表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/49

44・雑魚を倒して最・下・層

 春達が倒したオリガーム(刀鬼)は角、爪、刀と高額で取引される品だった。


「この刀、本当に貰ってもいいのか?」


 先に戦っていたテオリア人と地球人がオリガームの刀の受け取りに少々拒んでいる様子。


「もともと俺たちが戦ってたわけじゃないんだし、マテリアルオーブさえもらえれば、十分だよな」


 春は彼らに譲る優しい精神をお持ちのようだが、そのさなかに里実が割って入る。


「でもその刀、価値あるのかしら?」


 里実の疑問はもっともだった。巨大な刀、使い手も居なければただのガラクタにすぎない。と思っていた。


「これは、その、武器の強化に必要な素材なんだ」


 武器の強化には青いラトグラム鉱石、赤いマトリウム鉱石、緑のルナテウム鉱石が必要だが、オリガームの刀はその三種が使われている。


 つまり誰でも倒すことで武器が強化出来るというわけだ。


「あぁ、青いラトグラムと赤いマトリウムと緑のルナテウムが使われているってわけなのね。理解したわ」


 里実はカタナに使われた素材を知り納得の様子。


「って刀にそんな価値があるなんて、売ったらいくらになるのよ!」


 物の価値を知った里実の瞳はゼルに変わっていた。


「あのさぁ、刀や素材くらい譲ってあげても良いんじゃないか?」


 春は里実を止めに入るが、瞳のゼルマークは消えることなく刀にご執心だ。


「刀よりもオリガームからマテリアルオーブに爪や歯、角を取るべきだと思うよ」


 テリオスは里実にそれよりも価値のあるものを伝える。


「爪や角ぉ? 価値あるのぉ?」


 里実は疑いの眼差しをテリオスに向ける。普段の魔物から狩り取った経験があまりない為、この価値を見いだせていない様子。


「オリガームの角や爪はオークションで取引されるほど貴重なんだ。特に角がデカいほど価値がある。このオリガームはガイラ級じゃないけど、結構高いよ♪」


 その言葉を聞いて里実はさらにゼルの瞳を見せつける。


「角一本でいくらくらいかしら?」


「そうだね、角は一本1万ゼルくらいかな。探索者の力を一時的に増強させる薬の素材になるんだ。爪は武器の装飾として使われて、大体10万ゼルから取引されるよ」


 テリオスの説明の後、里実は角と爪の数を数え始める。


「両手足で合計20、角は2本、202万ゼルね!」


 今もゼルの瞳は消えないまま。


「でもさ、俺たちが爪や角に歯を貰っても大丈夫なのか?」


 春の疑問をテオリア人と地球人の二人にぶつけた。価値こそ高いのだろうが、それ以上に刀に拘る理由が見つからないようだ。


「まぁ、刀さえあればこいつの武器をようやく強化出来るからな」


 その言葉に春はピンときた。


「まだ強化してなかったのか!」


「ガウッ!」


 春の言葉にロウは正解と伝えた。


「なら仕方ないから刀は上げちゃおうぜ♪ 俺たちはこの素材もらえるんだし、大丈夫大丈夫♪」


 ニコニコと笑顔を見せる春。その表情を見たテリオスは、


「じゃあ決まりだね」


 と一言出して、刀を譲る方向で決まった。


「ありがとう、これでやっと武器が強くなる」


 テオリア人は次元収納リングを使い、刀を収納すると、地球人の探索者がホッと一安心をする。その後、春達とは別の方向、入り口へと向かっていく。


「さて、俺たちも行こうか」


「そうね」


「こんな迷宮踏破して七大迷宮に行きたいよね」


「ガウッ!」


 三人+1の意見が一致し、テリオスはオリガームを丸ごと次元収納を終えると春達は先へ進むことに。


 三階層、四階層、五階層と突き進む。十階層のエリアボスも難なく討伐し、倒した魔物たちは次元収納されていった。


「ここまでは順調なんだけど、順調すぎて逆に怖くなりそうだな」


「確かに油断禁物だよね。このまま行くと今まで以上の強敵が待ってるかもしれないよ」


 春の意見にテリオスは追い打ちをかけた。


「それだけは勘弁だな。だって各階層を突破するたびに体力が減るんだよ!」


 春の正直な感想に里実とテリオスは納得していた。


「確かにそうだよね。だからこれ♪ メントドリンク飲んで体力回復しよう♪」


 テリオスは春にメントドリンクを差し出した。


「メントドリンクかぁ、のこり3本なのに、ここで飲むのか」


 春は残り少ないメントドリンクを飲み干すと体力を回復した。


「フォートレスで作ってあるの忘れたの?」


 春はフォートレス内でテリオスと共に作ったことをハッと思い出す。


「確かに作ったの忘れてた!」


「まったく、春ってお馬鹿ね」


 春は里実の言葉に「誰が馬鹿だって!?」と軽くツッコミを入れて、元気を取り戻すとさらなる階層へと足を運ぶ。


 二十九階層まで何事もなく突き進むと、次の階層で強そうな魔物が姿を現し、春は歓喜と共に魔導剣を構えると魔物に突っ込んでいく。


「あの魔物はオーバルハイナ(ハイエナ)だね。しかもガイラ級だよ。他は普通のオーバルハイナだ」


 テリオスの言葉で春は強く魔導剣を握りしめ魔力を流し込む。


「つまり雑魚を倒してボスに挑む普通の戦法で行けるってわけだ」


「雑魚ならわたしに任せて!」


 里実は魔導弓から魔力の矢を作り、集団行動をとるオーバルハイナの群れに一閃、撃ち込んだ。


 オーバルハイナの一匹は悲鳴を上げながら倒れるが、残り四匹が里実をめがけて一斉に襲い掛かる。


「これくらい、簡単よ!」


 里実は空中へ飛びあがりながら魔導弓から魔力弦を即座に引き、左から右へと弓を振りつつ速射でオーバルハイナの群れの動きを一矢で中心に打ち込み動きを止めた。


「次はこれよ!」


 魔導弓から複数の魔力の矢を作り、一斉発射。同時にオーバルハイナ一匹につき五本の矢が刺さり、苦痛を与えて倒れていく。


「ナイス里実! あとはガイラ・オーバルハイナだけだな」


 春は魔導剣を構えて戦いに挑む。


 魔導剣を右から一閃、一振りするもガイラ・オーバルハイナは後方に回避行動を行い、即座に春へ牙を向ける。


 鋭利な牙が春を襲うが魔導剣を牙に向けて左から右へと振り、ガイラ・オーバルハイナの牙を斬り裂く。


「一撃」


 その後もガイラ・オーバルハイナは春に向かって趾で叩こうと行動を起こす。それを良しとせず、春は魔導剣を縦に振り、肩を傷つけた。


「二撃」


 ガイラ・オーバルハイナに残された武器は斬られた牙のみ。


「三撃終点!」


 春は魔力を魔導剣に注ぎ込み、剣身にたまった蒼き魔力はより強く、より濃厚で、より輝きだすと、一振りでガイラ・オーバルハイナの頭蓋を切り裂き、残光を残した。


「ふぅ、これで終わりだな」


 魔導剣を振り、汚れを振り払うと鞘に納める。


「あとはマテリアルオーブだね」


 テリオスは五匹のオーバルハイナとガイラ・オーバルハイナから地属性のマテリアルオーブを取り出し、春に伝える。


「次の階層が三十で最下層。春くん、里実ちゃん、頑張ろうね」


 笑顔のテリオス。


「やっと最下層かよ、長く感じたぞ」


「そうよ、さっさと倒しに行きましょう!」


「ガウッ!」


 春達は階段を降り、最下層へと足を運んだ。


入手マテリアルオーブ

火1水13地7風1光0闇0無6雷0


雑魚から取ったマテリアルオーブ30個


現金56万

テオリアでは90万9000ゼル


入手鉱石

青いラトグラム鉱石12個

赤いマトリウム鉱石12個

緑のルナテウム鉱石12個


所持アイテム

メントドリンク10本

スピリアルドリンク7本

アブレコドリンク6本

パナシアスドリンク10本

リジェネスドリンク10本


乗り物

ライド・フォートレス・アルテミア号

6人乗りの魔巧ビークル

水陸空の移動が可能なマシンでBランク以上の探索者しか購入できない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ