16話
ここは世界フェシオダの町にいる。周りは壁に囲まれバリアに囲まれ鉄壁の様な町だ。
この世界は明らかにおかしい、何せ表向きはトレイトの拠点になっているがイークルズとの関係も深い世界だからだ。特にキラーが大きく関わっているらしいな
ここまで考えてもしかしたら、トレイト・リードは・・・
???
『うわあ!?何でヤイバがいるの?』
道の向こうから走って来たのはバグドル・シルガ、表向きは弟という事になっているが・・・そもそも神族は産まれるでは無く創られる存在だからな
ヤイバ
『シルガ、何を慌ているんだ?』
シルガ
『いやー、でっかい建物でさこんな剣を見つけたんだよ、そしたら追いかけられた』
シルガの持っている剣はトルヴェザ教の宝剣って・・・
ヤイバ
『その剣教会から盗んだのか!?』
シルガ
『違うって、誰も居ない大きな建物で見つけた・・・』
『居たぞー!、捕まえろー!』
シルガ
『ヤバい、じゃあねヤイバ』
バタバタバタ・・・
まあ・・・あいつなら仕方ないだろ。せっかく剣の腕前は俺以上でかなりの強さを誇るのに・・・如何せん抜けてる
泥棒騒ぎでも嗅ぎ付けたかトレイト・リードがやってきた
リード
『こんにちは、ヤイバさん。この辺りで泥棒を見かけませんでしたか?』
やっぱりか
ヤイバ
『しらねえな、何が盗まれたんだ?』
リード
『教会の宝剣ですよ。全く・・・教徒達は(トルヴェザクロス)まで持ち出してましたね。レプリカに力があるのかは疑問ですが・・・』
(トルヴェザクロス)はトルヴェザの使う武器で十字架だ。封印の力を持っていて大概のトルヴェザの教会には飾られているが・・・もちろん本物では無い
ヤイバ
『追いかけないとヤバいんじゃねえか?』
リード
『それもそうですね』
そう言ってリードは騒ぎのある方へ走って行った
俺は物影からシルガの様子を見させてもらうか
シルガ
『なにすんだよー』
シルガは(トルヴェザクロス)に縛られてた、先ずは右腕を手錠で(トルヴェザクロス)に縛られ次は右足か。まるで十字架にはりつけにされている様な格好だな
ヤイバ
『そろそろ助けてやった方がいいか?』
今度は左腕を縛られる・・・その寸前に
シルガ
『このやろー!』
シルガは(トルヴェザクロス)の中に消えた?まるで幽霊の如く入って行きやがったんだけど・・・
教徒達も唖然としてるし
シルガ
『トルヴェザの封印を乗っ取ってやったぜ!じゃあな、風魔法』
シルガを飲み込んだ?(トルヴェザクロス)は風を纏って飛び去って行った。
そういえば、あいつは剣技だけでなく魔力の扱いも一流だったな、まさか(トルヴェザクロス)を乗っ取るとは思わなかったが・・・
?????
『すみません、ガルド・クロリアと言う人を知りませんか?』
声をかけられ後ろを振り向くと少年が居た