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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十七章 慈善事業
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102 3本勝負のゆくえ

『さぁ~っ、いよいよ始まります、勇者パーティー対魔王軍幹部、世紀の3本勝負はこの後すぐっ!』


誰だプロの司会まで呼んだのは?



「勇者様、ちょっと敵陣営にも声援が贈られるように頼んで来ますね、このままだとアウェーの洗礼がアレですから」


「大丈夫だろ、補佐のおっさんはともかく、残りの2人は見た目が良いからな、それなりに応援する奴も出てくるはずだ」


「なら良いんですが」



観客はどこにそんなに人が居たんだと思う程に集まって来ている。

おそらく魅力対決が目的であろう、それから炊き出し対決も貧乏人には人気が出そうだな。



「ところでミラ、今日は何を作るつもりでいるんだ?」


「勇者様、炊き出しといえば豚肉の入ったスープに決まっているじゃないですか、あとニンジンと牛蒡も欠かせませんね」


ミラは豚汁らしきものを作るようだ、といってもこの世界に味噌はないからな、あまり知らない何かが出てくるのであろう。

デスジャンヌはどうするのかな? 今はまだ教えてくれないか……



『さぁ、ここで競技の説明に参ります、まず第1戦は普通の模擬戦! 審判とか居ないんで両者適当にやって下さい! 明らかに負けたら負けです!』


『第2戦は魅力対決! これも人族にも魔族にも与さない審査員とか用意出来ませんでした、なんとなくで勝敗を決めていきます!』


『そして最後、第3戦は大将同士の炊き出し対決! これは出た器の数で勝敗を決します! 貧乏人の皆さんは奮ってご参加下さい!』



おいおい、えらく適当だな!

そもそも魅力対決は判定基準とかそういうのは無いのか?



『それでは早速第1試合を始めます! 出場選手はステージへどうぞ!』



「カレン、一発で決めて良いぞ、魅力対決に時間を掛けた方が集客効果が高いからな、そうすると屋台のお肉屋さんが儲かってサービスが増えるんだ」


「本当ですかっ!? わかりました、死なない程度に吹き飛ばして来ます!」


相手の選手はもちろんボランティーヤ、ここで野郎が出ても特に良いことはない、カレンには申し訳ないがすぐに終わらせて貰う。



『それでは両者、相手を殺すのはNGですからね、あと私に被害を与えたら職権で失格にしますからそのつもりで、はい、適当に始めて下さい!』


司会進行役を替えて欲しい、何だあのいい加減な奴は!



「カレンちゃ~ん! 終わったら串焼き肉を買ってあげるわよ~っ!」


セラの一言にピクリと耳が動くカレン、次の瞬間にはもうボランティーヤはそこに居なかった。



『え~、魔王軍の選手はどこへ行ってしまったのでしょうか? 見当たらなく……あぁ~っと! 王宮の壁に突き刺さっています! ちょっとスリーカウントを取って来ます!』


観客席からはそんなの要らないの大合唱である。

当たり前だ、明らかに負けたら負け、そしてあれは明らかに負けているのだからな。



『はい、協議の結果この第1試合はカレン選手の勝利となります! カレン選手は金一封を受け取って退場して下さい!』


「ごっつぁんです!」



戻って来たカレン、すぐにセラが買って来た串焼き肉を受け取った。

その際先程受け取った金一封をその辺に投げてしまったのだが、よく見たら銀貨が1枚入っていたのである。


これは大金ですよカレンさん、その串焼き肉、30本は買えますよ……



『さぁ~っ! 続きまして第2戦、皆さんお待ちかね、魅力対決です!』


会場の盛り上がりは半端ではない。


というかこの勝負の宣伝ポスターはマリエルと敵のジゼンミを並ばせた絵を描いたものだったからな。

観客にとってはこれがメインイベントといえよう。



「それでは勇者様、私の魅力で勝利をもぎ取って来ますね!」


「ああ、とにかく逮捕されるようなことはするんじゃないぞ!」


実に心配である……



『え~、それでは選手が出揃いましたので、ここで紹介をさせて頂きます! ではまず私の自己紹介から!』


観客から大量のゴミが投げ込まれる。

客はマリエルとジゼンミを見に来たんだ、貴様の自己紹介など聞きたいはずがなかろう。




『そこの客、今お前何か投げたな、ハイ失格っ! そっちのジジイもだ、さっさと帰れぇっ!』


司会進行役、逆ギレである。

完全にお前が悪いと思うのだが?


もうどうでも良いから早く始めて欲しい……



『では気を取り直して、ここからは両者の魅力をアピールして頂きます! 法律の範囲内であればエッチな格好をしてもかまいません、ではどうぞっ!』



先制したのはジゼンミの方である。

胸を寄せて色々と、それはもうすんごい感じの谷間がアレで……

もう自分でも何を考えているのかわからなくなって来た。


マリエルも負けてはいない、せっかく新調した鎧であるが、初の戦闘はこの魅力対決となった。

金属のプレートをズラしてゴニョゴニョしている。



貴賓席に居た駄王がひっくり返って失神したようだ。

これは見ない方が良いであろう。



「拙いな、おっぱいの大きさは完全に向こうの方が上回っている、触らせて質感をアピールできないのが痛いな」


「主殿、やはりここはポロリの指示を出すべきではないか?」


「待て、緒戦で最終奥儀を使うのは悪手だ、最後の決め手としてポロリは取っておくべきだぞ」



駆け引きは続く、今は両者ナマ足をギリギリまで出して座り込んでいる。

観客の目がおっぱいから離れたことにより、美脚のマリエルが少し有利に立っているようだ。



「ちなみにご主人様、これはどうなったら勝ちなんですか?」


「わからん、そもそも勝ちとかあるのか? 誰が決めるのかすら定かでないぞ」



ジゼンミは脚魅せの不利を悟ったのか、再びおっぱいを寄せてアピールを始める。

これには観客も堪らない、地道に積み上げて来たマリエルへの声援が一気に敵側に偏ってしまった。




「勇者様っ! マリエルちゃんがポロリをっ!」


「いかんっ! 早すぎるぞマリエル、それに先出ししたら敵の思う壺だ!」



ポロリしたことにより、一時はほぼ全ての視線を集めることが出来たマリエル。

だが、このゲームでの先攻は不利である……ほらジゼンミもポロリしてきやがった。



完全に被せられてしまった、しかも向こうの方が少し大きいと来た。

これは完全にやられたな、作戦負けってやつですよ。



「マリエルっ! もう諦めて戻って来るんだ!」



「イヤですっ! まだ負けではありませんよ、こうなったら禁忌の術を……」


「まさかっ!? やめるんだマリエル! その術を使ってはならん!」



あ~あ、やっちゃったよ……もう知らない。




『おぉ~っとマリエル王女殿下! パンツを脱いでしまいました! これはいけません、失格となります! というか逮捕です』



マリエルは駆けつけた憲兵に逮捕され、そのまま連行された。

第2戦は敗北である、最後の戦いがカギだな。



『え~、とんだハプニングがありましたが、ここで第3戦の準備を行うため、一旦休憩とします、トイレに行きたい方は今のうちに』



「ミラは準備に行ってくれ、俺はマリエルを引き取りに行く、あいつめ、覚悟しておけよ」



憲兵の待機所に向かい、手枷を嵌められて檻に入れられているマリエルと面会する。


「やってくれたな、負けたばかりでなく、あんな恥を晒すとは……」


「ちょっとアツくなってしまいました、もうここで頭を冷やしましたから早く出して下さい」



仕方が無いので過料である銀貨5枚を納付し、釈放の手続を取る。

後で同額を求償することとしよう。



「ほらマリエル、出て来て良いぞ、手枷はそのまま持って帰って良いらしい、銀貨5枚の高級品だ」


「え? 外して貰えないんですか?」


「当たり前だ、帰ってお仕置きし終わるまで外さないからな、トイレに行きたかったら精霊様にでも手伝って貰うんだな」


「そんなぁ~っ、まぁでも諦めます、負けたのは事実ですから」



どうやら自分の何が一番悪かったのか理解していないようである。

敗退とかじゃなく犯罪を犯しているんですよ、あなたは。



「そろそろミラ達の準備が出来たころだろう、さっさと戻ろうか」


「手が使えないと美味しい料理を食べられません、やっぱり枷は外して下さい」


「ダメ!」



不貞腐れるマリエルを連れ、会場へと戻ってゆく。


会場では既に、ミラとデスジャンヌが調理を始めていた。

大量の器が後ろに詰まれているのが確認できる。



「ほう、デスジャンヌは2種類作っているのか」


「そうよ、中には肉だけ、野菜だけしか食べない人も居るからね、両方食べる人はこの2つを混ぜてあげれば良いの」



デスジャンヌが用意している2つの鍋、片方は肉や骨から出汁を取った完全に肉のみのスープ、そしてもう片方は野菜のみのスープ。


しまった、料理の技術にのみ目が行っていたが、デスジャンヌは炊き出し慣れしているのだ。

食事には色々な主義や拘りのある人間が居るからな、それを意識しておかなければならなかったのか。



「ミラ、向こうは姑息な作戦で来ている、こちらは味で勝負するんだ!」


「あら勇者様、私にだって作戦はありますよ、伊達に勇者パーティーの食事担当をやっているわけではありませんから」


「そうか、期待しておくぞ!」



『さ~て、それでは第3戦を開始したいと思います! 最後の対決に勝利するのは人か魔か、運命の決戦が今始まるのです!』


客の大半は良いから早くしろ、またはそれに準ずる台詞を吐いている。

この司会進行役は本当にハズレだ、誰の心も掴めていないぞ……



『第3試合、スタァートォッ!』


一斉に列を成す貧乏人共、規定量を器に盛り、それを受け取った客はその場で完食する決まりだ。

制限時間は3時間、この付近の住民はその間にほとんど来るであろうと予想されている。


しかし凄い人だかりだ、返却された器の数で勝敗を決することとなる訳だが、それを数える係の人も大変だろうな。

両者どんどんポイントを稼いでいくようだし、完全に集計が追いついていない。



「さて、最初の列が落ち着いたら俺達も並ぼうか、両方食べてみたいからな」



器に盛られ、すぐに飲み干される2人のスープ。

作る方も必死である、品を切らすとその分不利になるのだ、絶対に途切れさせることは出来ない。



「クソッ、行列は向こうの方が少し長いな」


「でも配膳係が1人ずつ希望を聞いている分遅くなっているわ、今のところ互角といったところかしら」



1時間経っても勝負は見えてこない、そして客足も衰えない。

俺達もそろそろ食事にしたいのだが、ちょっとこの列には並びたくないな……


おかわり完全自由のルールにしたのは間違いだったかも知れない。

あのおっさんとかもう7回目だぞ、どれだけ食い意地が張っているというのだ。



「おう勇者殿、何やら面白いイベントを開催しているようだな、俺達も並ばせて貰うぞ」


「ああ、筋肉団も両方食べてやってくれ、ちょと待たされるがな」



二手に分かれて列に並んでいく筋肉団員達、こう見るとミラの方が列の進みが速いのがよくわかる。

巨大な団員がマーカー代わりになって進み具合を示してくれるのだ。



1時間半が経過した、ここでようやく行列が縮小してくる……ミラの方だけ。



「大丈夫ですよ勇者様、この後また人が増えるはずです、そのときに盛り返すことが出来ますから」


「何だか余裕だな、相当な秘策があるものと期待しているぞ」


明らかに客足が遠のき、苦戦しているかに見えるミラのスープ。

だがこの余裕っぷりである、焦る素振りすら見せずに作り続けている。

というかかなり美味いなコレ……




『さぁ~っ、2時間が経過しました! 途中集計ではデスジャンヌ選手が僅かにリード、ミラ選手、ここから巻き返しなるかっ!?』




日が落ち、辺りは完全に暗くなる……と同時にまた人が増えだした。


先ほどまでは家族連れや若い学生が比較的多かったのに対し、ここからは大人だけの時間である。

ガキは帰ってママのおっぱいでもしゃぶっていな!



「見て勇者様、ミラの方、凄い数の酔っ払いだわ!」


「本当だな、皆一様に酔っ払いだ、というか酔っ払いしか並んでいないな」



だがそれで良いのだ、現在広場に居る客の8割以上が酔っ払い、つまり酔っ払いを制するものがこの戦いを制すのである。



『残り時間が僅かです! 時間一杯で並んでいた客まで消化して勝負を締めたいと思います! 並ぶなら今のうちですよ!』




『ハイ、そこまで~っ! 今並んでいる方はそのままスープを受け取って下さい!』



最後の客が捌ける前に集計作業が始まる、最後の1時間は確実にこちらに分があった。



客も消え、集計作業が終わる……


『え~っと、集計の結果です……勝利したのは勇者パーティー、ミラ選手! デスジャンヌ選手に177杯の差をつけました!』



『この結果を受け、本日の勝負は2対1で勇者パーティーの勝利となります!』




「あら、負けてしまったわね、最後のスパートは何をしたのかしら?」


「あれはどんどん味を濃くしていったんですよ、煮詰まる分作るのは大変ですが、酔っ払いにはあの方がウケますから」


そういうことか、試しにミラの作ったスープを飲んでみる……相当に濃いな!


「ちなみに勇者様、今濃すぎると思ったでしょ、それ、いつも宴のときに出している濃さですよ」


「マジか、凄いモノを口にしているんだな、俺達飲んだくれは」



「さて、私達はこれからどうしたら良いのかしら? ボランティーヤは飛んで行ってしまったのだけれど」


「アイツは目が覚めたらまたどこかでボランティアを始めるだろう、放っておいても良いよ、お前らは捕まえてやる」



デスジャンヌとジゼンミを縛り上げ、馬車に押し込んで帰路に着く。

余ったスープは全部持って帰った、これから飲み会で改めて出すのだ。



「あら、さっき逮捕されていた王女様はもう釈放されたんですね」


「俺が過料を払ったからな、マリエル、銀貨5枚はちゃんと返せよ、ところでデスジャンヌとジゼンミは酒を飲むのか?」



2人共飲むらしい、今日はこいつらも参加して祝勝会だな。

まぁ、2人は負けている訳だが……




「よし着いたぞ、飲み会の前に風呂だ、ルビア、2人の縄を解いてやれ」



全員で風呂に入る、犯罪者のマリエルは服を脱ぐときだけ手枷を外し、もう一度嵌め直す。



「勇者様、さすがに飲み会中はこれを外して貰えますよね?」


「じゃあ先にお仕置きだな、上がったら準備して待っているんだ」



先に上がったマリエルは、同じく出て行ったシルビアさんに体を拭いて貰ったようだ。

既に鞭打ちの音が響いている、俺達もそろそろ上がろう。



「どうだマリエル、少しは反省したか?」


「ええ、まさか負けたことではなくパンツを脱いだことを叱られるとは思いませんでしたが、あれの何がいけないんでしょうか?」



「ダメなようね、ハイ勇者様、鞭打ち係は交代よ」


「勇者様、次はお尻の方を打って下さい」


皆がテーブルだの何だのを設置している間、ひたすらマリエルを鞭で打つものの、一向に自分の罪と向き合うつもりはないらしい。

あんなところでパンツを脱いでおきながらふてぶてしい奴だ。



「勇者様、準備が出来たみたいよ、というかそれ以上打つとまた寝巻きがダメになってしまうわよ」


「そうだな、もう諦めよう、マリエルは更生の余地が無いようだ」


ルビアに治療をさせ、準備の出来た食卓で酒を飲み始める。

先程は貰い損ねたが、デスジャンヌのスープもかなり良い出来だ、酒が進む。



というか広場では濃すぎると思っていたミラのスープがどんどん美味くなっていく。

これが酒の力だというのか……



「やっぱりマーサやウシチチが居ると野菜の方も良く売れるわね」


「ここには肉食と菜食の両方が居るからな、ミラにもそのスープのレシピを伝授しておいてくれないか」


「いいわよ、それとジゼンミ、ちょっと余興をしたらどうかしら、またさっきの魅力対決をするのよ」


「えぇ~っ、あれは結構恥ずかしかったんですが……」


「あ、ここでならパンツを脱いでも怒られません、すぐにやりましょう!」


マリエルのゴリ押しにより、2人の魅力対決は再戦となった。

だが酔っ払っているし、そもそもマリエルは変態である。


魅力対決は最終的に単なる裸踊りに変わってしまった。




「そういえばデスジャンヌ、捕まえた敵にはこの次に攻めてくる魔将について聞くのが恒例なんだ、何か知っているか?」


「さっきユリナにそんな話をされたわね、答えないと鞭でお尻を叩かれるとか?」


「そうだ、素直に白状すれば叩かないでおいてやる」



「ちょっと迷うわね……さすがに言って良いものなのかどうか、でも鞭で叩かれるのは……」


「あと10秒でどちらにするか決めるんだ、さもないと鞭で打ったうえにあいつらと同じ裸踊りをさせるぞ」


ちなみに現在、裸踊りにはセラとルビアも参加している、すげぇ馬鹿だなあいつら。



「待って、答えるわ、鞭ならともかく裸踊りは死んだ方がマシだもの」


「ほほう、で、どんな奴が来るんだ?」


「きっと虫が来るに違いないわ、そろそろ春もいい感じになって来たし、奴らの時期なのよ」



虫か、おそらく以前どこかで聞いた害虫魔将という奴だろう。


デスジャンヌの供述によると、その虫は大集団、そして色々なタイプが居るそうだ。

魔将本人は人とハエとGと何かその辺の気持ち悪い大半の虫けらを掛け合わせたような見た目らしい。


イヤだな~、そんな奴と戦うのは出来れば避けたいところであるが、今回のように平和裏に解決というわけにもいかないであろうな。



「それと、やつらが本格的に攻めて来る前には全ての食べ物を隠した方が良いわよ、何をされるかわからないわ」


そうだろうな、虫といえばそういうキャラだ、特にマーサが大切に育てている野菜は要注意だな。

あと食糧庫の干し肉だ、先日燃やされ、新たに買ったばかりのあれをやられるとショックが大きい。



スープが底をついたため、その日はもうお開きとする。

珍しく角部屋での会合にマリエルが参加して来た。


「あう~っ、今日はまけへひまひましたは」


「誰だこんな酔っ払いを連れて来たのは、ほぼ意識不明で二次会に行く奴は凄く迷惑なんだよ」


「主殿、ちょっと連れ帰って寝かせて来る、先に飲んでいてくれ」



全くどうしようもない王女だ、今日1日だけで敗北・逮捕・泥酔と3つもやらかしているじゃないか。



「ご主人様、さっき言っていた虫の話、もう一度聞かせて下さい、私もお母さんも虫は嫌いなんですよ」


「そうね、お化けと虫はちょっとね……」


女性メンバーが多い勇者パーティーとその周囲の人々、相手が虫となると、かなり戦力ダウンするかも知れないな……

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