切り裂きジャック
ドールマスターとの直接対決がきた。
開いた扉の中に入ると、不気味な光景が
広がっていた。
壁一面にガラスケースのようなものに
入れられている人の姿があった。
そしてそれらに囲まれた奥部には椅子に
座って人形を抱いている男がいた。
「お前がドールマスターか?」
「その通り。わざわざここまでくるとはね」
「この壁の人達はどうしたの⁈」
「心配しなくても生きているさ。人間の美しさ
を保つには死んでもらっては困るからね」
「なら、その人達は返してもらう!」
綾人が刀に風を乗せて斬りかかる。
すると、ドールマスターの手間で何かに
弾かれてしまう。
「いきなり斬りかかるとは、まるで獣だな。
そう慌てなくても君たちも私のコレクションに
加えてあげるさ!」
ぱちんと指を鳴らすドールマスター。
すると、天井からマントを纏った人形がおりて
きた。
警戒する綾人達。
「さぁ、みせてやれ!切り裂きジャック!」
その言葉に反応し、マントから無数の刃が
出てくる。そして綾人達に斬りかかる。
すぐさま綾人が刀で受け止めるが
斬りかかるスピードが早く苦戦する。
「くっ速い!」
「お兄ちゃん!」
彩が両手に力を込めると、グローブがつく。
そしてそのまま火をまとい殴りかかる。
が、ジャックはすぐさま後ろに飛び回避する。
「どうやら今までのやつらとは違うみたいだな」
「それはそうさ。私の自信作だからね」
ジャックは素早い動きで恵美とリアを狙う。
「リア!」
「大丈夫です」
リア達に斬りかかるが弾かれるジャック。
リアの手にはいつのまにか盾があった。
「これが私の神具です。私がいるかぎり
攻撃は無駄です」
ジャックは状況を察したのか目標を綾人と彩に
変えた。
「彩!一気に畳み掛けるぞ!」
「はい!」
ジャックと綾人、彩が激しくぶつかり合う。
切り裂きジャックと呼ばれた人形は素早く動き
翻弄する。