146 決着
「きゃあっ! いったぃっ!」
「え、もしかして今の悲鳴はジェシカなのか?」
「何だ主殿、私がこういう悲鳴を上げてはいけないのか?」
「ぷぷっ!」
「笑うなっ! 戦闘中だぞ、あいったぁぁっ!」
「そうそう、それがジェシカの悲鳴だろ」
突然ダークモードになり、その力を増して襲い掛かって来たノーマン。
今前衛と中衛で攻撃しているのはカレンだけである。
他は全員で防御、精霊様もそこに参加して、それで手一杯だ。
ついにはリリィまでその巨体をフルに使った守備を展開し出した。
もう防戦一方、しかも当たるのはセラの風魔法と、時折チャンスがあるユリナのレーザー火魔法だけ。
カレンの攻撃は避ける動作すらなく避けられてしまっている。
「隙ありっ! 死になさいっ!」
「おっとっ! これはこれは、精霊様ともあろうお方が隙を突いて攻撃してくるなど、思いもしませんでしたよ」
「ふんっ! 口は達者のようね、ビジュアルは残念なくせに」
精霊様が一瞬の隙を突いて放った水の塊。
だがこれもとっさに反応したノーマンに避けられてしまう。
待てよ、今初めて体全体を使って回避動作をしたような気がするぞ……
相変わらず当たり続けるセラの魔法と全く当たらないその他の攻撃。
そこへ、またしてもユリナのレーザー光線が飛ぶ。
胸元にぽっかり穴が空いて苦しむノーマン、その直後の攻撃は当たり放題だ。
そしてコレまでと同じように、次第にその傷が癒え、攻撃も当たらなくなってくる。
「これじゃ埒が明かないな、本当にムカつく野郎だ」
「焦っていただけたようで何よりです、しかし皆さん、攻撃がワンパターンですね、知能が低いからそうなるのでしょうか?」
「うるさいっ! これでも喰らいやがれっ!」
俺にだって少しは魔法が使える。
全身全霊の力を込めた水魔法をお見舞いしてやった。
ノーマンの服にビシャッと水が掛かる。
「えっと……もしかして全力でこの程度ですか? 今かなりキバっていたように見えましたが」
「黙れ、まだ練習中なんだ」
「あ、それは失礼、頑張って下さい」
「どうも……じゃねぇよっ! 馬鹿にしやがって!」
頭にきたのでデタラメに聖棒を突き出して連続攻撃を繰り出してやる。
魔法はそのまま受けたくせに、こっちはしっかり避けるんだな。
「ちょっと危ないじゃないのっ! 私に当たったらどうするつもりなの!?」
「その場合は隕石にでも当たったと思って諦めてくれ」
「勇者様、ペットのウサギをいじめてはいけませんよ」
「すんまそん、ちなみにミラ、コイツどうやって俺達の攻撃を回避していると思う?」
「う~ん、当たりそうなときはその部分に一瞬力が入りますから、何か回避術を使っているとは思いますが……」
「思いますが、何だ?」
「どちらかというと避けているというよりも透き通っている気がしますね」
「そうか、カレンとマーサはどうだ?」
「私もそうだと思います、これはちょっと変な当たらなさです」
「というかカレンちゃんやこのマーサ様に見えない速度で避けるのはありえないわ、透き通っているのよ、きっと!」
ノーマンは完全にポーカーフェイスだ、回避術の確信を突かれたのかも知れないのに、それに対する焦りとかそういったものは一切見当たらない。
これでは今の説が正解なのかどうかすらわからないな。
今までの敵は馬鹿だったから態度ですぐに確信出来たが、ノーマンに限ってはそのようなことがないようだ。
だがとにかく今は仮説を信じて戦ってみるしかない。
物理攻撃は原則透き通ってしまうものと考え、可能な限りセラとユリナが攻撃をしやすい方向に持っていく。
特にユリナのレーザー火魔法は効果が高いからな。
次々と直撃する2人の魔法、その都度自然治癒してゆくノーマン。
どちらかの魔力が尽きるまでの戦い、完全な持久戦だ。
そしてそこへ、サリナの幻術が加勢し始めた。
気が付くと他の敵は既に同士討ちで数を減らし、筋肉団や王国軍の手によってほぼ片付いてしまっていた。
これでそちらに向けていたリソースをこの戦いに割くことが出来るようになったのだ。
反対に、ノーマンは幻術をレジストすることに意識を向けなくてはならない。
「おい、どうしたノーマンさん、回復力が落ちているみたいだぞ?」
「くっ! これはサリナ様の厄介な魔法ですか、頭が痛い……」
そう言って一瞬右手で頭を押さえたノーマン。
その隙にカレンの爪が脇に食い込む……おや、当たったようだ。
「どうやら集中していないと透き通ることが出来ないみたいだぞっ、今のうちに叩けっ!」
全員で一斉に攻撃する、しばらくの間攻撃し放題のボーナスステージが続いた。
「ぐぅぅっ! 小癪なぁぁっ!」
突如として噴出すノーマンの黒いオーラ。
攻撃し続けていた俺達は全員弾き飛ばされてしまう。
ボーナスステージ、終了である。
参加賞として全員にルビアの回復魔法が配布された。
というかオーラだけでリリィまでひっくり返っているではないか、デタラメな威力だ……
「最後のオマケよっ!」
地面に転がったままの精霊様が放った水の塊。
ノーマンはそれを避けることなく受け、膝に重傷を負う。
「がぁぁっ! おのれ、やはり精霊の水は魔法に近い攻撃でしたか」
「はいはい、お前魔法は避けられないようだな、で、条件が整えば物理は無効と」
まるでレーコみたいな奴だ、だがどう考えてもこれが幽霊とは思えない。
だとしたら一体何なのだ? 気持ち悪い奴だな……
ノーマンが全ての傷を癒し終わる前に戦闘を再開する。
少し余裕が出てきたた、カレン以外にも時折誰かが攻撃することが可能だ。
「皆、なるべく攻撃のチャンスを俺に回してくれ、聖棒が当たるとかなりダメージが入る」
「では私とミラ殿は防御に徹しよう、オラオラ掛かってこいやっ!」
「ジェシカちゃん、キャラが崩壊していますよ」
「おっと、これはすまない……」
ジェシカが壊れてしまっている、どうやら気が付かないうちに俺達の方も疲労が蓄積してきたようだ。
特にずっと回復魔法を飛ばし続けているルビアが限界だな、げっそり、というよりかもはやファラオみたいな顔になっている。
目に生気が宿っていない。
「ぐぅぅぅっ! これは勝てませんね、あなた方、そんなに寄って集って卑怯だとは思わないのですか?」
「思わない、死ねっ!」
「あがぁぁっ!」
無駄口を叩くと回避がお留守になるようだ。
サリナの幻術も徐々に効き始めたのか、反応が遅れることも多い。
「ところで貴様、レーコとは知り合いか? 親戚とかじゃない?」
「レーコ様と? そんなことはありませんが、まぁでもあのお方が身近な存在ならどれほど良かったことか」
「どこが好きなんだ?」
「白い肌とペッタンコな胸ですが、それが何か?」
「いえ、別に良いです……で、そのレーコの技を真似したと」
「霊体化のことですか、やはりもう隠し通すことは出来ないようですね、ええ、気を引くために必死で練習しましたよ」
「ああそう、で、気付いて貰えた?」
「残念ながら、ですが部分霊体化という術を会得しましてね、集中していさえすれば物理が透過して無効になるんですよ、私は」
「ふ~ん、じゃあもう良いや、そろそろ死んでくれよ」
「そうはいきませんっ!」
またしても黒いオーラを噴出し、俺達を弾き飛ばそうとするノーマン。
だが今度は察しが付いた、カレンと精霊様が踏み止まって攻撃を加える。
俺? もちろん吹っ飛ばされましたよ。
だいぶ飛ばされて仰向けに倒れてしまったようだ。
目を開けると立っている誰かのパンツが……
「おう勇者殿、大丈夫か?」
ゴンザレスの褌であった、激しく嘔吐する。
「おぇぇっ、ところでゴンザレス、他の敵はもう良いのか?」
「おうっ! 全て片付いてしまったぞ、で、こっちに加勢しようと思ってな」
「そうか、でも無理を……えぇ……」
急にマッスルポーズを取るゴンザレス、なんとダークモードに変身したではないか!?
「どうだ? さっきこちらの戦いを見ていてな、俺も試してみたら使えたのだよ」
「おかしいだろあんたっ!」
そういえばダークマターふりかけを当たり前のように食っていたな……
「ば……馬鹿なっ! 人族がダークモードなど、そんなことあるはずがっ!?」
あ、ダークモードという呼称は定着しているんですね。
「まぁ、これでこっちの戦力は増強されたわけだ、大幅にな」
現状、俺達と筋肉団、それからおよそ1万の王国軍がノーマンを取り囲んでいる状態だ。
それぞれの力では到底敵わないものの、これだけ集まればその差は埋めることが出来る。
「王国軍は弓でも引いて狙っていてくれっ! とりあえず俺達が戦う!」
約1万VS1の状態で、ここから第3ラウンドのスタートだ。
「ミラ、ジェシカ、それから精霊様も、ここからはノーガードで戦うぞ!」
「主殿、そんなことをしたらルビア殿が過労で倒れるぞ」
「大丈夫だ、王国兵の中にも回復魔法の使い手は居る、希少だけどな」
「そうか、では傷を負うことは気にしなくても良さそうだな」
そこからはとにかく、ひたすらに攻め続けた。
多少の被弾はどうでも良い、ルビアの10分の1にも満たない力だが、王国軍の回復魔法使いが俺達を援護してくれる。
一方のノーマンも自力で回復する力が完全に失われたわけではない。
だがその回復が追いつかない程までに連続攻撃を加え、生傷を増やしてゆく。
「勇者様、ちょっと良いですか?」
「どうしたマリエル?」
「ノーマンが左の胸元を守りがちです、何か秘密があるかも知れません」
「普通に心臓とかじゃないのか? まぁ良いや、マリエルがそう言うなら狙ってみよう」
狙いを定め、ノーマンの左胸付近を集中的に攻撃する。
本当に何か隠しているようだ、回避し切れない攻撃があってもそこだけは手で庇って守っているようだ。
そして、カレンもその事実に気が付いたらしい。
しきりに俺と同じ所に攻撃を加え始める。
しばらく集中攻撃を続け、遂にノーマンの手が俺の聖棒で払い除けられた。
カレンの爪による一撃がそこへ直撃する。
……何かが胸ポケット付近から弾き飛ばされた。
「リリィ! あれを焼き払うんだっ!」
『はいは~いっ!』
ドッと炎に包まれ、一瞬で蒸発するその何か。
チラッと見えたが金属性のエンブレムのようなものであった。
「あっ! 今のはレーコの紋章よ、コイツ、あれから何かの力を得ていたんだわ!」
途端に、それまで大半の物理攻撃を透過していたノーマンの術が精彩を欠く。
あれは一部霊体化の技をサポートするためのものだったのか、服と一体化させて全身に力を送っていたようだ。
「くぅぅっ! まさかこの霊服の秘密に気が付くとはっ!」
「おう、ヨレヨレでわからなかったが、それは確かに礼服、というか霊服か、ネクタイぐらいしろよな」
物理攻撃の命中率が半分近くまで上昇したことにより、ノーマンの体に付く傷の数は毎秒増えていく一方となった。
そして徐々に、その自己回復能力も弱く、また発動が遅くなっている。
完全にこちらの流れになったようだ。
「いくぞぉっ! 一気に畳み掛けるんだ、念仏を唱える暇もくれてやるなよっ!」
出来る限りの人数がノーマンに接近し、寄って集ってボコボコにする。
全身の骨が折れ、顔の形もだいぶ変わってきた、ハンサムになったじゃないか。
その間、セラとユリナは全身からありったけの魔力を放出し、いつでも発動出来る強大な魔法をスタンバイしておく。
「皆さんっ! 離れて下さいっ!」
その準備が完了したことを、ルビアがありったけの大声で告げる。
ノーマンを取り囲んでいた全員がサッと退く……
刹那、途轍もないフラッシュと轟音。
セラの特大雷が直撃したのである。
さらにはユリナのレーザー火魔法で全身を焼かれるノーマン、もう声も出ないようだ。
それと、せっかく皆が退いているのだ、リリィの全力ブレスもお見舞いしておいた。
これは特別なプレゼントだ、好きなだけ炎上しなさい。
「あがぁっ! うぅ……ぐぅっ!」
「おいおい、まだ回復しようとしているぞ、誠にタフな野郎だな」
「攻撃を続けましょうか、でも熱そうだから私が消火しておくわ」
今度は精霊様が握りこぶし大の水塊を100個程、ありえない勢いで飛ばしてノーマンにぶつけた。
消火完了だ、再びフルボッコタイムのスタートである。
もはや全く動くことの出来ない、仰向けに倒れた相手に対し、容赦なく聖棒を突き立てた。
それに次いで効果の大きいカレンの爪も、ノーマンのボディーを切り裂き続けている。
「うぅっ……早く……殺せば……良いじゃ……ないですか」
「そう言ってもな、お前なかなか死なないじゃん、恨むなら丈夫な自分の体を恨むんだな」
その後、何度かノーマンが言葉を発しようとするものの、もう何を言っているのかすらわからない。
重要な情報を吐いている訳ではなさそうだし、このまま攻撃し続けて殺そう。
そのまま1時間以上、休むことなく攻撃を続ける。
そして遂に、自己回復していた力を失い、傷が塞がらなくなった……
「そろそろだな、全員でもうあと1撃ずつ喰らわせたら止めを刺そう」
渾身の一撃をノーマンの首に振り下ろす。
その他の参加者も同じように、思い思いの箇所に攻撃を加えた。
どうして珍を狙う奴が多いのであろうか……
「もしもし、もしもしノーマンさん、そろそろ首を獲りますよ、良いですかぁ~?」
返事がない、ただの惨殺死体のようだ。
セラが愛用の短剣を抜き、俺に渡してくる。
それを受け取ってノーマンの首に当て、一気に掻き切った。
索敵から、これまでで最も大きかった敵の反応が消失した……
「勝ったわね、どうにかだけど」
「ああ、一歩でも間違えていたら今頃は敗走して便所に隠れていただろうな」
リリィやユリナ、それから王国軍の中に居るその他の火魔法使いに頼み、ノーマンの体部分を完全に消滅するまで焼いて貰う。
万が一あんなのが復活してくるようなことがあれば悲劇だ。
もう一度戦ってまた勝てるかと言われるとちょっと微妙である。
そして、首の方も念のため魔力を奪う金属で出来た箱に入れ、厳重に保管することとなった。
ギロティーヌのように斬首しても死にはしない、などということも考えられるからな。
既に索敵からの反応が消えてはいるものの、ここは異世界だし、都合の良いことが多い分信じ難い程に悪いことも起こりかねない。
念には念を入れて、慎重な対応をしていくことが要求されるのだ。
「しかし部分的にレーコみたいな物理無効が使えるなんてな、どうやったらそんなことが出来るんだよ?」
「コイツに関しては異常なので良くわかりませんわね」
「まぁ、ダークマターを常食していたぐらいだからな」
とにかく、これで企業魔将軍に残るのは丸裸の本丸のみ。
そしてその本丸、大変な欠陥品であることもわかっている。
しかし疲れた、早く駄王に戦果を報告して休もう……
※※※
「皆の者、大儀であった!」
「何が大儀だ、お前ずっとそこに座っていただけだろう、ちょっとは動けや王なんだから」
「そんなことはないぞよ、小便に5回、ウ○コは2回行ったかの」
「大丈夫かよ? よくそれで健康診断とか引っ掛からないな……」
「うむ、そろそろ気を付けた方が良いかも知れんの、ところで最強の敵は討ち果たした、ということで良いのじゃな?」
「おう、生首を見るか?」
「ふむ、どれどれ……何だか弱そうな顔の奴じゃの」
「それが恐ろしく強かったんだよ、見掛けで判断すると痛い目を見るってことだよな」
「そうかもじゃの、では本日はまぁまぁの宴とする、兵が準備をするゆえテントで待っておるが良い」
「了解した、ちょっと風呂に入っておくよ」
テントに戻ると、既に風呂を沸かしておいて頂けたようだ。
ついでに昨日までの汚れ物も洗濯して干してあるではないか、至れり尽くせりである。
順番に風呂に入り全員が上がる頃には既に日も暮れていた。
宴は野営陣地の中央で執り行われるそうだ、早速向かおう。
「あ、勇者さん、皆も、今日はお疲れ様!」
「どうしてデスジャンヌがここに居るんだよ?」
「報国乙女隊が徴用されたのよ、炊事班として」
よく見ると周りで宴の準備をしている連中は全員が乙女隊だ。
魔族のデスジャンヌ達を除いた平均年齢は70代前半といったところか。
「ところでさ、ノーマンをやっつけたんだって?」
「ああ、ギリギリでな」
「やっぱり強かったのね、本当はウチで唯一の一般魔族としてスカウトしようとしていたんだけど、残念だわ」
アレが平和的なデスジャンヌの軍、そもそも軍というよりもゴーレムばかりのボランティア団体に入っていてくれたらどれだけ楽だったことか。
しかしそうなった場合、今の大幅なパワーアップが無い状態で大魔将に挑戦することになっていたのも確かである。
どちらの方が良かった、ということは一概には言えないかも知れないな……
適当に酒を飲み、ここに来て初めてサンドウィッチ以外の真っ当な食事を口にして夜を明かした。
次の敵軍に関する情報はまだ無いものの、まだ帰る訳にはいかないようだ。
とりあえずここで迎え撃つ体制を保つというのが王国上層部の決定らしい。
「もう朝になってしまったじゃないか、今日はちょっとゆっくりしておこうぜ」
「それに賛成、昨日は魔法を使いすぎてヨレヨレだわ」
セラやユリナ、サリナもダウン。
ファラオみたいな顔になっていたルビアは酒を入れたらたちまち復活し、今はすこぶる元気だ。
「それと主殿、私の剣がこんなになってしまったのだが……」
「うわっ、それはもう剣だか鋸だかわからんぞ」
盾を使うミラと違い、剣で攻撃を受け止めるジェシカのそれはボロボロになっていた。
ついでに見ると、ミラの使っている盾ももう欠けて凹んでえらいことになっている。
「今回で魔将は最後だ、イエスマンを倒したら皆でさらにグレードの高い武器に買い換えようぜ」
ここで約束した武器の買い替えが不要になるなど、このときにはまだ誰も知らなかった。
ウラギールの城に隠れた企業魔将イエスマンを倒した際に起こることについてもだ。
翌日の朝、次の敵軍がこちらに向かっているという情報を得る。
報告によると、敵は40万以上の大軍勢、即ち全軍で王都を攻めるつもりのようだ。
最後の戦いが始まろうとしていた……




