戦いの先にあるもの
俺たちは至急反応があった森の中に行った。
広い森の中だ、手分けして探すことに
なって俺はリアと行動した。
慎重に進んでいくと森の木がいくつも
倒れていてまるで何か大きなものが
通ったような道ができていた。
リアと目を合わせ合図しその道を進んでいく。
すると、道の先に暗くて何かまでは
わからないが大きな影が動いていた。
「リア、気をつけろ」
「はい、それにしてもあれは…?」
その大きな影から赤く光る無数の目のような
ものが見えた。
するとそいつから何かが吐き出された。
「リア!」
「大丈夫です、もうやってます!」
リアの壁に阻まれて目の前で止まったそれは
まるで蜘蛛の糸のようだった。
「これは?まさか」
その影の正体は機械でできた巨大蜘蛛だった。
すぐさま戦闘態勢に入りリアは壁を解除した。
その隙に風に波乗りのように乗り近づき
斬りかかる。
刀は当たるも硬く弾かれた。
「なんて硬さだ、うぉ!」
巨大のくせに素早く動き何本もある足を
叩きつけてきやがった。
「綾人!」
「大丈夫だ!」
今までの俺とは違う、ただ風を起こし感じ
戦っていたあの時とは!
「リア!俺がこいつの態勢を崩す!
その間に攻撃できるか⁈」
「任せて下さい!」
よし、俺は集中しイメージした。
風よ、集いて吹き対象を噴き飛ばせ。
「はぁあああああ!」
うまくいった。
蜘蛛の真下から竜巻が起こり逆さまになる。
「リア!今だ!」
だがリアの武器は防御だ
やつを倒す攻撃手段が
「あるのか?って思ってます?
綾人達にはまだみせたことなかったですね」
そう言ってリアの手には見事な盾があった。
そしてその盾を振りかぶり
「最硬の防御は、最大の攻撃になるんですよ?」
壁を張ったままおもいっきり叩きつけた。
あれだけ硬かった蜘蛛がぺしゃんこになっている
なるほど、あの壁を使い殴るとは確かに痛そう。
だが、まだ少し動いている。
トドメを刺そうとしたときだった。
無数の足が胴体から離れ襲ってきた。
すぐさま避けながら風と壁ではじくが
ミサイルのように襲ってきた。
「厄介だなこれは」
「ええ、ですが最後の悪あがきみたいですね」
本体は完全に沈黙していた。
俺は刀に風を纏わせ切れ味を上げて
リアは盾に壁を貼り
残りの足をすべて破壊した。
「ふぅ、一体なんなんだこいつは?」
「後から父に調べてもらいましょう」
「それは困りますねぇ」
蜘蛛の後ろから聞いたことのない声がした。