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オンラインの友は死ぬほど可愛い  作者: 天魔 ハルニャン
3/7

ユートの過去

4月7日

ファミレスの四人席より


「ユート君、どうして引きこもりに何か―」

「メリア、言葉には気おつけた方が良いかもしれん…」

「え…?」

メリアは慌てて口を塞ぐ。カスミの心ずかいは有難いと思う。

「ユートよ、少し君の事について知りたい。何かあったのかい…?」

「……………あぁ」

「……『ブレイクオンライン』が関係あるのかな…?」


(勘がいいな、カスミは…)

「カスミの言う通りだ、ちょっと俺は問題持ちでな…そのせいで今じゃ『毎日ログイン』しないといけなくなったんだ」

「そんなにゲームが好きなの…?」

「メリアは考え方が凄いね…」

この雰囲気で『趣味』に囚われて篭っていると勘違いしているらしい。雰囲気クラッシャーだ。

「俺は『ブレイクオンライン』初期プレイヤーなのは知ってるな…?」

「ええ、知ってる」

「初期プレイヤーか…何かありそうだな」

「カスミは本当に勘が良いね。俺が中学生の時の話だ…」


一年前

4月4日

自宅より


「来たぁぁぁぁぁ!お…俺が、初期プレイヤー募集に…受かりましたよぉ!?」

発狂に近いレベルで喜んだ事を良く覚えている。一年前、MMOVRゲームが世界で流行っている中、日本は超大作を作り出した。それは…

『ブレイクオンライン』

このゲームは世界中の人とほぼ人間の生活に近いゲームライフを実現させた。

戦闘面や生活面、セキュリティ面で他のゲームを遥か上をを行った。そんなゲームの初期プレイヤーとして、ユートは選ばれたのだ。

初期プレイヤーには特典として『零神 オリジン』の討伐チケットが配られた。

この頃の『ブレイクオンライン』は『神』属性のモンスターは実施されておらず、この討伐モンスターだけが『神』属性であった。ステージは『地上』しか無かった為、レベル上限が99Lvまでだった。どれだけ進んでも最高99まで。そして『零神 オリジン』は推進レベル?であった。

測定が出来ないのであった。これを知ったプレイヤー達は『世界』のプレイヤー達で協力しようと言う。そしてその戦いにユートも参加していた。


そして決戦の日が訪れる。

参加人数は1億人と言われている。そんな中の1人

ユートにはレアドロップの可能性は無いと感じていた。当時のユートのレベルは50だった。

そして一斉に攻撃が始まる。

しかし『神』の力は計り知れなかった。

全く触れられないのだ。『オリジン』から繰り出される謎の波動、あれは瞬間にプレイヤーの武器、スキル、戦職、ステータス、レベル、データを『0』に戻す力だった。

上級者達はなす術なく散って行った。何とか避けながら戦う者がいたが、最後には消されていた。前衛にいた上級者陣営は全滅。サブとしていた初心者陣営が戦う事になる。しかし、ほぼ全滅して行った。

…が、あるプレイヤーだけ生き残った。

それは『圧倒的』ゲームテクニックを持っている者達だった。そしてその中にユートがいるのだ。

彼らは波動の距離、範囲、タイミング、パターンを全て読み、小さなダメージを蓄積し続けた。

長期戦の末、人間側が勝利。レアドロップとして『神』の武器、『神具』を各自一つ手に入れたのだ。そしてユートは銃剣『オリジンブレードver零』を手に入れたのだ。

この武器はそれといった特徴は無い。

無属性、攻撃力10000アップ、銃剣

としか表記されていないのだ。しかしこの武器、全て集めると『超神の具』となるらしい。

その武器は、現在最強クラスの武器、『エクスカリバー』を圧倒する強さを誇るらしい。

更に『超神の具』を手に入れたプレイヤーは、戦職『エンド』を受け継ぐらしい。

しかし、この『エンド』を運営は受け入れてない。まず、『零神 オリジン』何て作っていないと言うのだ。流石に怪しいと感じたユートは、この武器を今でも離さないようにしている。誰かに利用されないようにと…

そして目立たないように『地上』のステージで『ゲーム講習』をしていたら、この3人に会ったのである。


「…以上だ。とう言うことで俺は学校に行けてないんだ」

「………………………」

「なるほどな…」

メリアは下を向いたままである。カスミはこの話に何か感じている様子だ。

「何かすまないな…こんな話してしまっ―」

「ぶフゥ!」

メリアに謝ろうとした瞬間、メリアが俺に抱きついてきた。


「何よッ!何でそんな事を1人で抱え込んでの?!…私達に相談してくれたって…」

「そういう訳にも行かなかったんだろう?ユートの優しさであると思うぞ。まぁ…本心はメリアと同じだがな」

こんな話をした自分を殴りてぇ…

『対面会』として誘ったパーティがこんな暗いムードになってしまった。

(どうしよう…)


「マジでごめん…でも大丈夫だ!俺はレベルも高いほうだしな、それにテクニックだってあるんだぜ!だから―」

「違う!そういう事じゃないの!…ユートは…ゲームのせいで、普通の生活が…出来なくなってるじゃないのォ!!」

「なっ…ちょっとヤメ―」

「馬鹿ァ!!」

こんな心配してくれているのに、ユートの目は違う方に向いてしまっていた。

(当たってる!メロンおっぱいが―ダメだ…)

さっきからメリアは夢中でポカポカ、ユートを叩いているが、状況的には色っぽい…


「それは大変だったな、ユート」

「ハハ…まだ終わってないけどな―痛てぇ痛てぇ!」

さっきから拳が身体にヒットしているのだが…

ここは笑いながらメリアの頭を撫でてあげるべきなんだろうけど、本格的に痛い…

「ユートォ!!」

「はっ…はい」

「私も協力する」

「え…?」

メリアは涙を拭き、頭を上げ言った。

「私も同行させて頂く。これはゲームだけの話じゃ無さそうだ…」

カスミも乗ってきた。

「んじゃ…私も~」

ユウナさんも―ってアンタ軽いな?!この話ってそんなに軽いの?!

すると頬を両方叩かれた。

「ユート君!私達はネッ友だけど、仲間でもあるのよ?だから、これからは1人で抱え込まない!いい?」

「………………」

「返事はっ?」

「はっ…ハイ!」

「それで良しッ!」

メリアは優しい笑顔で笑った。

あぁ…めっちゃ可愛いな…

『対面会』は重い話から始まり、不安が多かったが、無事終える事が出来た。そして俺の感想を言おう。

3人共めっちゃ可愛かった…!

ユートはこの『対面会』がとても心に残った。


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