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第九話「そうだよ」

手を繋いで帰る。

「お前ら、両想いなの?」

囃し立てる声。彼女は彼の手を離そうとするが、それより早く彼が言葉にしていた。

「そうだけど? それが何?」

彼は彼女の手をより強く優しく握った。


高鳴る鼓動と

衝動、情動。

煽られる感情

好きを好きと言う事の何がワルイ?

一度失って気づく

些細な誤魔化しが傷つける

君の瞳が打ち付ける

僕を想って 君がその手を離す

だからその手を離さない



この手なら離さないから

僕の覚悟、受け取って?



君が好きなんだ

君なんだ

君に思考を占有されて


なくせないこと

失えないこと

その全て その全部


君を守るために僕ができる

全てのことを。

僕が君のためにできる全てのことを。

迷わない 

ためらわない

諦めない


君のために僕ができること

全部、君で埋め尽くしてなお

足りないくらいに好きなんだ


「愛してる」は

照れ臭くて言えないけれど


僕を占有する全てのこと 

溢れる感情の全て



君のために俺ができること

全部、君で埋め尽くしてなお

足りないくらいに好きなんだ


君を、君だけを。





言葉に反応して

その手を離すより早く

その手を離さないあなたが

その言葉でまっすぐに

反れずに伝えるキモチが

嬉しくてウレシクテ

感応する温度、テノヒラ握り返して答えたの

気付いてくれた?



幸せを絵に描いたら

それはきっとあなたで

あなたに手をひかれながら

あなたの勇気が 私の勇気に明りを灯すの


今の気持ちを描くとしたら

全部、あなたで

溢れているキモチを言葉にできない不器用な私が

小さな信号で感情の欠片を流すのに

すぐ気付くあなたがかけがえがなくて

あなたの代わりは誰も誰もいなくて

あなたに手を引かれて この街を歩く


幸せを絵に描くとしたら

それはきっとあなたで

あなたと彼方へ虹をかけるように

あなたの勇気が私の勇気に火を灯すの


私の精一杯の勇気で

言葉にならない言葉で

感情の温度、このテノヒラで

あなたに伝えた誰にも負けない絶対温度で

あなたに囁いてくれたの 気づいてくれた?



幸せを絵に描いたら

それはきっとあなたで

あなたに手をひかれながら

あなたの勇気が私の勇気に火をを灯すの




幸せを絵に描いたら――。

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