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第一話「きみとであった」

少女は親の転勤で引っ越しをしてきた。

全く知らない街。最初はワクワクしたが迷子になる。

半泣きの彼女に手を差し伸べる彼。

最初の出会いだった。



自分の中の半分を置いてきた

空白に色を奪われて 青空すら空っぽ

僅かの期待と、不安の化合物で押し潰されそうで

でも何か始まりそうで

自分の中の半分を置いてきた

空っぽのまま歩いて

何かに出会えたら

何かを始められるかもだなんて

何も始まらない白紙の上で

何も結び付かない点でしかない

ナンデモナイ、ワタシ、トイウ、イキモノ

自分の中の半分を殺してきた

後の半分もきっと壊死するから

縋りつくものは何もなくなった事を

思い知らされた孤独な夕焼け

世界が焼けてしまいそうで

無味無臭が一人ぼっちを強調するから

迷った事より 不安な事より 誰もいなくなった事より 記憶が剥がれ落ちて枯れ果てる事を 鴉の鳴き声が告げた刹那



手を伸ばされた温もりに目を疑って

手を伸ばしてしまったワタシノ、テノヒラ


何かが始まりそうな

そんなヒトカケラに


空っぽの半分を埋める

アタタカイ、ヒトカケラ





なんて顔してるの?

通りすぎてしまえばいいのに

濾過できない感情で溢れて

手を伸ばしてしまったのは

キマグレ?

コトバなく

会話なく

ただ単調で

手を繋いだのは

迷子の仔猫を保護したような感覚の

キマヨイ?


なんて顔してるの?

夕焼けに消えてしまいそうで

だから 手を放さまいとした

僕の心のヒトカケラが

オレンジ色にクルワサレテ


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