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005  冒険の日々アカリサス




アカリ「このゲーム…ううん…もっと大きくて、このプロジェクトには

    国も関わってるって事はみんな知ってるよね?」


ジン 「うん。後々に教育や技術革新の時間短縮に一役買うことを期待してとかなんとか。

    どっかで見たね」 


アカリ「そう。大きなところでは国家プロジェクトなのね。純粋に国内で育った

    天才が生み出した技術だから情報はチリ一つ外に漏らさない体制でね。


    きっかり2年間、関係者は悉く外部との接触厳禁。徹底してたの。

    明日からプレゼン用の観光地 兼 新たな種類のオリンピック開催地

    になる予定の島に缶詰め状態で。


    2年の予定だったけど例によって予定通りにはいかないで3年に延長。

    そのことで反発もし…出たけど…。


    結果、追加されたのが、参加者への追伸連絡にもあったサルベージ機能ね」


ジン 「うん…」(メール来てたの忘れてた…【重要】って書いてた…アウチ)


アカリ「見てないのね。 2年…実際の6時間で一度覚醒出来て、

    また12時間以内に戻れば中途から引き継いで続けられる機能。

    これのおかげで体への負担を通常睡眠レベルまで引き下げられて

    結局、無事今日のリリースを迎えられたわけ」


ジン 「うん…」(6時間…俺…おむつイラナイ…)


アカリ「イラナイね」  ジン「口に出してませんでしたけど?」


ジン 「ところで…いろいろ教えてくれるけど大丈夫なの?」


アカリ「インした後は私が知ってる事は誰かに話しても大丈夫。話しちゃいけない事は

    初めから知らないの 頭の良い人たちが考えることは違うよね。


    私は難しいことは何も知らないけど……本当に幸運だったの。

    年齢条件をクリアしていて、名前の知られていない声優ということで

    専門学校の過去のファイルやサンプリングデータからオファーを貰えて。

    宝くじみたいな確率でこのお仕事貰えて本当に幸運だと思わない?」


ジン 「リサイクルショップやめたんだね?」  アカリ「円満にね」


ジン 「そして、思わない。その可愛さがすでに幸運。 ファイルの一点の力だな」


アカリ「…いじわる言う。というわけで3年ぶりに昨日が解禁日で電話したわけ。

    何度かけても誰かさん出てくれなかったけど。不憫(ふびん)な私」


ジン 「…事前に教えてくれればよかったのに…さすがに寂しかったよ」


アカリ「…事前に伝えることは出来たんだけど。ジンさんにはアンナちゃんいたから…」


ジン 「そっか……」


アカリ「でもさでもさっ! ゲーム好きだもんね! 絶対会えると思ってたんだ!

    でもこんなに早く…」


ジン 「本当に嬉しい。実は…不詳私、早くも寂しくなりかけておりまして。

    …今後もたびたび会いに来させて貰っちゃうね!」


アカリ「そう!それでね?みなさんは自由です!の中に私も含まれててね!

    定期的に運営サイドの情報は流す事になってるんだけどそれ以外は自由なの。

    その仕事しか与えられていないから冒険だって出来るの。」


ジン 「マジで!?」


アカリ「うん!何百か何千かいるキャスト、運営側の他の人達も

    4年の間に数回の仕事をこなせばあとは自由。精神衛生上の配慮みたい」


ジン 「まったくもって新しいね」


アカリ「うん。…でね? 私の場合は一つ約束があって、参加者の365人全員が

    4つのの初心者の町に到着して初めてこの街を出られることになってるの」


ジン 「…365人って参加者大分少ないよね」


アカリ「うん。同時開催があるのかもしれないけど私は知らない。安全面でのテストは

    クリアしてるから、ゲームの形をとってるし実地でのデータ取得の意味合いが

    強いのかも。収益を上げるんだったら人数も、負担金額も少なすぎるよね」


ジン 「そう。俺のお財布でもなんとかなる金額で提供して貰って。感謝感謝だよ。

    俺にとっては純粋に、唯々最高なシステムのゲームだし。最高。ほんと最高」


アカリ「うん。 365人の町到着。見込みでは明日の夕方」


ジン 「明日の夕方…」


アカリ「…スタートダッシュは決められなくなっちゃうけど…

    ジンさんお願いっ! ……私をお供に加えて下さいっ!」


ジン 「もちろん!喜んで!」  アカリ「やったー!」


アカリ「キャストの冒険スタートは10レベルまで補正されるらしいから

    明日の夜までいっぱい遊んできて! 夜は経験値稼げるらしいよ」


ジン 「わかった! いってきます!」


アカリ「いってらっしゃい! 明日の夜の宿はお礼に私が取っておきます!」




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