文化祭!(終)
「さてと、昼食も終わりましたし、どこか見たいところある?百夜ちゃん。」
「では、文芸部の展示でも見に行きましょうか。」
「そうだね。」
私と百夜ちゃんは、先輩たちと別れて、文芸部の展示に行った。
「うわー、すごい人ですね。」
「人しかいないねぇ。」
展示に来てみると、美術部と共同の展示会は、満員だった。よく見ると、一般の人より、学校の生徒の方が多く集まっていた。
「なんでしょうか。」
「行ってみよう!確か、数人の部員が、受付にいるはずだから。」
私は、百夜ちゃんの手を握り人ごみの中をかき分けていった。受付の裏の休憩所には、数名の美術部の生徒と文芸部の生徒がいた。どちらも、受付当番の生徒だった。
「千!百夜!良かった、無事か。」
「「無事?」」
私たちは、意味がわからなかった。
「それが、文芸部と美術部の共同で制作した本があったじゃない?」
「うん。」
「それが、ものすごい勢いで売れちゃって展示の方も、すごく盛りあっがたの……でもね。」
「でも?」
「予想以上に人来ちゃって、こんな状況で、本の追加もあと1回分しかなくって、お客さん、全員に本が売れない状況なの。」
「そっか、なら…」
『もしもし、千かどうした?』
電話したのは、川切先輩だった。
「先輩、今から、文芸部と美術部共同の、展示会会場に、山切先輩と来てくれませんか?」
『大丈夫だけど。どうかしたのか?』
「着いたら、説明しますから。仕事道具持って、2人出来てください。」
『分かった。至急行く。』
「お願いします。」
私は、電話を切り、当番の生徒にこう告げた。
「先輩が来るまでに、美術部の皆さんは、挿絵を書いてください。文芸部の生徒は、短編の物でいいので小説を書いてください。」
「も、もしかして、ここで作るんですか?」
「はい。分かったら、どんどん書け!!!!」
「は、はい!!!」
私達は、先輩が来たあとも、書き続け、この騒動は最後の1冊が売れたところで終わった。
「「終わったーーー!!!」」
「ありがとうございました!!おかげで、助かりました。」
「いいよ。それに、ここは、千に、お礼は言うべきだろ。」
「いいですよ。私は、お客さんに喜んでもらいたかっただけですから。」
こうして、皆で、終えた学園祭も幕を閉じた___。