君が起動!
「自爆装置が作動しました、研究員はあと3分以内に脱出してください」
とある研究所の緊急アナウンスが鳴り響く
「博士!早く脱出しないと!」
女の子の形をしたロボットが悲痛な声を上げる
「儂のことはいいから早く脱出するんじゃ・・・メーテ!」
「そんなこといわないで!私、独りはイヤだよ!!」
「この住所に行くんじゃ!話は通してある!!」
「博士!!」
大きな轟音とともに研究所は吹き飛んだ。
2050年日本
AIの技術は急速に発展し、今や街中には人間と同じように
ロボットたちが生活していた
「それでね?博士ったらテコでも動こうとしないから置いてきちゃった」
彼女の名前はメーテ。ピンク色のロングヘアが特徴的な女子ロボットだ
「置いてきたって・・・死んだの?博士」
金髪のショートカットの女の子が聞き返す
「いや?今では年金生活してるよ?」
「なにそれ?またあんたのホラ話?」
「ちゃんと聞いてよルメ、あなたの家に行けばすべてわかるって博士に言われたの」
私は正座で話を聞くのがめんどくさくなって足を崩した。
すべてわかるって思わせぶりなこと言ってるけどなぁー
その博士ってわたしのおじいちゃんなんだよなぁー
「で、おじいちゃんには他になんて言われたの?」
「あなたの背中に回路の設計図が書いてあるんだって、そしてそれは世界を導く鍵」
「ふーん?面白いじゃん?」
私は笑いを堪えてプルプル震えた。あのじじい中二病直ってないなぁー
あっ自己紹介が遅れました。私の名前は天野川ルメ
でこっちの変なこと言ってるロボットがメーテです
訳あって天野川家で預かっています。
まあうちのじじいが強引に色々決めてきたんだけども
今世界はロボットと共存というスローガンを抱え
人間と同じように接しましょうという流れが起きています
我が天野川家も流れというか、うちのじいちゃんの意向で
ロボットとの共同生活プロジェクトを実行してるわけ
しかもメーテときたらだいぶ旧式で、しかもじいちゃんが
自分で組み上げたらしく、工場生産で作られたロボットには無いロマン機能満載!!
って聞こえはいいけれども要は「ポンコツ」ってわけ、現代的に言うと。
ああ、現在では「ロボット」って表現は差別的だって意見から「ロミィ」って呼んでるの
労働用ロボット以外、例外を除いて女の子のロボットが多い理由から「ロミィ」だって
まあかわいいんじゃない?どーでもいいけど。
「そしてそれは破滅へと導く扉でもある」
「ぶはっww私の背中にそんな秘密が?wwww」
ああー何度聞いてもじじい関係の話は面白いなー
「それはやがて世界に波及し大いなる災いとならん」
「へぇーよくまあポンポンと面白いワードが出てくるねぇー」
メーテは真剣な表情で言った
「ちゃんと聞いて!!あなたの存在はこの世界にとって「門」と「鍵」なの!!」
「おいおい、「門」がふえてますよぉーwww」
だいぶ夜も遅くなってきたなぁ、そろそろこのポンコツの話切り上げないと
「メーテ!!愛してるよ!!」
「愛?!!!」
こう言うとなぜかこいつフリーズするんだよな、なんでだろ?
まあいいか寝よ。
私は二人分の布団を敷き、先にメーテを布団に入れてから寝た。
ここまで読んでくれた人お疲れさん!!
続きが気になったらブックマーク。
面白かったら高評価。つまらなかったら低評価をお願いするわね!
あっメーテ!それだけはやめろ!