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UnKnOWn  作者: az
12/12

普通

「ふふ、いいですのよ?」



レイア様はどこか嬉しそうな様子で、私に言った。



この方も私のように、地位があるために本当の自分を出せなかったのかな‥‥‥



「‥‥‥私、ずっと一人でしたの。もちろん慕ってくださったり、お世話してくださったりする方はいるのですが、何と言いますか‥‥‥寂しさがいつもありました。でも、何だか貴女とお話ししているとそんなことを感じなくなりますわ」



その言葉を聞いたとき、私はこの方が思ってたよりも何十倍も普通の女の子なんだな、と思った。



高い地位にいるがために感じる孤独のようなもの‥‥‥私だって、外に出れずにずっと一人だったし、こうしてレイア様と話すと楽しい。



やっぱり、私も王女というフィルター越しに、異常に立派な方だと勝手に決めつけていたのかも‥‥‥



本当は普通の女の子なのに‥‥‥



「嬉しいです‥‥‥そう言ってもらえて」



私も同じく笑顔をレイア様に向けた。



この人も普通の女の子なんだと思えば、急にリラックスしてしまう。



「ふふ、是非お友達になりましょう」



「はい!」



私に早速友達が出来た、それは私より遥かに地位が上、だけどそんなことは関係ない。



やはり、外に出るのは楽しいことがいっぱいあって、帰りたくないなぁ‥‥‥



「着きました」



しばらく経って、馬車は城の中へと入り止まった。



馬車のドアを執事が開けると、まずはレイア様、次にフェリアさん、そして私、最後にルリという順番で降りる。



城の中は広く、廊下の幅が本当に町の道路と同じくらい広かった。



床はゴミやホコリ一つない綺麗な赤いカーペットが敷かれて、とても綺麗。



そこをフェリア様の案内で歩いていく。



どうやら私達の部屋を紹介してくれるらしい。



「ここよ」



しばらく歩いて、一つの部屋に辿り着いた。



「ここが二人の部屋、別々にしようかと思ったけど別にいいでしょ?」



「別々にしていただきたかったのですが、まぁいいでしょう。お部屋をご用意してくださりありがとうございます」



不服そうにルリはそう言って、フェリアさんにお辞儀する。



私もルリの言葉にムッとなったが、いつものことなので特に言い返さずに同じくお辞儀した。



そして、部屋の中へ。

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