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オンラインの友は死ぬほど可愛い  作者: 天魔 ハルニャン
4/7

ダンジョン攻略法

7月8日

AM:06 00

現在、自宅警備員として家にいる俺に悲劇が起きた。

「金が無いだと…?!」

朝食代が消えていた事件である。昨日を振り返って見よう…


えーと、確か昨日は『対面会』で自身の過去について話したんだよな…

その後、会計の事になって…ユウナさんがこう言って…

「奢れる男はモテるよ~きっとね☆」

「マジすか…」

目の前のユウナさんもそうだが、この3人めっちゃ可愛い!!美形は良いなぁ…俺もイケメンに生まれたかった。

しかしッ!ユウナさんはこんな俺にある希望を与えてくれているッ!先程の言葉…これは三次元の先輩として、ハーレム(?)の先輩としてのアドバイス!ならば奢らざるを得ない!

「みんな!今日の主催者は俺だから、会計は任せてくれ!」


………

……………

我ながら変な思考に至ったと後悔した。

それで金が圧倒的に無いのか…

朝食を買えない絶望と、今更で思い出した『ブレイクオンライン』のイベントに、俺は肩を落とした。


AM:09 45

『ブレイクオンライン』起動。

ユートは3人と待ち合わせした場所へと急ぐ。

「もう!遅いじゃない!」

「ごめん、朝食をどうしようかと己の食欲と戦ってた…」

「ユートは不正級の力があっても、リアルは脆いのだな…」

「辞めて!抑えていた涙が溢れでちゃうから?!」

「ユート君は大変だねぇ~」

「ユウナさんは楽しそうですね…」

「フフッ…」

「それよりよっ!今日は何処に行けば良いの?」

メリアが話を切り上げて、本題に移る。

今日は3人のシナリオサポートだ。『地上』のシナリオをこれから進めに行こうと思う。

「今日は『亡者の巣窟』に行き、『英雄の魂』を手に入れる…いいな?」

「OKよ!」

「承知した…」

「了解~」

3人の許可が降りたので、早速向かう。


AM:10 25

~『亡者の巣窟』より~

「いいか…ここは『不死』のスキルを持つモンスターがほとんどだ。だから一々相手にしない事を意識しよう」

四人は頷き、静かにダンジョンを歩く。

辺りは暗く、松明も青い炎で燃やされている。むしろ不気味さを漂わせている。

「なるほど、周り全て『アンデッド』しか居らぬな…」

「しかもコッチが何もしなければ…」

「襲って来ないね~」

「『不死』のスキルを持つモンスターは大体そうだから、覚えて損はないよ」

「ユート?」

「ん?」

「ここのボスって『不死』のスキルを所持してるわよね…?」

「うん…」

「どうやって倒すの…?」

「それはねぇ…」


『不死』スキルのモンスターの倒し方は色々ある。例えば…モンスターにとっての9999のダメージを与えたら倒せるだろう。

後は、再生回数が0になるまでボコす。

除去魔法、破壊魔法、消滅魔法、時空魔法などの攻撃。

以上が倒し方となっている。しかしこのパーティーには誰も当てはまらないのだ。

だから、ユートが消滅魔法で倒す予定だったんだけど…


(メリア達が納得いくか…)

ユートは頭を抱えて考えた。結果、そのまま伝えることに…

「メリア、さっきの事だが…」

ユートは全てをメリアとカスミに伝える。(ユウナさんは手話で、『分かってるよ☆』と合図をくれた)

「なるほど…戦職の相性か」

「まぁ…倒せないなら仕方ないよね」

「良かった、ドロップアイテムは全部上げるから…」

「ユートはそこキッチリしてるよな…」

「本当にね…」

「一応、『地上』攻略の講習先生だからねぇ~」

「そうだったね、ならユート、お願いね」

「頼むぞユート」

「お願いね~」

「あぁ…任せとけ!」


AM:10 55

ユート達はボスの部屋の前に来ていた。

「遂にボスね」

「私は準備OKだ」

「私も~」

「よし、じゃあ行くぞ」

ユートがドアを開ける。

すると中には大量の『スケルトンソルジャー』が居た。

(予想するに、ボスはまだこの中に『居ない』)

「それじゃ行くよ!」

メリア達は武器を取り出し、群れに突っ込む。

ユートもそれなりの応戦をする。

「何コイツら!硬いッ―」

「メリアちゃん!そろそろ離れて!」

「え?!」

咄嗟の言葉にメリアはギリギリで反応する。

「連なれ―『チェインボム』」

カスミの配置爆破魔法が発動、敵はほぼ全滅した。

「すげぇな…『不死』スキルを全滅って―」

「ユート!後ろ!」

「大丈夫…分かってる―よッ!」

背後で大剣を振りかぶっていた『パイレーツ』に肘で攻撃する。何も予想していない『パイレーツ』は衝撃で吹っ飛ぶ。

「さぁさぁ…こっからは俺が殺りますかぁ!」

ユートは地面を強く蹴る。移動魔法を使ったくらいの速さで、『パイレーツ』の正面に入る。

「えぇい!昇れ悪霊―『ターン・セイント』」

『パイレーツ』はまともに喰らい、光となって消えた。

「ユート!レアドロップは?!」

「えーとね…」

ユートは手持ちの倉庫を開く。新規アイテム欄を読み上げた。

「えーと、『戦士の骨』、『英雄の魂』、『上品な骨』…」

「え…?後は」

「無い…ね」

「えええええええええええええええ!?」

メリアの嘆きに近い声がダンジョンに響いた。



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