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41・迷宮とフォートレスとご馳走

 春達は二階層に降りると広い空間にたどり着く。


「ここ、意外と広いな」


 春の一言にテリオスは反応する。


「迷宮だからね。ついでに言うと、迷宮は地面深く掘られているんじゃないからね」


 テリオスの言葉に春と里実が驚愕の表情を示す。普通ならば地下深くに向けて作られたダンジョンであるが、テオリアは違った。迷宮入り口で作られた一つの世界である。


「じゃあ迷宮はどうやって作られているんだ!?」


 春の問いにテリオスは口を開く。


「迷宮の最深部に迷宮核(ダンジョン・コア)があって、コアが迷宮を作っているんだよ。迷宮作成場所に迷宮核を使い、一つの世界を作り出すだけで作れるんだ」


 テリオスの説明を聞き、春が想像すると意外といカンタンだという事を理解した。


「なら、迷宮核さえあれば、地球でも迷宮が造れるってことだよな!?」


 春の言葉にテリオスはこくりと頷く。


「でも地球人の誰もが挑戦して攻略できなかった七大迷宮を踏破しないと、迷宮核が貰えないからね」


 二人の話を聞いた里実が、


「それって絶対無理よ!」


 と諦めかけた表情を春達に向ける。彼女の意見も理解できるのか、春も再び想像する。七大迷宮は百層もある迷宮だ。地球人は今も10階層で躓いているという。だが10階層をクリアすることでランクが上がり、地球でも有名になる事を妄想するとやる気がわいてきたようだ。


「まぁ、無理でもやるしかないよな!」


 春は笑顔で里実の不安をかき消し、両手を広げる。


「まだ俺たちは来たばかりだし、まだまだ強くなれる。それに、まだ七大迷宮に挑んでいないんだぜ」


 春の言葉に里実は勇気をもらったように不安を打ち消すと、里実の暗い表情は明るく変わる。


「不安も消えたようだし、そろそろキャンプの用意をしようか」


 テリオスは広い空間の片隅で次元収納リングからライド・フォートレスを取り出すとコクピットハッチが開き、春と里実は驚く。


「やっぱ迷宮内部でも使えるんだな」


「ある意味最強のキャンプ場ね」


「ガウッ!」


 春達の感想にロウは軽く吠える。


「とりあえず、入るか」


 春達はフォートレスに乗り込むとコクピットハッチが閉まり、奥の扉が開く。


「いつ見てもこのフォートレスは凄いよな」


 扉の奥は一つの家となっている。


「とりあえず、疲れを癒すのと食事をしようよ」


 テリオスの意見に春は喜び眼を輝かせ賛成の表情を見せる。


「とりあえず、ナップルジュース飲んでいい?」


「ちょ、何勝手に要求してるのよ!」


 春の行動に里実がツッコミを入れるがテリオスは笑顔で「良いよ」と答えると、春は冷蔵庫に向かいナップルジュースを取り出した。


「テオリアと言ったらドリンクだよな♪」


 春は里実にナップルジュースを渡すと飲み始める。


(あれ、なんで俺は冷蔵庫の場所知ってるんだ?)


 フォートレスの中をよく知らない春は自分の行動に疑問を持つが、ナップルジュースの美味しさに負けて表情がとろけだしてしまった。


「さて、料理の準備も整ったし、作ろうかな」


 テリオスの言葉に春は反応し、キッチンへと足を向ける。


「俺も手伝っていい!?」


 春はウキウキしながらテリオスのもとへ行くとその場の食材を見つめる。


「これ、バドリーだろ、焼いても茹でても美味しいやつ! しかも皮まで美味くて貴重な鳥!」


 春は素材を見た瞬間、興奮した。テオリア美食雑誌に載るほどの食材として、地球でも有名な鳥である。とある地域でしか育たないため高級であり、人気の食材となっていた。


「えっ、嘘!? あのバドリー!?」


 食材を聞いて驚愕する里実。


「みんなで料理しようよ」


 テリオスは笑顔で快諾すると、春と里実は瞳が輝き喜びを表情で伝える。


「ガウッ!」


 ロウもバドリーの肉が食べたくて待っているようだ。


「たしか香辛料のフィデリブをかけて、オビアルオイルで焼いたバドリー焼きが人気なんだよな♪」


 春はアルテミア号の一室、キッチンでワクワクしながらバドリーを眺める。今にも食べたい様子を周囲に見せつけつつも生だから無理だという事を頭に叩き込む。


「それじゃあ春くんはフィデリブとエスレットにグリーブ、ペリパーを用意したらパウダーにして混ぜてね」


 そう言われた春は香辛料の棚からフィデリブ、エスレット、グリーブ、ペリパーを探しだす。


「おっ、これだな。ホール状態だから見るで挽いてっと♪ 里実はキノコ切る?」


 春がスパイスを混ぜながら里実に問う。


「そうね、キノコ切りましょう」


 里実は腕がなるなと袖をめくり、冷蔵庫からキノコを取り出すと、まな板の上にキノコを乗せ薄くスライスしていく。


「フィデリブとエスレット、グリーブにペリパー、挽いてパウダーにしたぞ。あとは混ぜればいいんだな!」


 パウダー状の香辛料をよく混ぜて、バランスよく整える。


「あとは……」


 春はテリオスの方へ眼を向けるとバドリーをさばき終えていた。その時このスパイスが必要だと感じた春はテリオスへ差し出す。


「これで良いよな」


「うん、上出来だね」


「わたしも薄くスライスしたわ」


「里実ちゃんもうまく切れてるね。あとは自分にまかせて」


 春はテリオスの言葉を信じ、最後の焼きを任せることに。


「久々の料理だよな。しかもバドリーと来たら高級品、しかもアルテミア号の中で食べられるなんて最高だな~」


「でもバドリーも魔物なのよね。それってガイラ級やザウラ級のバドリーもいるってことでしょ」


 里実の言葉にロウは反応し「ガウッ♪」と語る。


「ロウもガイラ級以上のバドリーはいるって言ってるぞ。見つけて倒せばって考えるとワクワクするよな」


 二人が話している最中、テリオスがバドリー焼きを持ってきた。スパイスの香りと焼きたてのバドリーの香ばしさが春と里実、ロウの空腹に刺激を与える。


「お待たせ、みんなで食べよう♪」


「そうだな、四人分に分けよう」


 テリオスが持ってきたバドリー焼き。


「いつもありがとう」


 春は均等に分けると感謝の気持ちも込めてロウにも渡す。


「ク~ン♪」


 ロウは春の足にすりすりすると香ばしいバドリー焼きを食べる用意を済ませた。


「この感じ、懐かしく思えるなぁ。それじゃあ食べても良いよな?」


「そうよ、食べましょう♪」


「食べるために作ったんだから、当たり前だよ」


「ガウッ!」


 三人+1の意見は一致し、「「「いただきます!」」」の声と共に高級鳥のバドリーを味わった。



入手マテリアルオーブ

火1水13地1風1光0闇0無1雷0


現金56万

テオリアでは90万9000ゼル


入手鉱石

青いラトグラム鉱石12個

赤いマトリウム鉱石12個

緑のルナテウム鉱石12個


所持アイテム

メントドリンク3本

スピリアルドリンク7本

アブレコドリンク6本

パナシアスドリンク10本

リジェネスドリンク10本


乗り物

ライド・フォートレス・アルテミア号

6人乗りの魔巧ビークル

水陸空の移動が可能なマシンでBランク以上の探索者しか購入できない

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