5話
今は世界ノズィンダに来ている、理由はこの世界にあるイークルズの工場にホワイトレッグが攻めて来ると言う噂を聞いたのだ。
ヤイバ
『本当にその話は合っているのか?数日は経っているぞ?』
町の宿屋でトロイ・ロドと話をしている。こいつが噂を持って来た張本人だからだ。
ロド
『なんじゃあ?だから噂じゃと言っておろうに』
ヤイバ
『使えない・・・さっさとロウティバに帰れ』
ロド
『フン、わしもこんな寂れた世界なぞ居たくもないわい』
ロドは鏡を使い世界ロウティバに帰って行った。
ヤイバ
『あー、つまんねー』
窓の外を見ると荒れた大地に枯木だらけ、暗雲立ち込め雷で時折光る・・・
ん?工場の方向に白い服装の奴らが三人か、多分ホワイトレッグだろ偵察か?
ヤイバ
『何でもいい!行ってやろうじゃねえか!』
宿屋を飛び出し工場へ走る・・・
ルコール
『ポイズン・ズグ!ヘラ・ロブ!先ずは偵察だ!』
ロブ
『了解!ヘラ・ルコール隊長!』
ズグ
『ロブお前そんな事いいじゃん・・・そのうち増援が来るんだよな?』
枯木の裏に隠れ話を聞くと、とりあえず偵察して増援が来たら一気に攻めると。うまくいかねえ気がする、何せワー・キラーって奴が未知数だからだ。このイークルズの拠点はキラーが管理しているしな、実力はあるはずだ。
三人が工場の周りを確認している、罠とかはないみたいだが・・・
キラー
『そこの三人何をしているのです?』
白衣を着た少年、ワー・キラーが工場から出て来た。キラーの周りには鉄の輪がいくつか浮かんでいる。操作能力でも持っているのか?だが魔力は感知出来ないな・・・
ルコール
『お前がワー・キラーか!挨拶がわりに受け取りな!火魔法』
ルコールは手の平に大きな火の玉を作りキラーに投げつける。
キラー
『(キラーリフレクト)起動』
ドカーン!
炎に包まれるキラー、その程度か?
ロブ
『流石隊長!』
ズグ
『ロブ・・・油断すんじゃねえよ』
ルコール
『まだみたいだな・・・』
炎の中からキラーは歩いて出てくる、怪我どころか白衣や浮いた鉄の輪も無傷だ。
キラー
『無学なる者よ!科学の力を見せてやろう!(キラーパルス)起動』
キーーーン
ルコール
『光術』
ロブ
『光術』
ズグ
『草魔法』
ルコールとロブはバリアを張りズグは木を生やして盾にするが・・・
グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ!
バリアはひび割れ木は無残に切り刻まれている。
キラーはその場に立ったまま動いていないのに・・・
パリーン!ロブのバリアが割れてズグは既に傷だらけ、無事なのはルコールだけだ
ロブ
『ヤバいです!』
ズグ
『くそっ、攻撃に移れない』
そりゃあ、姿の見えない謎の斬撃を受け続ければ攻撃に移るなんて無謀だ
キラー
『(キラーパルス)解除、(アンハイドヘブンシフォニー)起動』
ルコール
『攻撃が止んだ・・・何だこの音は!!』
キーーー!!グアングアングアングアン!!
頭が痛い!!バリアを張っているルコールと遠くの俺は耳を塞いでどうにかなるが・・・
・・・音が止んだな。
ズグとロブは何か虚ろな目をしている。
ルコール
『ズグ!ロブ!どうしたんだ!』
キラー
『バリアのせいで効果が薄れましたか・・・まあいいです。ズグさん、ロブさん、工場の中に居て下さい』
ルコール
『おい二人!!貴様何をした!』
二人は何も答えず工場の中に向かって行ってしまった。
キラー
『さて、どのように改良しましょうか?』
ルコール
『無視するんじゃねえ!』
キラー
『あの二人は私達の仲間になりました』
ルコール
『そんな訳ねぇ!穢れた黒族の仲間になんかなるか!』
・・・キラーの様子が急変したな
キラー
『貴方は人を人として見ることが出来ないのか!!』
ルコール
『黒族なんて化け物だろうが!』
ルコールの考え方はホワイトレッグらしいな。そしてキラー、認められたいと思う奴は強くなって認めさせりゃあいいじゃねえか、弱けりゃ反論なんて出来ねえし
キラー
『全ての人には人権がある!それを・・・化け物だと!?我等は全ての人を受け入れるが、人を否定する者は改心してもらう!!(キラーパルス)起動!!』
ルコール
『改心もしねえよ!』
キラーの行動が単調になってねえか?、ルコールは切り刻まれるのを覚悟でキラーに接近して首を掴む
キラー
『なに!?』
ルコール
『終わりだ!火魔法』
ドカーン!!
ルコールに掴まれたキラーは爆破されバラバラになった・・・あいつも呆気ねえな。
キラー
『今度は・・・負けな・・い・・・また会おう・・・』
ルコール
『さて、援軍も着たしそろそろ攻めるか!』
後ろを見ると数人の援軍が向かって来ている。さて、そろそろ俺も動くか!