140 不動産投資詐欺から始まる戦い
「新生大聖国は片付いたけどさ、魔将が全然動かないよな……」
「それはそうですわよ、まだ奴等があの城に移動してから2週間も経っていませんもの」
「いや、2週間あれば余裕で準備して攻めて来るだろ」
「ご主人様、企業魔将の無能さを舐めてはいけませんわよ、上手いのはごま摺りだけですの」
「……どうしようもない奴なんだな」
新生大聖国の幹部を始末し、新たにメルシーをトップとする聖国を暫定で作ったは良いものの、肝心の魔将討伐を成し遂げなくてはその本格的な始動が出来ない。
しかし敵が攻めて来ないからといってこちらから行くことも出来ないのだ。
企業魔将軍がアジトにしているウラギールの城には、その辺で掻き集めてきたと思しき無関係の人質が大量に居るのである。
だから大規模攻撃は出来ないし、そもそも攻撃すらままならないかもだ。
「それでユリナ、次に動くとしたらもう1体の魔将補佐だろうが、どんな奴なんだ?」
「口うるさくて化粧が濃いおばさんですわ、意地悪だから下の方からかなり嫌われていますの」
「昔のギロティーヌみたいに?」
「それの陰湿版ですわね、不快魔将の補佐に居たおばさんと同類ですわ」
「あのザマスのババァかよ、ちょっとキツいな……」
名前はツボネと言うらしい、相変わらずそのまんまじゃねぇか。
とにかくそのおばさんが攻めて来る可能性が高いものの、当然ここに居る誰もが友達などではなく、どのような攻撃を仕掛けてくるのかすらわからないそうだ。
「それで、魔将自体はどうなんだ? 無能なのはわかったが、攻撃方法とか」
「イエスマンなら魔法は使えませんし、肉弾戦をしたところで私よりも弱いですわよ」
「何だ、本当にただの雑魚じゃないか、そうなると警戒するのはその魔将補佐と……」
「ノーマンですわね……」
正直、ノーマンの強さは聞いただけではわからないところが多い。
とにかく魔力も物理戦闘力も、それから知能も魔王軍でトップクラス。
そしてその実力を一切認められず、最近は便所掃除すらさせてもらえない、追い出し部屋の中でさらに不遇な窓際族だったようだ。
「まぁ良いや、とにかく俺達は待っているしかないからな、敵が来たら応戦しようぜ」
「そうですわね、それまでゴロゴロして……」
「ユリナちゃ~ん、火を熾したいからお願いして良いかしら?」
「は~い、ミラちゃんに呼ばれてしまいましたわ、ちょっと行って来ますの」
ミラとアイリスが夕飯の準備をしているようだ。
しばらくすると良い匂いが漂ってきた。
2階の大部屋に集まり、全員で食事を取る……
※※※
「ねぇ聞いて、今日買い出しに行っているときに面白い話を聞いたのよ」
「出たよ、セラが商店街でゲットしてきた情報」
「伝令兵が走って来たときと同等にトラブルを呼び込みますね」
「私のせいじゃないもんっ! でね、とにかくね……」
すっかり近所の噂好きおばさんと化してしまったセラの話を聞く。
どうやらここ数日、商店街の人間に投資話を持ちかける輩が出て来たのだという。
投資の対象は貸家、そのオーナーになって家賃収入を得ませんか? というものらしい。
「良くわからんが詐欺だろうな、というかそういうのは大体詐欺だろうよ」
「皆当然そう思っているはずよ、でも一部のがめつい人は話しを聞きに言ったりしているみたいなの」
「だろうな、だってシルビアさんの顔が青いもの」
「……パンフレットまで貰って乗り気だったわ」
「それ、後で見せてくれませんか?」
「あら、勇者様も興味があるのかしら、不動産投資」
「じゃなくて、その詐欺師について調べるためですよ」
そもそも、俺にも勇者パーティーにも不動産に投資する金など無い。
リリィの胃袋が半分の大きさだったらワンチャンあったかも知れんがな。
食後は風呂に入り、その後でシルビアさんが詐欺師から貰ったというパンフレットの鑑賞会を始める。
「ほらここ、この文句よ、『確実に儲かります』って」
「それもう普通にアウトでしょ」
「あと次のページも見て、『王都ナンバーワンの投資実績』だそうよ」
「何のデータも示さずにですか?」
「でもこの絵を見るとかなり綺麗な建物なのよ」
「優良誤認の類だと思いますよ、実際はボロいです、間違いなく」
シルビアさんは諦めたようだ、騙されそうになったことを反省している。
だが今度はルビアが喰いついた……
「あ、これ凄くないですかご主人様、投資すると痩せてスリムになるらしいですよ」
「もう意味わかんねぇよ! 含み損抱えてげっそりしてるってだけじゃないのか?」
不動産投資のパンフレットとは思えない文面がルビアの興味を引いてしまったようだ。
「とにかく勇者様、明日このパンフレットに書いてある物件を見に行ってみましょうよ」
「そうですね、それでどのレベルの詐欺なのかもわかりそうですし」
もう詐欺なのはほぼ間違いないし、確認が取れ次第憲兵に渡す案件だ。
これを俺達が解決する必要はないであろう。
※※※
「ほら、やっぱりボロ屋じゃないですか」
「凄まじいわね、パンフレットの絵と同じなのは建物のの形状だけよ」
翌日、朝からパンフレットに書いてある住所に行ってみる。
そこにあったのは挿絵とは似ても似つかぬボロボロの家、かなりの年代モノですな。
しかもどうやら中に人が住んでいるようだ。
訪ねてみるとばぁさんが1人で住んでいた。
「うにゃ、ここは先祖伝来の土地じゃけ、どこかに売るなんてことありませんわね」
「そうでしたか、お忙しいところありがとうございます」
「いやいや、ババァは暇じゃけぇの、またいつでも来んさいな」
まさかの他人物売買である、しかもその権利を買主に移転することなど到底出来そうにない。
「詐欺もいいとこだったわね、すぐに憲兵に届けましょ」
「ええ、ところでシルビアさん、このパンフレットを渡したのはどんな人物でしたか?」
「う~ん、フードを被っていて良くわからなかったけど、私と同じぐらいの歳の女だったわね」
きっとどこからか流れて来たケチな詐欺師とかなのであろう。
この辺りで大々的に宣伝をしているみたいだし、そのうち広場に首が晒されるに違いない。
さっさと憲兵に押し付けて手を引くのが得策だ……
だがパンフレットを持って憲兵の詰所に行く途中、事件は起こった。
「あっ! アイツよ、あのフードの女が私を勧誘したんだわ!」
「どれですか? ん~、あれか、カレン、行けっ!」
「はいっ!」
詐欺師と見られるフードの女が見つかった。
早速カレンを送り込み、身柄を押さえさせる。
「ていやぁぁっ! 捕まえました……あれ? 外套だけになってしまいました!」
「いやいや、今の今まで居たのにな、まさかの幽霊か?」
突然襲い掛かったカレンから逃げられるスピードがある奴はそうそう居ないはずだ。
だとしたらその女はリアルに消えた、ということである。
「ねぇ、これは帰ってサリナちゃんに見て貰った方が良いわよ、幻術とかかも知れないわ」
「そうですね、ではこの外套は持って帰るとして、パンフレットだけ憲兵に……」
「おう勇者のダンナ、それならもう持って行ったぜ」
と思ったら近くに居た知らないおっさんにそう言われた。
この町に住む大半の人も、明らかにこれは怪しいと感じていたのであろう。
今の一件が広がればさらに疑念が増し、もうあの詐欺師の相手をする者は居なくなるはずだ。
ではそのまま屋敷へ帰ろう……
※※※
「あらおかえりなさいご主人様、早かったですのね」
「うん、ちょっと色々あってな、サリナはどこだ?」
「精霊様の社を掃除させれれていますわよ、ところでその外套はどうしたんですの?」
「これか? 詐欺師が消えたときに残して行ったんだ」
「それ、魔王軍の支給品ですのよ」
特大のため息をついておいた。
こんなしょぼい事件に魔王軍が関与しているのか。
「で、これから持ち主の名前とかわかるか?」
「というか企業魔将軍のエンブレムが刺繍してありますわね、あとコレを持っているのは幹部クラス以上ですの」
「じゃあ魔将補佐ってことか?」
「そうですの、もうツボネの持ち物で間違いありませんわ」
もう一度ため息をついておく。
なかなか攻めて来ないと思った最後の魔将軍、既に王都でセコい詐欺をやっていたとは……
とにかく緊急作戦会議だ、全員を集めて対策を協議しよう。
「はいはい静かに~っ! ちょっと問題が起こりましたよぉ~っ!」
結局アイリスがお茶を入れてくれるまで全員騒ぎ続けた。
そして精霊様のお茶は確実にお茶割りである。
「それで勇者様、問題というのは今日その物件を見に行った際に生じたんですよね」
「そうだ、詐欺師が魔将補佐だった」
やはりセラが商店街で拾ってきた情報はろくなことに繋がらない。
全員そういった表情だ、セラだけは憮然としている。
「で、カレンが取り押さえたら消えちゃったんだよ、そいつ」
「あ、ツボネは確かに消えることがあったわよ」
「屁こいてすぐに消えていましたもんね、臭いだけ残して」
「……最低な奴だな」
どうやらツボネの消える能力はレーコの使うものとは異なり、瞬間移動のようなものだという。
しかしそうなると普通に本人を取り押さえるのは無理だ、もし上手いこと捕まえて牢に入れたとしても、すぐに移動して逃げてしまうであろう。
何とかして完全に魔力を奪って捕まえる、あるいは一撃で殺害しなくてはならない。
「そういえば勇者様、索敵とやらには反応しなかったのかしら?」
「全然、全く反応ナシ、注意して見れば魔族だってことはわかるはずだけど、探し当てるのは無理だ」
「本当に使えない能力ねっイヒヒヒッ、ヒャーッ」
生意気を言うセラはくすぐりの刑に処してやった。
「でもさ、ツボネの奴は単独で王都に乗り込んで来ているのかしら? そんな大胆なことをするような性格じゃないと思うんだけど」
「確かにマーサの言うとおり、アレはかなり卑怯な性格ですわ、リスクは他人に押し付けて、自分は高いところから眺めるタイプですの」
となると先程見たのはツボネではなくその偽者という可能性もあるわけだ。
いざ捕まえてみたら中身は雑魚で、こちらがその詐欺師の正体をツボネだと思い込んで追いかけている間に裏で何か企んでいるのかも知れない。
だがとにかく詐欺師本人を捕まえてみないと何が何だかわからない。
まずは消える詐欺師の身柄を押さえる策を考えよう。
「あのご主人様、ちょっと良いですか?」
「何だルビア、トイレに行きたいのか?」
「いえ、そのツボネとやらを何とか罠に嵌められないかと、あとトイレ行って来ます」
「いっトイレ、しかし罠か、でもどうやって……」
その後は罠に嵌める作戦を中心に意見を出し合った。
次第にダレ、酒が出されて飲み会が始まった辺りで妙案が出た。
騙されそうな奴を使った囮作戦だ。
一目見ただけでどこか抜けているとわかるアイリスを使い、詐欺師を惹き付ける。
そして自宅へ招待する振りをして魔力を奪う檻に、という感じの作戦なのだ。
「アイリスが1人で町をフラフラしていたら通常の詐欺師であれば声を掛けるはずだもんな」
「はぁ」
「でも詐欺師よりも先に人攫が反応しそうなのよね……」
「ほぉ」
「そこはちゃんと俺達が監視するんだ、じゃあアイリス、頼むことになるぞ」
「はぇ~、良くわかんないですけど頑張ります」
作戦は翌日からの開始とした……
※※※
「おう勇者殿、王宮から魔力を奪う檻を借りておいたぞ」
「ありがとうゴンザレス、てかどうやって外して来たんだこんなの」
「ハッハッハッ、パワーだよ、パワー」
ゴンザレスの持って来た檻は地面に固定されていた形跡がある。
掴んで止め具を引き千切ったとしか思えないのだが……
「大きい人ですね~、というか人間なのでしょうか、この方は?」
「それは何とも言えないんだ、とにかく行くぞアイリス」
ゴンザレスに檻を運んで貰い、アイリスを連れて町へ出る。
護衛は俺とミラ、カレン、マーサ、ジェシカだ。
マリエルはさすがに目立つから置いて来た。
「おう、この建物に檻を設置するぞ、俺達の荷物置き場で申し訳ないがな」
「助かるよ、使い終わったらどうすれば良い?」
「片付けはこちらに任せてくれ、日当も、それからここの使用料も王宮から出るそうだしな」
「わかった、ありがとう」
「うむ、ではまたなっ!」
倉庫というか小屋というか、とにかくその類の建物を借りた。
入り口付近に檻をセットして貰って準備完了だ。
あとはアイリスが上手いことここへ詐欺師を誘導するだけである。
「じゃあアイリス、適当にその辺をフラフラして、それっぽいのに声を掛けられたらここに誘導するんだ」
「はぁ、わかりました」
アイリスを歩かせ、俺達は少し離れた所からその様子を覗う。
「あっ、主殿、早速声を掛けられているようだぞ、だがあの連中はただの人攫いだな」
「てかさ、なんか縛られてね?」
「勇者様、早く助けないと連れて行かれますよ」
急いで出て行ってアイリスと人攫いの元に向かう。
ギリギリセーフだ、騒ぎにならないよう、カレンとマーサが高速で全員を路地裏に攫った。
「ミラ、誘拐犯を憲兵に突き出して来てくれ」
「わかりました、さぁあなた達、生きられるのは今日まで、明日は首になって広場に整列しましょうね」
怖いことを言いながら犯人を連行して行くミラ。
人攫いさん達は念のためボコボコにしてある。
「アイリス、ああいうのに捕まったら抵抗するか大声を出すんだ、良いな?」
「へぇ、わかりました」
大丈夫なのかコイツは……
念のためミラが戻るのを待ち、再びアイリスを解き放つ。
ノロノロと歩いて行くアイリス、すぐにまた変な奴に声を掛けられた。
「主殿、今度はキャッチセールスだが、例の詐欺師ではなさそうだな」
「ああ、特徴が違うのはわかるだろうし、すぐに戻って……付いて行きやがった!」
キャッチセールスのアジトはすぐ近くの建物の中にあるらしい。
そこへ入って行くのを確認し、すぐに俺達も突入する。
ちなみにミラは既に憲兵を呼びに行ったようだ。
「オラオラッ、ここで腐った商売してやがんのは貴様等かっ!」
「ひぃぃぃっ! 何ですかあなた方は!?」
「問答無用だ、死ねっ!」
キャッチセールスのアジトでは、既にアイリスが金貨50枚の壷をローンで買う契約書にサインさせられていた。
とりあえず下っ端はその場で全員殺し、チンピラ風の男だけミラが連れて来た憲兵に引き渡した。
当然コイツも明日には処刑である。
「アイリス、どうしてあんなのに付いて行ったんだ?」
「え~っと、何となく断り辛くて、つい……」
「帰ったら再教育だな」
「はぁ、お願いします」
もう一度最初から作戦を実行する。
三度目の正直というしな、今度こそ詐欺師を……
「話し掛けてきた、間違いない、アイツが魔族だ」
「主殿、ツボネとかいう奴なのか?」
「違う、というか中級の雑魚魔族だ」
「あら? でも顔は見たことあるわね、あれがツボネのはずよ」
「そうなのかマーサ、でも違うんだよな、やはり幻術の類か……」
アイリスは体よく魔族をこちらへと誘導して来た。
俺達は檻を設置した建物の裏に隠れ、その様子をじっと見守る。
「あの~、え~っと、ここが私のお家です、どうぞ中へ入って下さい」
すげぇ棒読みじゃねぇか!
台詞の練習もさせておくべきだったぜ。
『おやおや、では失礼しますね』
ターゲットは普通に入りやがった、かなり知能が低いタイプの魔族なのであろう。
さっと飛び出し、檻の扉を閉めてしまう。
アイリスごとだが、魔族を閉じ込めることに成功した。
『何だ? 何だこれは? 力が使えない、ツボネ様、どうしたのですかツボネ様?』
「お前はそのツボネ様とやらではないんだな、本性を現せ!」
『グゲェーッ、お前が俺を嵌めたのか、グゲェーッ!』
「おばさんの顔で俺とか言ってんじゃないよ、死にたくなければ知っていることを話せ」
『グゲェーッ、ここさえ出られればお前なんかに負けないのにっ!』
グゲグゲやかましい奴だ。
この程度の魔族は聖棒で付くと死んでしまうため、ミラが軽い一撃を喰らわせて気を失わせる。
そのまま魔力を奪うご都合金属で出来た鎖でぐるぐる巻きにし、屋敷へ持ち帰った。
地下牢に入れてしまえばそこでも魔力は使えない。
そのまま放置して目が覚めるまで待とう。
「あ、ご主人様、幻術が解けて変な顔に変わってきていますよ」
「本当だ、でも移行途中が一番キモいな……まぁ良いか、2階に戻って休憩しようぜ」
「あのぉ、私のお仕事はもう終わりなんでしょうか?」
「うむ、良くやった、と言えるほどでは到底ないな」
「ありゃ~、何か至らない部分がありましたでしょうか?」
「多すぎてどれから指摘したら良いかわからないぞ、とりあえず1人では出歩かないことだな」
「はぁ」
しばらく後、目を覚ました中級魔族を拷問して情報を引き出す。
どうやらこの魔族はツボネの部下、そして命令を受けてその姿を変え、王都で詐欺行為を働いていたという。
ちなみに瞬間移動したのはツボネ本人、カレンが取り押さえようとしたのは本物で、そこで危ないと気が付いて偽者を送るようにしたという。
逃げるときはコイツが魔力で合図を出し、それに反応したツボネが遠隔で移動させる手はずであったらしい。
残念ながら魔力を奪われてその合図が出せなかったのだがな。
「おいっ、ちなみにツボネ本体はどこに居るんだ?」
『グゲェーッ、言うから、言うから殺さないでくれぇ~っ!』
「考えてやる」
『本当か? グゲェーッ、助かったぜ、地図を出してくれればツボネ様の居る場所を教える、グゲェーッ』
馬鹿な魔族に地図を渡すと、すぐにツボネのアジトだという場所を指し示す。
ここは……またデフラの家じゃねぇかっ!
「わかったよ、あんがとさん」
『グゲェーッ、これで助けてくれるんだな?』
「その件は考えたけど棄却された、俺の中でな、だからお前は後で殺す」
『グゲェェァァァッ! そんなの酷いぜぇぇっ!』
「うるせぇな、黙らないと今殺すぞ」
『・・・・・・・・・』
ようやく静かになった魔族をそのまま放置……するとまた騒ぎそうなので顔面に蹴りを入れておこう。
うむ、完全に沈黙したようだ。
そのまま2階に居る仲間に今聞いた件を話し、魔将補佐ツボネ討伐に向けた計画を立て始めた……
第140話に到達です、ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。




