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ヌーヴォー・アヴェニール   作者: 龍槍 椀
ヌーヴォー・アヴェニール 本編 物語の始まり
10/111

クロエ 逃走する



 

 【降臨の間】から退出する時の混乱は、笑った。 うん、腹の底で笑わせてもらった。 【降臨の間】には、三人しかいなかった。 王太后様が私を見た。 うん、見詰めてた。 私? 当然、知らんぷり。 自失呆然とした、”振り” して、壁面の限定転移魔方陣を眺めていた。 へぇ……こう書くんだ、勉強になるなぁ~~~





「クロエ=カタリナ=セシル=シュバルツハント」





 なんか、必死で取り繕った声を出して、王太后様が私に声を掛けて来た。 はぁ……やっぱ、対応が必要だね。





「はい……何か?」


「あなた……その……天龍様の御声を聴いたの?」


「はい」


「宝珠を授けられたの?」


宝珠ドラゴンドロップですね。 はい」


「龍印の持ち主で……天龍様の御声が聞こえる……のね」


「ええ、そうですわね」





 なんで、そんなに確認ばっかりなんだろうね。 おかしいね。 王太后様も、現場見てたんだし、不完全とは言え、天龍様の話を聴けてた筈なんだけどね。





「天龍様は……貴女を【降龍祭】に必ず出席させよと申されたわ……そうしないと、御召喚には応じて下さらない……なんという事でしょう……なぜ、貴女が……」





 知らん! 私が聞きたい。 もう、ココには用は無い筈だから、とっとと帰りたい。 疲れたし。





「申し上げにくい事ですが……そろそろ、御城に戻らなければ……」


「……あぁ。 そうね、その通りね。 そうだ、ナタリヤ! ナタリヤ!! ……ど、どうしましょう。意識を失ってるわ!!」





 あぁ……水でも、 ” ぶっ掛けたら ” いいと思いますよ? まぁ、しないでしょうが…… しかたねぇな。 妃殿下の後ろに回り、上半身を起こす。 どっこいせぇ。 気を失った時にする、 ” 気 ” と、 ” 喝 ” を、一緒に入れた。 眉を寄せ、意識を取り戻す、ナタリヤ妃殿下(白塗り仮面)。 私の顔が近くにあって、その事に気が付くと、ビクッてなった。 そんなに嫌かよ。 じゃぁ、後は知らんよ。 ほっぽり出した。





「お、御義母様おかあさま!! なんて、恐ろしい! 下賤な者が! 何処の馬の骨とも判らぬ者が!! この下賤な子は、私を殺そうとしました。 死を持って贖うべきです!! 」



「……………………」





 意識を取り戻して、開口一発目がそれかよ。 別に構わんけど。 おしっこ漏らしの白塗り仮面が、何言っても知らんよ。 マジで。 完全無視した。 後は、王族同士で話して下さい。 ……私は帰るよ。 床に有る転移魔方陣の中央にのって、バッチリ、カーテシーを決める。 





ごきげんようあばよ!」





 心の中で、 ” 帰る ” って言うと、「門の守護者ゲートキーパー」が、私を飛ばしてくれた。 残り三つの扉も素通しで元の小部屋に戻れた。 で、【カメリアの大広間】へ続く扉から、出た。 あぁ、疲れた。 舞踏会は……あれ? なんかひっそりしてるよ…… 侍従長が丁寧に頭を下げて来た。





「お戻りに成られましたか」


「はい……あの、皆様は?」


「もう、深夜で御座いますので、皆様お帰りに……」


「そんなに時が経っておりましたの……【降臨の間】では、時間の進みが早いようですね」


「左様で御座います。 お帰りは……こちらで、ご用意……」


「結構です。 歩いて帰ります」


「えっ?」


「では、失礼いたします」





 ずんずん歩いて【カメリアの大広間】の大広間を抜け、元来た道を辿っていく。 難しいなんて事は無い。 一度、通った道は、忘れないからね。  慌てて侍従長さんが追いかけるけど、私、歩くの早いよ? 





「あの……もし……お嬢様!  クロエお嬢様!!」





 無視。 知らん。 完全に頭に来てる。 なにが龍印だ! なにが王族だ! 馬鹿にしやがって! なんにも知りもしない癖に!! いいでしょう、お望みの通り、 ” 素性の知れない下賤なモノ ” は、消えてあげます。


 もともと、来たいと望んでもいなかった。 幸運な事に、欲しいものは手に入れた。 天龍様に、民と龍王国の領域の安寧は約束してもらった。 私がこの宝珠ドラゴンドロップに魔力を注ぎ続ける限り、大丈夫な筈だ。



 後の事は知らん。 与り知らん。 関わらない事にする。 別にどうだっていい。



 王城ドラゴンズリーチの北の城門を抜けると、満天の星空が迎えてくれた。 月は出てない。 でも、足元は明るい。 侍従長さん途中で諦めた。 きっと、アナスタシア王太后様と、ナタリヤ妃殿下が気になって引き返したんだろうなって思う。


 物理的に捕まえられなくて良かった。 騎士さんが出て来たら、勝負にならんし、今日は得物も持ってない。 それに、王城内で乱闘騒ぎを起こしたら、黒龍大公閣下に迷惑が掛かる。


 夜風に当たって、歩いていると、なんか、怒りが収まって来た。 ……放り出されるなこれは…… せっかく家族って言ってもらったのに…… また……ひとりぼっちになっちゃったね。 でも、悔いは無いよ。


 ” 謂われ無き中傷は、毅然とした態度で撃退しろ ”って、爺様も、父様も、言ってたしね。 いいんだ、私の家族は亡くなった人達だけで。 そんで、その人達が望んでいたモノも、手に入れた。






 だから……





 いいんだ。





 お屋敷の正門からは入りにくくて、横っちょの使用人通用門から中に入る。 此処だったよね。 掃除婦頭クリーナーのテオに逢ったのって。 深夜までお仕事してる人達に、頭を下げて、労って、お部屋に戻る。


 びっくりされたけど、もう、いいや。 ” 猫の鎧 ” 壊れちゃったみたいだし……  屋敷の中の構造は頭に入ってる。 廊下を巡回している、警備の人の合間を縫う事だって、お手の物。 誰にも気付かれずに、お部屋に戻った。


 メイドズも居ない。 そりゃ帰った事知らないんだもんね。 鏡を覗き込む。 其処に居るのは、私じゃ無い私。 ひどく疲れた顔をしてる。 手に持った【宝珠ドラゴンドロップ】、なくさない様に袋に入れて、御針子箱出して、首から下げられるように袋に紐を付けた。


 貸してもらってた、宝石のネックレスは、机の上に置いてあった宝石箱にきちんとしまい込んで、代わりに宝珠を首から下げた。 ドレスを脱いで、トルソーに掛ける。 一日だけだったけど、お姫様させてもらった。 ダンス…… 楽しかったよ。 そっと、今まで着てた、薄いピンク色のドレスを指で撫でる。


 水浴びをして、下着を替えて、鍛錬着に着替える。 髪はいったん解いて、一つに括った。 ワードローブの奥の奥にしまってあった、背嚢を取り出した。 こんなに小さかったけ? まぁ、いいや。 此処に来た時に持ってきたものってそんなに無いから、多分入る。 うん……多分


 もって帰るべき荷物……無かった……ホントになんも無いのね。 持ってきたものって。 下着とか、服とか……でも、私も大きくなったから、着られないし…… 普段着、一着だけ貰おう。 動ける奴。 メイドズが嫌がってた、私のお気に入り。 これなら、持ってっても、怒られないだろうしね。




 鉄心入りの木の棒も持った、準備は出来た。




 あとは、ウラミル黒龍大公閣下に今まで世話してくれた ” お礼 ” と、王城内での非礼の ” 詫び ” を、書いた手紙をしたためた。 ナタリヤ妃殿下の中傷の、 ” 素性の知れない下賤なモノ ” は、消えますってね。


 メイドズにもお礼と感謝の手紙。 アンナさんと、マリオにも…… ほんと、有難う。 おかげで、普通の人には出来ない経験をさせてもらった。六通の手紙を机の上に置いた。 もうする事は無い。


 まだ、夜明けからは程遠い。 お屋敷を抜け出す事にした。 もう、居られない。 部屋をぐるっと見回した。 ホントに有難う。 変な話、大変だったけど、滅茶苦茶、充実してた。 頭を大きく下げた。 この部屋にも感謝だね。


 帰って来た時と同じように、闇に紛れて、出て行った。 今度は誰にも会わなかった。 お屋敷が動き始める前だもんね。 使用人通用門から外にでた。 王城の北門から市街地に降りる。 幸い、アレクサス黒龍大公翁にたまに貰ってた、 ” お小遣い ” は、貯めてた。


 これで、村まで帰れるかなぁ…… 帰れたらいいなぁ……




**********




 街に降りて、暫くすると、駅馬車のたまり場があった。 こんなにデカい駅、ロブソン開拓村には無かったよ……色んな行先あるんだね。 朝早いけど、長距離駅馬車なんかはもう動き出している。


 受付のお姉さんに、ロブソン開拓村に行きたいと云ってみる。 お姉さん、ロブソン開拓村の事、知らんかった。……どうしよう? そしたら、一人のおっさんが、お姉さんに説明してくれた。


 辺境を回ってる商人だって言ってた。 ご苦労様です。 貴方みたいな人がいるから、辺境でも人が暮らせるんですよ。 ホントに感謝! 笑って頭を撫でてくれた。 良いおっさんだ。


 片道の代金は、何とか足りた。 手持ちは少なくなったけど、如何にか、行けそう。 日程は、約3週間かかるって。 ごはんは、切り詰めよう。 ほとんど、駅馬車の中だろうしね。


 駅馬車は大きくって臭い。 うん、慣れた匂いだよ。 途中三回程乗り換えが有る。 三回で済むんだ。 よかった。 もうすぐ、最初の便が出るから、急いで乗った。 一番奥の席。 御者さんの後ろ側の、馬の匂いのきつい席が空いてたから、其処に座る。


 あとは……まぁ、勝手に行ってくれるのを待つだけ。 そう言えば、昨日は、なんも食べて無いな。 次、止まる駅で、何か食べるモノ買おうかな…… 




 おや、さっきのおっさんだ。 なに? こんな、劣悪な席に来るの? いいのか? ここ臭いよ?




「ロブソン開拓村行くのか?」


「帰るんですよ」


「王都まで何しに来てたんだ?」


「ちょっと、遠い親戚から来いって言われてね……まぁ、田舎娘がそうそう居れる場所じゃ無かったですよ」


「はははは! そうだな。 これ喰え。 代金は……そうだな、そのロブソン開拓村の事でも聞かせてくれないか? 商売のネタ拾いに」


「いいですよ。 その村はねぇ……」





 おっさんがリンゴをくれた。 大きくて、甘いリンゴだった。 モシャモシャ食べながら、村の事をしゃべった。 四年前の事だけどね。 その事も言っといた。 まぁ辺境の情報なんて、なかなか入らないから、四年前の情報でも良いって。 よかった。 リンゴの代金にはなりそうかな?


 夜明け前に、馬車が出発した。 揺れるね。 ホント。 でも、その揺れが、気持ちよくって、物凄く眠たくなったよ。 おっさんが、 ” 寝てなっ ” て、言ってくれたから、眠る事にした。 たとえ、このおっさんが悪人でも、いいや。 人の好意は、上辺だけの物でも有難く頂戴する事にしてる。 夜が白み始める頃、私は眠りに落ちた……




 *************





 一週間して、最初の乗り換え。 おっさんとは此処でオサラバ。 色々有難う! ごはんまで奢ってくれた。ほんと、神様みたいなおっさんだったな。



 ありがとよ!! 元気でな! また、どっかで逢おうな!!



  次の便に乗ろうとしてると、衛兵がその辺をウロチョロしてる。 風に乗って、なんか人を探してるって、ちっさな女の子が行方不明になったって言ってたような気がする。


 まさか、指名手配? まぁ、私みたいな小物に、龍王国全土で指名手配掛かるわけ無いし、一週間でほんと、小汚くなってたから、判るわけないやって思ってたから、そのままにしといた。 


 こっちから、なんか仕掛けて、藪蛇つついたら嫌だしね。 次の馬車はもうちょっと小さかったけど、まぁ、同じようなモノだった。


 定位置と化しつつある、御者さんの後ろの席に陣取って、買った黒パンをモシャモシャ食べてたよ。 出発の刻限になって、馬車が動き出して、外を見たら、王都の方角から騎馬の一団が土煙をあげて走ってくんのが見えた。 まぁ、出発しちゃったしね。 関係ねぇや!


 この便、駅間が遠い。 うんと、遠い。 随分と、辺境に近くなってきたって事だね。 駅ごとに黒パンを買うんだけど、途中野宿もある。 そん時はご飯抜き。


 御者さんが分けて呉れようとするけど、ご遠慮申し上げる。 だって、お仕事中だよ? そんな人から貰えないよね。 貸してもらえる毛布に包まって、焚火の側で寝てた。



^^^^^^



 夜中に遠くから馬の疾走する、”蹄の音” が沢山して、目が覚めた。 なんだ、こんな夜中、それも、駅馬車の野宿の場所で? 眠い目を擦りながら、その音がした場所の方を見てみる。 夜盗とかだったりしたら、ヤバいしね。 同じ駅馬車に乗り合わせた人の表情が強張っている。


 御者さんも臨戦態勢だ。 辺境の駅馬車の御者さんって元軍の関係者が多いのよ。だから、少しは戦える。 私も、鉄心入りの木の棒を握りしめて、音が迫って来る方に意識を向けた。


 御者さん、ニヤリって笑う。 一緒に戦ってくれる人は、御者さんにとっても有難いらしい。 たとえそれが十歳の女の子だったとしてもね。


 音が近くに来た。 緊張最高潮だよ! ん? なんか、変だ。 一直線にこっちに来る。 普通は散開するよ? あれ? なんだ? それに、先頭の馬、明かりを持ってる。 夜盗だったらあり得んよな。 ようやく視界に入る。 クロークを着ている。




 色は……




 夜目にも判る、薄緑色。 え、薄緑色のクローク? その一団が私たちの処に着いた。 薄緑色のクロークの背中には、月桂樹の葉の紋章……こ、近衛だ。


 それも、親衛隊だ……マジい…… そそくさと隠れる。 野営地に到着した親衛隊の皆さん、御者さんと、なんか話してる間に、何とか頭から毛布を被って隠れた。


 その一団の中で、最高位だと思われる、ごっつい体をした人が、なんか、叫び出した。 


 ふえぇぇぇ、怖えぇぇぇ。





「クロエ姫! クロエ=カタリナ=セシル=シュバルツハント姫! 何処に居る! 迎えに来たぞ! 何処だ! レオポルトが、迎えに来たんだぞ!」





 う、うわぁぁぁ………… 王弟様だ……なんで、なんで……なんで~~~~!!!





「黒龍の「姫」が居なくては、お前(クロエ姫)は帰館しなくては、ならんのだ! 何処だ!!!」




 本気で、マズイ。 乗り合わせた人達、王弟様の形相と必死の大声に、本気で怯えてる…… だめだ、この人達に迷惑かけられない…… 渋々、本当に、渋々、立ち上がった。 小汚い恰好してるし、認識されないかもしれないけど、一応名乗り出よう。 ……みんな、ゴメン。 旅、楽しかったよ。





「クロエは此処です。 王弟様」





 そう言って、両の膝を折って、頭を下げた。 庶民がする最敬礼だ。 もともと、お貴族様でも無いし、いいよね。 頭から毛布は被ったままだけどね。





「クロエ! 探したぞ!! お、お前………… なんて恰好をしている!」




 王弟様、私の頭の処にある毛布をふっと降ろした。 ジッと鳶色の目で見つめられた。 多分、顔を確認してるんだろうなぁ。 右腕だけで、軽々と抱き上げられる。



 うわっ! 恥ずかしい!! 握りしめてる鉄心入りの木の棒が、心の支えだよ。ほんとにもう!



 なんか怒ってる様な、泣いてる様な、複雑な表情をしてた。 周囲に同じクリークを着用した騎士さん達が集まる。 みんな、王弟様と同じ表情してたよ。





「あの……逃げ出して、すみません。 あの……罰は受けますから……ここの人達とか、駅馬車の御者さん達とか……許してあげてください……  お願いします」





 ほんと、迷惑かけてるよね。 ごめんねみんな。






「良かった。 本当に、良かった………… クロエ……やっと、見つけたぞ」


「はっ? な、なんで?」


「ウラミルに手紙を見せてもらった。 ……お母様にも事情は聴いた」


「えっ? はっ? そうなんですの……」





 私のこの小さな頭は、混乱の極み。 私はたぶん、指名手配されてて、捕まった。 でも、犯罪人の、” 捕縛 ” は、衛兵さんの仕事でしょ? なんで、騎士さん、それも、精鋭揃いのハンダイ龍王国、騎士親衛隊、第一軍団の筆頭騎士である、王弟レオポルト様が捕縛に駆り出されてるのか、其処が、わかんなかった。 





「な、なんで、レオポルト様が此処に?」


「儂だけじゃない、王都に居た各騎士団が全部、お前を探し回って、全土を駆け巡っている。 近衛、魔法、巡察、警護、そして、親衛隊。 あの王室舞踏会に居た各騎士団の長が、” 檄 ” を、飛ばした。 すべては、クロエを探す為にな。 前代未聞だ」


「な、なんで……そんな、大事に…… そうですね、私、最大級の不敬を、致しましたんですね……さ、差し出すのは……私の命でしょうか?」


「くっ、なんでっ! ……儂たちは、お前を、無傷で王都まで連れ戻すのが目的ぞ! お前は、お前は……くそっ! ……覚悟しとけっ!」





 えええええ? 覚悟って……やっぱり…… た、磔刑かな…… 事態が悪化の一途を辿っている様な気がする……。





「此処では何だ。 砦に帰るぞ。 馬車は用意してある。 それまで、儂が一緒に行く」


「……よ、宜しくお願いします」





 他の騎士さんが、御者さんに礼を言い、皆が騎乗した。 御者さん、かなり驚いている。 そうだよね、普段なら、絶対目にしない親衛隊だし、王弟様だもんね。 みんな膝を折って頭を下げれるよぉ……ホントに、ゴメンね、私と乗り合わせたばっかりに……。


 私、どうなっちゃうのかしら? やっぱり王都に連れ帰られて、磔刑かなぁ、縛り首かなぁ……逃げ切れるって思ってたんだけどなぁ……






 めっちゃ不安なんですけど!!!







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