第五話 日記その三
失踪したと思った?
残念!生きてました!!!w
さて、最後は昨日。30日目の話だ。
「霊夢、終わったよ。」
俺はいつも通り洗濯を終わらせ、霊夢に報告した。
「そう、そしたらやる事は何も無いから、自由時間でいいわよ。」
お!来ました自由時間!!毎回これが楽しみだわ。
さて、今日は何をしようかな~♪
「クゥン」
「ん?どうした股助。」
皆はコイツの事覚えてるかな?
俺が幻想卿に来た時、一緒に来た野犬だ。
名前は股助。
股助は文々。新聞を持って鳴いていた。
「ん、文々。新聞?文さんが・・・ てそういや、この前世話になった時のお礼、してなかったな。
よし、妖怪の山に行くとするか!」
そう言うと股助は尻尾を振って吠えた。
俺は帽子を持って出ようとした・・・が
ズルッ ガツン!
「いってぇ、ん?ああ!!!」
下に落ちてた新聞を踏んだら、足を滑らせて顔面を机にぶつけた。そのせいでメガネが壊れてしまった。レンズは割れ、フレームも少し曲がってしまった。
言ってなかったけど、俺メガネしてるんだ。青縁のヤツを。
「嗚呼、どうしよう。彼女なら直せるかな。」
とりあえずメガネはポケットに入れて、俺と股助は妖怪の山へ向かった。
30分程で山に着いた。
「股助、道覚えてるかな?」
股助は全力で首を横に振った。
「じゃあ文さん家を知ってる奴でも探s」
突然、斬撃が俺の頬をかすった。
「今すぐ此処から立ち去りなさい。
さもなくば、貴方を斬る。」
目の前には恐ろしい顔をした椛が立っていた。
「え、待ってくれ!俺は文さんの知り合いだよ!!」
すると椛は全速力で追っかけてきた。
「騙されませんよ!貴方の様な人間が文様の知り合いなはずがない!!」
「ええええ!?(泣)」
「うーん、何か記事になるようなネタはありませんk・・・あれは、訓さんと椛!?」
そこに丁度来たのは文だった。
「あやややや!あれは訓さんが危ないです!」
そして文は椛の前に出た。
「止めなさい椛!彼は私の友人です。」
すると椛は止まり、刀をしまった。
「まさか、こんなのが文様の知り合いなんて。」
「俺は河海斬訓だ、宜しく。」
「訓?ああ、例の異世界から来た青年とか言う。」
あれ?俺のこと知ってるんだ。
しかしそれにしても、ちと冷たくないか?(⌒⌒;)
「お久しぶりです、訓さん。
あれ?メガネ無いんですね。
今日はどういったご用件で?」
「ああそうだ、椛に追われてて忘れてた。
以前のお礼をしようかと股助と一緒に来たんですけど。」
「そうだったんですか、しかしお礼と言われても何も・・・
あそうだ、でしたら訓さんは新聞の為に、妖怪の山を回りませんか?」
え?それだけか。なんかこう、もっとハードな事頼まれると思ってた。
「了解。」
「貴方、文様に何かあったら許しませんよ。」
「はいはーい。行くぞ、股助。」
「ワン」
と言うことでまずは川へ行った。
「えっとにとりさんは・・・あ、いた。」
そこには真っ黒になったにとりがいた。
「おや?文じゃないか。
そこの彼h・・・人間!?」
俺が人間と分かるとにとりは慌てて川へ隠れた。
文は今までの事を話し、俺の現状を説明した。
「ふ~ん、別の世界から・・・か。
私は河城にとり、宜しくね!」
以外であった。にとりが人間にここまで親しみをこめているなんて。
「こちらこそ、宜しく!
あ、そうそう。俺のメガネ壊れちったんだけど・・・直して貰えるかな?」
「んー、片方のレンズは残ってるから、割れた方はそれと同じ度でいい?」
「ああ、ありがとう。」
パシャ
文は、俺とにとりが話してる場面を写真におさめた。
数分後、メガネはきれいになって戻った。
「お!塗装もきれいになってるし、丁度いいや。
ありがとう、にとり。」
「いいよ、こんな簡単な仕事ならいくらでもやるよ。」
俺と文は川を後にして、守矢神社へ向かった。
「こんちはー、あれ?早苗は居ないか。」
「まあまあ、とりあえずお賽銭でも入れましょうよ。」
俺は文にお賽銭を借り、お願いをした。
(早く元の世界へ戻れますように・・・)
「あ、お賽銭ありがとうございまーす。」
いきなり後ろから声をかけられた。
早苗だった。
「うわ!びっくりした。」
「貴方、まさか噂の?」
「え?うん、訓だけど。」
「やっぱりそうなんですね!
あっちの私はどんなのですか?」
早苗はおおはしゃぎしながら、俺に質問をたくさんしてきた。
「成る程、ほとんどは私がいた世界と変わらないんですね。」
「ああ、学校もあるし、人はたくさんいるしね。」
「あのー、早苗さん?神奈子さん達は?」
「お二人なら朝から出掛けてます。」
このあと3人で写真を撮り、文の家へ行った。
文とは色々な話をしながら新聞を作った。
「ありがとうございます。
おかげさまで新聞が完成しました。」
「ワン!」
「いえいえ、時間も遅いし帰りますわ。」
そして俺と股助は山を後にした。




