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On Hit Effect   作者: たんしお
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第2話 祝福

 異世界転生を果たした俺は両親から祝福もちであると先ほど告げられたのだ。



 祝福とはタレント、ギフトなんて呼ばれたりする異能力のことだ。


 厳密にはタレント、ギフトは非なるものらしいが多くの人は祝福と一括りにしている。


 神から授けられる事が多く、魔力を消費しないのが一般的だ。


 成人したときに必ず貰えるが、それ以上となるとダンジョンに潜り最深部を到達する以外はほぼないらしい。


 一般的な冒険者は生涯をかけて平均2つ程度の祝福を貰うらしい。


 そんななか祝福が既に2つもあるのは両親様々である。


 他の人と比べれば圧倒的な有利だ。

 俺はこれを活かしてハーレム――ごほんごほん、人生を有意義に過ごすつもりである。


 先の両親の話では、与えられた祝福の2つは俺の前世をもとに検討してくれたらしい。神様サンキュー。


 さっそく自分の祝福を見てみよう。


 頭に与えられた祝福の詳細をイメージすると内容が把握できるらしい。

 なんというゲームっぽい仕様なのかとは思うが、わりと楽しい世界だと思うので気にしてはいけない。


「えーと、祝福、祝福」と頭のなかで呟く。

 すぐさま俺の祝福の内容が頭に入ってくる。

 いつの間にか記憶していて、いま思い出した感じだ。

 違和感がやばいな。


 説明するとこんな感じの内容だった。


 1つ目

【模倣】

 目の前にいる生物の分析を行い、スキルや祝福を1つだけ恒久的に使用できる。

 模倣できるスキルや祝福は自信の魔力に依存する。

 模倣するスキルの習熟度はレベル1相当になる。

 模倣したスキルは、特定の基準達成により自信のものとなる。

 設定した内容ごとに魔力の充填が必要となる。

 分析により一定の魔力を消費する。


 え? これ結構よくね?大当たりかも。

 ていうか俺の祝福は魔力消費型なんだな。

 ん?、よくよく思い返すと内容的にスキルはパクれても祝福はパクれないのか。

 まぁ技能は盗めても才能はパクれないと、良くできてるな。

 入り口は用意してやるから、あとはお前で切り開けって感じだな。


 他人の才能や技能を羨ましく思い、試しても失敗して諦めることが多かった俺にとっては喜ばしい能力だ。

 つまみ食いしすぎて、広く浅いスキル持ちにならないよう注意しないといけないかもしれないな。

 でもまぁまずはやりたいと思うことに手を伸ばして、そのあとから、これと思った事に注力すればよいだろう。


 2つ目

【分析<術式限定>】

 オブジェクトなどに付加されている機能を把握することができる。


 限定的ないわゆる鑑定スキルだろう。


 ダンジョン産の魔道具などの機能を正しく把握できるということかな?

 そうであれば、商人や冒険者になれば食いっぱぐれないかもしれないな。

 だけど商人にはなりたくないし、冒険者として肝心の戦闘効果のある祝福もないし心もとない。


 さて、どうするかな。


 まだ俺は3歳だしたなぁ。


 とりあえずやりたいことと言うと……そうだな。

 ひとまず魔法だな。魔法を使ってみたい。


 何の魔法が良いのだろうか。とりあえず母上が魔法を使えるらしいし分析してみようか。


 ああそういや、光魔法がこの辺のダンジョンで有効だって聞いたな。母上が光魔法を覚えてたら模倣するかな。

 なきゃないでひとまず何かしら模倣した方が良いかな。


 よし、さっそく母上に相談しに行こう。



「じゃ、せっかくだから見せてもらおうかな。」


 居間で休憩していた母上に事情を説明したところ、こころよく引き受けてくれた?


 といってもどうすんだこれ、なにすりゃ分析できるんだ?


「祝福の内容を知ったときのように、祝福に意識を傾ければ大丈夫よ。」


 思案顔をしている俺を見て察した母上がアドバイスをくれた。


 意識を傾けると、急に体調に変化があった。

 充足感とでも言うのだろうか、それが減った感じだ。

 これが魔力を扱う感覚みたいだな。


 おっ、分析結果が脳内に入ってくる。


【分析対象者 ライラ・ラファート】

 ◼️スキル

  「火属性魔法 中級」

  「水属性魔法 中級」

  「地属性魔法 上級」

  「付加魔法 初級」


 ◼️タレント/ギフト

  「魔力貯蔵量アップ」

  「地属性成長率アップ」

  「危険予測」

  「先天性の呪い ???」


 まじか母上強ぇ。

 ていうか呪いか、きっとこれが原因で子宝には恵まれないんだろうな。


 この中ならそうだな、水属性か付加魔法だろうな。

 付加魔法は多分自分にバフとかかけるタイプの魔法だろうし、水属性なら、飲み水に困らなさそうだし。


 うーん、汎用性で考えると水かな。


 水!


 おっ、水魔法できるようになったな。

 経験的知識と理屈的な内容が頭にするりと記憶されたわ。


「母上ありがとう。水を模倣しました。」


「水? 水魔法のことね。 じゃあさっき空にしたコップがあるから、ここに水をいれてくれる?」


「うん。」


 試しに差し出されたコップに向かって手をかざし、内在する魔力を水への変換しコップの空間に移動する。


 うぉお、すげえコップに水はいってますわ!

 俺がやってんねんぞこれ。


 ああでもあかんな魔力もうない気がする。


「えっ呪文もなしにいきなりできるの? ……驚いたわ」


 ああ呪文ね。知識としてはあるけど、そんなもんはなくてもできる。あれは精霊に代行してもらってるからコスパ悪いし。

 この辺の知識も模倣によるものだ。


 基本的なことは勉強いらずになりそうだな。


「あっそうそうラフィ、魔力使って疲れたんじゃない? 毎日利用すると魔力の貯蔵量が上がると言われてるから1日で使いきることをおすすめするわ。疲れるからさぼっちゃう人多いのよね。迷信とまで言われてるど多分本当だから。」


 なるほど魔力貯蔵アップしてるから母上は効果を体感しやすいんだろうな。本当みたいだしそうしよう。


 そういう意味でも水は丁度良かったかも知れない。

 しばらくは体洗いが鍛練になりそうだ。








次の話でヒロイン1人目が登場


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