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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二部 第一章 次の冒険を始めよう
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151 新たな戦いの始まり

「ちぃぃ~っす!」


「おぉ、ゆうしゃよ、相変わらず出入りの業者みたいな態度じゃの」


「似たようなもんだろうよ、ところで魔王の幻影が出るんだってな、またドット絵のやつか?」


「わからぬが、あの感じでは今日のパンツまでは確認出来ぬじゃろうて、口惜しいことじゃ」


「だな、もはや何の楽しみもないぞ」



 おそらく大魔将に関する話であろうが、また魔王が巨大な幻影を出して王都民に語りかけるという手紙を送ってきたらしい。

 ということで今は、それを最も見易いであろう王の間に居る。


 そろそろ刻限とされていた昼も近いし、じきに現れるはずだ。

 テラスに出て北の空を眺めながら、食事をして待機する……



「あっ! ちょっとモヤみたいなのが出て来たわよ!」


「本当だな、さぁ、レーコに代わる幻影係は雇用出来たのか、それともドット絵のままなのか、注目だな」



 暇そうにしていたセラが北を向いて指を差す。

 おなじみのモヤが現れていた、いつもより小さいな……



 空に現れたモヤは次第に大きさを増し、人の形を取る。

 ここから魔王の姿に変化……しないではないか。


 モヤはそのまま、完全に人の形を取った。

 それでも魔王らしい姿にはならず、その胸付近に文字が浮かび上がる。



『NO IMAGE』



「勇者様、何か変な文字が出てきましたよ」


「マリエル、あれは俺達の世界の言葉だ、画像がありません、というな」


「どうやらこの間の幻影係も居なくなってしまったようですね、あそこからさらにグレードダウンするとは……」



 魔王軍はかなり人材不足のようだ、きっとレーコの後任者もこの間の企業魔将軍辺りに合流し、戦死したのであろう。

 で、さらに力の無い奴に任せる羽目になったと。



 ……おっと何か話し出すようだ。



『人族の皆さん、ごきげんよう、魔将を全部倒していい気になっている勇者も聞いているわよね?』


「はいはい、聞いていますよ」



 相手に届きはしないであろうが、一応失礼の無いように返答だけしておく。



『で、ご存知だと思うけど、次は大魔将があなたの相手よ、大魔将は強大な力があるの、必ず勇者パーティーを滅ぼして、人族の希望を打ち砕いてやるわっ!』



 毎度威勢の良い演説をしてくれるのだが、『NO IMAGE』の状態で言われてもグッと来るものがない……



『あとさ……お願いだからレーコだけでも返して欲しいのよね……ねぇお願い……』


『魔王様、ここで情けないことを仰ってはなりませぬぞっ!』


『うるさいわね、そもそも出している幻影が情けないのよっ! 大体何? イエスマンは人事評価が過去最高の逸材じゃなかったわけ? どうして部下の信頼も得られていないただの無能が(どうのこうの)』



「おい、また副魔王ってのと喧嘩してるぞ」


「これを見ると何だか私達が勝っている感があるわね」


「ちょっと情けないとか思わないんでしょうか?」



 偉そうに予告までして演説を始めた魔王オーツ・カミナ。

 だがそれも俺達の士気を高める結果に終わってしまったようだ。



『とにかくっ! 来週には大魔将の準備が出来て城が出るの、南の海上にうねりを伴った強い風が吹くわ、付近を航行中の船舶は注意することねっ!』



 そう告げて、魔王の音声は途絶え、幻影も『NO SIGNAL』に変わった。


 大魔将とその城が出現するのは来週か、魔王とはいえ、近くの船に対して注意喚起をする優しさはあるようだ。



「でもさ、今回は向こうから攻めて来るって感じじゃないのよね?」


「だな、城を構えて待つからこちらから突入しろってことらしい」


「これってガン無視したらどうなるのかしらね?」


「ちょっと面白そうだが軍事力を強化されると困る、やめておこうぜ」


「そうね……」



 しかし張り合いがないのも事実だ。

 来週代魔将が出現したとしても、俺達の方も準備をしなくてはならないしな。


 特に船だ、今はドレドのものが南門付近に放置されているのだが、どうにかしてこれを海、出来ればトンビーオ村まで運ばなくてはならない。


 その間は全く交戦しない状態の時間を過ごすことになるし、敵が強いはずゆえ、そこからも睨み合いの膠着状態になるかもだ。


 ちょっと何かこちらから仕掛ける、というか挑発でも良いからしておきたいところ。

 何か良い案が無いだろうか……そうだ、レーコを使おう!



「なぁセラ、マリエル、帰ってレーコに頼めばこちらからも幻影が出せるかな? 魔王城の前に」


「あ、もしかしたら可能かも知れませんね、ちょっと聞いてみましょうか」


「じゃあ帰るぞ、おい駄王、幻影が出せそうなら出演の方、よろしく頼むぞっ!」


「任せるが良い、勝負パンツで臨もうではないか」



 決まったらすぐに動くのが俺達勇者パーティーの良い所だ。

 速攻で馬車に乗り、屋敷へ戻る……



 ※※※



「ただいまっ、おうアイリス、レーコを呼んでくれ」


「おかえりなさい、はぁ、ではお掃除をして、お洗濯もして、それから呼びに行きますね」


「そんなのは後で良いだろうよ……」



 直ちに呼びに行かせたところ、5分程で2階の大部屋にレーコが呼ばれて来る。



「おいレーコ、以前はレーコが魔王の幻影を出していたのは事実だよな?」


「ええ、そうですが、それが何か?」


「逆襲したい、駄王の薄汚い幻影を魔王城の前に出すんだ、出来るか?」


「それぐらいなら簡単に出来ますよ、住所がわかっていればどこへでも、誰の幻影でも出せます」


「わかった、じゃあすぐに王宮へ行くぞ」


「え? ちょっとっ!」



 イマイチ状況が飲み込めていないレーコの腕を引っ張り、待っていて貰った馬車に乗り込む。

 セラとマリエルは乗ったまま、準備万端の状態である。



 法定速度ギリギリの速度で馬車を走らせて王宮へ戻り、ダッシュで階段を上った。

 王の間では既に駄王だけでなく、大臣連中もスタンバイしているようだ。



 レーコが幻影を出せるかどうかわからない状態でここまで準備してくるとは、なんと木の早い連中だ。

 総務大臣とか口紅なんか付けてんじゃないよ気持ち悪い……



「よっしゃ、何か知らんが準備は済んでいるようだな、レーコ、どうやってやるんだ?」


「私の霊力を使って、指定の位置に霊体のようなものを出すんです」


「ほう、何を言っているのかさっぱりわからんな、では早速準備に取り掛かってくれ」


「えぇ~っと、ちょっと待って下さいね、魔王様の居場所は謁見の間だから……そこに位置を設定して……」



 どうやらレーコはただ幻影を出すだけ、それに関する段取りは全て今まで声だけしか聞こえていない副魔王がやっていたようだ。


 手順を暗唱しながら魔王城に幻影を出す準備を始めるレーコ、少し梃子摺っているようだが頑張って欲しい、もう後ろの王侯貴族がそわそわしているぞ。




「……うん、これでバッチリです、あとはそこに立って頂ければ」


「ホイ来た、駄王、その真ん中に入るんだ、すぐ始めるぞ!」



 何もない壁の前に出演者を立たせる。


 間もなくレーコの体が光り、プロジェクターを壁に向けたときのような枠が現れた。

 あれが撮影範囲ということだな、閣僚まで全員納まったようで何よりだ。



 俺達は恥ずかしいから入るのはやめておくがな、特に、駄王と同類だと思われるのは不快である。



「ハイではみなさん、5秒後に幻影が出ます、そこから15秒待って話を始めて下さい」



 始まると聞くと突然緊張の面持ちになる大臣連中、まぁ、人間なんてそんなものなのであろう。

 一方の駄王は余裕だ、まぁ、普通に頭が悪いだけなのであろう。



 そこからしばらく静寂が続き、遂にレーコがキューを出す。

 撮影監督みたいだ、これも魔王から俺達の世界のやり方を教わったに違いない。



「聞け、魔王よっ! 我が名はペタン国王、バッカーノ・ダ・ペタンである!」



 同じように各大臣が名乗る、財務大臣なんか住所まで言いやがった。

 ネット社会でないこの異世界ではそこまで危険が無いのかも知れないが、これは凸されてもおかしくないのだよ。



「さて魔王よ、おぬしはこれまで散々幻影を出してきおったのじゃが、もうその能力を持った者もおらんらしいな」


『らしいなっ!』


「そして、その駒は今我々にある!」


『我々にある!』


「おぬしの幻影、そのパンツは毎回堪能させて貰った」


『させて貰った!』



 ここで大臣全員がハモりやがった、卒業式か何かですか?

 というかこの短時間でどこまで準備してんだよ……



「で、今回はその礼として、おぬしにもっと良いものを見せてやろうと思うのじゃ、喰らえっ!」


「なっ!? 王よ、パンツを脱いではいけませぬぞっ! そこまでは予定には無いっ!」



 パンツを脱いでしまった駄王、今は王の赤マントのみ着用し、その下は全裸という完全変態である。

 しかもそのマントを開閉してアピールしているのだからタチが悪い。



 その後、10分以上にわたってとてつもない光景を見せつけ、満足した駄王はパンツを穿き直した。

 もう、この先どうなっても俺は知らない……



「よし、じゃあ今回はこれで終わりだな、機会があったらまた……」


「勇者様、あれって」


「早速ご返信頂けるようだな」



 先程も出た『NO IMAGE』の幻影が、またしても現れている。

 今度は王宮のテラスに、人間サイズの小さなものだ。



『あんた達、よくもやってくれたわねっ! 薄汚いモノを見せてくれてありがとう、大変に粗末な品でしたねっ!』



 それだけ言い残して消える魔王の幻影、もとい、画像ナシのモヤモヤ、相当頭にきているようだ、作戦は成功だな。

 しばらくそこに居る全員で爆笑しておいた。



「ありがとうレーコ、これで初めて魔王に攻撃することが出来たよ、直接的にではないがな」


「勇者さん、あまりやりすぎると話し合いとか通用しなくなりますから、気をつけたほうが良いですよ」


「ま、それもそうだな、挑発は向こうがやってきたときのカウンターだけにしておこうか」



 用も済んだのでさっさと帰ろう。

 次は大魔将の城が出現したときに来ると伝え、王宮を後にした。



 ※※※



 翌日、屋敷でまったりしているところに伝令兵がやって来た。

 また何か紙、というか封筒のようなものを持っているようだ、感じ的に魔王軍から送られた封書であろう。


 受け取ったマリエルがそれを持ってこちらへ来る……



「勇者様、魔王直筆の手紙ですよ」


「そうか、で、俺に宛てたものなのか?」


「ええ、『そちらで捕らわれている魔王軍関係者の処遇について』と書かれていますね」


「ほう、早速中身を見てみよう、メンバーを集めてな」



 パーティーメンバー全員を2階の大部屋に集め、いざ封書を開ける。

 女子っぽい丸文字、これは魔王の書いたもので間違いない。



 内容は……


『魔将および魔将補佐のうち、女の子は友達なのでいじめないで下さい』


 とだけ書かれていた、タイトルと本文の文章量がさほど変わらない、いたってシンプルな手紙だ。

 念のため、マーサやユリナ、サリナだけでなく、他の魔族にも回しておこう。



「きっとあんたがあまりにも鬼畜だから注意しておきたかったのね、さすがは魔王様」


「なんだとぉっ! マーサ、お前はお仕置きだ!」


「きゃっ! 痛いってば、尻尾を摘ままないでちょうだい」



「ご主人様、そういうことをするからこういう文書が必要になってくるんですよ」



 サリナに怒られてしまったではないか。


 でも今のはマーサが悪いはずだ、今は一旦解放してやるが、後で気を抜いた隙にカンチョーしてやる。



「あ、ご主人様、もう1枚小さな紙が入っていますよ、こっちもお手紙みたいです」


「お、カレンはよくこんなの見つけたな、せめて紙の大きさぐらい揃えて頂きたいところだな……」



 小さな紙には、『勇者は苦しんで死ね』と書かれていた。


 昨日の件で相当恨みを買ってしまったようだ。

 恨むなら全裸になって踊っていた誰かさんにして貰いたい。



 というかこんなんで俺の目指す魔王との講和は実現するのであろうか?

 最終的にやり合って降伏させる結果になりそうな気がしてきた。



「まぁご主人様、これからも私達にはちゃんとご飯を食べさせて、しっかり面倒を見ることですわね」


「へいへい、わかりましたよ、ところでお前らはもと上役の大魔将と戦うことを怖いとか思わないのか?」


「それは怖いですわよ、でも私達も強くなったのですし、頑張りますわ」



「あとご主人様、もしかすると大魔王様方は私達にあまり酷いことは出来ないのかも知れませんよ」


「どうしてだサリナ?」


「だって、先程のような文書をわざわざ送ってくるぐらいですもの、それで大魔将様には攻撃させるってのもちょっとアレじゃないですか」


「ふむ、一理あるな、実際に戦うことになったらレーコ辺りを盾にしてみようかな」


「・・・・・・・・・・」



 非道な手を使おうとしている俺に、完全に呆れてしまった様子のサリナ。

 ですがね、勝てれば良いんですよ、そんなのは。



 人の道がどうこう言って負けていたらただのお馬鹿でしかないからな。

 あ、もちろん敵方が卑怯な手を使ってきたら非難し、抗議もしますよ。


 異世界勇者の思考は非常に都合の良い構造をしているのだ。



 魔王からの手紙を非パーティーメンバーの代表者であるレーコに渡し、呪いの文書は破り捨てた。


 あとは大魔将の出現を待つのみだな……



 ※※※



 翌週、遂にそのときがきた。

 南の海上に暴風が吹き荒れ、8つの巨大な城が出現したという。


 伝令兵からそれを聞いた俺、セラ、マリエルの3人は、急いで王宮へ向かう……



「おぉ、ゆうしゃよ、大魔将の城がその姿を現したそうじゃ」


「ああ、いよいよみたいだな、早速船を移動させる準備をしないと」


「うむ、その話は今ゴンザレスと進めているのでな、移動先はトンビーオの村で良いかの?」


「そのつもりだ、だがあの村に被害が出そうなら後で別の所に移しても構わないぞ」


「ではそれに関しても詳しく調べるように言っておこう」



 今回は向こうが王都を攻撃してくるわけではないゆえ、そういった綿密な調査をしている時間も十分にある。


 俺達が実際に現地に行ってみないとわからないこともあるだろうしな、入念な下調べが必要になってくるであろう。



 そこへゴンザレスが入って来る……


 入り口から、なぜかテラスからも、そして天井からもう1人、どうして3人も居るのだ?



「おう、これは失礼した、ちょっと影分身の術を練習している最中でな」


「影……というか純粋に増えていないか?」


「それは分身だからな、増えるに決まっているのだよ」


 そう言いながらブヨブヨと合体していくゴンザレス。

 1人に戻ったがどうも釈然としない。


 まぁ、突っ込むのはやめておこう、どうせ何を言っても無駄だ。



「それでだ勇者殿、これから俺達のパワーで船を運ぶんだが、それに同行するか?」


「うむ、一度代魔将の城ってのも見てみたいしな、俺達も行くことにしようか」


「あと勇者様、本格的に戦うフェーズになったら拠点を移すことも考えないといけないわよ」


「それもあるな、まぁ、拠点移動に関しては後々考えることにして、今回は見学だけだな」



 そういうことで決まりだ、すぐに屋敷へ戻り、パーティーメンバーとドレド、それからトンビーオ村に戻るメイを連れて屋敷を出た。


 セラは杖の中にハンナを入れているようだ。

 今回はドレドを案じたハンナが着いて来たいと言ったらしい。



 馬車道をまっすぐ南へ進み、王宮を越えて南門を目指す。

 王都を出た所には12人の筋肉団員が待機していた……この人数で巨大な船を運ぶつもりなのか?


 ドレドの船は持ち上げて運搬しようと思ったら100人は必要なサイズである。

 それをたった12人、相も変わらず異常な連中だ。



「おう勇者殿、それでは出発しようか」


「頼むよ、馬車はゆっくり走らせたほうが良いか?」


「その必要は無いさ、馬車のスピード云々の前に俺達は休憩ナシで進むからな、1日でトンビーオ村に着くぞ」


「・・・・・・・・・・」



 とりあえず出発である。


 トンビーオ村へ向かう途中には宿が1件しかない。

 王宮の兵士が先に馬を走らせ、予約を済ませてくれるとのことである。



「ゴンザレス達はもう見えなくなってしまったな……」


「凄いわね、やはり今度からあの連中に馬車を牽いて貰うべきよ」


「いや、それはちょっとビジュアル的にアレだろ」



 初日は宿に泊まり、次の日の朝はルビアの疲れを考慮して遅めに出発する。

 免停中のジェシカは罰として床に正座させての移動だ。



 2日目の夕方、ようやく懐かしのトンビーオ村が見えてきた。

 ドレドの船が見える、ひとまずはここに停泊させても村に被害は出ないと判断されたらしい。



『ようこそ旅の人、ここはトンビーオの村だ』


「ご苦労!」


 以前討伐した巨大サザエの魔将補佐、カラカタイが声を掛けてくれるのがこの村の特徴である。

 今はすっかりNPCに徹し、村の紹介以外の言葉を放つことはない。



「よく来てくれたさね、メイちゃんもお帰りね」


「あ、どうも勇者殿、お待ちしておりましたよ」



「どうもババールさん、ボルテスさん」



「今日は村に泊まっていくさね、何とかの城は明日見に行くとええさ」


「そうですね、今日はもう暗くなりますし、ところで海上の城までここから船でどのぐらい掛かりますか?」


「ああ、近いものならあの船であれば2時間といったところですかね、我々の漁船で1時間と少しぐらいですので」


「わかりました、では明日にはその一番近い白を確認しに行ってみます」



 新生大聖国との戦の間、一時俺達の屋敷に移送してあったメイをババールに引渡し、俺達は宿に向かう。

 この間と同じ、畳的なものが敷いてある部屋だ。



 荷物を置き、船の様子を見に行くと言ったドレドを精霊様に任せる。

 ハンナとドレドはこの村に来るのが初めてのはずだし、迷子になられても敵わないからな。



「それじゃ、今日は久々に海鮮でも頂いてゆっくりしようか、色々考えるのは明日になってからで良いだろう」


 料理と酒を楽しみ、その日は宿でゆっくりと疲れを癒した。

 さて、大魔将の城はどんな感じなのであろうか……

第二部に突入します

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