29話
とりあえずロンハイズにたどり着いたが・・・何だよ平和かよ・・・。
イークルズが何か企んでいるのは解るが全くわからねえ、イークルズらしき人影は町にもねえし・・・
ヤイバ
『全く情報すらねえな』
町をふらふらしてるだけだ、平和ってつまらねえな
???
『平和って良いですね』
急に話しかけてくる通行人。平和ボケしやがって、一発切り捨てれば・・・まてよ
ヤイバ
『トレイト・リードか?』
リード
『そうですよ?』
この優男がそこそこ有名な疾風の剣士か、納得いかねえ
ヤイバ
『今俺はイラついてんだよ、死合でもするか?』
リード
『せめて試合にしてください。全く、これから更に平和になると言うに・・・』
これから更に平和だと?イークルズが関係してそうだが、わからねえ
ヤイバ
『何でこれから更に平和になるんだよ?』
リード
『それは争う必要が無くなるからです、争いがなければ平和になるでしょう?』
ヤイバ
『何でこれからなんだ?』
リード
『それを教える訳にはいきません』
そしてリードは町の中心に向けて逃げやがった!慌てて追いかけたが・・・あいつ早ええな
このロンハイズの町の中心には水の賢者の塔があった筈だ。昔はその塔を中心に水の流れる綺麗な町だったらしいが、今はやたらと荒れて風化して綺麗とは言えねえ
ヤイバ
『仕方ねえ、とりあえずは水の塔に向かう・・・ああ!!?』
空から植物のネットが降ってきて捕まった。俺は間抜けな獣か?
ネスト
『後もう少し、ここで待っていて欲しい』
こいつは確かネストだったか?やっぱりイークルズは何か企んでいるな、拠点はあの塔か
ヤイバ
『創言(全てを切り裂く剣)』
邪魔なネットを切り裂いてネストに接近する
ネスト
『草魔法』
ネストは毒草を地面から呼び出す、あの毒草はトゲが付いていて刺さると体力を削られる
ヤイバ
『剣技(威圧剣)』
毒草に触れる訳にはいかない、衝撃波を飛ばして刈り取る
ネスト
『闇魔法』
ヤイバ
『創言(反射する盾)』
ネストが打ち出した闇の球体を跳ね返す
ドカーン!
あいつは自分の攻撃でやられたか?・・・居ない、多分逃げたな
ヤイバ
『全く、逃げ足ばかり速いな』
黒族を相手にしても普通なら殺す事は出来ない、だが(影亡き者の武器)があれば無意味だ。この武器で一回でも傷を付けられれば黒族は終わりだ。
急いで塔に向かうか・・・
リロード
『やっぱり、ここが拠点だとバレてしまいましたか』
アーク
『普通に目立つし仕方ないと思うよ』
やっと塔にたどり着いたが、ギュロスと居た二人組が塔の前で待ち伏せをしていやがった。
ヤイバ
『てめえら、イークルズは何を企んでいやがるんだ?』
リロード
『その前に、私の話を聞いてくれませんか?』
俺に話か?何企んでるかわからねえが、リロードは真剣な表情、アークはあくびなんてしていやがる。とりあえずは大丈夫だろ
ヤイバ
『話って何だよ?』
リロード
『イークルズの計画を教えてあげますよ、そのかわり』
ヤイバ
『何だ?』
リロード
『あなたがイークルズより強かったら私達を仲間にしてください』
ヤイバ
『ハア!?てめえなに考えてるんだよ!』
リロード
『私は黒族のように不死身でも、あなたのように強くもありません。私はまだ死にたくはないので保身を考えているだけですよ』
自分が強く無いからって強い奴に媚びんのか?気に入らねえ・・・
ヤイバ
『人に頼んじゃねえよ!てめえらでどうにかしやがれ!』
アーク
『ほら、やっぱりヤイバに言っても無駄だよ』
リロード
『仕方ありませんね、帰りましょう』
リロードとアークは塔に戻ろうとしてゃるが、俺の話は終わってない
ヤイバ
『てめえらは此処で斬る!』
アーク
『何かヤバいよ?』
リロード
『これはどうしましょう・・・』
ヤイバ
『強い奴が正義だ!負けたてめえらがわりいんだよ!!』