お兄ちゃん?
小雪と名乗る女の子にお兄ちゃんと呼ばれた
綾人。
彩を始めみんなから疑いの眼差しを向けられる
綾人。
「ち、違う!俺は何にも」
「会いたかったよお兄ちゃん!」
綾人は弁解しようとするがそれを遮り
綾人に抱きつきながら喜ぶ小雪。
さらにみんなから疑いの眼差しが強くなる。
「こ、小雪ちゃん?お兄ちゃんって誰かと
間違えてないかな?」
「間違えるわけないよ!お兄ちゃんは私を助けて
くれたんだから間違えるわけない!」
助けた?はて、そんなことがあっただろうか…
あ!と何かを思い出した綾人。
「もしかして昔いじめっ子みたいなやつらから
助けた子?」
「うん!お兄ちゃんが助けてくれた!」
「そんなことがあったの?綾人」
「ああ、まだ俺も彩も力を使えるようになって
からすぐぐらいに、白い綺麗な髪をした子が
囲まれて石を投げられたりしてたから」
「そうだったのね、なんていう繋がり。
ところでなぜお兄ちゃんなの?」
「その時に一緒にいた人間がお兄ちゃんって
呼んでたから」
「それって、私?」
彩が自分を指差して言った。
その場の誰もが納得した。
「元気そうだな小雪ちゃん。俺のことは綾人と
呼んでくれ」
「わかった。綾人!」
先程までとは態度がまるで違い笑顔振りまく小雪
とりあえず、綾人達と一緒にいることは決まった
ようだ。
その様子を覗き見ていたメアを除いては…
「まさかそんな繋がりがあったとはね、仕方ない
これを使いますか」
そういって黒い首飾りを取り出し怪しい笑みを
浮かべているメア。