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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二部 第一章 次の冒険を始めよう
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152 大魔将の城を確認しておこう

「それでは本日は私が案内させて頂きます、よろしくお願いします」


『よろしくおねがいしま~すっ!』


 トンビーオ村に着いた翌日の朝、俺達はボルテスの漁船による先導を受け、ここから一番近い大魔将の城を見に行くこととなった。


 岸に残るメイや村人達、それからまだ土産物を買い漁っていた筋肉団員に見送られ、ドレドの船に乗る。

 魔力で動くので漕いだり帆を張る必要はない、ドレドがエンジンみたいなものだ。



 船室も余裕で全員入ることができる広さがあるし、小さいながらもバスタブが設置されている。

 厨房と倉庫も別なので、そこへみなの昼食とする分の食材を運び込んでおいた。



「さぁっ! ボルテスさんの船に続いて出航よ、面舵いっぱ~いっ!」


「セラさん、そっちは取り舵です、航路はもっと右ですから」



 キャプテンセラは2秒で解雇された。

 そもそも船舶操縦士免許を持っていないことも発覚したのである。


 いや、どうしてこの世界にもそんな免許が存在するのだ?

 船なんか全部手漕ぎか帆船だろうに……



 結局ドレドが操舵を担当し、暇になってしまった俺達は船室で待ったりさせて貰うこととした。

 船室のベッドは硬く、これから長時間乗る機会が増えることを考えれば取替えが必要だ。



「ご主人様、ここも屋敷やトンビーオ村の旅館みたいな草を編んだ床にしませんか?」


「そうだな、なら後でドレドに聞いてみよう、勝手に改造されても困るかも知れんからな」



 と言いつつも、この船は気たる大魔将との戦いに備え魔改造してしまう予定だ。

 この世界には火薬が無いゆえ、軍艦なのに大砲が設置されていないのは残念だがな。



「みなさ~ん、そろそろ到着しますよ~っ!」



「何だ、かなり早いんじゃないか?」


「明らかに2時間は経っていないわね」


 外に出てみると、確かに遠くの海上に城らしきものが見える。


 どうやら魔法の力で進む船は、その大きさのわりにスピードが出たようだ。

 結局ボルテスの船と同様の速度で航行し、1時間半程で目的地まで到着した。




「城だけじゃなくて小島って感じだな」


「見て下さい勇者様、手前の洞窟というかダンジョンというか、とにかくそれを抜けないと城に辿り着けないようです」


 ミラがそう言うので、城ではなく島の外周部を確認する。


 確かに船がつけられそうなのは一箇所だけ、そこからすぐ近くには洞窟らしきものの入り口があり、そこから島の中央にある城まで繋がっているようだ。


 それ以外は完全な岸壁、とても歩いて入れそうには……一部低くなっている所があるではないか。



「ちょっとあの岸壁が窪んだ所へ行ってみようぜ、あそこが近道なのかも知れない」


「ではそちらに向かいます」



 向かって右の近道らしき箇所に到着する。

 船を着ける所もあり、明らかに誰かが作った人工のルートだ。



 階段まである、そしてそのルートの入り口には……



『見学コース(注:大魔将様の城までは行けません)』



 と書かれていた、何だ、ただの観光用ルートではないか。



「どうする、罠かも知れないが一応行ってみるか?」


「そうね、もし本当に罠だったとしても大魔将が直々に出て来るとは思えないわ、行きましょう」



 ということで、ドレドだけを船に残して上陸する。

 ボルテスの船と共に一時退避するドレド、一応、俺達が戻ったらすぐに回収出来る位置に投錨したようだ。



「よし、全員武器の準備は良いな、階段を上がるぞ」


 慎重に、そろりそろりと見学コースの階段を行く。

 最初の角を曲がったところで索敵に反応があるではないか、やはり罠であったか。



「敵が居るみたいだ、いつ戦闘になっても良いようにしておけよ」



 ゆっくりと敵の方へ近付く、どうやら一部踊り場のようになった箇所があり、そこに2体の魔族が居るようだ。

 次の角を曲がるとその姿が見える……



『ようこそ大魔将様の城へ、ここは一般客用見学コースです』


『拝観料は1人あたり銀貨1枚、払えない場合は命を担保にローンを組むことが出来ますよ』



「何だてめぇら?」


『見学コースの番人ですが、それが何か? 拝観されるのであれば早く銀貨1枚をお支払い下さい』


「誰が払うかよそんなもん……いや待てよ、ここの城や中に居る大魔将について教えてくれるなら考えんこともないぞ」


『そもそも我々はそのために雇われているのですが……』



 交渉成立である、案内係を自称する2体の中級魔族に金貨1枚と銀貨2枚を支払い、その先に同行させる。

 階段はあと1km以上も続いているようだ……



 その間、せっかくなので案内係に色々と質問してみる。


 この城、というか島全体の所有者は()()()()()()()というらしい。

 違法スレスレの商売で財を成した魔族領域の大商人だそうな。


 そしてもちろん変異種であり、あのノーマンと同程度には戦えるとのことである。



『この見学コースもアクドス様が金儲けのために設置なさったものです、今日が初の売上ですね』


「そうなのか、がめつい野郎だな、で、やはり城に到達するには洞窟を抜ける必要があるのか?」


『ええ、洞窟ダンジョンのクリアは全ての大魔将様と戦うための必須イベントとなっておりますから』



 その洞窟ダンジョンとやらには様々な仕掛けが施され、容易にクリア出来ない仕組みになっているそうだ。


 ただし途中でセーブポイント的なものもあり、そこにある到達者名簿に記帳しておけば、次からは当該地点にワープさせてくれるとのことである。


 何のゲームなのだ一体……



 そのような話をしばらく続けると、遂に岩陰から大魔将の城が見えてきた。

 大きい、王都の城よりも遥かに大きいではないか、城に入ってからも大変そうだ。



「城の中にはどんな仕掛けがあるんだ?」


『洞窟ダンジョンほどではありませんが、一応トラップが、それと、途中で出現する魔物もかなり強力ですよ』


「おいおい、魔物が出るのかよ……」


『ええ、ちなみに洞窟では我々中級魔族と同程度、城の方では上級魔族程度の強さですね』


「そんなに強い魔物は見たことがないのだが?」


『大魔将様の城ですので、何事も特別仕様となっております』



 意味不明なのだが、強いといってもその程度であれば楽勝であろう。

 一度に大量出現とか、仲間を呼ぶとかだと厄介かも知れないがな。



 その後も話しを続けながら、大魔将の城を尾根伝いにぐるっと見て回る。

 一応許可を得て、ユリナが城の全景をスケッチしておいた。



『間もなく見学コースは終点です、一番奥で記念のスタンプを押して下さいね』


「で、押した後はどうするんだ?」


『ここまで話を聞かれてしまったんです、当然死んで頂きますよ』


「あそう、じゃあスタンプ押してくるからちょっと待ってて」


『あ、ハイどうぞ』



 かなり凝った作りの記念スタンプをユリナのスケッチブックに押しておく。

 ついでにマーサの尻にもペタッとやっておいた。


「勇者様、私にもペタッとしてちょうだい」


「セラの尻は丸くないから上手く付かないぞ、ほら、印影が欠けてしまった」


「うぅっ、肉付きが悪くてすみませんね……」



 そうして遊んでいると、痺れを切らした案内魔族が声を掛けてくる。



『え~と、それではよろしいでしょうか?』


「良いよ、もう十分見学したしな」



『ではいきます……死ねぇぇぃっ!』


「お前が死ねやボケが!」



 最初に掛かって来た魔族の腹を聖棒で突き刺して殺す。

 全ての内臓が破裂し、ついでに全身の血液が沸騰したようだ。



 その光景を見て驚いたもう1体が驚愕している。

 だがもう遅い、後ろにカレンが回っていますよ……


 何が起こったのかわからない、といった表情のまま地面に落ちる首。

 これは一応討伐の証として持って帰ろう、国から旅費を支給して貰うためにもな。



「全く、あのように殺気を出したまま何が案内だ、主殿、払った拝観料は回収したぞ」


「ご苦労、では船に戻るとしようか」



「ねぇ勇者様、その前に一度城を攻撃してみない?」


「そうだな、雷魔法を一発喰らわせてやるんだ」


「じゃあ、やってみるわね」



 すぐに雷魔法を放つセラ、しかしその攻撃は、城全体に張られていると思しき分厚い防御魔法の壁に阻まれてしまった。


 ダメみたいだ、やはり真面目に洞窟ダンジョンをクリアして、それから城に突入するしかないようだ。

 おそらく防御魔法を解く仕掛けも洞窟の中にありそうだな。



 残念ながら今回は撤退である。

 魔族の首を拾い、元来た道を戻った、すぐにドレドの船が迎えに来た……



「大魔将様のお城はどうでしたか?」


「結構デカかったぞ、アクドスという名前の奴が城主らしい」


「あの方ですか、それなら見学コースはお金を取られたんじゃないですか?」


「ああ、でも案内役を殺して回収しておいたぞ」


「そうですか、なかなか酷いことをしますね……」


「言っておくが先に殺そうとしてきたのは向こうだからなっ!」



 勝手に俺を悪者にするのはやめて欲しい。

 どいつもこいつも、何かある度に俺が悪事を働いたと思い込みやがる。



 とにかく船を出して貰い、再びボルテスの先導でトンビーオ村に戻った……



 ※※※



「おかえりさね、昼食の準備が出来ているんよ」


「ありがとうございます、あ、そういえば船に積んだ食材は使わなかったな」


 思いのほか航行速度が速かったため、船内での昼食はナシとなってしまった。

 そのため積み込んだ肉や野菜がそのまま余っているのだ。


 まぁ良いや、その食材はここで海産物と物々交換してしまおう。



「今日は空飛ぶ魚の干物、サザエの焼き物さね、そういえば1人足りないような……」


「おいハンナ、いつまでも杖の中に入っているんじゃないよ、もう出て来い」


『……大魔将様のお城からは逃げ切りましたか?』


「とっくに帰って来ているぞ、もう安全だ」


 それを聞いて杖から飛び出すハンナ、ババールが目を丸くしている。

 どうやら大魔将にビビッて引き篭もっていたようだな。



「ハンナ、やっぱり大魔将の城に行くのは怖かったのか?」


「ええ、ちょっとだけ……いや、結構怖かったです」


「あまり無理はするなよ、次からはメイと一緒に留守番するって選択肢もあるからな」


「わかりました、でも可能な限り付いて行こうと思います」



 次から、というか実際に洞窟ダンジョンにチャレンジする際にはハンナをどうするかはわからない。

 だが一応このトンビーオ村までは同行させることとしよう。



 運ばれて来た昼食を取り、午後は作戦会議の時間とする。


 次の敵になるであろう大魔将アクドスについては、ここに居るメイも含めた魔族全員が多少の知識を持っているそうだ。

 早速話を聞こう……



「きっと洞窟は魔物よりもトラップの方が厄介なはずですの、落とし穴とか歩くと痛い床ですわね」


「あの床は毒の沼地よりもダメージが多いのよね……」



「それってさ、上手くやれば避けて通ることも出来るんだよな?」


「アクドス様の性格を考えるとそれは出来ないようにしていると思いますよ、必ず一度は罠に嵌めてくるはずです」


「そうなるとルビアが大変だ……おいルビア、居眠りするんじゃない」



「んぁ? ちょっとお腹一杯で眠くて~、あいたっ! いでっ!」


 だらしのない奴はお尻ペンペンの刑である。

 叩かれてようやく目を覚ましたようだ。



「それでルビア、魔力はどのぐらい続きそうだ?」


「う~ん、回復魔法を使い続けるとしたら1時間ぐらいでしょうか」


「1時間か……途中で回復する術とか無いかな?」



「大丈夫ですよ勇者様、ダンジョンなら途中で宝箱があるはずです、上手くいけばそこからお金も……」



 果たしてそんなもの親切に設置してくれているのであろうか?

 あったとしても罠の可能性が高いだろ、絶対に。


 金の亡者であるミラには、ダンジョン探索の途中で宝箱を見つけても不用意に空けたりしないよう、きっちり釘を刺しておいた。



「でもご主人様、魔力回復薬を買って持ち込めば心配は要らないはずですよ」


「何だサリナ、洞窟ダンジョンとやらは持ち込みOKなのか?」


「……そんなの当たり前です」



「あ、魔力回復薬なら私がいつも持っているわよ、使うタイミングが無かったからちょっと古いけど、これね」


 青くて毒々しい液体の入った小瓶をセラから渡された。

 賞味期限が3年前なのだが、使っても大丈夫なのかこれは?



 そしてセラ曰く、この魔力回復薬は一番安いもので鉄貨5枚で買えるとのことだ。

 ただしその効果はイマイチで、ルビアの回復魔法クラスになると3本服用して1回放てるかどうからしい。



「これさ、高いやつを買えばもっと効果が得られるんだろ、一番良いのはいくらぐらいするんだ?」


「金貨1枚のがあるわよ、それならルビアちゃんの回復魔法20回分ぐらいの魔力が得られるはずよ」


「高いなおい……」



 それをいくつも買って持ち込むなどということは俺達には出来ない。

 そんなもの買うぐらいなら酒でも買って持って行った方がマシだ。



「勇者様、こうなったらやはり道中の宝箱を片っ端から空けていくべきですよ」


「う~む、でも気を付けないとな、宝箱のフリをする魔物とかも居そうだし」


「そんなの倒してしまえば問題ありません、リスクを恐れていては大金持ちにはなれませんよ!」



 ミラはグイグイ主張してくるものの、どう考えても魔力の回復薬ではなく、宝箱に入っていそうな金銭や換金価値のあるアイテムが目当てだ。


 何があるかわからない洞窟ダンジョンで暴走するのだけはやめて欲しい。




「ご主人様、魔力の回復も良いですが、私はどうやって戦ったら良いですか? 洞窟とかは狭すぎるかもですよ」


「そうだな、リリィは人間形態のまま進むしかないだろう、出番は洞窟を出てからだな」


「つまんないです……」



 広い所であればリリィもドラゴン形態に変身して戦えるかも知れない。

 だが洞窟の中で下手にブレスを吐かれると大事だ。


 この世界ではまだ酸素が発見されていないため、酸欠になるからと何度言ってもわかって貰えない。

 きっと戦闘になったら特に気にもせず危険な攻撃を放つ者が出てくるであろう。


 リリィだけでなく、火魔法を得意とするユリナもしっかり監視しておかなくてはならないな。



「さて、次は洞窟を抜けた先の話だ」


「防御魔法が張られていたみたいだけど、あれはしっかり解除されるのよね?」



「おそらくそうですの、洞窟ダンジョンのどこかに魔法解除アイテムがあるはずですわ」


「やはりそういう感じか、ちなみにそれってわかり易いモノなんだよな?」


「だと良いのですが……」



 せっかくキーアイテムを見つけたのに、鞄が一杯で捨ててしまった、などという事態は避けたい。

 それを捨てるなんてとんでもない! と自信を持って言える程度の代物であってくれよな。



「そういえば私は大魔将様のお城について話を聞いたことがあります、中は迷路みたいになっているらしいですよ」


「あ、ハンナ様、それは私も聞いたことがあります、壁が動いて迷わせる仕掛けとかもあるみたいですね」



 ハンナとサリナが勝手に盛り上がっている。

 だが城は人工物だし、壁ごとき破壊しながらまっすぐ進めば良いであろう。



「あんたさ、今お城をぶっ壊しながら進めば楽だとか思っていたでしょ?」


「うん、カレンとマーサならそのぐらい余裕だろ?」


「それで始祖勇者とかいう異世界人が損害賠償を請求されていたらしいわよ」


「やべぇな、破壊はやめておこうか」



 先程セラが放った雷魔法が防御魔法に阻まれて本当に良かったと思う。

 というか500年前の始祖勇者も俺と同じようなことを考えたんだな……



「まぁ良いや、じゃあダンジョンはルビアの魔力残量を見ながら進む、城は破壊しないってことで決まりだな」



 そんなこんなで夕食の時間が近付いてきた。

 先に風呂へ入り、酒を飲む態勢を整えて料理を待つ。



 刺身とアサリらしき貝の酒蒸し、それから焼きハマグリを高級酒で流し込む。


 大魔将との戦いではこの村を拠点にする可能性が高いからな、これからはこういったリッチな食事にありつける機会が増えそうだ。



 深夜まで宴会を続け、その日は疲れ切って就寝した……



 ※※※



「じゃあまたすぐに来ると思います、メイも、それからドレドも元気でな!」


 メイだけでなく、船の管理を担当するドレドもこの村に残ることとなった。

 これからはメイの借りているアパートに居候するドレド、着替えなどは後で送ってやろう。



「ご主人様、お土産の買出しは完了です!」


「カレン隊員、ルビア隊員、ご苦労であった、では出発しよう!」



 今回は酒と大量の干物をゲットすることが出来た。

 聖都に行ったときには留守番組に残念な思いをさせてしまったが、そのリベンジは果たせそうだ。



 手を振る村人やメイ、ドレドにしばしの別れを告げ、馬車を走らせる。

 屋敷に着いたのは翌日の昼過ぎであった。



「おいハンナ、もう泣くんじゃないよ、ドレドにもメイにもすぐにまた会えるから」


「うぇぇ~っ! だって、だってぇ~っ!」



「ハンナ様、これからは私が同室ですから寂しくはありませんよ」


「本当? じゃあカポネちゃん、よろしくね」



 ようやく落ち着いたハンナを魔族収容棟に戻し、俺達は屋敷で荷物を片付ける。



「では勇者様、私は王宮で今回の報告と、費用の請求をして来ますね」


「わかった、可能な限りぼったくってやるんだぞ」



 王宮へ行ったマリエルが戻ったのは1時間程経ってからである。

 何やら焦った様子で俺の所へ駆けて来る……



「勇者様、明日重要な話があるそうです、朝一番で王宮から迎えの馬車が来ます」


「何だ、どうせまたろくでもない話だろう」


「それが……どうも勇者様を王国貴族にしてしまいたいようなんですよ、お父様達は……」


「よしっ! 夜逃げするぞ!」


「ダメですよっ! とりあえず話しだけでも聞いてあげて下さい、断るならそのときに!」



 貴族って、あの駄王にまでヘコヘコしている可愛そうな方々だろう、どうして関係ない異世界勇者の俺がそんなことをしなくてはならないのであろうか?


 だがここで逃げると叱られるのはマリエルだ、一応明日王宮へ行って、詳細だけでも聞いておくことにしよう。


 いや、何だか凄く不安になってきたぞ……

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