表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/43

40・武器と性能と再び敵

 武器、それは人間が扱う得物であり、強くなるためのベーシックな手順である。


 人と武器には相性があり、その身に合った武器であるからこそ強くなれる。そして武器と共に成長していくことで更なる高みに進める。武器の極致へと至ることで真の実力と言える力を手に出来るのだ。


「武器の形状や長さ、扱い方を覚えるだけでも強くなれるよ」


 テリオスの説明で春と里実は魔導武器を見つめる。春の持つ魔導剣は西洋の形をした剣だ。魔力を流すことで切れ味を増し、盾としても使える。


 里実の持つ魔導弓は魔力を流すことで弦を生成し、掴むことで魔力の矢を作り出す。魔力が流れている間は打撃武器として扱うことも可能。


「形は悪くないけど、少し分厚いよな」


「弓も頑丈だけど盾には使えないのよね」


 二人は武器の使い方を初心に戻って学びなおす。


「魔導剣は魔法も切れるけど、剣身の形が関係しているのかもしれないな」


 春は魔導剣の柄を掴み一振り、空を切り裂く。


「それも半分は正解だね。でも一番肝心なのは、武器と共に戦う上で、武器を知り、武器と戦うこと」


 テリオスはヒントを与えた。


 その答えは己で剣術を学べである。


「魔導弓も同じなの?」


 里実もテリオスにヒントを求める。


「同じだね」


 テリオスが里実のQに対しAを与えた。


「魔導剣の性能に頼らず、剣術を磨けってことか」


 春の導き出した解にテリオスは「正解だね♪」と答える。


「わたしの魔導弓も弓術を磨けってことね」


 里実も答えに納得し、魔導弓を見つめた。


 春はテリオスから貰った魔導武器に感謝しつつ、鞘に納めるとあたりを見渡す。


「剣術を磨くにも、魔物がいないと経験すら出来ないよな」


 周囲を警戒しつつ、耳を澄ますと微かな足音が春の耳に届く。そのおとはスリッパを引きずるような不快な音。人間の足音と派全く違う足音だった。


「この音、魔物か!?」


 春達のいる場所に魔物が現れる。


「丁度いい時に魔物が来てくれたわね!」


 里実はやる気満々で魔導弓を構えた。春も鞘から魔導剣を取りだすと戦闘態勢に入った。


「あれは、デビスリッパー(蹴り裂き悪魔)だね。しかもガイラ級だよ」


 テリオスの言葉で春は息をのむ。


「なら、行くぜ!」


 春は魔導剣に魔力を流し込み、ガイラ・デビスリッパーに立ち向かう。デビスリッパーは見た目こそ悪魔だが、スリッパを履いている。


「喰らえ!」


 春の斬撃はガイラ・デビスリッパーが回し蹴りをすると、履いているスリッパに当たり防がれる。


「このスリッパ強いぜ」


 春は冷や汗をかきつつ「里実、援護頼むぞ!」と連携を取ることにした。


「任せて!」


 里実は魔導弓で十二本の魔力の矢を射ると、ガイラ・デビスリッパーめがけて直撃するはずが、空を蹴りスリッパの高速蹴撃で一本ずつ防がれ、里実も驚きを隠せなくなっていた。


「ちょっと、こいつ強すぎじゃない!?」


「今までのガイラ級と違って強敵だ!」


 春と里実の言葉にテリオスは一言。


「実力の差、かな」


 その言葉でピンときた春は再び魔導剣を握りしめると、ガイラ・デビスリッパーに向ける。


「つまり、ここで実力を底上げしろってことだな!」


 春は魔導剣を握りしめ、ガイラ・デビスリッパーへと走り出すと、魔導剣を一振り。春の思考は我武者羅に振るうことではなく、相手の動きに合わせて剣を振るうことだった。


 ガイラ・デビスリッパーの動きを読み、縦に振るう剣と右足で横に蹴るスリッパがぶつかり合うその刹那、春は魔導剣の軌道を僅かにずらし、直撃を避けると魔導剣は地面に当たる。


「今だ!」


 春は魔導剣を上に振りガイラ・デビスリッパーの蹴り終えた右足に傷をつけると、敵は悲鳴を上げ、隙を作り出した。その瞬間を逃すまいと再びガイラ・スリッパ―の右足を狙い瞬時に一閃、唐竹割をする。


「!?」


 ガイラ・デビスリッパーは左足で春の魔導剣を即座に蹴り、直撃を避けられた。


 春は魔導剣を持ち、一歩下がりながら、蹴りの間合いから離れると再び魔導剣を構える。


「はぁはぁ、こいつ、蹴りで俺の魔導剣を弾いたぞ」


 仕留め損ねた事と集中力が途切れた事で春は息を切らしながら、戦いの経験を積み上げていく。だが実戦の中、魔物であるガイラ・デビスリッパーは待ってはくれない。


 ガイラ・デビスリッパーの蹴り裂きは春を襲い、一蹴しかけるが春も魔導剣で受け流す。魔導剣に魔力を流しながら相手の蹴りに対して剣戟を振るい続ける。


 横に一閃、左に一閃、右に一閃、縦に一閃、斜めに一閃、春一人でガイラ・デビスリッパーと攻防を繰り広げるが、直撃しない限りは倒すことは不可能。


「隙が作れれば……」


 春は苦戦しつつも粘りつづける。ガイラ・デビスリッパーは蹴りこそ威力を発揮するが、しょせんは蹴りしかできない魔物。そう思い、春は魔導剣の一撃を与えようと接近する。


「隙が無いなら、作ればいい!」


 春の持つ魔導剣に魔力を注ぎ込み、ガイラ・デビスリッパーのスリッパを狙い斬ることにした。その時だった。


「かまいたち!?」


 ガイラ・デビスリッパーが空を蹴ると同時にかまいたちが発生し、春を襲う。


「喰らうか!」


 春は魔導剣を構え、ガイラ・デビスリッパーのスリッパから放たれたかまいたちの形を直感で見極め、中心を魔導剣で切断。


(いまだ!)


 蹴り終えたガイラ・デビスリッパーの傍へと疾走し、魔導剣を横に振るとガイラ・デビスリッパーのスリッパを吹き飛ばす。


 その瞬間を里実は逃さなかった。魔導弓を構えたまま、ガイラ・デビスリッパーの動きを観察、今だと言わんばかりに十二の矢を一点集中し、一本に束ねると射出。


「当たりなさい!」


 魔導弓から放たれた一本の魔力の矢はスリッパが外れた足に直撃し、ガイラ・デビスリッパーは奇声を上げる。春はその隙を見逃さない。


「終点に導け!」


 魔導剣に大量の魔力を流し込み、ガイラ・デビスリッパーの胴体に叩きこむと、魔力を流し込み残光を残しながら切断しつつ背後まで駆けぬける。春は魔導剣にこびり付いたガイラ・デビスリッパーの汚れを一振りで祓うと鞘に収めた。


 春はガイラ・デビスリッパーを倒したことを確認。そこで倒れているオーステッチとゾルバーも確認。合計三体の魔物を倒している。


「おめでとう、剣術や弓術も少し上がってるね」


 テリオスの言葉に春は反応しする。


「はぁ、疲れた。でもこれで強くなれるのか?」


 春の疑問ももっともだが、魔法に頼ってばかりでは強くはなれない。


「強くなれるよ。今にわかるから」


 テリオスの言葉を信じている春は一息つく。


「修行も大事、か。仕方ねぇから頑張るか」


「わたしも弓術もっと磨かないと」


 春と里実は強くなるために必要な経験を積むことを決意した。


「あとはマテリアルオーブの回収だな」


 春と里実とテリオスは三体の魔物の中からマテリアルオーブを入手する。


「ガイラ・デビスリッパーは風か」


「オーステッチは地属性ね」


「ゾルバーは無属性だよ」


 三人はマテリアルオーブを回収すると、奥へと進み、二階層へ続く階段を見つける。


「さて、ここからが本番だな」


 春の一声に反応した狼のロウは春の足元をすりすりすると、下へと続く階段へ向かうと、


「ガウッ!」


 と催促するように吠える。


「それじゃあ行きますか」


 春達は二階層へと向かうことにした。





 

入手マテリアルオーブ

火1水13地1風1光0闇0無1雷0


現金56万

テオリアでは90万9000ゼル


入手鉱石

青いラトグラム鉱石12個

赤いマトリウム鉱石12個

緑のルナテウム鉱石12個


所持アイテム

メントドリンク3本

スピリアルドリンク7本

アブレコドリンク6本

パナシアスドリンク10本

リジェネスドリンク10本


乗り物

ライド・フォートレス・アルテミア号

6人乗りの魔巧ビークル

水陸空の移動が可能なマシンでBランク以上の探索者しか購入できない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ