


「本当ですの、でもあの子は魔王軍中枢の仕事だったはずだわ、それがどうしてここに居るのかしら?」


「何でも良いさ、ところでアイツの後ろにある青い玉がセーブポイントなんじゃないか?」


「そのようですわね、とりあえず起こして話を聞いてみるんですの」



 ユリナ達の従姉妹であるというエリナを囲み、小突いて目を覚まさせる。



「ん? ふぁ~っ、寝ちゃってたみたい」


「おはようエリナちゃん」


「あらユリナちゃん、サリナちゃん、それからマーサちゃんも! 今日はどうしたの? あ、そういえば異世界勇者に捕まったそうじゃない、情けないわねぇ~、でもここに居るってことは……」



「なんと俺様がその異世界勇者様だ」


「誰コイツ?」


「だから異世界勇者だって!」


「……!? マジですか、いよいよ攻めて来ましたか!」


「うん、でさ、ここが例のセーブポイントってやつだよな?」


「そうですよ、ここで記録を取っておけばいつでも外と行き来することが出来ます」



 どうやらエリナが転移のアイテムを持って、チャレンジャーを転移させる係らしい。

 ちなみに後ろの青い玉はただの目印、特に意味は無いそうだ。



「じゃあさ、今から外に出たいんだ、転移してくれ」


「わかりました、でも初回の転移には条件があります」


「条件って?」


「この私と戦って倒すことです、ルールは……」


「よぉし、早速始めよう」


「え? ちょっと、ルール……」



 エリナはユリナ達の従姉妹というだけあって『不死』である。

 多少無茶苦茶したとしてもどうということはあるまい、一気にカタを付けよう。


 聖棒を頭上に構え、狙いを定めて振り下ろす……



「あぎゃっ! 待って下さい、私との戦いはターン制となって、ほげぇっ!」


「ならこっちが先制攻撃、ちなみに俺達は全員1ターン100回行動だ」


「そんなっ! ちょっと理不尽がへっ!」


「はい、今ので呪いました、お前1ターン休みな」



「いたぁぁっ! わかりました、もう降参しますから叩かないでっ!」


「じゃああと10回攻撃したら良いにしてやる」


「イヤです、やめて……きゃぁぁっ!」



 魔族に対して効果の高い聖棒を思い切り振り下ろし、寸止めする。

 エリナは気絶してしまったようだ、おっと、おもらししているではないか。



「エリナちゃん、大丈夫ですの? ご主人様、ちょっとやりすぎではありませんこと!?」


「テヘペロ!」


 わりと気合の入ったテヘペロを披露しておく、反省はしない。



 さて、気絶してしまったものは仕方が無い、エリナは魔力を奪う腕輪を嵌めてしばらく寝かせておく。

 これで気が付いた途端に反撃してくるようなことはないはずだ。



「今のうちに何か食べておこうぜ、というかお前らそろそろパンツ穿け」


「あら、忘れていたわね、このまま帰って恥を晒すところだったわ」


「確かに、私もすっかり忘れていたぞ」



 セラとジェシカが思い出したかのようにパンツを穿いている。

 セラはまだ良い、ジェシカはそのまま帰ったら牢屋行きだぞ。



 全員に干し肉or干し野菜とパンを配り、軽食タイムとした。

 エリナの傷を癒したことにより、ルビアの魔力はまた枯渇している。


 ここで敵に襲われ、怪我をしたらまた回復薬を使う必要が出てくるな、頼むから何も現れないでくれ……



「うぅっ……う~ん」


「あ、エリナちゃんが目を覚ましましたの、エリナちゃん、大丈夫ですの?」


「怪我は治っているみたい……もしかして私オネショした?」


「どっかの鬼畜異世界人のせいですわよ、全く」



「テヘペロ!」


 起き上がったエリナは転移云々の前にパンツを洗いたいそうだ。

 精霊様が付き添って物陰に隠れ、水を出して洗濯をしている。


 しばらくすると2人で戻って来た……



「よし、じゃあ洞窟ダンジョンの入口まで頼む、良いな?」


「ええ、もう戦うとか絶対に言いませんから、ではこのアイテムを使って……魔力が使えませんね」



 魔力を奪う腕輪を嵌めている状態ではアイテムが使えないようだ。

 おそらく本人の魔力で発動させなくてはならないのであろう。



 エリナの右腕に嵌めてあった腕輪を外し、再チャレンジである。


 全員が淡い光に包まれ、その明るさによって一時何も見えなくなってしまった。

 気が付くとそこは、今朝突入した洞窟ダンジョンの入口である。



「おぉっ! 戻って来たぞ、凄いなそのアイテム、いくらぐらいするんだ?」


「さぁ、これは魔王軍の備品なので非売品ですから、製造コストだけでも金貨2,000枚はするはずですよ」


「高いなオイ、銅貨3枚で譲ってくれないか?」


「普通にダメですし、そもそも私にこれを譲渡する権限はありません」



 あっさり拒否されてしまった、WIN-WINの良い話、いうなればフェアトレード、ちょっと違うか、まぁとにかくそんな感じの取引であったはずなのだが……



「あの~っ、それで次に来たときはどうすればさっきの場所に戻れるんですか?」


 皆が気になっていたことをルビアが聞いた。

 確かに、ダンジョンの外に出ることは出来たが、先程の場所に戻る術が無い。



「それなら大丈夫です、入口にインターフォンがあるのでそれを押して私を呼んで下さい、ちなみにセーブポイントにはすべてそれが設置されています」



 なるほど、転移係はエリナ1人だけ、対してこのダンジョンには出入り口と5ヶ所のセーブポイントが設置されている。


 そのどこへ行っても対応出来るように、インターフォンを使って係員を呼び出す。

 意外としっかりしたシステムのようだ。



「ところで先程から気になっていたんですが、ここにも受付係が居ませんでしたか?」


「ああ、奴ならそこで血溜まりに沈んでいるよ、ぶっ殺してやった」


「ひぃぃぃっ! 殺さないで下さい、というか死なないので酷いことはもうしないで下さいっ!」



 かなり怯えさせてしまったようだ。

 まぁ良いか、ユリナとサリナの従姉妹とはいえ、よく考えたら敵だからな。



 おっと、俺達の帰還に気付いたドレドが迎えに来たようだ……



「それじゃ、次に来たときはこれで呼び出すからな、逃げたら尻尾を引っこ抜くぞ」


「わかりましたっ! 2秒でお伺いしますっ!」



 ユリナ達と同じ悪魔の尻尾をクルクル巻いてパンツの中に隠しながら敬礼するエリナ。

 怖がっているときの行動は悪魔全員で共通らしい。



「みなさ~ん! もう乗っても大丈夫ですよ~っ!」


「すぐ行くよ~っ!」



 気が付くと、既にドレドの船は桟橋の巨大なクリートに固定されていた。

 さて、では今日の探索はここまで、一時トンビーオ村に帰るとしよう……



 ※※※



 村に帰還し、現地拠点としているコテージに着いた頃にはもう日が暮れかけていた。



「あ~、おかえりなさ~い」


「ただいまアイリス、メイはどうした?」


「村の寄り合いがあると言って出掛けました」



 メイの奴、すっかりこの村に馴染んでいやがる。


 ちなみに、寄り合いの帰りに食材を買って来てくれるとのことだ。

 もう一度買い物のために出る手間が省けた。



「お風呂沸かしてありますから、良かったらお先に入って下さい」


「ありがとう、助かるよ、ついでにアイリスも入っておいたらどうだ?」


「はぁ、ではご一緒させて頂きます」



 アイリスも一緒に風呂に入る、当然今日の土産話を聞かせてやった。



「しかしパンツを脱いで戦うことになるとは思わなかったわ」


「ですね、とてもエッチな魔物でした」


「ルビア、お前はもともと穿いていなかったであろう……」


「あ、そうでした」



 パンツの話は良いとして、それ以外の武勇伝を盛りに盛って聞かせる。

 騙され易い、というか現に洗脳されて人類に仇成していたアイリスは簡単に信じ込む。


「へぇ~、そんなことがあったんですね、凄いです」


 あまり感動が伝わってこない返答であった……



「戻りましたぁ~、皆さん帰っているみたいですね」


「お、メイが帰って来たぞ、夕食の準備に取り掛かろう」



 一斉に風呂から上がり、服を着る。

 メイは貝類を中心に色々と買ってきてくれたようだ、酒もあるではないか。



「すまんな、先に風呂へ入っていたよ、メイも今から入って来るんだ」


「わかりました、では頂きますね」



 メイが風呂に入っている間、ミラとアイリスが夕飯の支度を……アイリスが裸エプロンなのだが?



「おいアイリス、どうしてそんな格好なんだ?」


「はぁ、この方が勇者さんが喜ぶと言われまして」


「誰に?」


「ルビアさんとマーサさんです、ちなみにお二人共逃げてしまいましたよ」



 とりあえずアイリスに服を着せ、馬鹿のルビアとアホのマーサを探す。

 居た、コテージの裏に隠れてニヤニヤしていやがった。



「あら、もう見つかってしまいました」

「ナイスな悪戯だったと思わない?」


 捕まえて連れ戻し、ルビア持参の鞭でビシバシ叩いておく。


「お前らは明日の朝まで裸エプロンな、異議は認めない、あと夕飯までそこで正座しておけ」



 部屋の角で正座する2人、そこへ風呂から上がって来たメイは呆れ顔だ。

 最初にこの村に来たときから全く成長していない姿を見せてしまった。



「はいはい、遊んでないで、夕飯の支度が出来ましたよ」


「おう、このサザエは今から焼いて食べるのか?」


「ええ、卓上コンロで焼きながら食べます、ハマグリと大アサリもありますよ」



 なんと、酒にピッタリの食材である。

 しかし醤油が欲しい、女神の奴、醤油蔵の関係者を転移させてくれないかな、出来れば熟練の職人を……



 そんなことを考えながら魚介をつまみ、酒を飲む。

 異世界でこんなに上等な食事と酒を得られるなんて、まるで天国である。


 大魔将との戦いが終わった後もここは別荘として残したいところだ。



「ところで勇者様、明日はどこまで探索を進めるつもりなの?」


 リアリストセラによって現実に引き戻されてしまった……



「そうだな、今日行った所から一番近いセーブポイントはどうだ?」


「う~ん、確かそっちは出口から遠ざかってしまう位置だったような気がするわ」


「それなら出口方面で最も近い所狙いだな」


「うん、あまり時間は掛けたくないし、そうしましょう」



 翌日の行動は決まった、洞窟ダンジョンはまだまだ先が長い。

 早く大魔将を討伐するためには効率良く進まなくてはならないのは明らかだ。



「じゃあ皆、明日は最初からノーパンで行くわよ」


「うむ、私もそれで行こうと思っていたところだ」



「おい、ジェシカはダメだ、丸出しになるじゃないか」


「では裸エプロンで……」


「もっとダメだ! 防具ぐらい装備しろっ!」



 とにかく恥ずかしいことだけはやめて欲しい。

 明日以降のノーパン探索も禁止しておいた。



 その日はある程度のところで酒盛りをやめ、翌日に備える。


 マップを手にしたことでかなり探索ペースは速くなったものの、未だダンジョンの半分にも到達していない。


 ここからも色々と大変なことが起こりそうだ……

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