第1.5話 2-S
はい、ところ変わって三人称、小数点以下が付く話はサイドストーリー的ポジションです。時折入ってきます。
(タイトルだけプロット確定させてみたらほとんど毎回0.5話付いてたなんて言えない………)
セルジュ達が教室で勇者召喚の一件を中心に盛り上がっていた頃。
「信じられないって言うよりかは、やっぱり驚きが薄まらないよねー」
「確かに。いきなり見たことも無い場所に居た時はびっくりしたよ」
「まぁ、それで勇者様って言われるのはラノベとかで見たことあるけどな。でも自分達がその当人ってのはなぁ」
高等部の校舎とは別の建物内の一室。
異世界─────現代日本から召喚された勇者達が、エフガルム帝国に召喚されて早一週間と少し。
その力を操れるように訓練し、なおかつこの世界のことを理解するため、彼らは皇立学園二年生に編入された。
とある県立高校2年B組。担任含め全36名が授業中に忽然と姿を消し、世間を騒がせたのはとある秋晴れの日で、こちらの世界では桜が蕾となって暫くした頃だった。
彼らは突然の事態に混乱したものの、比較的短い時間で落ち着きを取り戻し、そして皇帝に皇立学園へ入学するよう言われた。
彼らは全員が一般人とは大きくかけ離れた才能を持っているが、元々争いや魔術といったものからほとんど関係の無い生活を送っていたため、まだそれを操る方法を知らないのだ。
しかし、一度自らの力を自在に操れるようになれば、彼らは魔王を倒す力を持つ。
そのため、召喚を行ったエフガルム帝国は、勇者と同年代が集まる皇立学園で、勇者と同様にポテンシャルを秘めている特待生と共同で育てあげることを決めていた。
多少の反発はあったものの、元々高校生活を謳歌していただけに、この世界の高校にあたる場所への編入は比較的すんなりと受け入れられた。
尤も、五年制なおかつ専門分野に分かれてくるので、どちらかと言えば高専のほうがより近いのだが。
兎も角、彼らは今日から、エフガルム帝国皇立学園高等部2-Sとして新たな生活を始めることになる。
誰かが抜け出した、暴れたといったこともなく、無事平穏に新しい学校生活が始まろうとしており、全員が様々な思いを胸に待機していた。
「よーしみんな居るなー?」
「「あっ、先生!」」
「信ちゃん先生!」
「おはようみんな。俺も曲がりなりにも教師として、こっちでも担任になったから、異世界に来ようが学校生活を楽しもう!!!」
「「「はい!」」」
教室に入ってきたのは大澤明信。元々彼らの担任をしていた三十代半ばの男性で、生徒からは信ちゃん先生のあだ名で親しまれている。
彼にも勇者の素質がある為、学園側は本人との協議の上、彼を担任として据え置くことにした。
今後は生徒の対応をしつつ自身も訓練を重ね、さらに生徒以上にこの世界のルールを学ぶことになる。
「さて、今日の予定だが、これから集合場所がここになる以外、正直に言えば昨日と変わらん。だが、明日にはこの学園に元から通っていた特待生達との顔合わせがある。多分既に聞いてるだろうし、今日も何度も言われると思うが、まぁ、落ち着いて行動するように。
では、今日も一日、頑張ろう!」
「「「おお!!!」」」
先生の掛け声に生徒が返事をしっかりと返す。両者間の信頼関係が厚い証か。
彼らのこの世界での学園生活は、特に問題なく始まった。
(1時に更新しようとしたら寝落ちしてたとかいう最高のパターン)