表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/10

第五話「きみはおとこのこ、わたしはおんなのこ」

彼女は彼といると安心するけど、彼はどうなんだろうか。

男の子たちに「二人は両思い」と囃し立てられて、彼は不機嫌になる。

男の子と女の子はそんなに仲良くしちゃいけないと、彼女は思った。



君がいないだけで

こんなにからっぽ

だったなんて


線を引くように

爪で引っ掻くように

入り込む余地もないくらいに

混ざらない色を知る


言葉の一つ

表情の一つ

心音の一つ


たったそれだけで

君が遠くなっていく


混ざっていけない色が

交じっていけない線が

変わってしまう瞬間に

触れてしまって魔法が溶ける


「オトコノコ」

  ト

「オンナノコ」


たったそれだけの言葉の違いで

君が遠くなっていく


言葉の一つ

表情の一つ

心音の一つ


君がいないだけで

こんなにからっぽ

だったなんて




認めたらいいのに

頷いたらいいのに


声にならない声が音にもならなくて


声にしなくても伝わることが多い だなんて

声にしないと伝わらないことのほうが多いのに



雪が降る前のように


かじかんだ空気が 君との距離をかすませる


君の悲しい目を

作ってしまったのは僕で

誰よりも君の事を思っていると

誰よりも思っていたはずなのに


シンプルに言えばi love you?

青臭くて 使い古されて

言葉にすることがコワくて

僕は弱さと醜さに縛られて


声にしなくても伝わることが多い だなんて

声にしないと伝わらないことのほうが多いのに


声にできずに

白い吐息に消えて

君の面影を消すように


声にならない声が音にもならず


雪が降る前のように


かじかんだ空気が 君との距離をかすませる


声にならない声が音にもならなくて

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ