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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第二十一章 飲みすぎは良くありません
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117 商会の企み

「……てことで王都の経済をガタガタにした商会には魔族が絡んでいたんだ」


「おぉ、ゆうしゃよ、よくぞそこまで調べてくれた、さすがじゃの」


「おう、このままじゃ酒が飲めなくなるからな」


「そうじゃな、今回はさすがのわしも気を引き締めて事に当たらねばならんと思っておるのじゃ」


「じゃあそっちでも何かわかったことがあるのか?」


「いいや、頑張るのは今日からじゃ……今日は忙しいから明日からにしようかの」


「それは永遠に頑張らない奴の言葉だ!」


 デフラの家にやって来た1920商会の担当者だという魔族を捕らえた翌日、それを引き渡すついでに王の間へ寄って詳細を報告しておいた。


 魔族のおっさんの拷問を王宮の方に任せ、王の間を後にした。




「ただいま、魔族を引き渡して来たぞ」


「ああ、おかえりなさい、それで、デフラちゃんはどうしますか?」


 デフラはまだ屋敷の地下牢に収監してある、今のところ聞きたいことは無いのだが、それでも後から何か出てくるかも知れない、国への引渡しは一旦保留とした。



「あ、そうだ勇者様、ユリナちゃんとサリナちゃんが何か話したいことがあるって言っていましたよ」



 何だろう、あの魔族に関することかな?

 とりあえず話を聞いてみよう。



「あらご主人様おかえりなさいですの、ちょっと昨日の魔族、というかそれに関わる魔将の件でお話がありますの」


「どうした? 言ってみるんだ」


「それがですね、昨日の奴は確かに禁酒魔将の部下だった奴ですのよ」


「つまり今回の件には禁酒魔将が関わっている可能性が高いということか?」


「確証はありませんが、私はそうだと思いますのよ、ねぇサリナ」


「ええ、私もそう思います」


 禁酒魔将か、何が禁酒なのかわからないが、そういえば元々は酒の値段が上がったのが始まりだったな。

 そいつが関わっている可能性は十分に考えられるであろう。



「じゃあ今夜その魔将についての会議をしようか」



 風呂上り、会議をして魔族達から話を聞いた。

 禁酒魔将はハゲらしい、わかったのはそれだけだ。

 誰も深い関わりを持っていないようだな。



「とにかくそいつを探して張り倒せば良いんだな、そうすれば王都の物価は元に……すぐには無理だよな……」



 物価については後回しだ、今はこれ以上被害を拡大させないため、禁酒魔将を一刻も早く討伐しておくべきであろう。



 その翌日、王宮で拷問を受けていたおっさんが色々と吐いたらしいという報せを受ける。

 魔将についても報告しておきたいし、また王宮へ行くとするか。



 セラと2人でリリィに乗り王の間併設のテラスを目指した……



 ※※※



「で、あの魔族が吐いたのはどんな情報なんだ?」


「それがの、贋金を使って酒の原料を買占め、生産も出来ぬようにする、ということまでしか知らなかったようじゃ」


「それだけかよ、もっと痛めつけたらさらに情報が出るんじゃないのか?」


「いや、もう死んでしもうたわい」


 すぐ殺すんだからこいつらはっ!


 だが良い、少なくとも俺達の持つ禁酒魔将という情報と今回の件が繋がりそうなのは確認出来た。

 こちらの情報も出し、総務大臣とお互いに意見交換をしておく。



 駄王は居眠りしていやがる、気を引き締めて云々はどこへ行ってしまったのであろうか?



「そうじゃ、おぬしの屋敷にその商会の訪問員を捕らえておるのじゃろ? そやつに他の仲間の居場所を吐かせてはどうじゃ?」


「知っているかわからないが、一応聞いてみるよ、じゃあセラ、かえって早速尋問タイムにしようぜ」


「あら、今日はもうシルビアさんが居るから拷問タイムになりそうね」


 デフラがかわいそうになってきたが仕方が無い。

 屋敷に戻って新たな情報をゲットしよう。



 ※※※



「さてデフラ、仲間の居場所を吐くんだ!」


「いきなり何ですか? 仲間って、商会の訪問員仲間ですか?」


「そうだ、さっさと言え! さもないと鞭が飛ぶぞ」


「いたぃっ! もう飛んでます、痛いのでやめて下さい、知っている限りお話しますから!」


「よろしい、では話せ」



 デフラが知っていた訪問員仲間の住所は3箇所、全員美人さんだそうな、やはり実際にカモのところに行く奴は見た目の良いので揃えているようだな。


 ではすぐに捕まえに行こう。



 デフラの話に出てきた3人を捕らえ、その3人に聞いてさらに2人を……

 という感じで、結局トータルで15人の販売員を捕縛することが出来た。


 全員綺麗なおねぇさんで、自分達がカモに渡していた銀貨が贋金であることを知らなかったようだ。


 そしてどうやらいつも彼女らの家に来ていた担当者もバラバラ、どうせそれも魔族であろう。

 こっちも捕まえてやらないとな。




「勇者様、これを全部屋敷で預かるのは厳しいです、可能な限り憲兵に引き渡した方が良いかと……」


「じゃあデフラと、その後捕まえた3人だけはこっちで尋問しよう、後は身柄引き渡しだ」



 憲兵を呼び、指定した4人を残して他は連れて行って貰う。

 これで地下牢がスッキリしたな、食費の心配も要らなさそうだ。



 念のため、憲兵にはその連中からまだ話を聞くことがあるかも知れないと伝えておく。

 すぐに奴隷として販売するつもりでいたようだ、危うく情報源の所在が掴めなくなるところであった。



 あて、ではデフラを除く3人を尋問してみよう……



「私達はただ言われたとおりの場所に買い付けに行っていただけです、お金だけ払って、以降は商会の別の担当者が品物の回収を担当していました」


「ちなみに回収担当者と面識は?」


「ありません、商会で働いていたのは事実ですが、家に来ていた訪問員の担当以外の方と会ったことはありません」


 どうやら組織を細切れにして、こういうときに足が付き辛くしているようだ。

 とりあえずはデフラのときと同様、この3人の家に張り込んで魔族を捕縛してみるしかない。



 素早さの高いミラ、カレン、マーサの3人をそれぞれの自宅に派遣し、やってくるであろう魔族担当者を迎え撃つこととした。

 早速作戦をスタートさせよう……




「では勇者様、私達は行って来ますね、もし何かあったら呼びに来て下さい」


「わかった、3人共気をつけろよ、それからそっちの販売員に逃げられるんじゃないぞ」



 魔族捕獲作戦に出る3人を見送り、俺達は他の調査に戻った。

 3箇所の作戦スポットは、定期的に精霊様が回って空からの監視もするということに決まっている。



「セラ、マリエル、俺達は一旦王宮で話を聞こう、また新たな情報が入っているかも知れない」



 そう思ったところにちょうど伝令と、それから迎えの馬車がやって来た。

 どうやらもこうも用があったらしいな、すぐに馬車に乗り込み、王宮を目指す。




「うぃ~っ、今日は何の用だ? こっちも色々と聞こうと思っていたところだったからちょうど良いがな」



「おぉ、ゆうしゃよ、先程1920商会からこのような文書が届いての、読んでみるが良い」



 なになに……



『……1920商会では完全な禁酒の達成を最終目標としております、この考えに賛同し、法律・条令等で酒類の製造や販売、飲用を禁止して頂ける都市・国家には、当商会の保有する食料品を優先的に、通常価格で販売致します、つきましては……』



 思わず文書を地面に叩き付けた。


 舐めやがって、そんなくだらない目的のために王都の経済をここまで無茶苦茶にしたのか。

 だったら貴様等の本拠地も完膚なきまでに破壊し尽くしてやるよ!



「どうじゃゆうしゃよ、これで魔王軍、というか魔将の目的がわかったじゃろう」


「いや、どうして今の文書と魔将が関係あるんだよ、魔将の目的は別かも知れないだろ?」


「うむ、その紙に書いてある差出人を良く見てみるのじゃ」



 本当だ! 差出人が『魔王軍通信管理課』になっている。


 これは馬鹿にしているのか、それともただの馬鹿で偽装し忘れたのか

 判断に迷うところである、後者の方が可能性が高いような気もするが……



 だがとにかくこの1920商会の企みと禁酒魔将の企みが同じものであるということがわかった。


 禁酒魔将は自らの健康増進のために酒を断つ志高い魔将ではなく、他者に、それも全然関係の無い人族に禁酒を強要してくる悪い奴だったのである。



「勇者よ、とにかくあの訪問買付員の自宅にやって来る魔族が捕まるまで待つのじゃ、そいつらを拷問して魔将の居場所を聞き出そうぞ」


「ああ、こっちでも3体狙っているところだ、今度は拷問で殺したりするなよ」


「うむ、気をつけると誓おうぞ」



 その日はもう追加の情報が望めないと判断したため、さっさと屋敷へ戻った。



 ※※※



「見てっ! 早速捕まえたわよ、私が一番乗りね!」


 俺達がターゲットにしていた3体の担当魔族。

 その最初の1体を捕まえてきたのはマーサであった。

 作戦開始から2日後のことである、意外と早かったな……


 とりあえず偉い偉いと褒めておく。



「じゃあ早速その魔族をボコッて魔将やその補佐の居場所を聞き出そうか」



 地下牢に放り込んであった中級魔族に殴る蹴るの暴行を加え、情報を吐かせる。


『勘弁してくだせぇ! 禁酒魔将様は王都には居ないということしかわからんですよ!』


「じゃあもう少し殴ってみようか、衝撃で思い出すかも知れないからな」


『ぐえぇぁっ! 知らねぇッす、知らねぇっすってば! ごはぁっ!』


 どうやら本当に知らないようだ、貴様は後で処刑すると伝え、治療もせずにそのまま放置しておく。



 翌日、次の魔族をカレンが捕まえて来た、コイツも中級魔族、やはり詳しいことは教えられていなかったが、禁酒魔将の名前は()()()()であるということがわかった。

 とても酒を断ちそうな名前には思えんな……



 そしてその2日後、最後に戻って来たのはミラである。

 捕まえたのは上級魔族、かなり強かったようで、お互いにボロボロだ。

 しかも結構可愛い子じゃないか!


「ルビア、治療してやるんだ、2人共だぞ!」


 悪辣な手段で俺達を追い込んだ敵ではあるが、可愛い女性タイプとあれば話は別である。

 すぐに回復魔法を掛けてやり、話せる状態まで戻してやった。



 しかもこの子、魔将補佐じゃないか、名前は()()()、こちらも禁酒とは真逆のネーミングだな……



「おい、大丈夫か? お前は禁酒魔将の補佐、カポネだな?」


「うぅっ……ええ、そうです、良くご存知なようで……」


「早速だが禁酒魔将の場所を教えろ、有力な情報を吐けば叩くぐらいで勘弁してやるぞ」


「そこは叩かないとかではないので? もう言っても言わなくてもどうせ叩かれるってことじゃないですか?」


「言わなかったら蹴る」


「……じゃあ言います」



 カポネが情報を吐いた、禁酒魔将が根城にしているのは西の山、その中にある泉の底に隠れ、そこから部下に指示を出しているという。


 ちなみにどうしても目立ってしまう買付担当の訪問員は人間の女性を使い、それ以外、つまりその訪問員との連絡役と、実際に買い占める畑や果樹園を確認する実地観測班は魔族ばかりだそうな。




「で、結局お前らは何が本来の目的なんだ? 人族に禁酒させたいのはわかるが、それで何のメリットを得ようというのだ?」


「お酒は国などの権力が禁止しても絶対にどこかで密造され、流通しますよね?」


「まぁそうだろうな、俺ならそうするわ」


「その密造酒を魔王軍が独占して、人族が魔族の作った酒なしに生きられなくするのが狙いです、しかもそれはかなり儲かります」



 とんでもないことを考えやがる、禁酒魔将の作戦が成功した場合、俺達はもう魔族様からお酒を分けていただかないと生活出来なくなる。


 そしてそのまま密造酒の値段を吊り上げられ、財力を奪われてゆくのだ。

 まるでクスリ漬けにされているのと変わらない状態ですよ、それは。




「で、カポネ自身はその企みに積極的に参加していたんだよな?」


「ええ、なかなか良い計画だと思っていましたね、それが何か?」


「うん、それなら心置きなくお前を引っ叩けると思ってな!」



 シルビアさんを呼ぼうと思ったのだが、既に鞭を持って後ろに立っていた。

 もうあとは放っておけば良いであろう、立ち去る俺の背中に、鞭が風を切る音、それからカポネの悲鳴が届く……



 さて、敵将は西の山か、もう1体の魔将補佐もそこに居るのかな?

 とにかく討伐のための作戦会議をしよう。



 ※※※



 その日の風呂にて……



「確か禁酒魔将はハゲだと言っていたよな、それ以外の弱点は無いのか?」


「さぁ、それこそあのカポネちゃんに聞いてみたらどうかしら? 私達はあまり関わっていないから知らないわ」



 禁酒魔将は野郎同士でつるんでいることが多かったようで、マーサや今ここに居るほかの魔族との接点があまり無いのがキツい。

 ほとんど情報が得られないのである。


 仕方が無い、風呂上りにもう一度カポネを締め上げて特徴だけでも聞き出すとしよう。



「そういえば勇者様、カポネちゃんはお風呂に入れてあげないんですか?」


「そうだったな、さっきはまだシルビアさんに叩かれている最中だったが、今は1人で地下牢に居るんだよな、ミラ、ちょっと連れて来てくれないか?」


「ええ、では行って来ますね」


 バスタオルを巻いたミラが風呂から上がり、もうひとつタオルを持って屋敷の中へと入っていった。

 しばらくするとカポネを連れて戻って来る。



「ルビア、鞭の跡がしみるとかわいそうだ、悪いがもう一度治療してやってくれ」


 ここで優しさを見せておき、ここからの尋問を有利に進める作戦である。



「いたたっ、あ、もう大丈夫です、はぁ~っ、散々な目に遭いましたね……」


「お、カポネは尻尾があるのか、ちょっと見せてくれ」


「え? ああ良いですよ、でもあまり触らないで下さいね」


 可愛らしいお猿の尻尾だ、細長く、これまでのメンバーとはちょっと違ったタイプだな。




「そんなことよりも勇者様、魔将の弱点を聞くんじゃなかったのかしら?」


「おう、そうだったな、さぁカポネ、禁酒魔将は何が苦手なんだ? ちなみにハゲなのはもう知っているぞ、それ以外の弱点だ」


「それって答えないとまた酷い目に遭います?」


「カポネちゃんにはお猿の尻尾があるみたいだけど、お尻もお猿さんみたいに真っ赤にしてあげるわよ」


「シルビアさんが怖いので答えます……禁酒魔将様ウワバミ様はお酒を飲むとヘビに変身するんですよ、その状態からさらに飲ませると寝てしまいます」



 なるほどな、禁酒魔将は密造酒の独占だけでなく、自分の弱点となり得る酒を人族、いや俺達からも奪うことを目的としていたんだな。



「話したんですからお猿のお尻にはしないで下さいね」


「残念だけど仕方が無いわね、許してあげることにするわ」


「ほぉっ……」




「う~ん、でも肝心の魔将に飲ませる酒がもう無いんだよな、この王都には」


「あ、確かにそうね、カポネちゃん、許してあげるのはナシにするわ」


「えぇ~っ!?」



「主殿、心配は要らんぞ、私の実家にはまだ酒の備蓄があるはずだからな、それをこちらに分けて貰おう」


「うむ、それは良い考えだ、ではジェシカ、すぐに手紙で協力を要請するんだ」


「カポネちゃん、やっぱり許してあげるわよ」


「ほぉっ……」



 先に風呂から上がったジェシカは手紙を書き、それを速達で実家に送りに行った。



「手紙を出して来たぞ、明日にはそれが届いて、モノが来るのは3日後といったところだな」


「ではそれを待つこととしよう、俺達もそろそろ上がるぞ」



 その3日後、ようやく待望の酒が届いた。

 かなりの量である、まだ帝国領には敵の手が伸びていなかった証拠だ。




「ちゃんと俺達が飲む分もあるじゃないか、こっちは王宮へ献上するやつだな、マリエル、今から持って行ってやるんだ」


「では行ってきますね、ついでに情報収集も」



 これを飲むのは禁酒魔将を討伐してからのお楽しみだ。

 樽に入った罠用の酒を使って敵を酔わせ、ヘビにして、それから眠らせて退治してしまおう。



「でも勇者様、どうやって魔将にお酒を飲ませるのかしら?」


「ふむ……カポネ、禁酒魔将の奴は美女には目がない方なのか?」


「ええ、いつも私のことをいやらしい目で見ていましたね、それに女友達が居ないようなので、可愛い子からお酒を勧められれば簡単に飲むはずですよ」



「わかった、では地下牢に捕らえてある販売員の4人を使おう、他の11人にも声を掛けておくべきだな」



 後でマリエルに頼んで、減刑をちらつかせて協力させよう。

 本来なら全員奴隷として売り飛ばされるところだからな、それをナシにすれば簡単に靡くであろうな。



 帰って来たマリエルのそのことを伝え、まずは地下牢のデフラを始めとする4人、それから残りの人間については伝令兵に頼んで王宮の方で協力の是非を問うて貰うこととした。



 その要請には翌日に返答があり、全員協力してくれるとのことだ。

 直ちに全員を屋敷の地下牢に移送し、作戦を伝える。



「では私達は商会のボスの所まで行って、お酒を飲ませるだけで良いんですね?」


「そうだ、それで奴隷として売却することだけは勘弁してやる」


「わかりました、皆、それで良いわよね?」



 15人全員の承諾を得たため、いよいよ作戦を実行段階に移す。

 まずは全員にエッチな衣装を着せ、それから酒の入った樽を神輿に載せて4人一組で運ばせるのである。


 残りの3人はそれぞれ酒が入った樽の横に乗り、魔将に対してお酌をしてやる役割だ。

 お酌係が3人であれば通常の3倍のペースで酒が進むわけだからな、酔っ払うのも早いであろう。



「では西の山に向けて出発するぞ! 俺達は近くに隠れているからな、何かあったら必ずそこまで逃げて来るように」


 パーティーメンバーや捕虜のカポネも含めた大集団で屋敷を出発する。

 何かもう大名行列みたいになってしまった、一番偉いポジションに居るのはお酒様だがな。



 王都経済を混乱に陥れた恨むべき禁酒魔将は山、その泉の底に居る。

 その日の夕方には目的地付近に到着した。


 いよいよ敵さんのお出ましである……

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