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詩集 エール

井戸の底にて

作者: 小日向冬子

ベッドから

起き上がるのも一苦労


ふわり

ぐらり

ぐるり


ひとりでは

外に出るのもままならぬ


ふわり

ぐにゃり

よろり


ひと足ごとに雲を踏む

ひと足お先に天国気分


井戸の底に沈んだままの

壊れてしまった左耳


嘆くことなどあるまいよ

この世の中は心を迷わす雑音だらけ

そんなもの半分聞こえりゃ充分だ


自己中 逆切れ 責任転嫁

勝手な言い分ぶつけられても

聞き取れなければダメージもない


ひとりきり

静まり返ったこの場所も

存外悪くはないかもしれぬ


誰の声も届かぬ水底で

内から聞こえるささやきに

耳を澄ませてみればよい

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