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卒業
川切先輩、目線です。
『これより、桜崎高校卒業証書授与式を、開式いたします。』
静かに始まった、卒業式。私たちの最後の授業__、
『___、では、卒業生からの、別れの言葉。卒業生代表、川切 咲夜。』
「はい。」
『まだ寒空の、残る日に、久しぶりに暖かさが戻った今日、私達、120名の生徒が、無事に、卒業式に出席でき、心よりお喜び申し上げます___。』
『次に、贈る言葉、在校生代表。片切 千。』
「はい。」
『__、120名の先輩方、ご卒業おめでとうございます。私達、2年は、先輩たちの、背中を追い、一生懸命、今日まで、頑張ってきました。__っぅう。その、先輩方が…、今日この場所で、卒業されるのは…、とても、さみしいです…。』
涙声の、千は、目頭に涙をためて、我慢していた。相当辛いらしい、在校生からは、応援の声まで、聞こえている。
『でも、私達、在校生は、先輩たちの意思を受け継ぎ精一杯頑張っていきます。たまには、遊びにも来てください。これを、贈る言葉とさせていただきます。』
読み終わると、会場には、温かい拍手が、鳴り響いていた。