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ヌーヴォー・アヴェニール   作者: 龍槍 椀
たとえ、悪者になっても
72/111

クロエ 束の間の休息と、月夜の御茶会

 



 賭けには勝ったよ………………




 無事、マリーが「龍の巫女」になりました!! そんで、天龍様、監督のもと、私が彼女の庇護者となりました。パチ、パチ、パチ! うん、大丈夫、全部教えてあげるし、バッチリ理解してもらうよ♪ マリーって頭もいいし、真面目だしね♪


 って事で、マリーのサロンに行くのが日課になりました。 でも、まだまだ、彼女の許容量は少ないから、日課って言っても、三日に一回くらい。 その合間は、彼女に渡す知識の整理をしてね。 そんでも時間が余るのよ。


 ほら、教室には出入りが出来ないから、教官室に行って、何かしらの課題を貰うのよ。 私は、学生じゃない、ただ、遊び回ってるのも嫌だったからね。 行政内務科の教授は、快く課題をくれた。 あぁ、ゲームの教官は別よ。 私の顔を見て、祈る様な仕草して下さりやがったからね♪





 ―――――





 魔法科の教授に、課題を貰いに行ったら、魔法騎士団の屯所に連れてかれた。 そんで、其処の筆頭とお話したのよ。 理由は…… 魔方陣構築の意見交換と、開発、そんでもって、実験と、確認だって。 なんだか、変よね。 これって、課題って云うより、魔法騎士団の正規のお仕事みたい……






「あぁ。その通りだよ。 シュバルツハントの見識と能力は、十分にその役目に耐え得るんだ。 それも、かなり上位だね。 そう、僕と同じくらい」





 

 ほぇ? 魔法騎士団筆頭魔法騎士と同等? なんじゃそれ……それに、私、学生で、任官とかしてないし・・






「その通りだよ。 魔法騎士団に、研究職として、任官させようとしたら、内務寮と、宮廷魔術師から文句が来た。 ” てめーの所だけで、囲い込む気か!! 裏切者!! ” ってね。 はははは! シュバルツハント、君はね、多くの人達の耳目を集めているんだよ。 そして、狙われている」



 ドキンと胸が痛んだ…… やっぱり…… 命狙われてるんだ…… そんな表情をしたからだろうね、筆頭が急に、慌てたのよ。





「いや、他の寮やら、軍団関係者が君を任官させようと、学院に突っ込んでるんだ。 学院は、まだ、三年次だし、せめて四年次終了まで待ってくれってな…… それで、協定が結ばれた」


「協定ですか……」


「ああ、四年次終了時点で、君の希望を聞いて、御婚姻までの間、その役所で働いてもらうってね。 王家の王妃教育が有るって、侍従長が異を唱えたが、各寮の人事局の局長とか、行政長官とか、軍団司令部とかがね、一蹴してたよ。 引く手あまただ。 そういった意味で、君は狙われているんだ。 ……あまりにも功績が大きいからね」


「……そうなんですか……知らなかった」





 なんてこった! 就職口確保してたんだ! 喰いっぱぐれなくなったね! やったよ! 頑張ったかいが有ったってもんだ! で、一緒に魔術の研究しろって事で?





「あぁ。 君の作ったゴーレム、見せて貰った。 制御魔方陣もね。 もう、ゴーレムも崩壊しちまったがね。 でもあれ……高位魔法複数組み込んでるよね」


「ええ、単純な動きですが、危険を排除するための制限で……暴れまわるの、困るじゃないですか」


「そうだな……制限を解除してみようと、弄ったら、制御魔方陣自体が崩壊した……あれも?」


「結構、微妙な均衡状態で作ってましたから、ちょっと数値を書き換えただけで、簡単に全体が歪みますよ。 崩壊もしますし、最悪暴走状態になります。 ……そんなこと、しないと、思ってました」


「残念。 魔法騎士団の開発部門は、新しいモノや、考え方が有れば、取り敢えずバラシて再構築するよ。 それは、絶対に。 既知の魔方陣でバラシてないの、古の大魔方陣くらいかな」


「まぁ……」





 あぁ……ヤバイ……「例の魔導書」の話はやめておこう……こういった人達が、父様を王都シンダイから追いやったんだね。 知的好奇心を優先させすぎ…… 笑って、誤魔化して置こう……





 ―――――





 と、まぁ、こんな感じになったのよ。 で、出される課題は、現状下級官吏のお仕事のお手伝い。 資料纏めとか、調査とか。 報告書は指定の役所に提出するの。 まぁ、雑多な仕事なんだけど、色んな事が見えて来るの。 面白いわよ? ほんと、飽きないから。


 まぁ、そんな毎日を送ってたんだ。 街にもよく下りてたしね。 ほら、町娘のカッコで、ヴェル連れてね。 八十二ある精霊教会の内、三十三のごく小さな教会には、良く足を運んだの。 だって、上の人達より発言権無いし、欲しいものだって、遠慮してもらえなかったりね。 


 そんで、私がいって実情を見て、青龍様の処の例の別枠のお金扱ってる部署に要請を出すのよ。 私がクロエの名前でね。 無茶は言ってないよ? 例えば、新しいシーツを20枚早急に欲しいとか、水道が壊れちゃってるから、直して欲しいとかね。 ホントに、基本的な事よ。 


 お陰でね、孤児院の子供達ともお友達になったのよ。 ほんと、開拓村に居た頃を思い出したわ。 一緒に小商いしたりね。 ほら、ロブソン開拓村で私もやってたじゃん。 そんで、そん時の方法を色々とね…… めっちゃウケた!





**********





「……牛のお肉…… 食べたいなぁ……」




 小さい子が云うのよ。 そんじゃ、いっちょ、手に入れますか! ってね。 ちょっと大きめの子供達誘って、街の外に無断・・で、お出かけ。 ちょこっと外まで行くと、色んなお薬素材あるのよ。 ここら辺って、割とそんな薬草はえてるから。 でね、こっそり戻って来て、教会の裏庭に植え直したのよ。 ある程度ね。




「この草は、魔法草。 このままでも売れるわよ。 でも、お姉さんが、高値で売れるモノにしてあげるからね」




 そう言ってから、魔方陣展開して、魔力回復薬を錬金したの。 うん、マーガレットから教えて貰った、簡易錬金魔方陣。 これって、便利よ。 野外で、その辺に生えてる草から、魔法回復薬作っちゃうんだもん。 そんで、この簡易錬金魔方陣、ちょこっといじってあるのよ。 ウフフフフ……




          まぁ、仕上げを、御覧じろ! 




 パァァァ って、光ったあと、出て来たのが、高品質魔法薬。 うふ、これ一本で、銀貨10枚は確実。 そんで、さっそく冒険者ギルドに持ち込み。




「あの……買い取りお願いしたいの」


「あぁ……はいはい。 買い取りなら、まず、冒険者登録してね」




 ほら、黒龍大公家の者が、冒険者登録したんじゃ、ちょっと問題になるでしょ? そんで、二の足踏んだの。 ココが買い取り額一番高い筈だし……他に持ってっても、足元見られるし……



「えぇ、冒険者登録ですか……あの、此れではダメですか?」



 そう言って、むか~~~~し、ロブソン開拓村に居た頃、父様に貰った札を見せたの。 まぁ、なんだ、身元保証みたいなもんだ。 あっちじゃ、大体、これで、商人にも売ったりできた。 そんで、ちらって、それをみた、受付のオッサン。 変な顔してた。 ちょっと待てって言って、それ持って後ろに引っ込んだ。




 で、暫くして、オッサンが、爺さん連れて帰って来た。




「薬師様のお弟子さんですか。 ならば、願ったりです。 この魔法薬はご自身で?」


「はい、作りました。 鑑定してもらって構いません」


「判りました」



 爺さんが、私の作った魔法薬、【 鑑定 】にかけたのよ。 うん、かなり高品質だから、自信はあるよ? どう、爺さん




「……」


「あ、あの……」





 ダメか……草のままの方がよかったか……





「これを作られた? 本当に? お師匠の薬師様は、誰でしょうか?」


「辺境の者です。 それに、遠き時の輪の接する所に旅立ちました。 彼の者の名は、魂の安寧の為に、お聞かせできません」





 うん、父ちゃんの名前は言えない。 安らかに眠ってもらう為にね。 そうは、簡単に名前は言えない





「そうですか……それは、残念な事です。 魂に平安有らん事を。 では、買取で宜しいでしょうか?」


「はい」


「三本ですね」


「はい」


「では、此方に署名を」





 うん? あぁ、買取証明書か……まぁ、いいか ” クロエ ”、っと。





「毎度ありがとうございます。 では、これが御代金です」





 チャリンチャリン! うん、いい音ね。 ん? んん? んんん? なんで、黄金色なの? なんで、金貨三枚がカウンターに乗ってるの?





「ちょっと、安すぎましたか?」


「いえいえ、十分です。 一本が金貨一枚ですか?」


「ええ、この品質ならばそうなります。 いや、ちょっと安いか…… もし、今後も作られるようならば、是非こちらで。 わたくし、このギルドのサブマスターをしております、グールマンと申します。 以降お見知り置きを……」


「クロエと申します。 精霊教会でのご奉仕ですので……また機会が有れば、宜しくお願い申し上げます」





 いや……ちょっと、予想外。 銀貨十枚くらいかなって思ってたけど、まさか百倍の価値が付くとはね。 きっと、魔法薬ストック無かったんだよね。 そうだよね。 はぁ……びっくりした。 そんで、冒険者ギルドを出てね、お肉屋さんに行ったのよ。 そう、牛のお肉買いに。


 流石に金貨三枚あれば、いいお肉買えるよね。 人数多いから、結構な量を買ったのよ。 それもって、精霊教会への道を子供達の手を繋いで歩いて帰ったのよ。 夕焼けが綺麗だったよ。 教会のシスターにお肉渡したら、目を丸くしてた。





「子供達が、自分で稼いだお金で買いました。 どうぞ、お納めください。 そして、子供達に、食べさせてあげてください」


「有難うございます。 本当に……」


「子供たちのお陰ですね」






 にっこり笑って、教会を後にしようとすると、女の子が、半分涙目で私に言ったのよ。






「お姉ちゃん、帰っちゃうの? 一緒に牛のお肉たべないの?」






 なに、この可愛い生き物は! うはぁ! で、でもね…… 黒龍のお屋敷に帰らなくちゃ…… ご、ごめんね。 また来るからね。 ホントに、ゴメンね! 


 でだ、ちょっと、後ろ髪引かれつつ、黒龍のお屋敷に戻ったんだよ。 これで、あの子達にどうやって、欲しいものを、まっとうに手に入れるか、教えてあげられたと思うよの…… 与えられるのではなく、自分から捥ぎ取る方法をね。





**********





 黒龍のお屋敷でさ、奥様と、ソフィア様と一緒に、外国のお客様の情報を色々調べて、精霊祭に向けてのお勉強を手伝ってたの。 まぁ、晩御飯の後だけどね。 そんで、まぁ、大体の方針とか、お客様の関係性とか整理できてね。 ソフィア様喜んでた。 奥様が、ソフィア様に、語学も教えるって言ったら、ソフィア様、げんなりしてた…… 後ろで、ソフィア様の侍女のエルザさんが笑ってたよ。 


 夜、お部屋に居たら、やっぱり、黒龍大公翁おじいちゃんの御訪問。 うん、そうだよね。 このお屋敷では、基本的に私だけの【時間】って、無いのよ。 ほんと、いつも、気を張ってなくてはね。 






「クロエ、さっそく、マリーの守護者になった様じゃな」


「ええ、早い方が、隠しやすかったもので」


「マリーは?」


「順調に」


「そうか。 造作をかける」


「お友達ですもの」






 ニッコリと笑っとく。 アレクサス様がそれだけを言いに来る筈は無く、やっぱり続きがあったのよ。 それも、割と胸糞悪くなる様な事。





「オズワルドから、連絡がはいったんじゃ」





 はて? どなた、でしたっけ? キョトンとした表情で、アレクサス御爺様を見てしまったよ。





「侍従長じゃな。 奴とも長い付き合いでの。 どうも、精霊祭にお前を出席させるつもりじゃ。 それに……」





 あぁ、あの薄ら禿か……とっても、嫌な予感がする。






「それに?」 


「ミルブール国教会の最高導師、教皇 ボディウス=ラウム=ハルファス猊下が御同席になるようじゃ」


「教皇猊下ですか……精霊祭に……それは、また……」






 精霊様に祈りを捧げる場所に、ミールフルールの信奉者を入れるって……馬鹿じゃ無いの? そんなに、精霊様の御加護を失いたいの? 死ぬ気? 龍王国を亡ぼす気? なんなの?






「幸いと言ったわけでは無いが…… クロエ、お前が、招待される。 奴らの野望を阻止してほしい」






 やっぱりね。 そんな事だと思った。 嫌な予感、的中ね。 まぁ、王族の端っこに名を連ねている以上、避けられないし……去年まで、呼びもされなかったのにね。 いきなりの大役だよ。 それも、極秘裏にしろって事でしょ? もうね……でも、奴らは嫌い。 大っ嫌い。 だから、殲滅する。






「判りました。 今から、精霊様にお願い申し上げておきます。 力弱き精霊様は、その場に行かぬよう。 私の祈りの順番まで、堅くその身を守ってもらう事を、奏上いたします。 ……荒れますね」


「ああ、そのとおりじゃよ。 荒れる。 途轍もなくな。 すまんが、頼みたい」


「龍王国の民の安寧の為です。 是非もありませんわ、御爺様。 でも、お願いが一つ」


「なんじゃ?」


「フランツ第一王太子殿下です」


「ふむ……あれだけが【まとも】じゃからな。 変な気に当てられぬよう、離すとしようか」


「有り難き幸せ……お願いします」






 ふう……結構大事になりそうね。 でも、頑張らなくちゃ!







 **********






 学院に戻った。 ふぅ……忙しいね。 マリーのお勉強も進んで来たしね。 随分とはかどったよ。 今、授業に出なくていいって言われてて、本当に良かった。 まぁ、課題は割と簡単だしね。 色んな所に顔出して、報告書を手渡しとくの。 喜んでくれてたから、良いんじゃないの? そんで、また、課題を受け取りに教官室に。 まぁ、こんな感じ。


 魔法騎士団の方も、別段しんどいとは思わんかった。 頼まれたのは、騎士団の屯所の一角にある研究用の空き地でさ、土のゴーレム作ったり、制御魔法の制限をいじってみたり。 上位魔法をバラしてみたり…… まぁ、そんな感じ。 魔力の多さでは、私が一番、多かったから、魔法騎士さんとか、研究職の人の方が先に魔力切れ起こして、ぶっ倒れてた。 完全回復するまで、新しい魔方陣の検証できないから、私は行かなくてよかったの。



 まぁ、そんな感じ…… 時間に余裕が出来た。 



 アレクサス御爺様のお話が気になるね。 ご招待がホントに有るとしても、ギリギリになるね。 着ていく服は、制服で良いでしょ。 学生なんだもんね。 落ち着くし…… 急に言われても、準備できません! で、強引に認めさしてやろう!


 でね、ちょっと、時間が出来たから、中庭に出たのよ。 時間はお日様が沈んで、月が出た頃。 月の光は、まだ、中庭には届いてないの…… 空も、群青色が、夜の帳に駆逐されて行ってた。 星が瞬きだして、ミルクを流したような、星帯がうっすらと、夜空に掛かってるの。 




          綺麗よ。




 そんで、東屋に向かったのよ。 ん? なんか音が聞こえる…… 楽器の音だ…… 笛?  東屋に誰かいるの? でも、笛吹く人って……知らないよなぁ……


 コッソリ、足音を忍ばせて、東屋に近寄るの。 ほら、邪魔しちゃ悪いし……でも、そこ私の席だし……。 でね、近寄ったら、もっとはっきりと、笛の音が聞こえて来たの。 うん、あんまり上手じゃないけど……なんか、沁みるね。 ふんわりと風に乗るその音……心地いいよ。


 暗闇の中の人……何となく着てるものが判った。 あれ? 教官達が着てる制服だね、あれ…… 音楽の、教官だったら、あんな音は出さないし……こんな所でも練習しないよね。 誰だろう?


 でも、いい音ね。 で、私は右手を振って、”ブラッディ” を取り出したの。 私も、暗闇に隠れながら、その笛の音に、会わせて爪弾いたの。 ちょっと、途切れたけど、また、続いた。 曲はね、……あははは、 『魔法弾の射手』の一節。 魔物が主人公の子供かっさらって、夜の道を走ってるとこ。 




     うはぁ! 結構、盛り上がる所よ、此処。 




 でね、ブラッディで、その伴奏を弾いてたの。 主旋律は笛。 音で分かった。 この笛、縦笛だ。 低音から、結構高音まで出せる奴。 よく吟遊詩人が何人かで演奏する時に、伴奏で入る奴。 今は、主客逆転中。 面白いね。





            月がね、




        建物から、顔をのぞかせた。





 サッと月光が、中庭を照らし出したの。 うん、その東屋もね。 そんで、私も…… びっくりして、手が止まった。 笛も止まった。





            笛吹いてたの





        ……フランツ王太子殿下だった……





 目と目が合ったの……  なんにも言えない。 フランツ殿下なんか、すんごくキラキラしてた。 そうね、ほんとに、キラキラだった。





「シュバルツハント…… 君だと思った」


「殿下…… 失礼しました!」


「何を言うのか…… ここは中庭。 誰もが居て良い場所。 ……ちょっと、色々有ってな。 考え事がしたくなって…… 久しぶりにコイツを持ち出した」





 そう言って、笑われた。 うん、眩しい位の笑顔だね。 エリーゼ様、ホントに良い婚約者様をお持ちだ事。 月の光に誘われましたって……どんだけ、王子様なの? まぁ…… 色々悩むよね。 王位継承もあるし……お爺ちゃんズは、王家ごと排除しようとしてるし……





「実はな、シュバルツハント。 私は、助教を辞す事に成った」


「えっ、左様で御座いますか。 ……なにか特別な訳でも?」


「……地方巡察が予定に組まれた。 各大公家の者も一緒にな。 黒龍家からは、イヴァンが一緒だ」


「そう……なんですね」


「あぁ……それでな……暫く、王都シンダイには戻れない。 その事をエリーゼに告げた」


「はい……」


「『 そう 』の、一言だけだった。 何故か彼女の部屋には、ミハエルと、グレモリー様がいらっしゃった」






 ちょっと、苦笑いされてる。 うわぁぁ…… そ、それは……かなり、酷い対応ですね。 いま、此処にいらっしゃるって事は、ミハエル殿下も、グレモリー様も、お部屋を出られなかったって事なんだね。 そんで、フランツ殿下がお一人で、出られたと。 


 何考えてるんだ? ミハエル殿下は…… 馬鹿じゃないのか?  でも……ど、どうしよう……






「シュバルツハントは、暇か?」


「ええ、まぁ……ちょっと、一息入れたいと思いました故……」


「少し、話さないか?」


「ええ……構いませんが……」






 そんで、私は、東屋に入っていった。 【 ライト 】の魔法で、ちょっと明るくして、ヴェルを近くに呼んで……テーブルにお茶出して……あぁ、【ハッチポッチ】からね。 フランツ殿下、ちょっとびっくりされてた。




    宵闇の御茶会ね…… 


        周りに少し人も居るし……


           変な誤解を招かない様にしとこ……


               できたら、他にも


 



                 人が居れば




                 良いけど……









           なんか、私が、独り占めしてるみたい……











ブックマーク、感想、評価、誠に有難う御座います。

精進してまいりますので、今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。


―――――


クロエさんの日常になります。


色々と飛び回っておりますが、ちょっと、時間が出来て、ゆっくりした感じですね。


それでは、また、明晩 お会いしましょう!!

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