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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十九章 新たな異世界人と敵の襲来
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107 ご新規さん現る

『起きて下さい、異世界勇者よ、目を覚ますのです!』


『ん? なんだセラじゃなくて女神かうっさいな、シバくぞ!』


『この世界を司る女神をシバかないで下さい、それより異世界勇者アタルに重要なお知らせがあります』


『おう、言ってみろ、くだらない内容だったらシバくぞ!』


『先程その世界に新たな勇者を送りました、生存も確認出来たので面倒を見てやって下さい』


『イヤに決まっているだろうそんなの、どうせ野郎なんだろ?』


『ええ、そうですが、とにかく右も左もわからないと思うのでよろしくお願いします、ではまた!』



一方的に押し付けやがった、何だ新しい勇者って? ここには俺というチート勇者様が居るんだ、そんな奴来なくても良いんですが。


もう良いや、放っておこう、右も左もわからないらしいからな、そのうち前後不覚になって、最終的には上下逆さまで死ぬであろうよ。



そもそもまだ一連の事件が片付いて、昨日ようやく全部締めたところなんだぞ。

そこで雷事件は起きるし、今度は新勇者ですか、全く面倒なことこのうえない。




「あら勇者様おはよう、何だか不機嫌ね、投資で損する夢でも見たのかしら?」


「違うんだよセラ、今女神から連絡があってな、もう1人異世界勇者を送ったって言うんだよ」


「まあっ! それは勇者様が不良品だったことに気がついて返品交換をするってことなのね」


「おいセラ、お前今なんつった?」



調子に乗ったセラを捕まえていると、王宮からの伝令、すぐに来いとのことだ。

きっと女神が王宮の方にもご神託とやらをやったのだろう、偉そうにしやがって。



迎えに来ていた馬車にセラと2人で乗り、王宮へ向かう。

王の間には駄王や総務大臣だけでなく、その他のお歴々も待機していた。




「おぉ、ゆうしゃよ、聞いているとは思うがゆうしゃ②を探すのじゃ、きっと心強い冒険の味方になろうぞ」


「だからイヤだって、面倒だし、大体必要なのかそんな奴?」



「勇者よ、必要かどうかは後で判断するんじゃ、とりあえず見つけてくれんか、有能な奴かも知れんじゃろ、おぬしと違って」


「そうじゃ、ゆうしゃ②は高潔な人格の男かも知れんからの、おぬしと違って」



俺が恐ろしくディスられているのだが……


とにかくここの連中は探して来いの一点張りである。

発見したら報奨金を出すとは言っているが、今更金貨1枚とかどうかと思う。

せめてもう少しまともなインセンティブをだな。



「ではこうしようではないか、もしおぬしが新たな勇者を見つけたら、以前言っておった勇者軍の創設を実行段階に移す、どうじゃ?」



「勇者様、魅力的な案件よ、これは受けるべきだわ!」


「まぁセラがそう言うんならそれで良いや、じゃあちょっと探してくるよ」



「主体性に欠ける異世界人じゃのう……」



こうして俺達の新勇者探しが始まった。

場所はいつもの如く北の森、異世界人が現れるのは総じてその中だという。

変な奴じゃないと良いんだが……



※※※



「おう勇者殿、一応ギルドの方でも捜索依頼を出しておいたぞ、俺達も一緒に探すから安心しておくと良い」


ゴンザレス達筋肉団も一緒になって探してくれるようだ。


だがな、意味不明な異世界に飛ばされて、最初に会った生物がコレだったと思うと恐ろしい。

確実にバケモノの類だからな、人間の筋肉はそこまで隆起しないんだぞ、普通は。



「早く探さないとオークとかに食べられてしまうかも知れませんね、私とお姉ちゃんが勇者様を見つけたところに行ってみましょう」


「いや、それって結構遠くじゃなかったか? 確か途中で野宿したような……」


「今回もそのつもりですよ、ちゃんと勇者様の着替えも持って来ました」



正直そこまで必死に探すようなものじゃない気がするのだが。

ミラがやる気を出してしまっている以上諦めて帰ろうなんて言えないし、さてどうしたもんか……



「なぁ、精霊様が上から探した方が早くないか? このまま歩いても埒が明かないし、先に向こうが気付いて逃げ出すかも知れないぞ」


「そうね、ちょっと空から探しても良いわよ、料金は1時間あたり銀貨1枚ね」


「じゃあ頼んだ、金は王宮にでも請求してくれ」



飛び立って行く精霊様、しばらく周辺を動き回り、やがて見えなくなってしまった。



「捜索は精霊様に任せた、俺達はちょっと休憩しよう」


「やった! 今日は野宿だから干し肉を持って来ていますよね? 一切れだけで良いから食べたいです」


カレンとリリィに干し肉を咥えさせ、それで満足させる。

マーサとウシチチがその辺の葉っぱを食べているんだが、あれは口に入れても良いものなのか?




「でもさ、女神様はどうして今になって新たな異世界人を転移させたのかしら?」


「さあな、一方的に押し付けられただけで詳細までは聞いていないんだ、というか面倒だから見捨てようと思っていたわけだし」


「酷いことを考えていたのね……」



『あの……おそらく大魔将様との戦いに備えて、ということではないでしょうか?』


「なんだビーチャ、大魔将はそんなに強いのか?」


『ええ、強いというか何と言うか、魔将様クラスと違って変なのは居ませんから、皆一様に強力な力を持っていますよ』



そもそも魔将クラスに変なのが居る時点でどうかと思うんだがな。

というか今のところ半分ぐらいはどうしようもない奴だったような気がするしな、魔将は。



「まぁ大魔将の強さは知らないけど、転移して来た本人に会うことが出来れば何のために送られたのか見当が付くだろうよ……ちょうど精霊様も戻って来たようだしな」



「ただいま、見つけたわよ! ここから北へ10kmぐらいのところを歩いているわ」


「こっちに向かっているのか?」


「さっきはそうだったけど、何だか方向が定まっていないみたいなの、あっちこっちフラフラしているわ」



確かにこの森は普通の人間の感覚で抜け出すことが出来ないレベルにごちゃごちゃしている。

俺だってセラとミラに出会わなかったらそのまま彷徨う亡霊と化していたであろう。


おおよその居場所が掴めているうちにこちらから迎えに行くべきだな……



「じゃあとりあえず北に向かおう、セラ、ミラ、先導をよろしく頼むぞ」



休憩を終え、俺達は再び森を進んで行った。



※※※



「さっきはこの辺りに居たはずなのよね……もう一度上から見てくるわ」


「わかった、ただしビビられるから声を掛けるなよ、おそらくそいつも俺と同郷だ、俺達の世界では人は空を飛ばないからな」



再び宙に舞い、周囲を捜索し出す精霊様……止まった、こちらへ戻ってくるようだ。



「居たわ、向こうで疲れ果てて座り込んでいるみたい、殺るなら今がチャンスよ」


「いや、今日は殺りに来たんじゃないぞ、ちょっとそこまで案内してくれ」



案内に従って道から外れ、草むらを掻き分けて行く。

ちょっとした広場のようになっている所に出た……居た、あいつか!



広場の奥にある一番大きな木、そこにもたれかかって座っているのは、明らかに異世界人である。


俺が召喚されたときと同じローマ皇帝風の貫頭衣、そして手には巨大な串カツを持っているではないか、あれが聖剣なのか? しかも食べかけじゃねぇか!



「もしもし? あんた異世界人だよね?」



「な……何だね君は、僕は女神様に召喚された誇り高き勇者だ、君のような下賎の民が(どうのこうの)」



「ちょっとコイツ殴って良い?」


「ダメよ勇者様、一旦王宮で皆に見せてからにしましょう、そうしないとご褒美が貰えないわよ」


「そうだな、おいお前、これからちょっと王都まで来い」



「何だその態度は、それにどうして君が勇者様と呼ばれているんだ、まさか僕の偽者だな!?」


「ちげぇよ! 誰がお前みたいな根暗野郎の偽者なんかやるんだよ、俺も異世界人なの、お前の先輩勇者なの!」


「フンッ、では君はもう用済みということだね、これからは僕が代わりに魔王討伐を引き受けるんだ、異世界から持って来た知識を最大限に活かしてね」




「……ちょっとコイツ殴って良い?」


「もう良いわよ」


死なない程度にボコボコにし、ドラゴン形態になったリリィの背中に乗せて来た道を戻る。

途中で出会った冒険者や筋肉団員には無事に新たな異世界人を発見した旨の報告をしておいた。



とりあえず王宮へ戻ろう……



※※※



「おい、見つけて来たぞ、ちょっとウザかったからぶん殴っておいたがな」



「おぉ、ゆうしゃよ、おぬし相変わらず乱暴者じゃな、それじゃ女の子からの支持は得られんぞ」


「いやいや、ハイ、さっきのはアイツが悪いと思う者は挙手」



王の間に一緒に来ていたセラとミラ、マリエルとリリィ、それから精霊様も手を挙げた。

支持率100%である、俺は女の子からの支持も勝ち取ったのだ。



「そういうことだ、じゃあ総務大臣、勇者軍の件をよろしく頼むぞ!」


「うむ、良いじゃろう、あの新勇者にはこちらで規定通りの対応をするでの、3日後にもう一度ここに来るのじゃ、それまでには軍のフレームワークを考えておこう」



王の間から外に出る際、先程の新異世界人が目を覚まして喚き散らしていると思しき声が聞こえた。

どうやら不敬なモブキャラに暴行されたと主張しているようだ。



「勇者様、どうもあの新たな異世界人は使えそうにありませんね、そもそも見た目からして陰湿そうですし、明らかに出来損ないです」


「マリエル、今後はムカついても余計なことを言わない方が良いぞ、ああいうのには可能な限り関わらないことが重要なんだ」


「そうですね、逆恨みされても困りますし、もう居なかったことにしましょう」



馬車に乗って王宮を後にする、マリエルにはああ言ってしまったが、俺の方は気がかりで仕方が無いのである。


間違いなくアイツは俺達の平穏な異世界ライフを阻害するだろう。

今はまだ何の力も持っていないようだが、この先絶対に何らかの嫌がらせを仕掛けてくるに違いない……



※※※



「あら、おかえりなさい勇者様、さっきお客さんから聞いたんだけど、新たな異世界人はもう見つけたようね」


「ただいまシルビアさん、見つけたのは良いんですが、どうもガチクズみたいでして……とりあえず最初から居なかったことにする方針です」


「あ~、それは実に残念ね、せっかく新たな顧客を獲得できると思ったのに」



「そこは大丈夫ですよ、王宮の方で勇者軍の創設が実行段階に入りましたからね、乗馬用品はかなり需要が高まるはずですよ」


「まぁ嬉しい! ガンガン仕入れておかなくちゃ!」



シルビアさんは大喜びで革製品を作る工房へと走って行った。

どうせ素材を買い占めて転売するつもりなんだろうが、革鎧を作る分の材料ぐらいは残してやって欲しい。



「全くお母さんは、そういう外に出ない情報で儲けようとばかりするんだから、どうしようもないインサイダーババアね……」


「ルビア、今の台詞は後できっちり本人に伝えておくよ」


「……どうかそれだけは許して下さい」




「ところで勇者様、私達はこの屋敷を貰ったけど、あっちの新勇者もこういう勇者ハウスに住むのよね、どこを拠点にするのかしら?」


「ああ、それを聞くのを忘れたな、でも良いだろう、3日後に王宮に行ったときにはもう引越し後だろうしな、近くじゃないことを祈るばかりだよ」



夜になり、居酒屋の営業があるメンバーは先に風呂と食事を済ませて出掛けて行った。

シルビアさんもモニカと一緒に帰ってきたことだし、俺達も風呂にしよう。



「そういえばシルビアさん、さっきルビアが……」



「わーっわーっ! ご主人様、それだけは言わないで下さいって!」


「何? あなたまた調子に乗ったのね、お仕置きよ!」


「痛いっ! 耳が取れる、耳が取れるぅ~っ!」



風呂上りも、そして夕食後も正座させられるルビア、人が居ないところで悪口を言った罪は重いのだ。


そんなルビアを眺めていると、窓から精霊様が入ってくる……



「居酒屋に王が来ているの、大臣のおばあさんも一緒に、完全にヤケ酒よ、何か相当ストレスがたまることがあったのだと思うわ」


「何だ、というかまず間違いなくあの新勇者の件だろうな、俺も行くよ、他は……」


リリィとジェシカ、それと正座しているルビアが手を挙げている。

シルビアさんはもう行ってしまったようだ、おそらくこの連中は酒が飲みたいだけだな。



そのメンバーとセラを連れて地下から居酒屋に入る……駄王と総務大臣、それから財務大臣まで座敷で飲んでいるではないか。



「うぃ~っ! おいおいお前ら、国の偉いさん方がこんな大衆居酒屋でシケた顔してるんじゃないよ、それだけで景気が悪化しそうだぞ」


「おぉ、ゆうしゃよ、聞いてくれ、あのゆうしゃ②の奴とんでもないクズじゃぞ!」


「そうなんじゃよ、あやつ、奴隷兵を選ばせれば女の子が居ないだの、与えられた屋敷が汚いだの、挙句準備中の勇者軍に勝手に口出しして来おったのじゃ」


最初の1つはおそらく俺でも文句を言ったであろうな。


しかしせっかくの勇者軍を変な感じにされてしまうのは拙い、どうせ元の世界から持って来た聞きかじりの知識を使ったんだろうが、普通に嫌な予感しかしないぞ。



「ちなみにわしの所には最新兵器を作るから国庫の金を出せといって来おった、具体性にどういうものなのかも示さずにな」



「で、3人してこんな所に来て、雁首揃えて愚痴大会ということか、というかそんな奴今のうちに殺しておけよな」


「おぉ、ゆうしゃよ、仮にも女神様から託された転移者である以上、わしらにはそういうことは出来んのじゃよ」


「面倒だな……だが今の感じならそのうち勝手に自滅するであろうよ、それまで耐え忍べば良いんだ」



とは言うものの、駄王を始めとしたこの国の中枢は我慢の限界らしい。

そうだよな、いきなりやって来て何の実績も無く偉そうにされたら堪らんよな。


俺は最初にドラゴンライダーやマーサの件があって本当に良かったと思う。



「とにかく明日の午後ぐらいにもう一度王宮へ行くよ、その口出しされた軍とやらも見てみたいしな」


「うむ、では待っておるぞ、アレはいっていることもよくわからんし、どうもおぬしらの世界固有の知識を元に喋っておるでな、ちょっと通訳して欲しいのじゃよ」


どうやら性格が悪いだけでなく、専門用語を並べて偉そうにするタイプの頭でっかちみたいだ。

次にムカついたら本当に殺してしまっても構わないだろうな、あんな奴。



※※※



翌日の昼、王宮へ行くと早速、前庭におかしな集団を発見した……



なんと、筋肉団が重装歩兵団に変えられているではないか。



ああ、やると思ったぜ、あのローマ皇帝風の格好で異世界に飛ばされたら真っ先に思い付きそうなことですよ、これは。


そもそも兜にあるモヒカンみたいな部分まで再現する必要はあったのか?

てか筋肉団員はデカすぎるから盾の後ろに収まってないんだよ、もうほとんどはみ出してるじゃねぇか!



「おう勇者殿、何で俺達がこんな意味不明な格好をさせられているんだ? そもそもこの盾は俺達の胸板よりも貧弱だぞ、全く意味を成さないだろうな」


「ゴンザレス、お前らは付き合ってやる必要が無いと思うんだが……というか馬鹿野郎はどこへ行ったんだ?」



「さあな、俺達をこんな格好にした後は農業革命がどうのこうの言って去って行ったぞ、王宮に入って行ったような気がするが」


王宮へ入って行く、すると産業大臣と農林水産ギルドのトップが柱の影にしゃがみ込んで葉巻を吸っている。

どうやらグレてしまったようだ、そっとしておこう。




王の間では会議が行われていた、新異世界人の滅茶苦茶な要求に対応するためのものらしい。


「おい総務大臣、外で産業大臣が不良になっていたぞ、何があったんだ?」


「それがの、新勇者が王都の城壁外で大々的にトウモロコシの生産をするとか言い出しての……」


「そんなの魔物に餌をやっているようなものだろ、上手くいっても近郊農業で生活している王都周辺の村が離反するぞ、それから……」



「あの男はそういうのが全く理解出来ないようなんじゃよ、この世界は遅れているから改革が必要の一点張りじゃ」


「どうしようもないな、で、今度はどこへ行ったんだアイツは?」



「外で新兵器の開発とやらを進めておる、あやつ、王都中の優秀な鍛冶師を引っ張って行きおったわい、このままじゃ技術者が使い潰されてしまうのじゃ」



今度は王宮の裏側に出てみる……裏庭で何かやっているようだ、鉄の羽か?



「おやおや、これはこの間の無礼な元勇者じゃないか、君はもうお払い箱なんだ、ここに来る権利はないぞ!」


「黙れ、またボコボコにされたいのか?」


「ひぃっ! 何をしに来たんだっ! 暴力を振るうなら憲兵を呼ぶぞ!」


「うっさい奴だな、で、何をしているんだこんな所で?」



「ふんっ! 君のような知識を持たない馬鹿にはわかるまいが、今は航空機を作っているのだ、揚力を利用して飛ぶことぐらいは知っているだろうがね」



鉄の羽は航空機のものだったのか……


いや、どうして鉄で作っているのだ? こんなのじゃ琵琶湖すら横断出来ませんよ、飛び立った瞬間にドボンですよ!



「勇者様、もうこんな奴は無視して帰りましょう、お父様達にはなるべく相手にしないように言っておきます」


「そうだな、早速やらかす方向に進んでいるようだし、次の魔将が戦死させてくれるだろう、それまではじっと我慢のときだな」




「おい君達、何をそんなところでコソコソして……というかそっちの女性はこの国の王女だろう、どうしてそんな無能元勇者に付いて回っているんだ?」


「別にあなたには関係の無いことです、顔がキモいし息が臭いので口を閉じていて下さい、根暗菌でも感染ったらどうしてくれるんですか?」



「あぁぁあぁぁぁあっ! お前も僕を馬鹿にするつもりなのかぁぁっ!」




「やべぇ! キレやがった、皆ここは退散だ、マリエルが余計なこと言うからだぞ!」


「だって、あまりにも不快だったんですよ、外見も含めて」



とにかく今は投げられた鉄製品が当たる前に退散しよう。

そしてこの馬鹿はもう全てが手遅れだ、今後は協力ではなく警戒しておくべきことが確定した。




突然召喚されて来たキモキャラ異世界人、この後の魔将戦でも大々的に迷惑を掛けてくるのであろうな……

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