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卒業式前日

突然、1年後の冬に、とびます。

冬。

 私達、1年生も学校に慣れ、進級するまで、後僅かだった。次が、移動教室なので、準備をしていると、

 「千ちゃん!大変咲夜が!」

 「川切先輩が、どうかしたんですか?」

 「学校を、辞めるって、噂が!」

 「えっ、嘘ですよね?そんな……」

山切先輩の、話を聞いて、呆然としている私に__

 「ほんとだよ。千__、仕事が、忙しくなってしまって、学校を辞めるしか方法が無いんだよ。すまない__さようなら。」

 「先輩!!せんぱーい!!」

______。

 「はっ!夢か、そういえば、この夢、何回目だろう。何度見ても、泣いちゃうんだな__。」

 あの文化祭から、1年が経過し、先輩方は、3年で、卒業式の、準備真っ只中だ。私たちは、2年に進級し、文芸部の部長は、私が先輩たちの、推薦で、部長になった。後輩も、何人もでき、今では30人の大所帯で活動している。

 「おはよう、千ちゃん。」

 「おはよう、百夜ちゃん。調子はどう?イラスト部の方は。」

 「順調かな、文芸部の部長よりは、楽だよ。」

百夜ちゃんは、自分でイラスト部を創部し、15人の部員と活動している。

 「明日だね、卒業式。」

 「うん…そ…だね…。」

 「やっぱりさみしい?先輩たちがいなくなるの。」

私は、少しため息をついて、

 「うん。私ね、毎日のように夢で見るんだ。先輩が、私の前から、一生消えちゃう夢。私が、怖いのは、先輩が卒業して、私たちと、関わりがなくなっちゃう事なんだ…。」

 「実を言うと、私もそうなんだ。関わりが消えちゃいそうで怖いんだ。でもね、先輩たちが、そんな風にしないって分かっているから、卒業式は、笑って送り出してあげようって、決めたんだ。」

百夜ちゃんは、私に向かって、そっと、小さく笑った顔をこちらえ見せて、

 「先輩たちに、最後位は、安心して、卒業してもらお。」

笑顔を返し、

 「うん。」

とだけ答えた。

__、明日は、先輩たちを、笑顔で送り出そう___。

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