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16・新たな街の迷宮探索

 春達は作り終えたメントドリンクの樽を見つめながら、この量のメントドリンクの値段を計算していた。


「樽一つで50リットルだから500本分のメントドリンクがあって、一本が500ゼル、日本の円で計算すると、一本50万だから二億五千万ね。わたしたち、億万長者よ」


 日本に持ち帰れば十分な金額だが、今の地球ではそれでも遊んで暮らせる額ではない。


「世界規模で考えると、億単位のお金よりもマテリアルオーブを持ち帰ったほうが今後の役に立つだろ」


 春の言葉は最もである。


 メントドリンクは体力回復薬であるが、地球ではあまり重宝されていない。メントドリンクよりもマテリアルオーブのほうが地球に必要なのだ。


「この後、迷宮に行こうと思うんだけど、二人とも大丈夫?」


 とテリオスが心配そうに眼を見つめる。


「俺は大丈夫、里実ちゃんは?」


「わたしも大丈夫」


 春達は迷宮に潜る気満々で足を進める。


 新たな迷宮入り口は石造りで門をくぐると初心者用の迷宮と似た構造となっていた。


「最初の迷宮と似てるな」


「そうね。似てはいるけど、魔物は違うかもしれないわね」


 春達は迷宮第一層を歩き始めるとバトロミア(コウモリ)が待ち受けていた。


 天上に付くバトロミアは翼を羽ばたかせながら、のどから放つ怪音波を春達に聞かせる。


「この耳障りな音波、黒板を爪でひっかくくらいに嫌!」


 里実が耳を塞ぎ、春は魔導剣を構える。しかしバトロミアの怪音波は二人の耳を閉じさせる。


「こいつ、うるせぇな! 里実ちゃんは下がって!」


 春は魔導剣を強く握り、バトロミアに立ち向かう。剣を振り一撃を与えようとするも音波のせいで集中が途切れてしまい、的に当たらない。


「くっそ、ならアル・(最下級)ファイア・(火炎)バレット(魔力弾)!」


 最下級ながらも階級無しの魔物にはキツイ一撃だ。当たればの話だが。


「くそ、当たらない!」


 春は後方に下がり、再び魔導剣を構える。


「この距離なら戒音波は来ないらしいな」


 ふう、と一息つくが、


「二人とも頑張ってね」


 といつものようにテリオスはコーヒーを淹れながら春達の戦いを見学していた。


「ちょっと、テリオス、なに休んでるんだよ」


 少し怒りの表情を見せる春。


「仕方ないなぁ、あいつは遠距離攻撃で倒せるよ」


 とバトロミアの対処法を教えた。


「遠距離ならわたしの番ね」


 里実は魔導弓を構え、魔力弦を掴み限界まで引っ張ると圧縮した矢をバトロミアに解き放ち、貫通させた。


「遠距離でいいなら簡単じゃん♪ でもなんで俺の魔法は当たらないんだ? 近距離だったぞ」


 と春はテリオスに質問する。


「春くん、頭使ってる? あれは怪音波の効果がある近距離だから、外れたんだよ」


 テリオスに小ばかにされた気分になり、ムスッとした表情になる。


「でも遠距離から魔法を放てば大丈夫だから、今後の宿題だね」


 テリオスに宿題を出されて、春はため息をつくが、テリオスがいないとここまで来れなかったことを考えると、己の未熟さを感じ、反省した。


「ごめん、俺が悪かった」


「まぁ、仕留めたんだから、マテリアルオーブ取りましょ」


 里実が言いながら、バトロミアからマテリアルオーブを取り出す。


「黒、闇のマテリアルオーブね」


 闇のマテリアルオーブは処理に使われるため地球では貴重だ。


「この奥に行こうか」


 テリオスの指示に従い、春達はより深い奥へと足を運ぶ。


「あれは、バトロミアかよ!?」


「でもさっきの奴より大きさが違うわよ」


 二人がバトロミアの姿を見て焦っているとき、テリオスから一言告げられる。


「あれはガイラ級だね。さっきのよりもうるさいから気を付けて」


 と言われ、さっそく遠距離からの攻撃に転じる。


アル・(最下級)バレット(魔力弾)!」


 春の放った魔力弾がガイラ・バトロミアに直撃するがダメージは少ないようだ。


「魔法が当たったのになんでだよ!」


「なら、わたしが!」


 魔導弓の魔力弦を引き、圧縮した魔力の矢をガイラ・バトロミアに向けて放つ。


「やったか!?」


 春のフラグが立ち、ガイラ・バトロミアはほぼ無傷だった。


「春のバカ! フラグ立てたから生きてるじゃないの!」


「俺のせいかよ! 相手はガイラ級だからやったかくらい言ってもいいだろ!」


 二人の剣かを見ていたテリオスは「来るよ」と一言。


 ロウも「ガウッ!」と吠える。


 春達は喧嘩を後回しにし、遠くにいるガイラ・バトロミアに向けて戦うことに専念した。


 春は魔導剣を握り、根性で怪音波を耐えて一振り。一撃を与えるが、意外と硬く魔導剣が弾かれる。


 里実が魔力の矢を六矢放つが次は避けられた。


「今までの雑魚より強い!」


「さすがガイラ級のバトロミア、簡単に倒させてはくれないわね」


 ガイラ・バトロミアは怪音波だけではなく反撃を開始した。


 ガイラ・バトロミアが爪を出し、春達に襲い掛かる。春は魔導剣に魔力を流して防御に回る。


 魔導剣を爪の間に当て、魔力で切り傷を与える。


「魔導剣の底力を見たか!」


 とガイラ級のバトロミアにドヤ顔を見せつける。里実は魔導弓の魔力弦を引き、圧縮し続けた魔力の矢を一矢当てた。


 ガイラ・バトロミアに直撃するも貫通には至らず、里実は己の矢が通じないことに焦りを覚える。


「里実ちゃん、相手に恐れを与える矢をイメージしてみてよ」


 テリオスからの助言をp受け、里実はイメージした。


 相手を恐怖のどん底に落とすイメージを。


「想像したわよ。これをイメージしながら撃てばいいのね」


 里実のマトリクスプレートに新たな力が加わった。


「喰らいなさい!」


 魔導弓の魔力弦を力強く握り、思い切り引くと圧縮された魔力がより濃く密度の高い矢に変わっていくと里実は指を離した。


 ダスク・プリデイション。


 魔力の矢は龍の形に変え、右へ左へ生物のようにうごめき、戦っている春に当たることなく曲がり、ガイラ・バトロミアを捕食するかの如く口が開き直撃。ガイラ・バトロミアの肉体を喰い尽くし、マテリアルオーブだけを残して龍の矢は消えていった。


「す、すごい矢ね」


 里実は放った矢の威力に驚きを隠せないでいた。


「里実、すげぇな」


 春も驚きを表情で隠せなかった。


「さぁ、マテリアルオーブを回収しよう♪」


「ガウッ!」


 テリオスとロウは倒した魔物の傍に行き、闇のマテリアルオーブを抜き取る。


「珍しいマテリアルオーブだ。質が高くて一年は使い続けることが出来るね」


 テリオスの言葉に春達は?を見せる。


「そんなマテリアルオーブあったのか」


「学校でも教えてもらってないけど、それほど価値があるの?」


 二人の疑問にテリオスは答える。


「日本の都心部一つを一年間補えるほどの高品質なマテリアルオーブだからね」


 笑顔で答えるテリオスに春達は驚き、


「「ええええええええええええ!?」」


 と叫んだ。


入手マテリアルオーブ


火2水6地8風2光2闇4無31


所持アイテム

メントドリンク5本

スピリアルドリンク10本

アブレコドリンク6本

パナシアスドリンク10本

リジェネスドリンク10本


乗り物

ライド・フォートレス・アルテミア号

6人乗りの魔巧ビークル

水陸空の移動が可能なマシンでBランク以上の探索者しか購入できない

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