小説家になろうで人気の作品は、小説家になろう以外では受けない?
小説家になろう(以下、なろう)ではたくさんの小説が投稿され、人気作品の中には本になったものもあります。
大変素晴らしいこと、うらやましいこと、と思われる方も多いでしょうし、大好きな小説が本になったことで大喜びされる読者さん、作者さんもいらっしゃるでしょう。
しかし、なろうで人気ランキング一位になり、多くの方がブクマをされてめでたく本として発売されたのにも関わらず、ネットを見ればボロクソの感想が並んでいて、大好きな小説なのに、とショックを受けられた読者さん、もしくは、一所懸命描いた作品なのに、と落ち込まれた作者さんもいらっしゃるかもしれません。
たいていの内容は異世界転生というジャンルへのバッシングだったりします。
「また異世界転生かよ」みたいな。これは好き嫌いがあるので、仕方がないです。
異世界転生は、なろうでは長く続いている人気ジャンルではありますが、SFやミステリーなどに比べるとまだまだ歴史としては浅い部分はありますし、一つのジャンルとして認識されるまでには至ってない状態なのかもしれません。
しかし、これはエンタメの宿命と言えるかもしれません。
今となっては人気ジャンルとして定着しているミステリーやSFでさえも、人気が出始めた頃には叩かれていたかもしれません。「人が人を殺す小説を読みたがる神経がわからん」とか「SFってなに? わけのわかんない言葉や展開ばかりでつまんない」とか。
一部でものすごく人気だと、それ以外の人たちに避けられる、拒絶されるということが、往々にしてあります。
昔読んだ本(タイトルを控え忘れました。すみません)にはっとさせられる言葉があって、メモ書きしていたので、そちらをちょっと書かせていただきます。
『小説にしろ、音楽にしろ、嗜好品は人によって好き嫌いがはっきり分かれるくらい個性の強いものでないと、結局は誰の心にも刺さらない。そこそこいいものは誰の記憶にも残らない。エンタメでは、ある人は「すごい!」と言い、ある人にはヘイトされるような尖ったもの、「人を選ぶもの」にこそ価値がある。』
異世界転生も、なろうでは受けているものの、それ以外の場所ではバッシングの対象になったり、嫌われていたりします。しかし、エンタメという角度から見れば、これはある意味では正常な状態なのかもしれません。
全員が一斉に「いい」と言ったり、思ったりする作品はありませんし、むしろ、「いい」という人が出てくるなら同時に「これは嫌い」「つまらない」「面白くない」と批判的、否定的な意見や感想が出ることも当然かもしれません。
また、この手の作品の好意的な意見の多くはなろうの読者さんで、たいていなろうの中で好意的な意見、感想やレビューを書かれることがあります。なので、なろうの中では好意的な意見が多く、なろうの外では批判的な意見が目立ち、そのため、「なろうの人気作品はなろうの外ではバッシングされる」状態になるのではと思っています。




