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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 島国
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1118 ラスボス登場

「クソッ、やっぱり遠いじゃねぇか、こうやってルールとマナーに配慮しつつ進むとかなり時間が掛かるな目的地まで」


「それがこの画像集めを難しくしていた要因ですの、場所がわからなくて、このペースで闇雲に探し回っていたわけですから、まぁそうなりますわよね」


「でもこの感じなら残りの分はすぐに集まりそうです、もう次の通報が入っているみたいですし、どうにか今日中に頑張りましょう」


「あの、あまり早く歩くとそれこそ私まで罰を受けることになってしまうので……ちょっとっ、待って下さい~っ」


「担当者さん、そんなものを恐れていたら事件は解決しませんことよ、ほら、小走りぐらいなら……あっ……ひぃぃぃっ! ごめんなさいっ、ごめんなさいぃぃぃっ!」


「そっちの方が時間の無駄なんじゃないかと俺は思うんだが……」



 またしても色々とやらかすユリナ、サリナは真面目にやっているというのに、ユリナの方が節操がないというか何というか。


 とにかくそんな感じで先へ進みつつ、効率良く例の成人向け画像をゲットすることが可能なルートを選択し、広い、そして規律正しすぎる町の中を練り歩く。


 1枚、また1枚とブツの回収が終わり、残り3枚となったところで……ずっと所持したままになっているゲット済みの成人向け画像が淡く光り出す。


 やはりすべてを回収し尽くすと何か変化があるタイプなのか、微妙に魔力のようなものも感じなくはないし、そこそこ期待しておくこととしよう。


 そしてそんな現象を珍しいものだと話し合っている最中にもう1枚、道端に落ちていて注目を集めているそれを発見し、その『デッキ』の中に加えると……光は少し強くなったようにも思える……



「あのコレ、全部集めた瞬間に何かモンスター的なのが出現したりはしませんよね? そうなったら町中で戦闘をしなくてはならないと思うんですが……皆さん、その際は頑張って下さいとしか言えませんが、とにかく万が一のときにはお願いします」


「わかっていますの、そうなったらこのご主人様……まぁパッと見強そうには見えないんですが、この世界において力の制限を受けていないこの勇者がどうにかしますの」


「いやいや、いきなり俺が手を出すんじゃなくて、まずはユリナとサリナでだな、まぁ、明らかに無理そうなら俺がどうにかするが、そもそもそういう系の流れになるとは限らないからな、本当に万が一だよそれは」


「果たしてどうなるんでしょうね……あ、次はこっちです、ここを右に曲がって行けばもうかなり近いようですね」


「もうひとつもすぐ近くですね、というかここまで集めてきて、一度も犯人の目撃情報やそれに近いものがないとは……やはり実在しているのかどうかも怪しいような気がしてきましたよ、担当官として」


「どうなんだろうな……まぁ、このまま全部集めてみればなにかわかりそうなんだ、頑張ってみるしかないぞ」



 そんな話をしながら1枚拾い、その際にはまた重ね合わせてある残りの画像の光は更に強くなり、ということを繰り返した後に、遂に100枚の成人向け画像を収集し終わった。


 光輝く成人向け画像のデッキ、神々しく、もはや成人向けというよりも聖人向けなのではないかというほどの聖なる力を感じるその画像の束。


 このデッキであればどんなカードバトルにも勝利するに違いないと、そのように感じていると……なんと、画像の束が担当官の手から飛び上がり、不思議な感じで宙を舞い始める。


 100枚のカードが円を描くようにして飛び、まさに100連ガチャでも引いた際の演出のような、そんな光景が町の上空に広がったのだ。


 町の人々はかなり気になる様子でそれをチラ見するものの、やはりそんな所で立ち止まるわけにはいかないということをわかっているらしく、そのまま歩を進めている。


 この光景を交通事故や夜空に上がる花火を見るために減速し、渋滞を巻き起こしているどこかの世界の運転手に見せてやりたいとも思うのだが、遠く離れたこの場所に、その連中をご招待することは叶わない。


 で、そんなことはどうでも良くて、肝心の成人向け画像100枚の方だが……何やら金色に輝き始め、その円を描いて飛ぶ中心に、何やら人のような、光り輝く何者かの姿が現れたではないか。


 見た感じ敵のようには思えない、というかこれが神そのものなのではないかと、そのように感じさせるその光り輝く人型の何かは、次第に完全な人の姿となっていく。


 衣服はもう明らかに神話の神々のそれで、髭が真っ白のジジィ……ではなく初老ぐらいの年齢であろうか。

 もう明らかに神であると認識すべきその何者かは、成人向け画像の全てを一気に吸収し、そして地に降り立ったのである……



「……この画像を全て集めたのはお前達か? この世界で、禁を犯すと知りながら、わしの卑猥コレクションのなかから地に落としたこの画像を拾い集めて回ったのはお前達か?」


「いやそうだけどさ、何なのお前? 見たところ神みたいだが、この世界の神なのか?」


「……お前は異世界人か、どうしてこの世界の理に反して……なるほど、もうどうにもならぬ、更生の余地がないレベルのクズ野郎であったか、それで全て納得した」


「そりゃどうも、で、何でこの世界の神? なのかは知らんが、こんな今時ガキでもやらないような悪戯をしてんだよ? 馬鹿なのかお前?」


「殺すぞこのダボがっ! 確かに我はこの世界の神であるが、そうであると予想しつつその態度、神罰を喰らえいっ……喰らえっ、喰らっ……えぇっ、何お前マジで……」


「フンッ、そんな神如きの力で大勇者様たるこの俺様に攻撃しようなんぞ、もうあと2億年修行してから出直して来い、そのときにはもう俺も死んでっから居ねぇけどな、バーカッ! ヒャハハハッ!」


「しかもすげぇつけ上がってんじゃん何コイツ? どこの世界の勇者だよお前、苦情入れてやるから名乗れよマジで、あ~あ、せっかく力を授けようとか思ってたのに、本気でムカつくし時間の無駄だったわコイツのせいで……」


「なんとっ⁉ へへーっ! そういうことならへへーっ! マジで尊敬しておりますっ、へへーっ、神様ぁぁぁっ!」


「しかもうぜぇぇぇぇっ!」


「ご主人様、もう情けないとかダサいとかそういうレベルを超越していますわよ、カスの極みですの」


「いやだってよぉ、『力を授けん』系のイベントとか思わないだろこんなもん普通、集めていたもんも集めていたもんだしな、神だか何だか知らんがクソみてぇな野郎だしさ」



 で、結局そのわけのわからん成人向け画像をばら撒く、信じ難い変質者の神とは和解することが出来なかったのだが、ユリナとサリナが必死にアピールして、どうにか色々と話を聞くことが出来ることとなった。


 まぁ、ろくでもない話であったらこの世界ごと強制終了してやろうと思っているのだが、とにかくこんな場所では迷惑どころかルール違反となるため、懺悔堂の一番高級な部屋へ移動するこということで合意する。


 担当官は神の出現に冷や汗ダラダラで、懺悔堂へ戻る道中もカチコチと、まるで出来の悪いゴーレムのような動きをしていて実に愉快であった。


 そして戻った懺悔堂、なぜか成人向け画像をばら撒いていたゴミのような神が偉そうに良い場所を陣取り、俺達はその辺のソファに座らされた状態で会議が始まる……



「ふ~ん、お前達はもう魔王軍とか討伐した世界から……なるほど、噂の魔界が神界から分離してしまった世界か、あの世界の女神は極めて無能で馬鹿であるという話は聞いていたが、まさかこのようなどうしようもない奴を勇者として招聘してしまうとはな、お前も馬鹿だが神も馬鹿だ、馬鹿同士今後も仲良くやれよな」


「殺すぞお前、神だか何だか知らんが、俺様に対する礼儀というモノがなってねぇ」


「お前なかなかにクソだな、まぁ良い、ところで我が力を与えるべきは……なんとその者等、魔の力を有しているではないか、それが勇者パーティーとは、ちとおかしくはないか?」


「えぇ、ちょっとおかしいですが、私達はこの変なのに敗北して、そのまま捕まった挙句お仕置きされて、今は良いようい使われていますのよ、もちろん、敬愛すべき魔王様に酷いことをしないように見ているという役目も帯びてはいますが」


「ふむ、そういうことであったか、ではその……悪魔かお前等、それに力を与えても良いと判断するかどうかは、この世界におけるミニゲームをちゃんとクリアするかどうかで……」


「その前にさ、どうしてお前はこんなことしてんだ? 神が規律を守るこの世界に成人向け画像をばら撒いて、そんなの何が目的だったてんだよマジで?」


「フンッ、それは話すと長くなるのだが……まず、この世界においてはそのような画像を見る、触れる、そして妄想することすら罪に値する。当然我がこの世界の懺悔堂という組織にその管理を任せている紐状物質の力によって、生きる価値にしたがって罰を受けることは、その罪を犯した者にとって受忍すべきことであって、特に意味のない生物である汚いおっさんとかはその場ですぐに処刑、我が巻いた画像に手を触れただけでも処刑である。しかし、この悪魔のようにかわいらしいというかその、何というかだな、そういった者に対しては寛大な処置が取られるよう、調整していたのも我であって、それゆえ生きる価値の高い異世界からの勇者パーティーなどが訪れる修行の場となっていて……」


「話しが長げぇんだよこのハゲ! ようはアレだろ? お前この世界に来ている女の子を含む異世界勇者パーティーに試練を、とか思ってたんだろ? そうじゃないのか?」


「概ねその通りであるが、まさかこの我がコレクションたる成人向け画像を全部集めてくる連中が居るとは思えんでな」


「……ということは神様、もしかすると、いえもしかしなくても今回の事件は神様が……違いますでしょうか?」


「ん? 我がやったということは事実だが、それがどうかしたのか下賎の者よ?」


「えぇ~っと、何でもありません、はい……ところでこの画像を全部集めたことに対して、この者達に何か報酬というか力を授けるというか、そういった話だったような気がしますが……」


「うむ、それについては今から考える、我の力の一部をこの悪魔らしい2人に授けても良いが……なんと、大きい方はほとんどの属性の攻撃魔法が使えるようだな、う~む……」


「そういうのは考えてから来いよな、まぁ良い、どうにかしてこの2人に、というか出来れば俺にも凄いパワーを授けてくれよな」



 などと期待しつつ、この世界の神が何を俺達にくれるのかについての返答を待ったのだが、しばらくしても一向に何かが決まる様子はない。


 ということでこちらから、例えばユリナは魔力の上限アップ、つまり魔法を撃てる回数の増加、サリナは幻術力のアップによって、多少馬鹿な生物に対しても幻覚を見せたりすることが出来るようにしてくれというのを頼んでみる。


 神は少し唸った後に、それでよかろうという返答をしてくれた、ということで早速ユリナとサリナには、俺達が成人向け画像をコンプしたことに対する報酬が支払われた。


 まぁ、強化されたといってもほんの少しであって、もしかしたら今後の戦闘において、ここで神の力を受け取ったお陰でどうこう、ということがないとも限らない程度のものだ。


 それゆえ大々的に感謝するほどでもなく……そもそも俺は、今回の件で唯一画像を拾い上げることが出来、大活躍をしたこの俺様が何も受け取っていないのだから、感謝などする必要は今のところない。


 で、それについてどうしてくれるのだと、この世界の神の胸ぐらを掴んで聞いてみると、凄く嫌そうな顔をしながら考えている素振りを見せたのであった……



「う~む、このような輩に力を与えるのは、もしそれが僅かであったとしてもちょっと神としてな……」


「はぁ? ふざけんじゃねぇぞこのダボが、ブチ殺されたくなかったらサッサと何か寄越せ、全異世界共通の商品券とかでも良いぞ、一生遊んで暮らせる金額だったらな」


「そういうのがいかんと言って……あそうだ、そういえば異世界人のパーティーがここまで来ているということは、最後の一番ルールとマナーが厳しい町まで行くというのだな?」


「当たり前だろうが、そのために俺達はこんな所までやって来たんだからな、サッサと元の世界に……いや待てよ、おい、お前の権限で俺達をゲームクリア扱いにしろ、それが報酬で構わんぞ」


「そんなことして良いわけがあるまいっ! だが……そうだな、この世界において異世界人が戦うべきラスボス、そのすぐ前まで送り届けてやることなら可能だが……」


「じゃあ、それに金銭をオマケとして付けろ、あ、金銭だとまた俺達の世界のとは違うからな、金のインゴットとかにしろ」


「何と強欲な異世界人なんだコレは……」



 話しに聞く限りではルールとマナーがとんでもなく厳しい、俺が元居た世界で考えれば、胡散臭いマナー講師であってもマナー違反を犯し、あっという間に処刑されてしまうであろう最後の町。


 そこを通過するのがこの先最大のリスクであって、もうラスボスと戦うためのレベルなどは整っているというのが現状である。


 つまり、っこで神が与える報酬に乗りさえすれば、あとはもう、普通にラスボスを討伐して帰るだけということになるのだ。


 神の方でもそのラスボスとなるキャラには少し困っているという話なので、気兼ねなくブチ殺すなどして構わないであろう。



「で、そのラスボスってのはどんな奴なんだ? バケモノか? それともこの世界の人間なのか?」


「普通に懺悔堂の偉い奴だ、だがちょっとやりすぎというか真面目すぎというかだな、我が神として要請しているのよりもかなりキツい罰の運用をしている、止めないとさすがにちょっとアレだ」


「ちなみにどんな人なんですの? 男か女かぐらいハッキリしておかないと、このご主人様のやり方がちょっと定まりませんことよ」


「あぁ、奴は女でしかも顔が良い、ちょっと待てよ、確か奴の顔のみを使って改造した成人向け画像があって……これだっ」


「お前めっちゃ最低だな、どれどれ……なるほど、キツそうな委員長タイプの奴か、こういう敵も多いな俺達の冒険では」


「ひとまずその方の前に移動して、まずは説得する感じですかね? 攻撃してきたらやり返すしかないでしょうけど」


「うむ、じゃあとにかくそいつの前へ俺達を送れ、金のインゴットも忘れんじゃねぇぞ」


「では我も一緒に行こう、転移するゆえこの範囲に集まるが良い……」



 俺とユリナとサリナ、そしてなぜか今回のどっポルノゲンガー事件の担当者も一緒になって、この世界の神の転移技を用いてラストの町へと転移する。


 目の前に懺悔堂を捉える場所を選択してあるため、もうここから先へ進んで扉を開けるのみの移動しか、そのラスボスだというキャラの前までには存在しない。


 だが最後の最後まで気を抜かず、こんな所でユリナとサリナのHPを削ってしまうことがないよう、神と担当官の2人の後ろにピッタリ付かせて移動させる。


 で、入口には当然行列が出来ているのだが、そもそも俺達が出現したのはその行列の前であること、そして明らかにこの世界の神だとわかるオーラのそれが、俺達と一緒に居ることなどから、誰かが割って入って順番抜かしを咎めるようなことはしなかった……



「この先にそのラスボスたるキャラが存在している、おぉ~いっ! 神であるこの我が来たぞっ!」


『神様だっ! 神様が顕現なさったぞ!』

『へへーっ、本日はどのようなご用件で?』

『馬鹿お前! 土下座の角度が僅かに違うぞっ! マナーも守れん奴は死ね!』

『あっ、そんなっ……ブチュゥゥゥッ!』


「相変わらず……どころの騒ぎじゃないな、土下座に決められた角度があるなんて知らなかったし、それをちょっとミスったぐらいで死刑とか」


「うむ、さすがにやりすぎであろう? それで、この最後の懺悔堂を支配しているのがだな……」


「ようこそおいで下さいました神様、ささっ、こちらへどうぞ、その薄汚い馬鹿の死骸をお踏みにならないようお気をつけて」


「アレだ、髪型は三つ編みで固定、髪色は染めてまで黒、下着は靴下まで全て白で、スカートの長さがμm単位で決まっているこの懺悔堂のボスだ」


「とんでもねぇな、下着は白でもブラック校則みたいになっていやがる」


「……そこの者! 神にタメ口で話し掛けるとはっ! 神の名の下に紐状物質の餌食になりなさいっ……と、どうして処刑されないのですかっ? 早く死になさい! 存在がこの世界にとって害悪である者よっ!」


「言い方も相当にキツい奴だな……おいお前、ちょっと面貸せ、神の名の下にだか何だか知らんが、迷惑なのはお前の方らしいからな、この俺様が……じゃなくてこっちの2人が成敗してくれるわ」


「何を言うかっ! そんなこと神様がお許しになるわけ……え? ちょっとどうしてそっぽを向いているのですか? その際の角度は45度と決まっているのに、どうして60度程度首を曲げてまで私の方を見ないのですかっ?」


「まぁ、そういうことですの、とにかくあなたをやっつけませんと、私達はこの世界から帰ることが出来ないんですわ」


「……クッ、わかりました、しかし私も諦めるつもりは更々ありませんから、この世界の規律のために、確実に勝利したいと考えております……ということでこちらへ来なさいっ! もちろん礼儀正しく、まっすぐ歩いてですっ!」



 ということで懺悔堂の奥にある良くわからない広い部屋へと移動した俺達、対峙するラスボスのマジメ委員長キャラは武器を持たず、もちろんユリナとサリナも杖などは使わない。


 こちらは完全に魔法で、そして敵は例の紐状物質で、それぞれ戦っていくつもりということだ。

 もちろん戦力的にはこちらの方が上なのだが、果たしてどうなるのか……まぁ、勝たなければ帰ることも叶わないのだが……

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