第五章:オークの森の木霊
城門の影が背後に長く伸びる中、ヴェイナードは深く息を吸った。
外の空気はもう煙や下水の匂いに汚されてはおらず、代わりに湿った木の葉と土の香りがした。
オークの森の静寂が、シルバーレイク・シティの喧騒を瞬く間に飲み込み、ただ風が木の葉を揺らす音と、虫の鳴き声だけが残った。
彼は主要な街道には沿って進まなかった。その道は、比較的安全を求める商隊や旅人のためのものだ。
ヴェイナードは、芽生えたばかりの狩人の本能に従い、街道と並行して、木々の間に身を隠しながら移動する方法を選んだ。
この方が時間はかかるが、より安全だった。観察されることなく、観察することを可能にする。
手の中の弓はもはや見慣れないものではなく、次第に腕の一部、生き残るための道具となりつつあった。
初日の旅は、ほとんど完全な沈黙の中でのものだった。
ヴェイナードは地面の足跡一つ一つ、折れた枝一本一本、鳥の不自然な鳴き声一つ一つに集中した。
彼の胸の中の冷たい穴は、まるで危険の羅針盤のように機能し、暗闇の中から視線を感じるたびに、その冷たさをわずかに増した。
しかし、何も彼を襲ってはこなかった。森のこの辺境は都市に近すぎ、賢い魔物たちはとうに人の往来が多い場所を避けることを学んでいた。
夕暮れが訪れ始め、空をオレンジと紫に染める頃、ヴェイナードは宿を見つけた。
それはちゃんとした宿屋ではなく、「古狐の休憩所」という名の粗末な中継所だった――基本的には、旅人が数セントを払って屋根と暖炉の火を得られる、一つの共同部屋と馬小屋を備えた大きな木造の家だった。
内部の空気は汗と、安い酒と、焼肉の匂いで満ちていた。
ヴェイナードは暖炉の近くの、目立たない隅を選び、薄いスープとパンを一切れ注文した。
彼はゆっくりと食べ、目は特定の誰にも向けなかったが、耳は大きく開き、空気中を漂う話の断片を拾い集めていた。
彼は傭兵の一団が武器の値段に不平を言うのを、農夫の夫婦が作物の心配をするのを聞いた。
そして、太った商人の大声が、部屋中の注目を集めた。
「ちくしょうめ!スタークガード要塞への絹の積荷がまた延期だ!ヴァレロックの貴族どもが、また北の方で問題を起こしてる!」
隣のテーブルに座り、短剣を拭いていた傭兵が、にやりと笑った。
「問題を起こしてるんじゃねぇよ、旦那。『正義の執行』ってやつだ。聞いてねぇのか?」
商人は振り返った。「何の話だ?」
「スタークガード国境地帯の小貴族、グレイメイン家が、どこからか古い呼吸法の写本を掘り出したんだと。なんでも『盤石の呼吸法』とかいう名で、とんでもなく強力な防御力を誇る土系の修練法らしい」傭兵は、情報通といった口ぶりで言った。
「その情報が漏れた途端、ヴァレロック帝国はすぐに一個軍団を『ご挨拶』に送り込んだのさ。奴らの言い分じゃ、グレイメイン家は『分かたれし時代』の裏切り者の末裔で、『盗まれた遺産を回収する』ためだとか。回収だぁ?ふざけやがって、明らかに白昼堂々の強盗だ」
部屋中が一瞬静まり返り、誰もがその話に引き込まれた。
太った商人はごくりと唾を飲んだ。「それで…それで結果はどうなったんだ?」
「どうなったかって?」傭兵は獰猛に笑った。「グレイメイン家は抵抗した。そして今や、もう存在しねぇ。一族全員、老いも若きも、一夜にして消されたのさ。その呼吸法は今頃、ヴァレロックの将軍たちの手に渡ってる。北の街道は今や大混乱で、スタークガードとヴァレロックの軍が国境で睨み合ってる。近寄らねぇ方が身のためだぜ」
話は終わり、重苦しい沈黙が残った。
皆は再び自分のスープと酒の杯に目を戻したが、空気はより一層、陰鬱になっていた。
ヴェイナードは頭を垂れ、冷めてしまった自分のスープを見つめた。
その知らせは彼を怖がらせはしなかったが、別の意味で胸の中の冷たさをかき乱した。
「力。秘密」彼は心の中で思った。「グレイメイン家は価値あるものを持っていたが、それを守るほど強くはなかった」
結末は、滅亡。オークヘイブンには価値あるものはなかったが、それよりも恐ろしい秘密に関わってしまった。
結末は、同じく滅亡。
その教訓は冷酷で、そして明白だった。彼の中に存在する破片は、贈り物などではない。
それは、宙に吊るされた死刑宣告だ。自分が弱いままでいる限り、それはヴァレロック帝国のような者たちを引き寄せる呼び水となるだろう。
彼は静かに自分の分を食べ終え、金を払うと、馬小屋の隅を見つけて、干し草の袋に背をもたれて眠った。
その夜、彼は夢を見なかった。
翌朝、ヴェイナードは早くから道を進んだ。昨夜の話がまだ彼の心を離れず、その一歩一歩をより慎重にさせていた。
彼はただ任務を遂行している新米ではない。
彼はまだ理解もしていない運命から逃げている逃亡者だった。
半日ほど進んだ後、彼は見慣れた目印に気づいた。
かつて渡った小川、奇妙な形をした一本の松の木。
彼は記憶の土地へと帰ってきたのだ。そしてついに、彼はそれを見た。
森の中に突き出た大きな塚、そしてその頂上には巨大な樫の木。その根は巨大な蟒蛇のように塚の斜面を這い、暗い洞の入り口をほとんど覆い隠していた。
洞窟の入り口。
彼の心臓が少し速く脈打った。興奮と不安が半々に混じった反応。
彼は狩猟用のナイフを抜き、ゆっくりと近づいた。
洞窟の入り口の周りの空気は明らかに涼しく、特有の湿った土の匂いが鼻を突いた。
彼は数本の蔓を脇へ押しやり、内部の深い闇を覗き込んだ。
恐ろしいほど暗く、静まり返っていた。中に入らなければならないと彼は知っていた。
ゴリンとの約束とギルドの任務が、彼にためらいを許さなかった。
彼は袋から火打石と火口を取り出し、手際よく小さな松明を作った。
揺らめく炎が、下へと続く狭い通路を照らし出した。
最後にもう一度息を吸い込み、ヴェイナードは昼の光を背にして、地の底へと足を踏み入れた。
数メートル進むと、通路はより広い空間へと開けた。
静寂の中、どこか上の方から水滴が落ちる音が響いた。
彼の松明が湿った岩壁を照らし、そして、彼はそれを見つけた。
分厚い苔の群生。そして、炎の光が当たると、それらは普通の緑色ではなかった。
まるで微細な銀の粉を振りかけたかのように、きらきらと輝いていた。銀光洞の壁苔。
彼は見つけたのだ。
ヴェイナードは安堵のため息をつき、緊張の中にわずかな解放感が忍び寄った。
彼は壁に近づき、一掴みの苔を取ろうと手を伸ばした。
ザッ…
暗闇のさらに奥から、音がした。水滴の音ではない。
小石が、引っ掻かれる音だ。
ヴェイナードは凍りついた。彼の手の中の松明も、揺らめきを止めた。
彼の全身が、楽器の弦のように張り詰めた。
自分がよく知っていると思っていたこの洞窟に、子供時代の記憶の隠れ家に、何か別のものが、彼と共にいた。