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オンラインの友は死ぬほど可愛い  作者: 天魔 ハルニャン
2/7

ネッ友と対面

4月7日

前回のクエストで思いついた『リアルで対面』を今日開こうと思う。連絡はしてあるから、後は了承してもらえるかだ…

普段引きこもっているので人と話す機会が少ない俺だ。『リアルで対応』何かを開いても、喋れないのでは無いかと思い始める俺である。しかし、今から練習というのも面倒臭い。最悪の場合、「自分コミュ障なんで…」とか言えば誤魔化せる。良し、会話についてはもう問題無いな。

ユートはジャージ、イヤホンを付けて家を出た。(ちょくちょく痛い目で見られる)

待ち合わせ場所は近くのファミレス

我ながら変な場所に待ち合わせてしまったと後悔している。

早く着きすぎたユートは、3人の女性を待った。流石にボッチはキツイな…

するとファミレスの近くで声がする。

「ユートってどんな人だろうね…?」

「私はねぇ~イケメンだと予想するよぉ~」

「ユートはユートだと思うが」

3人の女性の言葉痛い。そんな期待するでない。見た目はまだ希望があるが、内心が終わってるから…

「あっ…誰かいる」

1人の女性が指した先には俺が居た。

「あっ…どうも、ユートです」

「嘘でしょ?」

「えーと、証拠ね…証拠…はい」

ユートは手元のスマートフォンを女性に見せた。

画面には『ブレイクオンライン お出かけツール』と書いている。

「………………」

「引きこもりなんだねぇ~」

「哀れな姿だ…」

2人からの言葉が非常に痛い。1人の女性はずっと震えて黙ってるけど…

「ねぇ、貴方…」

「は…はい」

「フード取ってみても良いですか?」

「あ…フードですね、フード?!」

「顔を確かめるから」

「うわっ…ちょ―」

ユートは強制的にフードを取られた。(あまり見せたくなかったのになぁ…)

「……………」

しばらく沈黙が続く。(俺、何か悪いことしたかなぁ…)

「あ…貴方…」

「はい…?」

「以外と格好いい…」

「?」

「いえ!何でもありません!対応会でしたよね、私はメリアです。宜しくお願いします」

「あっ…どうも―ってメリア?!」

「変ですか…?」

「いやいや!全然…」

(気づかなかった!いつもボイスチェンジで話していたから…こんな可愛いのか)

「私はユウナだよぉ~宜しく~」

「うん、宜しく」

「私はカスミだ、そなたがユートで間違いないな?」

「うん、間違いないよ」

カスミさんは刀を腰に下げているッ!警察に捕まらないだろうか…

心配の視線に気づいたのか、カスミさんはこう言う。

「これは防護用だ。私はこれでも警察だからな。いつでも犯人に対抗できるようにしてるよ」

「け…警察?!」

「私と同じ反応ね…」

「普通みんな驚くけどねぇ~」

「まぁ取り敢えず中で話しましょう」

ユートは四人席の机に案内し、『対面会』を始めるのであった。


「まずは自己紹介から、高校1年のユートです。

現在、不登校中です…」

とんでもない自己紹介をしてしまった。ユートは頭を抱えながら座った。

「私はメリアです。同じく高校1年で、バトミントン部に所属してます」

「へぇ~メリアちゃんって~なんでも出来るタイプ~?」

「イヤっ!そんな事は無いですよ…」

「あらあら、外見からしてそんな感じがしたんだけどなぁ~」

ユウナの気持ちが少し分かるような気がするなぁ…見た目からなんでも出来そう。

「は~い、私はユウナですぅ~。高校3年でアニメ研究部の部長で~す」

以外だ!この外見でオタとは…ゲーム内では分からない事は多いな…

「私だな、名はカスミと言う。高校1年で警察をやっている。父上の後継ぎでやっている。ちゃんと試験は受けているからな?」

カスミに至っては『警察』、ゲーム内でも身体の動かし方がプロっぽいなぁ~とは思ってたけど、本当にお偉い『警察』とは…

「ちなみに皆さんはどこの高校で…?」

ユートが聞くと、2人の声がシンクロした

「旗が丘高校ですよ」

「旗が丘高校だ」

「水上町高校です~」

シンクロしていたのはカスミとメリアだった。

「メリアは学校の注目が高いからな、結構有名だぞ」

「カスミ、そんな事無いって…」

「ほら、やっぱり優秀な子だぁ~」

「………………………………」

3人のトークの中、俺だけ固まっていた。

(マジか…カスミとメリアって…)

「あのさ、カスミとメリアのクラスに不登校の奴いない…?」

「あっ…いるいる。名前知らないんだけど、ずっと学校来てないよ。どうしたの?」

(その不登校野郎はね…多分なんだけど…)

「その不登校野郎、俺だわ」

衝撃の発言に2人の動きが止まる。ユウナはお茶を飲む。

「あ…貴方なの…?」

「まさか貴方様が…不登校とは」

「う…うん、なんか色々と迷惑掛けてすみません…」

衝撃のカミングアウトとメリア達の硬直で沈黙が続いた。そんな中でもユウナさんはお茶をグイグイ飲んでいた。


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