100 謀反の後片付けと新たな屋敷
「じゃあ行って来ます、シルビアさん、またモニカをよろしくお願いしますね」
王宮の、元マリエルの居室を出る。
ゴンザレス達は既に北門で待機しているとのことだ。
前日に行われた協議の結果、まずは残党のうちで最も勢力の大きい伯爵家から始末していこうということになった。
そのため北門から出て、俺達は馬車で、筋肉団は駆け足で進軍する予定である。
「おう勇者殿、準備は万全のようだな、それでは出発しようか!」
「うむ、じゃあ俺達は馬車2台で行くから、何かあったら前の方に声を掛けてくれ、そっちに俺が乗っているからな」
「おう、承知した!」
有難いことに、馬車には専属の御者が付いてくれるそうだ。
これでルビアとジェシカを消耗させることなく戦いに臨むことが出来る。
俺達は2台の馬車に乗り、それぞれの馬車リーダーを俺とセラに決めた。
「ミラ、ちょっと良いか?」
「何ですか勇者様? お姉ちゃんとイチャイチャしたいのであれば向こうの馬車にどうぞ」
「それもあるが、ミラにも渡しておきたいものがあってな」
「何でしょうか? 金目のもの以外は要りませんが……」
「じゃじゃんっ! 今回はこの剣を使うと良い、ちゃんと消毒済みだぞ!」
「おお、ウラギールの魔剣ですね、麻痺の効果が付いている逸品じゃないですか」
この剣によって酷い目に遭わされたリリィが馬車の隅っこでプルプル震えている。
どうやらトラウマになってしまったらしい。
まぁ、あんなところで突然に撃墜されたとなれば恐れるのは当たり前といえよう。
「じゃあミラ、使い勝手が良かったらしばらくそれを得物にするんだ、かなり強力だから当面大丈夫だろうしな」
「わかりました、期待に応えられるよう頑張ります!」
これでカレンの爪、マーサのパンチスキルに続き、ミラの片手剣も勇者パーティーに相応しい強力なものに置き換わった。
まずは前衛と中衛の武器から更新していきたいからな、この戦いが終わったらマリエルの槍とジェシカの両手剣を新しいものに買い換えるんだ。
特にマリエルは愛用だった槍を戦いで失い、今はかなり適当なものを使っているからな。
ステータスが低く、技術でカバーするタイプのメンバーにとってこれはあまり良い状態とはいえない。
馬車の窓がノックされる……伝令の馬かと思ったが普通に歩いているゴンザレスであった。
どうして馬車と同じスピードで歩けるんだ? 学生時代競歩とかやってたのか?
「おう勇者殿、今さっき筋肉団の密偵から情報が入ったんだが、敵の伯爵家はしょぼい木のバリケードを使って守りを固めているらしいぞ」
「馬鹿な奴等だな、こっちは航空戦力まであるというのに、わかった、皆にも伝えておくよ」
リリィと精霊様は空から攻撃出来るからバリケードなど関係ない。
ついでに言うと筋肉団が今現在のように歩いて進むだけで木のバリケードなんぞ意味を成さないであろう。
これは楽勝だな。
「あの勇者様、今言っていた筋肉団の密偵とは何なんでしょうね? とてもそのようなことが出来るとは思いませんが……」
「確かに、あの肩幅でどこに隠れるというのだ……おいゴンザレス、筋肉団にも密偵が居ると言っていたが、どうやって隠れるんだ?」
「ハッハッハ、隠れはしないさ、正面から堂々と入っていってガン見するんだ、情報が得られないときには殴って聞き出すのさ!」
「それ密偵じゃねぇよ!」
どちらかといえば威力偵察に近いのであった。
「おう勇者殿、そんなこと言っている間に今日の宿が見えてきたぞ、俺達は野宿するから、勇者パーティーだけでゆっくりすると良い」
なんと、ちょっとした戦争なのに宿に泊まることが出来るのか。
ちょっとグレードは低いものの、大部屋らしいし文句はない、風呂もあるそうだ。
その日は宿に泊まり、次の日の昼には反乱に加担したブルタス伯爵の城に到着した……
※※※
「じゃあレーコ隊員、無事を祈る!」
「ハッ! 行って参りますっ!」
怪人を維持している装置を止めるという特殊任務を帯びたレーコ隊員を見送る。
さて、俺達は突撃するとしましょうか。
「ご主人様、このバリケードは意外に邪魔ですね……」
「そうだな、マーサ、それから筋肉団達も、ちょっと全部粉微塵にしてくれ」
バリケードは200箇所かそこら築かれていたが、およそ30秒で跡形も無くなった。
城のテラスでこちらの様子を見ていたブルタス伯爵と思しき男が慌てて逃げ出す。
つい今の今までニヤニヤしていたのに、切り替えが早くて何よりだ。
というか真剣にこんなので勝てると思っていたんだな、オラちょっとゲンナリしてきたぞ……
「よぉしミラ、ちょっとその剣に血を吸わせてやるんだ! 後ろでサポートするから突っ込んで良いぞ」
「ええ、ではお言葉に甘えて行かせて頂きます」
ウラギールと戦ったときには気がつかなかったが、まともに使えば相当良い剣のようだ。
怪人共の首が次々と宙を舞っている。
「どうだミラ、その件は良い感じか?」
「ええ、この切れ味ならあそこの首が太い連中でも一撃で殺せますよ!」
「そうか、でも首が太いのは怪人じゃなくて筋肉団員だからやめてくれ……」
このままならミラ1人でも片付きそうだな、と思っていたら怪人が全て倒れ込む。
レーコがもう謎の装置を停止させたらしい。
はい、これでもう勝ち確です、逃げ出した伯爵はゴンザレスが半殺しにして引き摺って来た。
城内の使用人も投降したようだ、伯爵の家族は……地下に隠れていやがったのか、ブチ殺してやろう。
「マリエル、伯爵の長男はお前と同い年なんだってな、殺して良い?」
「ええ、あれはかなり陰湿な奴だったので、でも長女は良い子なので助けてあげて下さい」
「わかった、出家させてしまおう、長男は伯爵のひとつ前に処刑して、本人にそれを見せ付けることとしよう、絶望を味わうと良いさ」
「おう勇者殿、こんなんじゃ俺達の筋肉はバルクアップしないぞ、このままあと2つの家も滅ぼしてしまおう」
「そうだな、次に行こうか、で、ここはもう無人なんだろこの後どう使うん……」
突然轟音が響き渡る。
ユリナが勝手に城を爆破してしまったのだ。
もう何にも使えない瓦礫の山となってしまったではないか。
仕方が無い、ここの再利用は諦めて次へ行こう……
※※※
「よっしゃ、ここも終わりだ、ガンガン行こうぜ!」
「勇者様、もう夜になりますよ、というか昨日も夜行馬車だったじゃないですか」
「うむ、確かにマリエルの言うとおりだ、これでは御者さんが倒れてしまうな、ちょっと休憩するか?」
「休憩とかではなく宿泊しましょう、私達も倒れてしまいますよ」
「わかった、適当に宿を取って、ゴンザレス達には先に行って貰おう」
「あの人達はどうしてあんなに元気なんですか……」
「断じて人ではないと思うぞ」
俺達は宿に泊まり、筋肉団は先に行って最後の男爵家の屋敷に攻撃を仕掛けることとなった。
風呂から上がり食事をしている頃、早馬が宿までやって来る。
「勇者様、もう終わってしまったようですよ、私達はここで明日までゆっくりして、そのまま王都に帰ってくれとのことです」
「助かっちゃったな、じゃあ疲れたからもう寝るとしよう」
「ご主人様、伯爵の城を破壊してしまったことに関してお仕置きはされたりしないんですの?」
「ユリナのお仕置きは帰ってからシルビアさんにお願いする、あとサリナとジェシカも連帯責任な」
「ひいっ! また尻尾をツイストパーマにされてしまうのはイヤですのっ!」
「大丈夫だ、今回は非戦闘員に迷惑を掛けたわけじゃないからな、軽い罰で済ませて貰えるように言っておく」
「せめてお尻を叩かれるぐらいで許して欲しいですの……」
翌日の夕方、俺達は晴れやかな気持ちで王都に凱旋した。
皆溢れんばかりの笑顔である、お仕置きが待っているユリナを除いて……
「おぉ、ゆうしゃよ、この度は良くここまで頑張ってくれた、で、そのアンケート用紙に必要事項を記入して明日までに提出してくれ」
「ん? 何だこれは……」
「それには新たな屋敷をどういう感じにしたいのか、その要望を書くのじゃよ、あまり無理なことを書くではないぞ、変形合体は出来かねるでな」
「では純金製と書いておこう、最低でも金の便器だな、あと壁は漆塗りだ」
「ちなみに言っておくが、建材は木とレンガの2つから選ぶようになっている」
「そんなの横に純金って書いておけば良いだろう」
「そう言うと思ってな、建材のところはマークシート形式にしておいたわい、『良い例』の通りに塗りつぶさんと無効じゃぞ、その場合はもれなく竪穴式住居となるので注意せい」
クソッ、完全に対策済みだというのか。
これは帰ってから皆で協力してどう出し抜くか考えないといかんな。
「ただいまぁ~っ! 勇者様のご帰還であります」
「あら勇者様おかえりなさい、テンションが高めのようね」
「ええ、まぁ、はい……」
危ない、上位種族であるシルビアさんが居るのを忘れて偉そうにしてしまった。
本来であれば直ちに処刑されても文句は言えなかったはずだ、寛大な処置に感謝しよう。
「ところで勇者様、王の間ではお父様達と新しい屋敷の話をしましたよね?」
「おう、その件で皆にも相談があるんだ、風呂に入ってからゆっくり話すこととしよう」
「そのお話の前に悪い子のお仕置きをしなくてはね」
「はぁい、お願いしますですの」
風呂上り、ますはユリナと連帯責任である2人の処罰を始める。
一度ならず二度までも秘匿すべき最強の魔法を使い、しかも無駄な被害を出しているのだ。
さすがに謝ったぐらいでは許してやらない。
ユリナはシルビアさんから、サリナは精霊様から、そしてジェシカはカレンからお尻ペンペンの刑に処されている。
こいつらはそのままとして、そろそろ本題に入ろう。
「では皆さん、国からの要請で新しい屋敷に関してアンケートに答えよとのことです、ちなみに純金製はダメだそうです」
「はいそこミラさん、露骨に舌打ちしない!」
「ご主人様、じゃあ食べられるお肉のお家にしましょう!」
「賞味期限があるのはダメです、腐敗するのは政治だけにして下さい」
「あいたっ! 主殿、いひぃ! ちょっと、あっ!」
「カレン、ジェシカが何か言いたそうだ、いったん手を止めてやれ」
「申し訳ない、主殿、私は二段ベッドを設置して欲しい、しかも上が良い」
「なんだ、拘りがあるのか?」
「いや、実家では妹だったからずっと下を使わされていたんだ、一度で良いから二段ベッドの上を経験したい」
「うむ、いい歳こいて可愛らしい願望で何よりだ、考慮しておこう、他は?」
その後も様々な案がひっきりなしに出て来る。
結局、アンケート用紙には200もの要望がびっしり箇条書きにされ、翌日それを王宮に提出した。
「おぉ、ゆうしゃよ、おぬしらなかなかに欲深いようじゃの、ゴンザレスよ、どうじゃ、すぐにでも出来そうか?」
「ええ、俺達もかなりパワーアップしていますから、ですがここまで創り込むとなると最低でも70分は必要かと……」
だから異常に早いんだが?
「ではゆうしゃよ、明日には入居できるようにしておこう、気になるのであれば工事の様子を見に行くが良い」
部屋に戻って皆に屋敷の件を伝える。
誰も工事には興味がないため、見に行くのはやめてマリエルとジェシカの新しい武器に関して相談することとした。
「じゃあ採寸するから2人共動くなよ」
「何だ主殿、採寸するということは鎧も買ってくれるのか?」
「え? 武器だけしか買わないよ、ほら早くおっぱいを出せ」
「では胸囲を測る意味は?」
「無いな、測りたいだけだ」
殴られたうえに鎧も買わされることになってしまった。
しかもジェシカの分は剣も含めて俺の自腹である。
ミラとかが着ている冒険者鎧はそこまで高くないのだが、ジェシカの着ている騎士鎧は実に高価な品だ。
何といっても金属の使用量が桁違いだからな、安いものでも金貨5枚はくだらない。
ジェシカの防御力と俺の財力がトレードオフ関係にあるということがよくわかる出来事であった。
「じゃあ明日は屋敷に入居して、それから明後日は武器屋へ行こう、2人の武器を選ぶのはカレンに任せる」
「ハァッ! 拝命致しましたぁっ!」
「うむ、元気があって大変よろしい」
※※※
翌日、荷物を全てまとめ、ようやく返却された馬車に乗って新たな屋敷への引越しを始める。
まずは積み込みからだな……
「ではシルビアさんも当面は俺達の屋敷で一緒に住むとして、モニカはどうするんだ?」
「私は……困りましたね、釈放されるのは謀反の罪人が処刑されるのと同時のようですから」
「勇者様、今更モニカちゃんを牢屋敷に戻すのはかわいそうです、しばらくウチで預かりましょう」
「ではそうしよう、モニカもそれで良いな?」
了解を得たため、元マリエルの部屋で共同生活していた全員で出発する。
「勇者様、なんだか屋敷が倍ぐらいの大きさになっているんですが……誰がお掃除するんでしょうね?」
「……知らない」
屋敷はかなりグレードアップしていた。
2階の大部屋には畳的なものが敷かれ、全員でそこに寝られるようになっている。
隅っこにジェシカ所望の二段ベッドがポツンとあるのがシュールだ。
もちろん温泉も復活しているため、大部屋からテラスと階段を伝って直接入れる仕組み。
そしてなんと、テラスには脱衣所も設置されているではないか。
これでカレンやリリィがビタビタのまま部屋に入ってくる事件を起こさずに済むな。
「見て下さいご主人様、この紐を引っ張ると下から箱が上がって来ますよ!」
「本当だ、厨房に繋がっているようだな、これで配膳がかなり楽になるぞ」
「じゃあ試しに私が乗ってみますね!」
「ダメだカレン、配膳用エレベーターに人が乗るのは禁忌なんだ、初等部で習うことだぞ」
2階には他にも部屋があるため、これまで通りのメンバーで部屋割りをした。
もちろん角部屋は酒倉庫兼夜更かし組の語り場である。
「勇者さん、今度は地下牢にもトイレが付いていたわよ」
「何だカテニャ、お前まだ地下牢に住むつもりだったのか?」
「でも本来行くべきカジノはあんな風になってしまったし、当面は仕方ないと思っているわ……」
「いや良い、カテニャとウシチチはもう2階で部屋を決めるんだ、ついでにモニカも2階の大部屋に居て良いこととしよう」
喜んで部屋を選びに行く2人を見送り、マリエルに頼んでモニカを2階まで連れて来させる。
しばらくはここでシルビアさんに面倒を見て貰おうという方針で決定した。
「ねぇねぇ、畑を見に行ったんだけど、そのすぐ横で居酒屋の再建が始まっていたわよ、この屋敷と渡り廊下で繋げるんだって」
「そうか、というか居酒屋の裏が畑なのはアツいな、『今採って来た野菜』というのはそれだけで付加価値がありそうだ」
ここと渡り廊下で繋げば忙しいときに屋敷の厨房も活用出来る。
さらに儲けて大金持ちになろう……ミラも同じことを考えているようだな……
「さて、じゃあ早速復活した温泉に入ろう、精霊様の新しい社もついでに御開帳だ」
「カレンちゃん、リリィちゃん、ここに着替えを置いて、上がったらまた戻って来て体を拭くのよ、わかったわね?」
「わかりました~っ!」
「じゃあここで脱いで……ついでにタオルもここに置いとこっ」
リリィは素っ裸で外に出て行ってしまった。
まぁ、子どもだから構わないか、おそらく合法であろう。
「見なさい、私の社がロフト付き物件になったわよ!」
「というか壁に金箔が貼ってあるじゃないか! お供え物用のポストも設置してあるのか……」
精霊様もご満悦だし、風呂の湯温もちょうど良い。
文句ナシの出来栄えである。
「ご主人様、せっかくなのでお母さんの店もこの近くに再建したらどうですか?」
「そうだな、いつも歩いて行くのは大変だったから、シルビアさんはどう思います?」
「ええ、居酒屋の横で構わないわよ、こことも地下通路で繋げて貰いたいわね」
結局、まだ確認していないものの地下にあるという拷問部屋をシルビアさんの執務室とし、そこから通路を通って店まで行けるようにしよう、ということで決定した。
どうせ敵を捕らえたらシルビアさんが拷問しに来るんだし、ちょうど良いかな。
「さて、それじゃあそろそろ上がって久しぶりのバーベキューだ、ルビア、酒屋さんもそろそろ来るんだよな?」
「ええ、ありったけ積んで来てくれと言ってありますので、失った分のストックも回復しておきましょう」
またいい加減な注文をしやがって……
しばらくバーベキューの準備をしていると酒屋の兄ちゃんが来た。
明らかにおかしい、どうしてリヤカーでリヤカーを牽引しているのだ?
しかも3両編成かよ!
「まいどっ! 金貨5枚と銀貨2枚、それから銅貨が1枚っすね、端数は切っておくっすよ!」
倉庫にも入り切らない量の酒が運ばれて来た。
幸い今は金があったが、とんでもない金額を請求されてしまったではないか。
「まぁ良い、とりあえずバーベキューだ、ミラ、食材の準備はどうだ?」
「もう少しで終わりますよ、というか配膳エレベーターから声を掛けるのはやめてください、びっくりします」
「そうか、すまんかった、じゃあ俺達は火を熾して待っているよ」
しばらくの後、エレベーターで上がって来た食材を受け取って鉄板で焼き始める。
「そういえば買出しに行った時に聞いたんだけれどね、また新鮮な海の幸は王都に来なくなるらしいわよ」
「どうしてだ? セラ、お前また何かやらかしたのか?」
「何で私のせいになるのよっ! 違うわ、氷魔法使いが絶滅寸前だかららしいわよ」
……確かに、氷魔法使いはウラギールが好条件を提示して掻き集め、大砲の弾にしてしまったからな。
使われなかった人達も1週間ぐらいしたら続々死に始めたようだし、もう氷魔法を使える人間はほとんど居ないのであろう。
「困ったな……精霊様、何とかしてくれ」
「私は氷魔法を覚えられないこともないけど、おそらく氷の精霊に訴えられて負けるわね……」
「じゃあ新しい氷魔法使いが育つまで我慢だな、王都の人達は」
「そうね、ここのメンバーは私がトンビーオ村まで飛べば良いだけなのよね、有料で」
とはいえ、精霊様1人ではそんなに沢山は運べない、リリィも同様だ。
色々とあった今回の事件だが、今後も思わぬところに影響を及ぼしそうだな……
ようやく100話に到達です、ここまで読んで下さった方、誠にありがとうございます。
以降もこれまで通り続けていきます、応援して頂けると幸いです。




