その後
3年後の、話です
あれから、3年が経った。私は、相変わらず小説を書き続けている。20歳の、成人式に、顔と本名を明かし、一時期は、大騒ぎだったが、今は落ち着いて生活できている。
先輩たちとは、私の高校卒業とともに会っていない。百夜ちゃんとは、たまに仕事の付き合いで会うくらいだ。
ん?私はか?私は、
「千。ここにいたのか、また昔のことでもおもいだしていたのか?」
「うん。泰人は、仕事は済んだのか?編集の人が困っていたぞ。まったく、もう少しで、一児の父親だというのに。」
私は、一つ年上の、泰人と1年間付き合って、結婚した。
「小説や、編集より、今のお前の体が、1番心配だよ。」
そして、私のお腹には、第一子の赤ちゃんがいる。双子と聞いたので、少し楽しみだ。
「そうだ。お前に、絵ハガキが届いてたよ。ほら。」
「ありがとう。えーと、なになに__、千。元気か?ってこれ、先輩からの!?明後日、お前の家に遊びに行くよ。楽しみに。」
出した日にちは、2日前!?てことは、
「久しぶり、千。」
「えっ」
振り返った先には、先輩が立っていた。
「せ、先輩__。お久しぶりです。」
「お前、もう子持ちか?早いなっ。」
先輩は、あの頃のままの性格だった。
「元気でしたか?全然会いに来てくれないので、住所も知りませんでしたから。結婚式にも呼べなかったじゃないですか。」
「すまんすまん。それより、千の、隣にいるマジメくんは、旦那か?」
「はい。泰人です。」
私たちは、たくさん話した。昔のことも、今現在のことも__。
しばらくすると、
「うっ!いっ、痛…い。」
「千!?大丈夫か!?救急車を!早く!!」
陣痛が来てしまったのだ。