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魔法使いと繋がる世界EP2~震災のピアニスト~  作者: shiori


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第十七話「取り戻せない時間」3

 浩二は家で待っている妹の真奈の為にも夜遅くなる前には帰らなければならない。そういった事情もあったので一晩泊まるということは出来なかった。


「恋人らしいこと、する?」


 どうやって誘っていいのか分からず、眼鏡を外したままの風呂上がりの羽月はベッドに座って落ち着きない様子で言った。

 自分から触れ合う前にお風呂に入りたいと言ってしまったこともあり、羽月の意識の仕方は異常だった。


 面白いこと一つ言い合うことなく、緊張しながら部屋の照明を消して、浩二が恐る恐るベッドに入ってくる。

 風呂に入った直後で上気のある火照った様子のまま、互いに求め合うままに肌と肌を触れ合わせ、自分の意思では止めようがないほどにどんどんと場の雰囲気に飲まれていく。


「すべすべで、綺麗だな」


 浩二は羽月の素肌の感触に酔いしれながら、素直な感想を述べた。


「浩二は、背中大きくって、凄く包まれてる気持ちになる」


 触れ合うたびに身体が敏感に刺激され、この時を待ちわびて、恋焦がれた時間の分だけ、これまで覚えのない快楽を実感して、恋人同士であることを必要以上に意識させられる。

 暗い部屋の中でカーテンまで閉めて、もっともっとと、より体温を温め合う行為が人知れず続いていく。


「うん……、うぅ……、あぁぁ、はぁ……」


 段々と触れる手や口がより刺激する場所を探し出して、愛撫のたびに甲高い喘ぎ声を部屋の中に響かせていく。


「ああぁん!! いいっ! もっと……、遠慮しなくていいから……」


 最初は遠慮がちだった接触も、次第に快楽を求めあうように、激しく行為に発展し、大きな波が押し寄せてくる。


「羽月、もう……、我慢できそうにない」


 キスを繰り返し、止めようのない興奮の渦に引きずられ、吐き出す息が荒くなっていくのを肌で感じながら、浩二の方から汗ばんだ身体を密着させていく。


「浩二……、やだぁ……、耳は弱いのよ」


 普段はしないような愛撫が、欲望のままに続けられる。

 羽月は恥ずかしさのあまり顔をそらそうとするが、そうはさせまいと浩二がさらに刺激を強くする。


 段々と息が荒くなり、羽月は仕返しをするように下腹部へと手を伸ばした。


「浩二……、本当に浩二なのね」


 羽月の手がおそるおそる浩二の局部に触れ、我慢できないという浩二の言葉の意味を実感する。

 反り上がった肉棒が羽月の手に包まれ、必死に声を抑えながらもその大きくなった浩二のモノがさらに羽月の手に反応にして張り詰めるように固くなっていく。


「……大きくなって苦しそう、これが今から私の中に入るのよね……」


 熱い吐息がこぼれる中、手の中にあるグロテスクにしか見えないそれが自分に入るのを信じられないという気持ちを抱きながらしみじみと羽月が呟いた。


「うん、羽月のこと、欲しがってる。もう、入りたがってるのよ」


 互いの意思を確かめ合いながら、愛の入口へとゆっくりと固くなった肉棒を導いていく。


「こんなにドキドキさせられることがあるなんて、本当、信じられないわね」


 今から純潔を失うことを意識すればするほど、緊張と興奮を抑えられない。

 濡れた膣口にキスをする生殖器、その先に訪れる痛みを予感し羽月は緊張の色を浮かべた。


「大丈夫か?」

「うん、平気よ。一番そばに浩二のことを感じたいから」


 もう一度、意思を確かめ合うようにキスをして息を吸っては吐き出す。決心を固めた二人は暗い室内で、そのまま秘めた行為が始まって、グッと腰に力を込めて、羽月の中に固くなった生殖器を浩二は突き入れていく。


 グっと異物が侵入してくる感覚を羽月は我慢し終えると、息を整えて浩二を全部受け止めた自分を実感した。

 男女の交わりが始まってしまうとそこから先は気持ちの高ぶりを示すまま、獣のように、ただ求めあうままに互いに腰を動かして、荒い吐息を吐き出しながら生殖器の出し入れを続け、果てるまでぎこちなくも激しい行為が続けられた。


「浩二……」


 激しかった行為も終わり、脱力感に包まれながら羽月は満足げに名前を呼ぶ。


「羽月」


 顔を寄せ合い、甘い吐息に包まれながら、繰り返し好きという気持ちを確かめ合う二人。

  名前を呼び合いながら触れ合う時間は、ずっとこの日を忘れられないようにと、より二人の愛を満たしていく。


「ずっと一緒よね」

「ああ」


 羽月の言葉に浩二が答える。

 澄んだ瞳と、柔らかな表情を見つめ合いながら確かめると今の関係がずっと続いていくと信じあうことが出来た。


「また、抱いてくれる?」

「うん、何度だって抱きしめるさ」


 優しく羽月の長い黒髪を浩二は撫でる。

 細くきめ細かい、まだ微かに濡れた髪の感触に、浩二は懐かしいような母性を感じた。


「嬉しい……、浩二だから怖くなかった」

「怖かったのか?」

「初めては誰だって怖いものよ」


 しみじみと言う羽月は優しく微笑んでいて、浩二はその表情を見ながら自分たちのした行為を実感した。


 浩二が家に帰らなければならない時間になり、今この時を惜しみながら、浩二は羽月の住むアパートを出た。

 そして、浩二は玄関でした最後のキスの感触を大切にしながら、妹の真奈が待つ家へと帰宅するのだった。

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