金魚の炎
「第5回下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ大賞」への応募作品です。
青い水槽の中を泳ぐ金魚たちが
私にはゆらゆら揺れる赤い炎に見える。
その炎を掬い上げたく白いポイを差し伸べるが、
水に濡れたポイの上をうねる様に滑る金魚の炎は
焦げ跡を見せず、いともたやすくポイを焼き爛れさせる。
穴の空いたポイを覗くと
向うには、誰も居らず
蠢くモブが見え隠れ
そのモブ達は
モブたる私に
見向きもしない
でもモブの中に
それらは確かに居て
一度は私の手の内にあった
しかしそれさえも錯覚と思わせる
時の流れと人の心の儚さは
金魚たちをその都度その都度
氷漬けにした
そんな物たちは
暖炉にくべても
爆ぜて煙を吐くばかり
だから結局
金魚たちは
蠢く誰かの……
冷凍もののエサと化した
えっと、書いたのは12月27日です(^^;)
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