115 敵の雑魚と味方の雑魚
『おのれっ! 一騎打ちとの決まりであったのに、後ろから、しかも空から攻撃するとは! どれだけ卑怯なのだ異世界勇者よ!』
「勇者様、どうしてアイツあんなに怒っているのよ?」
「知らない、馬鹿なんじゃないのか? 普通に」
一騎打ちがどうのこうのと言いながら部下を2体同時に出してきた新・害虫魔将のタラン。
その部下はどちらもリリィに踏み潰されてこの世を去った。
「さてカレン、魔将のクモ1体とその辺に居る無数の雑魚クモ、どっちが厄介だと思う?」
「もちろん雑魚沢山の方です、あの魔将はそんなに強くないですし」
「うむ、では次にセラ、ハンナも杖の中に居るのか? まぁ良い、あの魔将は雷を当てても一撃で死んだりはしないよな?」
「ええ、大丈夫だと思うわ、私が撃てばだけど」
『そうですね、セラさんの覚えたて特殊雷魔法ならまだ死にはしないかと、生命力も高そうですし』
「じゃあ任せた、もうやってしまって構わんぞ」
「了解よ、でも照準を合わせるまでちょっと時間がかかるわ、雑魚が近付かないように援護してちょうだい」
セラは杖を掲げ、巨大クモ魔将に狙いを定める。
ハンナは数秒だったが、セラはまだロックオンまで10秒以上を要するみたいだな。
『グモッ、貴様等相談は終わったのか、して、我の相手はどいつなのだ?』
「そこの杖持った女の子だよ、ちなみにもう少し待て、まだ戦闘開始じゃないからな」
『グモ、では準備が出来たら何らかの方法で我に伝えっゲグゲガァァァ!』
せっかく戦闘開始の合図となる雷を落としてやったのに、それを原因として動けなくなってしまったクモ魔将。
おっと、脚が全部外れてしまったようだな、初心者なのに凄まじい威力だなこの魔法は。
「おう勇者殿、今の魔法はセラ殿がやったのか? 風魔法使いだったはずなのだが、雷も習得したのか?」
「そうなんだ、超修行していたけどな、ゴンザレス達もやってみると良いかも知れないぞ」
「おうっ! 早速明日から修行だ! ところで勇者殿、黒焦げの魔将が何か言いたそうにしているようだが?」
何だろう? もう8本の脚はひとつも残っていない、フサフサだった体表の毛も焦げてチリチリになっているのだ、その状態で今更何を主張しようというのだ?
あれか、第二第三の我が、的なやつか?
『グモモ……卑劣な奴等め、これで勝ったとでも思っているのか馬鹿が……集まれ、我が僕達よっ!』
しまった、王都中に分散していた雑魚がここに集まってくるではないか。
この魔将自体はもう行動不能だが、それでも部下に指示を出すことぐらいは出来るんだ。
ちょっと面倒なことになったな……
広場に続く全ての道から続々とクモが集まる。
この場所を埋め尽くすのも時間の問題であろうな。
「あぁぁぁっ! たすけてくれぇぇっ! 僕はっ、僕は昆虫が苦手なんだぁぁぁっ!」
ヒキタが何やら大騒ぎしている、昆虫が苦手なのか。
ではクモなら大丈夫であろう、助ける必要はなさそうだな。
「おう勇者殿、他の所で戦っていた仲間も集まっているようだ、ウォール家もそろそろ来るようだし、このクモを広場に封じ込めよう」
「そうだな、全面に防御魔法を張ってデスマッチだ!」
北門で戦っていた他のパーティーメンバーとも合流することが出来た。
後衛組は回復が出来るルビアを除いて周囲の建物に配置し、前衛と中衛で広場内の敵に対応する。
「勇者殿ぉ~っ! ウォール家がきたぞぉ~っ! すぐに壁を張ってくれるそうだ~っ!」
「わかったっ! もっと中に寄るよ!」
防御魔法が4方面、それから上にも張られる。
これで敵が広場の外に溢れて行くことは無くなった。
と同時に魔法による支援も受けられなくなったのだがな……
回復担当のルビアもクモが気持ち悪すぎておもらし&失神してしまったし、ここからは力と力のぶつかり合いである。
どちらかが全滅するまで戦いは終わらない。
「ゴンザレス、また地面の穴からクモが湧き出してきたようだぞ!」
「本当だな、先程精霊様がありったけ水を入れていたのに……ステージを崩して埋めてしまおう」
筋肉団とマーサが拳で広場のステージを粉砕し、その瓦礫を穴に放り込んでいく。
もちろん、身動きの取れなくなった害虫魔将の居る場所だけは残してある。
これで当面は敵の追加も無いであろう、今居る奴等を殲滅してしまえばこちらの勝ちだ。
広場に張られた防御魔法の外には、王都の住民達が集まり、戦いの様子を見守っている。
もちろんその連中は喚き散らし、逃げ回るヒキタの様子もバッチリ見ているのだ。
国の金で無理矢理揃えさせた装備をその辺に投げ捨て、身軽になって広場内を行き来するヒキタ。
その無様な姿に人々は呆れの表情を見せているようだ。
これで王国軍の兵や国の重鎮、そして王都の住民と、あらゆる人々から失望されてしまった新たな異世界人。
もうこの後の使い道は、無様に死に晒すショーで人々を喜ばせることぐらいである。
「主殿、ヒキタの奴が捨てた剣を拾って戦っても良いか? 私のものよりも高級品だ」
「構わんがジェシカ、後でしっかり手を洗えよ、あのキモ野朗が握っていたものなんだからな」
「大丈夫だ、なんと革の手袋を持って来ている、冬用がまだポケットに入っていた、もう交換するから今日使ったら捨てるんだ」
「じゃあそれで良い、剣を拾うことを許可しよう」
嬉しそうに走って行き、剣を拾ったジェシカの討伐スピードは格段に上がった。
どうやらノロマなのはもう俺だけになってしまったようだな、まさかあんなデカい剣を振り回している奴に遅れを取るとは……
そう思いながらも、近付く敵を次々に討伐していく、聖棒で突けば一撃、カレンとマーサも一撃、というか他のメンバーもほぼ一撃で1体のクモを始末している。
そして大分敵の数が減ってきたようだ、このままいけばあと1時間以内には殲滅完了だな。
そう思った矢先、埋めておいた地面の穴がモコモコし始める。
中から瓦礫を退かして再び開通させるつもりのようだ、だがそうはさせない。
完全な状態で落ちていたステージのタイルを3枚敷き、その上にゴンザレスとマーサが運んだ魔将を乗せて重しをしておく。
ここまでやっておけばもう完全に敵は出てくることが出来まい、というか出て来るなら魔将の体を食い破らないとだからな、自分達の親玉を犠牲にするようなことはしないであろう。
「敵がかなりまばらになってきたな、防御魔法の壁を移動させてエリアを狭めて貰おう」
「では私が外の方々に伝達して来ますね、範囲は4分の1ぐらいで良いでしょう」
「頼んだぞマリエル、俺達はもっと中央に寄ろう!」
見えない壁が迫って来る。
どうしてわかるかというと、ここから出せと喚いてその壁を叩いていたヒキタがズルズルとこちらに寄せられているからだ。
全く情けない奴だ……
「寄って来たぞ、どんどんあの世へ送ってやるんだ!」
クモの残りはあと100体程度……70体……30体……そしてこれでラストだ!
見事ラストアタック賞を勝ち取ったマリエル。
その最後の一匹を槍に突き刺して掲げると、防御魔法の壁を越えて歓声が届いた。
害虫魔将軍、討伐完了である。
人面ガエルの方も、暇になったセラとリリィがほとんど片付けて来たようだ。
そちらも討伐が完了したと言って差し支えないであろう。
「おう勇者殿、ここからは俺達の出番だ、地面の穴に防御魔法を張って、その間に強固な蓋を作ってしまうよ」
「わかった、じゃあ俺達は一旦屋敷に戻るから、あと人面ガエルの残党は軍の方に任せてしまおう」
「そうだな、では明日、どうせ王宮へ来るだろう? そこで色々と後始末の話をしようではないか」
後始末というゴンザレスの目線は、確実にへたり込んでいるヒキタの方に向けられていた。
この超良い奴キャラにも見放されているということだ、アイツはもう終わりだな。
さて、そこらじゅうに散っている仲間を集めて帰ることとしよう……
※※※
「ただいまぁ~っ、お、シルビアさんは今来たところですか?」
「ええ、商店街の方のお店を確認して、そのあと一旦モニカちゃんを家まで送ってから来たのよ、広場の戦いも見ていたわよ」
「つまりお母さんは私のことも見ていたと……」
「もちろんよ、おもらししたんだからパンツを洗って来なさい!」
「そんなの見なくて良かったのに……」
外でパンツを洗うルビアをしばらく眺めた後、全員で風呂に入る。
よく洗わないと結局ベトベトだ、これだから虫とか何とかは嫌いなんだよ。
「カレン、マーサ、尻尾は良く洗ったか? ちょっと確認してやるから湯船に浸かる前にこっちへ来て見せてみろ」
並んで尻尾を突き出してくる2人、うむ、2人共よく洗ってあるようだ。
しかしどうしてルビアも横で尻を突き出しているのだ? とりあえずスルーしておこう。
カレンとマーサが湯船に浸かった後も、ルビアだけは姿勢を保ってその場に居た。
突っ込み待ちだったんだろうな、無視されてちょっと涙目になっているではないか。
「ルビア、もう諦めて風呂に入るんだ、誰も突っ込んでくれなくて残念だったな」
「あう~、酷いですよ、わかっていてわざと無視するなんて!」
「すまんすまん、次からは即突っ込みでいくよ」
その日は皆で楽しく酒を飲み翌日は朝から王宮へと向かった。
王の間には大臣達や筋肉団も居たが、問題のヒキタはその姿が無い。
「おい総務大臣、ヒキタの奴はどこへ逃げたんだ?」
「ふぉふぉっ、後で面白いものを見せてやる、それまで楽しみにしておくんじゃな」
一体何なのだ? 不気味なババアだな。
「では今回の件、それぞれご苦労じゃった、広場の穴は筋肉団が塞いだわけじゃが、その中にはまだ敵がおる、今日はそれに関してじゃ」
「そんなの簡単だろ、蓋を開けた瞬間に炎でもぶち込めば良いんだ」
「おぉ、ゆうしゃよ、おぬしかなり甘いぞ、甘々じゃぞ、もっと面白い計画があるに決まっておろう」
何か駄王に馬鹿にされると凄くムカつく。
だが何か面白いイベントがあるのは事実のようだ、立ち上がって外に出て行く皆に続く……
広場には例の穴とそれを塞いだ可動式の蓋。
その周りを一番小さい小型犬サイズのクモが通れないぐらいの金網の檻で覆っている。
ちなみにその檻、なんとヒキタ入りなのだ。
蓋の設置作業中、広場の隅で半ば気を失っていたヒキタ。
最後に檻を作成する際、引き摺って来てその中に入れたのだという。
「どうじゃ、この中から出てくる魔物の討伐は真・勇者(自称)であるヒキタに任せることにしたのじゃよ」
なるほど、これなら女神の遣わした異世界人を殺しているわけではないな、ただ魔物の討伐を依頼しているだけである。
もちろん敵の性質上、この檻から出すわけにもいかない。
従って作戦開始まではヒキタにもここに居て頂く必要があるわけだ。
「やい、低俗な現地人共め、この僕をどうしようって言うんだ? 早く出せ! 命令を聞かないと不敬罪で死刑にするぞ!」
「何だかうるさいようだが、処刑……いや作戦開始はいつにするんだ?」
「それは明後日を予定しておる、それまでヒキタには近隣住民の協力で食べ物を差し入れて貰う事になっておるのじゃよ」
「まぁそうだな、死地へ赴く勇者なんだ、その辺の人々も喜んで食事を提供するだろうよ」
ヒキタの入った檻の中には既に、キャベツや白菜の芯、腐った卵、それから石ころなどが投げ込まれている。
明後日までそれを食べて生き延びるんだな、石ころはきっと美味しいぞ!
さて、同郷の好だ、最後にヒキタと話しておこう……
「おいヒキタ、悔しいか? でも良かったな、ようやく最後に勇者らしい仕事が回って来たじゃないか」
「おい君っ! 君がダメ人間だから後から僕が送られて来たんだ、僕の方が優秀なんだぞ! 態度を改めるんだ!」
「お前本当にきめぇよな、昔から良く女の子に言われたでしょ、きゃあヒキタ君気持ち悪いって?」
「あぁぁぁっ! 殺す、殺してやるぅぅぅっ! うわぁぁ!」
「うるせぇな、死ぬのはお前だ、そこで明後日まで後悔するんだな、生まれてきたことを」
檻を手で掴んでガッチャンガッチャンやっているヒキタ。
もうこの迷惑野朗に用は無い、これまで散々俺達の邪魔をし、戦闘での死者を出してきたんだ。
1回死ぬだけでサヨナラ出来ることに感謝するが良い。
「じゃあなヒキタ、明後日の大活躍は俺も見に来るから、出来る限り頑張ってくれよな! ついでにコイツを喰らえっ!」
俺から出ていた手を聖棒で思いっ切り突く、何本か骨が逝ったようだ。
転げ回って悶絶していたので、次は隙間から足の甲を突いてやる、こちらも折れたみたいだな。
「じゃあ復讐も済ませたし俺は帰るよ、明後日は朝からここに来れば良いんだよな?」
「うむ、楽しみにしておくが良いぞ」
ウッキウキで屋敷に戻り、皆にことの詳細を伝えた。
「じゃあ遂にあの馬鹿の最後が見られるということですね、インテリノを危険な目に遭わせた分、無様に死んで貰わないとです」
「そうだな、で、俺達にはもちろん特等席が用意されているらしい、一番近いホテルの2階部屋だってさ」
もちろんルームサービス付きの高級ホテルだ。
そこからヒキタの最後を眺めながら、皆で楽しく酒を飲むのである。
明後日が楽しみだ……
※※※
「勇者様、早く行きましょうよ、道が混んでしまいますよ」
「わかったわかった、そう急くな、まだ作戦(処刑)開始まで2時間もあるんだぞ」
マリエルがうるさいので仕方なく屋敷を出る。
作戦開始といってもすぐに穴の蓋を開けるわけではない。
本番は午後からの予定なのだ。
午前中のプログラムは、まずヒキタの悪行を公表する会、次にヒキタを罵倒する会、最後にヒキタをいじめる会だ。
その後昼休憩を挟んでいよいよ異世界雑魚VS魔物雑魚の戦いが開始となる。
広場に馬車を停めると、ホテルの指定された部屋に入って早速料理と酒を注文した。
うむ、窓からヒキタの哀れな姿が良く見えるな。
現在は王都の住民達が個別に近寄って罵声を浴びせる時間のようだ。
ヒキタも始めのうちは言い返していたようだが、今はその元気も無くなって項垂れている。
『え~、ではこれより、新しく派遣された異世界人であるヒキタの出陣に際しまして、国王陛下よりお言葉を頂戴致します』
建前上は一応出陣するということにされている、駄王がヒキタのこれまでに行った迷惑行為の数々を公表していくものの、それは『功績』として扱われている。
もちろん集まった王都の人々はそれをよくわかっているからな、皆一様に怒り心頭だ。
駄王のお言葉が終わると、次はその辺に集まっているいる民衆からの送る言葉。
勇者として出立するヒキタに対し、死ねだのボケだの散々である。
そんなこと言わなくても午後には死ぬんですけどね。
続きましては贈り物の時間、戦地に臨むヒキタに対し、生ゴミやカラーボールが次々に投げ付けられる。
いい色になったようだ、これで心置きなく戦えるであろう。
「勇者様、昼休憩になったら一旦アイツの様子を見に行きましょうよ、最後に王女として声を掛けてあげないとですからね」
「うむ、では行ってみよう、もうそろそろ群集も退く頃だろうからな」
昼少し前にマリエルと2人で部屋を出る。
ほとんどの人々は近くの屋台や飲食店で食事をしている最中のようだ。
ヒキタの元に近付くと、凄い剣幕でこちらに怒鳴り付けてきた。
「ぎぃぇぁぁっ! ぎぃさまらぁのせいぃぃだぁぁぁ!」
俺達が何をしたというのであろうか?
とりあえず落ちていた小石を投げ付けておく……額に当たったようだ。
「まぁ新たな転移者さん、ご機嫌麗しゅう! 今からクモと戦いに行かれるそうですね、無様に喰われて死ぬとよろしくてよ、この愚図が!」
「どうだマリエル、すっきりしたか?」
「ええ、とっても、しかしどうしてあんなのが今まで恥ずかしげも無く生きてこられたんでしょうね? 普通なら毎秒自害しているはずですよ」
「だよな、全くおかしな話だ!」
わざと本人に聞こえるように話した後、俺達はホテルの部屋に戻った。
広場では既にカウントダウンが始まっている。
これがゼロになった瞬間に扉が開けられ、ヒキタはクモの魔物に集られて死ぬ。
『さあ皆さんお待ちかね、いよいよ真・勇者の出立の時間です、温かい声援で見送りましょう! それでは10……9……8……』
カウントがセロになった、檻のすぐ近くに設置されていたレバーをゴンザレスが操作すると、穴を塞いでいた重い蓋がギギギと音を立てて開く。
その瞬間、中からは無数の巨大グモが飛び出し、その全てがヒキタに纏わり付いた。
「あんぎゃぁぁ~っ! ひぎぃぃ! あぁぁぁ~っ!」
ヒキタはクモに体中を噛まれ、そこから消化液を注入されていく。
最初こそジタバタと暴れていたものの、徐々に力を失って動きを鈍化させる……
「あぁ……か……かぺっ……」
最後の言葉は『かぺっ』であった、ご愁傷様です。
「いやぁ、本当に良いショーだったな、これでアイツが戦死させた兵の家族も納得するであろうよ」
「欲を言えば1,000回ぐらい殺したかったのですが、まぁ面白かったので良しとしましょう」
ヒキタが完全に死亡していることが確認され、クモの出る穴は火魔法使いが大量の炎を撃ち込んで浄化したうえで再び閉じられた。
奴の墓は当然作られず、死体は森にポイされることも決定している。
これで新たに召喚されて来た不愉快な存在の件は完全に終わりだ。
今日は駄王や総務大臣も一緒に祝勝会をしよう、グレてしまった産業大臣も呼んであげないとだな。
「ご主人様、宴をするのは良いですが、何だかお酒の値段が上がっていないですか?」
「そうか? というかいつも俺が買いに行くわけじゃないからわからんぞ」
「確かに上がっていますよ、輸入酒類なんて倍近くになっています、先週よりも……」
どうしたのであろうか? ハンナ達が攻めて来たせいで流通に影響が出たとかかな?
このときはまだ楽観視していたのだが、これが後々かなりヤバい事態に発展するなんて、そんなこと考えもしませんでしたよ……




