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32・大陸とシーバルの町と初狩猟

 春達の乗るフォートレス・アルテミア号は次の大陸にたどり着いていた。


 シーバルの港町に着くと、テリオスはフォートレスを次元収納リングに収納し、港町に目を向ける。


 春は新たな海の香りに鼻腔をぴくつかせ、海の味も堪能していた。


「ここがセルギアム大陸か」


 周囲を見渡すとレンガ造りの街並みが目に入る。ファンタジーな世界に来たような感覚、海外旅行と言っても伝わる異国情緒あふれる建造物であふれていた。


「最初のハイル島とは大違いだな! ザ・都会って感じがするぜ♪」


 春のワクワク感が里実とテリオスとロウに伝わっていく。


「確かに都会って感じよね。都市から来た人たちが羨ましいくらいに――」


(憎くなりそう)


 里実は本音を隠し、言葉を止めた。


 春は周囲を見渡しながら歩くと、テオリア人と地球人の違いが見えてくることに気付く。


「地球人って、服装が地球製なんだな。それに荷物の量が多く、目立って解りやすいぞ」


 里実も釣られて目を凝らす。


「確かに、武装の数も多いわよね」


「それに比べてテオリア人は服が立派で武装も少なく熟練者なのか」


 数刻前、テリオスが使った次元収納リングの存在を知っているため、テオリア人と地球人の区別もつきやすくなっていた。


 決定的なのは衣装。地球製の服は汚れやすく、防御にも優れてはいなかった。ベテラン探索者でさえ、テオリア製の服を買うにも躊躇うほど値が高い。


 ただ一つ言えるのは命を守るアーマーだけが、仕事をしているだけだ。


「さて、ここから先、鍛冶屋に行くか、道具屋にいくか、どっちにする?」


「う~ん」


 テリオスの提案に春は考えこむ。そして出した答えは、


「せっかく来たんだし、道具屋に行ってみたいよな」


「そうね、道具屋も見ておきたいし、わたしも賛成よ」


 と意見が一致し、春達は道具屋へと向かっていった。


「ハイル島よりもにぎやかで、人も多いのに、都心部じゃないんだろ」


「そうだよ。これでもまだ大陸の端だからね」


 都会のような街並みだが、これでも片田舎という。


 春達はテリオスの後を追い、道具屋に着くと扉を開けて中に入る。店内は少々薄暗いが、周りにはメントドリンクやスピリアルドリンクに使われる植物が揃っていた。


「値段は、結構高いな」


 と春の口から本音が漏れる。


 その価格もメントドリンク1本500ゼルのところ、メントの実だけで300ゼルもする。


「ぼったくり」


 里実が内心覆っていることを口に出すと、店員のおばさんが里実を睨みつける。


「あ、ご、ごめんなさい」


 小声で謝罪する里実。そして春とテリオスと共に周囲の商品に目を向ける。


「300ゼルもするんだから、品質は高いんだよ。とりあえず買ってみよう」


 テリオスは春に伝えると、カゴにメントの実を1個入れた。


「これは――」


 春は店内にある量産された地図に目を向ける。お土産として売られている地図だが、港町シーバルの地図、周辺の森の地図、この二枚がとても気になるらしい。


「一枚200ゼルか、安いような高いような、どっちだろうな」


 春はその地図を見つめつつ、残りの金額を確かめる。


「残り金額9000ゼルか、値段は2枚の地図で400ゼル、やっぱ欲しくなるよな」


 男なら誰しもが持つ冒険心、その心が春の欲望をかき乱していた。それに対し、里実は一言のストッパーをかける。


「ゼルが無駄になるでしょ。我慢しなさい」


 と春の行動を止めに入るものの、里実はテオリア産の美容液に目をキラつかせていた。


「里実こそ美容液なんかに目をくらませやがって、どっちがゼルの無駄遣いだよ」


 美容液は1本1000ゼルと意外とお高い。


「女性は美にも追及するものよ!」


「男はいくつになっても冒険心を忘れないものだぜ!」


 二人はにらみ合い、残り少ないゼルをどう使うかでもめていた。手持ちの金額が少なければ、こうなることは必然だ。


「はいはい、奢ってあげるからそんなことで喧嘩しない」


 テリオスは春達の求める品をかごに入れて店員に支払う。


 魔物を狩り、迷宮で探索をするテオリア人からすれば、1000~2000ゼルは小遣い程度にすぎない。


「「テリオスありがとう!」」


 春達はテリオスのやさしさに感動を受け、瞳をキラキラと輝かせながら感謝を示し店を出た。


「次に行くとしたらギルドか?」


「そうだね、ギルドに行って何か依頼を見てみよう」


「依頼でまた稼いでテリオスに恩返ししないといけないわね」


「ガウッ♪」


 春、テリオス、里実、ロウは探索者ギルドへそのまま直行し、掲示板に向かう。


「ここ、ハイル島と違って地球人もたくさんギルドに集まってるんだな」


 周りにはテオリア人が7割、地球人が3割と、見て解るほどの数が集まっていた。


 掲示板に集まる探索者たち。その群れを押しのけて春は掲示板にたどり着くと複数の依頼が貼られている。その中でできそうな依頼を選ぶ最中、テリオスが「これなんかどう?」と進めてきた。


「ログベルアの狩猟、新鮮な状態で20万ゼル。このログベルアって?」


 地球人からすれば名前だけではどのような魔物なのか見当がつかない。


「ログベルアは地球で言うと熊だね。テオリアでは珍味として有名で買取価格が結構高いんだよ」


 そう言われ、春はごくりと唾をのむ。ログベルア一体の狩猟で10万ゼルという高額の依頼料。


「依頼主は、シーバル新鮮肉料理店、料理屋かぁ、命の補償はないんだよな?」


 地球では熊を退治するにも一苦労する。ましてや狩猟ともなれば一筋縄にはいかない。猟師であればだれもが万全な準備を行って狩るものだ。


 だがそれは武器が猟銃と罠のみの場合だ。ここはテオリアでベテランの探索者が集う場所。圧倒的な火力もあればテクニカルな魔法も存在する世界。すなわち、知識さえあれば誰でも狩れるということ。


「魔法もあるし、武器もある。ログベルアも創意工夫でどうにでもなるよ」


 テリオスの言葉で春と里実はやる気が増していく。


「狩猟は初めてだけど、テリオスもいるし大丈夫だろ」


 と、春は初めての狩りに表情が輝く。


「10万ゼル、日本円にすると1億、わたしも楽しみよ」


 あいもかわらず、里実はお金の事になるとがめつくなっていく。


「それじゃあ受付に渡すよ」


 テリオスは受付に行き、ログベルアの狩猟をオーダーすると受付は承諾の印を押す。


「よし、これで俺たちの仕事が入ったな」


 ログベルアを狩る気満々な春達は探索者ギルドを出て、森林に向かっていった。





入手マテリアルオーブ

火0水13地0風0光0闇0無0雷0


現金56万

テオリアでは9000ゼル


入手鉱石


青いラトグラム鉱石12個

赤いマトリウム鉱石12個

緑のルナテウム鉱石12個


所持アイテム

メントドリンク4本

スピリアルドリンク10本

アブレコドリンク6本

パナシアスドリンク10本

リジェネスドリンク10本


乗り物

ライド・フォートレス・アルテミア号

6人乗りの魔巧ビークル

水陸空の移動が可能なマシンでBランク以上の探索者しか購入できない

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