ガリウルと結果
その日はあっという間に過ぎた。
地球に来て二日目。やっていける気がしないことも無い。
まだ出していなかった荷物を僕は出し始めた。
写真をたくさん並べいった。
僕の部屋にはテレビも何もない。暇つぶしに何かしようと思っても何もない。
「眠い」
一つあくびをして僕は寝転んだ。
布団もないから凄く痛い。
そしてまたゆっくりと目を閉じた。
昨日と同じ夢を見たいなぁなんて思いながら……。
「かあさぁぁぁん!!」
僕は飛び起きた。
嫌な夢を見たんだ。母さんが死ぬ夢を見てしまった。なんて不吉なんだろう。
時計を見るとまだ夜中の二時。
二度寝しようと目を閉じてもあんな夢を見た後じゃ寝れるものもねれない。
その時だった。
僕のところに電話が来たのだ。その番号を確認すると昨日行った工場からだ。
こんな夜中にかけてくるなんて。
僕は急いで電話に出た。
「もしもし!」
そう元気よく言うと向こうからこんな声が聞こえた。
「うわ……。出たよ、どーします?」
なんなのだろうこの言い方は、僕は少し悲しくなった。普通に接してくれたと思ってたのに、やっぱりどこも同じなのかもしれない。
「あの……もしもし」
僕はもう一度そう言うと、さっきの声の人はこう言った。
「君、不合格だから。まぁ仕事探し頑張りなよ」
他人事のようにそう言うとすぐに電話を切られた。
「やっぱりダメだったか」
僕は俯いて母さんたちに謝った。
まだきて二日目、三日目とは言え仕事を一刻も早く見つけなきゃいけないのに。
「少し散歩しようかな」
気分転換に外へ出てみることにした。
外に出ると風が気持ちよく吹いている。僕はゆったりと歩いて周りを見渡している。
昼間の静かな公園のベンチに腰を下ろす。
「きゃぁぁぁあ」
後ろから声が聞こえ、僕が振り向くと女の子は目を見開いた。
「どうしたの?」
僕が口を開いて近づこうとするも、彼女は嫌がり走って逃げようとした。
でも、彼女の履いているハイヒールのピンが折れてしまい転んだ。
僕はすぐに近づき彼女を立たせようと起こした。
「こら! こんな夜中に何をしている」
「こ、この宇宙人が…! 私を襲うの!!助けて、おまわりさん」
おまわりさんのところに走っていく女の子。僕、何もしてないのに。
そう思ってもそう言っても宇宙人だからと署まで連行された。
「あの子に何をした」
「僕何もしてません!」
そう言って立ち上がるとおまわりさんは僕をみてため息をつく。
「やった人はみんなそう言うのよ、それに宇宙人なんてものは信じられない。二十三世紀の今でこそ、宇宙人はここに居るが……。俺は宇宙人が大嫌いなんだ」
ニヤリと笑いおまわりさんはもう一度僕を見る。
「でも、僕本当に何も……」
「はいはい。じゃあ今回だけは許してやろうじゃないか、ま。次はどんな事をしでかすのやら?」
僕は取調室のようなところから出され、家まで帰って行った。
重い足取りで帰る僕に災難が続く。